安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>894号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------894号--2016.12.25------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「2016年・食の十大ニュース」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 まずは「クマ肉」で食中毒という珍しいニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■クマ肉で食中毒、茨城で男女15人 旋毛虫が原因

 茨城県は23日、水戸市の飲食店「ビゴリ」でクマの肉を食べた20
〜50代の男女15人が発熱などの症状を訴え、医療機関を受診してい
たと発表した。男性1人が入院したが既に退院した。

 店内に残っていた冷凍肉から旋毛虫と呼ばれる寄生虫が確認され、
水戸保健所は食中毒と断定した。県によると、国内で旋毛虫による
集団食中毒が確認されたのは1981年に三重県で発生して以来で35年
ぶり。

 加熱が不十分だったとみられ、水戸保健所は23日から当面の間、
同店を営業禁止処分とした。

 県生活衛生課によると、北海道で捕獲された野生のクマ肉を常連
客の男性が知人を介して入手。自宅で網焼きにして11月24日、店に
持ち込んだ。店は12月8日までに常連客ら25人に提供した。

 旋毛虫は家畜や野生動物に寄生し、感染すると腹痛や発熱、筋肉
痛などの症状が出る。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG23H0S_T21C16A2000000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 入手経路の不明な肉を飲食店に持ち込むのも、それを客に提供す
るのも、全くどうかしています。

 野生動物の肉については、扱いのガイドラインが発表されていま
すので、紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■狩猟者の皆様に守っていただく衛生管理のポイント

1 狩猟時

○血液等から動物由来感染症に直接感染することや、ダニ等を介し
て間接的に感染することがないように、ゴム・ビニール等の合成樹
脂製手袋等を着用し、個体に直接触れないようにしてください。ま
た、狩猟者自身の体調管理にも気を付けてください。

○狩猟しようとする野生鳥獣について、外観や挙動の異常の有無を
確認し、記録してください。食用として問題がないと判断できない
疑わしいものは廃棄してください。

2 放血から運搬、食肉処理施設への搬入時

○放血に使用するナイフ等は、使用直前に消毒してください。

○やむを得ず、屋外で内臓摘出する場合は、適切な衛生管理の知識
及び技術を有している狩猟者が内臓の異常の有無を確認し、記録し
てください。なお、屋外で摘出された内臓は食用にしないでくださ
い。

○捕獲から搬入までに記録した情報は、食肉処理業者に伝達し、一
定期間保存してください。

3 自家消費する場合

○自家消費であっても、衛生管理を徹底し、食中毒の発生予防に努
めましょう。

○生または加熱不十分な野生のシカ肉やイノシシ肉を食べると、E
型肝炎ウイルスや腸管出血性大腸菌の食中毒になるリスクがあるほ
か、寄生虫の感染も知られています。中心部の温度が75℃で1分
間以上又はこれと同等以上の効力を有する方法で十分加熱して、生
食は絶対にやめてください。

■飲食店等の皆様に守っていただく衛生管理のポイント

1 受け入れ、仕入れ

○野生鳥獣の受け入れ時やジビエの仕入れ時には、狩猟者や仕入れ
先から、狩猟個体の狩猟状況や食肉処理に関する情報をもらってく
ださい。

○ジビエは、食肉処理業の許可を受けた施設で解体されたものを仕
入れてください。

2 衛生管理

○仕入れや処理、調理時に色や臭いの異常を確認してください。異
常が見られた場合は取り扱いを中止して、仕入れ先に連絡をしてく
ださい。

○野生鳥獣やジビエの処理、調理、加工に使用する器具や容器は、
処理終了ごとに洗浄し、83℃以上の温湯又は200ppm以上の
次亜塩素酸ナトリウム等による消毒を行ってください。

○保存の際は、他の食肉と区別して、10℃以下(凍結したものは
−15℃以下)で保存してください。

○飲食店営業の許可を受けた施設において、イノシシやシカのとさ
つ又は解体を行う場合には、飲食店営業の許可に加えて、食肉処理
業の許可を受けてください。

3 提供

○生または加熱不十分な野生のシカ肉やイノシシ肉を食べると、E
型肝炎ウイルスや腸管出血性大腸菌の食中毒になるリスクがあるほ
か、寄生虫の感染も知られています。ジビエを仕入れ、提供する際
には、十分な加熱調理(中心部の温度が75℃で1分間以上又はこ
れと同等以上の効力を有する方法)を行い、生食での提供は絶対に
やめてください。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/niku/jibie/guideline.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次は宮崎県でも鳥インフルエンザが発生したというニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■12万羽の殺処分開始 宮崎の高病原性鳥インフル

