安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>891号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------891号--2016.12.04------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「餅つき禁止!?」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 まず、今世間を騒がせている「鳥インフルエンザ」のニュースで
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■政府、鳥インフルまん延警戒=新潟と青森で殺処分、消毒

 政府は29日、新潟県と青森県で発生した高病原性鳥インフルエ
ンザのまん延防止策に着手した。農林水産省は感染ルートを調べる
ため、現地に専門家チームを派遣。各都道府県には農場への立ち入
り検査で、消毒など予防措置が徹底されているか確認するよう指導
した。今冬は韓国や欧州などで感染が広がっており、政府は警戒を
強めている。

 現地では終日、殺処分の作業に追われた。防衛省は新潟県の災害
派遣要請を受け、関川村の養鶏場に自衛隊員約180人を投入。県
の職員とともに飼育されていた約31万羽のうち、午後6時時点で
2万6400羽を処分した。青森市の農場ではアヒル1万8360
羽の殺処分を同日夜に完了。地中に埋める作業も12月1日には終
える計画だ。

 発生地点から半径3キロ以内の養鶏場などで感染が拡大していな
いか調べるため、両県はそれぞれウイルス検査を実施。3〜10キ
ロ圏では毎日、死亡数などを報告するよう要請した。鳥インフルエ
ンザが発生した農場につながる主要道路では、通行車両を一時停止
させてタイヤなどの消毒を行った。

http://www.nippon.com/ja/genre/society/l10029/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 野鳥などでは広範囲に感染が広がっていて、全国的に危険な状態
だということです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■鳥インフル「事前に野鳥で流行」 農水省など調査

 青森県と新潟県の養鶏場などで、相次いで高病原性鳥インフルエ
ンザ(H5亜型)が確認された問題で、農林水産省などは29日、
野鳥が感染源となった可能性も視野に感染ルートの調査を始めた。
両県では、ウイルスが検出された農場や養鶏場で殺処分が進んだ。

 農水省は29日、専門家でつくる小委員会を開催。会議後、委員
長の伊藤寿啓・鳥取大教授は「今回の特徴は事前に野鳥での流行が
確認されていること。自然環境中のウイルス濃度が高くなっており、
リスクが高まっていた」と述べた。疫学調査チームも現地に入った。

 農水省や両県によると、殺処分の対象は、青森市の農場のアヒル
約1万8千羽と新潟県関川村の養鶏場のニワトリ約31万羽。青森
では29日夜に殺処分を終えた。それぞれ半径10キロの範囲で飼
育されている鳥の移動や運び出しが禁じられた。殺処分された鳥に
ついては国が全額補償する。

http://www.asahi.com/articles/ASJCY5HBRJCYUTIL04B.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この感染はたぶん韓国方面からで、あちらでも大流行の兆しがあ
ります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■韓国 鳥インフルエンザの感染広がる

 韓国で、飼育されているニワトリやアヒルなどの間で鳥インフル
エンザの感染が広がっていて、韓国政府は、これまでに130万羽
以上を処分するなど、感染拡大を防止するための対策を進めていま
す。

 韓国では、今月16日、南西部の全羅南道ヘナムにある農場で、
飼育されていたニワトリが大量に死んでいるのが見つかり、高病原
性の「H5N6型」という鳥インフルエンザウイルスに感染してい
ることがわかりました。

 その後、韓国国内では相次いで感染が確認され、全国32の農場
でニワトリやアヒルが「H5N6型」の鳥インフルエンザウイルス
に感染していたことがわかったということで、韓国政府は、渡り鳥
を介して流入したのではないかと見て、感染経路を分析しています。

 事態を重く見た韓国政府は、28日までに、感染が確認された場
所やその周辺にある農場で飼育されていたニワトリやアヒル、合わ
せて130万羽以上を処分したということです。

 また、今月26日の午前0時から48時間、全国の畜産施設で家
畜の移動を禁止したほか、消毒を一斉に実施するなど、感染拡大を
防止するための対策を進めています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161129/k10010787751000.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いつものことですが、何しろ相手は自由に移動できる鳥たちです
ので、完全に防ぐのは難しいと思います。関係諸氏にはまだまだご
苦労が続きそうです。

 というところで、新たな発生もあったようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■青森で新たに鳥インフル発生 1例目近くの系列農場

 青森県は2日夕、青森市内で食用アヒル約4800羽を飼育する農場
で、高病原性鳥インフルエンザが発生したと発表した。農場では県
内2例目。最初に発生した農場から直線距離で約350メートル離れ
た系列農場で、県は同日夜、再び県職員を動員して殺処分作業を始
めた。1例目の農場から同インフルエンザの発生が確認されてわず
か4日。懸念されていた被害の拡大が現実となった。

 2日午前10時10分ごろ、農場経営者から、飼育しているアヒルの
うち5羽が死に、ほかのアヒルも全体的に衰弱していると県に通報
があった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161203-00010000-dtohoku-l02
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次は危険な犯罪行為です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■まかない料理に毒、元店長逮捕 チョウセンアサガオの種混入
兵庫・姫路

 居酒屋のまかない料理に毒性のある植物の種を混入し、アルバイ
ト男性に中毒症状を引き起こさせたとして、兵庫県警姫路署は1日
までに、傷害の疑いで、姫路市の元居酒屋店長の男(30)を逮捕、
送検した。

 送検容疑は11月9日夜、当時店長だった同市南駅前町の居酒屋
で、アルバイトの男子大学生(20)=同市=のまかない料理に、
チョウセンアサガオの種を混ぜて食べさせ、意識障害などを引き起
こさせた疑い。

 同署によると、男は通信販売で種を購入したといい、「男子学生
の勤務態度に不満があった」と容疑を認めているという。

 男子学生は食べた翌日、意識がもうろうとなり病院に運ばれたが、
現在は退院している。親から連絡を受けた店の経営者が男に事情を
聴いて発覚した。

 同署は男を同11日に同容疑で逮捕したが、神戸地検姫路支部は
今月1日に処分保留で釈放した。チョウセンアサガオの種はゴマほ
どの大きさで、食べると死に至ることもあるという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161201-00000014-kobenext-l28
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ごまつぶ程度だったら、誰かが故意に入れても気付かないでしょ
うね。こういう毒物が「植物のタネ」ということで簡単に入手でき
るというのも困ったことです。

 次は相変わらず不漁ネタばかりの漁業関連のニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■スルメイカ半減、価格は2倍に エサ不足でマグロも不漁

 スルメイカが記録的な不漁だ。10月までの水揚げ量は昨年の同
じ時期と比べて半減、価格は2倍近い。イカをエサにするマグロも
とれず、ブランド産地の青森・大間では祭りでの解体ショーが中止
になった。東日本大震災からの復興を目指す三陸沿岸の水産加工業
者からも悲鳴があがる。

 東京・築地の鮮魚店「斉藤水産」。11月、スルメイカが2〜3
日に1回ほどしか店頭に並ばなかった。店頭の売値は1杯600〜
1千円ほど。例年の1・5〜2倍にあたる。売り場責任者の斉藤又
雄さん(60)は「これでもほぼ原価。お客さんを離さないために
は高くても仕入れないわけにはいかない」と話す。

 スルメイカは国内のイカ漁獲量