 宮崎県川南町の養鶏場で鳥インフルエンザの疑いがある鶏が見つ
かった問題で、県は20日未明、遺伝子検査で高病原性ウイルス
(H5亜型)が確認されたと発表した。自衛隊に出動を求め、養鶏
場の鶏約12万2千羽の殺処分を始めた。国内の養鶏場などでの確
認は今季6例目で、九州・山口では初めてとなる。

 県によると、19日午後、死ぬ鶏が増えていると農場から通報が
あった。同日だけで約100羽が死に、そのうち5羽と、生きてい
る2羽の遺伝子検査を実施したところ、死んだ2羽からウイルスが
確認された。

 殺処分の対象は、この養鶏場から19日に同県日向市の食鳥処理
場へ搬入された約1900羽を含むブロイラー約12万2千羽。食
鳥処理場では、他に生きた鶏はいなかったという。県は家畜伝染病
予防法に基づき、自衛隊を含め380人態勢で20日午前3時に殺
処分を開始し、午前9時現在、3万8080羽を処分した。

http://www.asahi.com/articles/ASJDN2VHMJDNTNAB00F.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 今回はブロイラーの鶏舎だったようです。

 さて、鳥には鳥インフルエンザですが、人間ではノロウィルスが
流行中です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■<ノロ猛威>人で流行し海へ カキに蓄積か

 宮城県内の海域で生食用カキからノロウイルスが検出され、県漁
協が出荷を休止した問題で、県内で流行している人のノロウイルス
が影響したとみられることが21日、分かった。県漁協は検査対象の
県内11海域のうち、石巻市の雄勝湾を除く10海域でノロウイルスの
陽性反応を確認した。

 県水産業基盤整備課によると、感染者の嘔吐物などに含まれるウ
イルスは一般的に下水処理を施しても完全に除去できず、一部が海
に流出してカキに蓄積された可能性が高いという。

 県内では11月からノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が流行。
県疾病・感染症対策室によると、5〜11日の1医療機関当たりの患者
は41.44人で、全国平均の19.45人を大きく上回った。2006年と10
年にも流行したが、今年は過去と比べてかなり多いという。

 県は手洗いの徹底や、感染者が嘔吐した場所を塩素系漂白剤で消
毒するなどして感染拡大を防ぐよう呼び掛けている。

 県漁協は11海域で毎週検査を実施。19日の検査で雄勝湾を除く10
海域で陽性反応があり、県漁協を通じて流通させる20日と22〜25日
の出荷分を休止した。26日の検査結果を踏まえて今後の対応を検討
する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161222-00000002-khks-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カキがノロウィルスに汚染されていても、十分に加熱して食べれ
ばよいのですが、ヒト−カキ−ヒトの感染ルートができてしまって
いるという言い方もできそうです。

 最後は農業技術に関する話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「2016年農林水産研究成果10大トピックス」の選定について

■TOPIC1

刈刃の回転を即座に止める機構の開発 −刈払機の刈刃との接触事故
低減に期待!!−

 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(以下「農研
機構」という。)は、刈払機を用いた作業中に転倒したり、刈刃が
障害物や地面に当たった反動で跳ね返ったりした場合に回り続ける
刈刃による事故を低減させるため、市販機への後付も考慮した刈刃
停止機構を開発した。刈刃に直接ブレーキパッドを接触させて制動
することで、停止まで20秒以上要していた刈刃の回転時間を約3秒
に短縮でき、事故低減が期待される。

■TOPIC2

飼料用米に適した水稲新品種「オオナリ」を開発 −10アール1トン
の超多収に期待!!−

 農研機構は、飼料用米に適した水稲新品種「オオナリ」を開発し
た。多収品種「タカナリ」の脱粒性を改善することにより、収穫期
の損失が減少し、これまでで最高レベルの収量性を持っている。
「オオナリ」の普及により、飼料用米の生産コストの削減が期待さ
れる。

■TOPIC3

光で天敵を集め、害虫を減らす技術を開発 −化学農薬が効かない
アザミウマの防除に期待!!−

 農研機構、筑波大学、株式会社シグレイは共同で、特定の波長を
作物に照射し、アザミウマの天敵であるハナカメムシを作物上へ誘
引・定着させる技術を開発した。紫色LEDを1日3時間作物に照射す
ることで、天敵が最大10倍まで増加し、害虫を効率的に捕食させ防
除することが可能となった。本技術による農薬散布の削減や薬剤抵
抗性害虫の防除への効果が期待される。

■TOPIC4

コウモリを真似た超音波でガの飛来を阻害する技術を開発 −環境
に優しい物理的害虫防除が可能!!−

 農研機構は、農業害虫である「ガ」が嫌がる超音波のパルスの長
さを明らかにした。ガをよく捕食するコウモリが発する超音波パル
スを模した合成音を聞かせることで、ノメイガの農作物への飛来を
減らすことができ、本手法により、ガの産卵を高効率に阻害するこ
とで化学殺虫剤の散布回数を削減し、環境負荷の少ない害虫防除技
術の開発が期待される。

■TOPIC5

トマトの青枯病にアミノ酸が効くことを発見 −新しい青枯病防除
剤の開発に期待!!−

 農研機構は、トマトの重要病害である青枯病の防除にヒスチジン
やアルギニン、リシン等のアミノ酸が有効であることを発見した。
ヒスチジン等のアミノ酸に青枯病の原因である青枯病菌を直接殺菌
する効果はないものの、植物の病害抵抗性を高め、発病を抑える効
果があることを確認した。作物の病害抵抗力を利用した青枯病防除
剤の素材として期待される。

■TOPIC6

養豚農家で使える受精卵移植技術の実証に成功 −伝染病侵入の危
険が少ない種豚導入に期待!!−

 佐賀県畜産試験場は、農研機構動物衛生研究部門など5研究機関
と共同で、一般養豚場に輸送した凍結保存受精卵を、開腹手術をせ
ずに母豚に移植し子豚を生産することに成功した。この技術の普及
によって、受精卵での種豚導入が可能となる。これにより、種豚の
移動が不要となるため、伝染病侵入リスクの低減や輸送の際に生じ
る経費削減や省力化が期待される。

■TOPIC7

日本初のデュラム小麦品種「セトデュール」を育成 −国産セモリ
ナ粉で本格的なパスタを提供!!−

 農研機構は、日本初のデュラム小麦品種「セトデュール」を育成
した。黄色みのあるセモリナ粉が取れ、スパゲッティはデュラム小
麦特有の食感を示す。100%国産のデュラムセモリナを使用したパ
スタ製品の提供が可能となり、小麦栽培の拡大や地産地消、6次産
業化への貢献が期待される。

■TOPIC8

野菜の品種開発を加速する新しいDNAマーカー育種技術を開発 −開
発期間3年でトマト新品種の育成を実現!!−

 タキイ種苗株式会社は、高度なDNAマーカー選抜技術を駆使し、
野菜の品種開発を大きく加速する新しい育種技術を開発した。トマ
トでは複数の新しい耐病性を持ち農業形質にも優れた新品種開発が
従来の半分以下の期間(3年程度)で可能であることを実証した。
多くの野菜品目で、新しい形質をもつ優良品種の高速育成が期待さ
れる。

■TOPIC9

 ベータ−クリプトキサンチンで生活習慣病の発症リスクの低下を
実証 −ウンシュウミカンの消費拡大に期待!!−

 農研機構は、浜松医科大学、浜松市と合同で、ベータ−クリプト
キサンチンを多く含むウンシュウミカンの摂取により、生活習慣病
の発症リスクが低下することを明らかにした。既に表示が認められ
ている骨の健康に役立つ機能に加え、新たな機能性表示に繋がり、
ウンシュウミカンの更なる消費拡大が期待される。

■TOPIC10

自家受粉が可能なニホンナシ新品種「なるみ」を育成 −人工受粉
の省力化が可能!!−

 農研機構は、自分の花粉で受精し人工受粉が不要なニホンナシ新
品種「なるみ」を育成した。一般にナシは自分と同じ品種の花粉で
は実ができないが、「なるみ」は自分の花粉でも結実可能である。
全国のニホンナシ産地で栽培可能であり、花粉調製が不要で人工受
粉の省力化が可能な品種として普及が期待される。

http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/161220.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 あまり知られていませんが、いろいろと研究されています。まさ
に将来に期待!です。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「2016年・食の十大ニュース」
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 今年も最後の配信ということで、Food Watch Japan
http://www.foodwatch.jp/
さんのご要望もあって、「2016年・食の十大ニュース」を選んでみ
ました。

(1)廃棄物横流し事件

 年初に起った事件ですが、廃棄物として引き取った食品を転売す
るという、二重の詐欺事件がありました。

 廃棄物を出したココ壱番屋の社員が発見して通報したということ
ですが、これまでもやっていたのでしょう。この産廃業者の社長は
先日有罪判決を受けています。

 業者に渡す前に転売できないように破壊しておくべき、という意
見もありましたが、二度手間というものでしょう。要は「信頼でき
る業者」に「適正な価格」で破棄を依頼するということにかかって
いると思います。

 産廃業者が利益を出せるような、適正な価格設定が必要です。こ
こをケチると、悪の循環が始まるのは、公務員の給与を下げると汚
職がはびこるというのと似ています。

 なお、私はできるだけ廃棄よりもフードバンクのようなシステム
を通じて社会に還流させる方がよいと考えています。

(2)冷凍メンチカツでO157食中毒

 これは年末に近い時期のニュースでしたが、O157に汚染され
た食品の場合、家庭での通常の調理では食中毒を防ぎきれないとい
うことが示唆された、重大なものです。

 今までは最終的には家庭で揚げるのだから、細菌についてはあま
り考えなくてもよいということでしたが、今後「未加熱・加熱後摂
取」という食品はなくなっていくべきと思います。

 工場で安全な温度まで加熱処理をしてあり、そのまま解凍しても
食べられるし、家庭で揚げてもよい、という形が望ましいのではな
いでしょうか。

(3)水素水ブーム

 「水素水」という、わけのわからないものが大いに流行したそう
です。

 医療の分野で、水素を使う医療行為については研究されているそ
うですが、市販されている水素水はそれとは関係ありません。

 値段も比較的安く、害もなく、「水分の補給」という立派な効果
がありますので、「理想的な健康食品」であると(皮肉を込めて)
言えると思います。

 少なくとも水素水を飲んでいる方が、高価で怪しげな健康食品よ
りもずっとよいはずです。

 ということで、私は水素水ブームは暖かく見守るつもりです。

(4)鳥インフルエンザ

 現在進行形のニュースですが、今年は久しぶりに重大な流行にな
りそうな気配です。

 韓国で壊滅的な被害が出ているので、どうしてもこちらに飛び火
してきます。野生の鳥に入国禁止と言っても仕方ありませんし、何
とか鶏舎への侵入を防ぐことに成功してほしいものです。

 韓国については近所迷惑なものですが、管理の杜撰さ以外にも、
あそこには「非武装地帯」という野鳥の楽園があることも関係して
いると思います。

 一説には、朝鮮戦争後、朝鮮半島を経由して渡って来る鳥が増え
たのだとか。

 動物園でも対策に苦慮しているとか。何とか被害の拡大を防いで
もらうよう、期待しています。

(5)漁業の大不振

 「不漁」で検索すると、サンマ、サケ、スルメイカ、ウナギ、カ
ツオなどなど、実に多くの魚類の不漁がニュースになっています。

 かつてニシンを獲り尽くしたのと同じことを、他の魚でも再現し
ようとしています。

 今は個人の釣り舟にも、GPSと魚群探知器が搭載されています。
昔と違って獲ろうと思えばいくらでも獲れる時代になったのです。
その結果が乱獲−資源の減少ということになっています。

 解決策は禁漁または漁獲制限しかありませんが、自主的な規制は
困難ですし、国もやる気がないようです。

 ここは環境保護団体の出番と思いますが、いかがなものでしょう
か。

 ついでに言うと、原発事故以来休業状態の福島県近海では、資源
の回復が見られるとか。既に放射性物質の影響もなくなっていて、
操業は可能なようですが、せっかくの資源回復が元の木阿弥になら
ないよう、慎重な対応を期待しておきます。
 
(6)北海道の洪水被害など

 今も北海道では大雪のニュースが流れていますが、今年は北海道
は災難続きでした。

 食糧の生産に関しては北海道の比率は大きいので、北海道で被害
が出るとすぐに価格に影響してきます。

 幸い、洪水の直後に言われていたほどの生産の落ち込みはなく、
かなり復活したようですが、全体としては被害は深刻なものでした。

 自然災害はどうしようもない、とも言えますが、少しでも被害を
減らせるような努力は続けていくべきでしょう。

 こういうニュースを聞くたびに、「コンクリートから人へ」とい
うスローガンが如何に異様で間違ったものであったかと思います。

(7)築地市場移転延期

 今年の夏の話題に、東京都知事選挙がありました。大方の予想ど
おり小池知事の誕生となったのですが、その後迷走を続けています。
期待して損をした、という感が強いですね。

 その最たるものが、オリンピック施設での無意味な揉め方と、築
地市場の移転延期です。

 私は当初、確認のための延期で、年度内には解決するつもりだと
見ていたのですが、これは間違っていて、一、二年はかかるなどと
平気で言っています。

 政治的な眼のつけどころはよいのですが、現状認識があまりにお
粗末だと思います。

 老朽化し、不衛生極まりないと言われる現市場を延命させて、何
かよいことがあるとは思えません。今からでも遅くないので、一刻
も早く移転を決断してほしいものです。

(8)輸入米価格偽装

 1993年の米不作の際にひどい目にあって以来、米穀業界を目の敵
にしているのですが、相変わらずひどいものだというニュースでし
た。

 輸入価格を不当に高く申告して、その差額をリベートとして米穀
業者に渡すという手口ですが、これは国の確保するはずだった差益
を掠め取る詐欺行為です。

 その後の対応を見ていると、バレてしまったので改善はするが、
以前の不当利益については不問にするようです。

 私は農水省の役人もグルだったのではないかと疑っていますが、
ますます怪しいな、というところです。

(9)新製造所固有記号/原料原産地名表示

 食品表示関連で、4月に新製造所固有記号のデータベースがスタ
ートしました。法律が施行されたのに、運用の内容が決まらないと
いう異常事態が一年続きましたが、ようやく解消したわけです。

 そろそろ「+」記号のついた、新しい製造所固有記号を表示した
商品も出てきています。

 製造所固有記号については、原則は製造所表記ですので、例外的
にしか使われないはずですが、実際には大手はほとんど固有記号を
使用して、製造所表記をうやむやにするという方向に進みそうです。

 厳しく審査して、固有記号の使用を認めない…ということはやり
そうにないです。

 それから、「原料原産地名表示」をすべての加工食品に強制する
といいうトンデモな案が提起されていて、消費者庁はどうしてもや
る気のようです。

 元々TPP関連の農業対策として考え出されたものですが、如何
にも姑息です。

 実行可能は「国産マーク」表示である、という意見がチェーンス
トア協会から出ているようですが、これが正しいと私も思います。

 目的は加工食品の原料に国産品を使われていることを表示したい
というものですから、一定の条件を満たした加工食品に「国産マー
ク」をつけるのが、簡単で消費者にもわかりやすい方法です。

 そもそもTPPが絶望的なんだから、アホな「対策」も取り下げ
れば如何?

(10)受動喫煙防止

 最後は明るいニュースで、東京オリンピックに向けて、受動喫煙
防止の対策がようやく始まりそうです。

 近年のオリンピック開催地で、自由にタバコが吸える都市はなか
ったそうですので、今のままでは世界に恥をさらすことになります。

 「全面禁煙で客が減る」と反対する向きもあるようですが、自分
の店だけでなく、全体で禁煙になるのですから、影響は出ないはず
です。

 分煙設備を設置できる大手に客が行くとか心配しているようです
が、それなら「分煙は認めない、すべての店で完全禁煙を!」と言
うべきでしょう。

 そもそも、禁煙で客は減らないと思います。タバコを吸う客は減
っても、そうでない客は増えます。タバコを吸うのは長時間粘って
売上に貢献しない客、吸わないのは客単価も高く、お行儀もよい客、
というのは私の偏見でしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 早くも今年最後の配信です。次回はもう1月1日になるのですね。
調べてみたら、元日に配信するのは2006年、2012年についで2017年
で三度目です。何しろ年中無休ですので。

 今年も一年、ご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお
願いします。

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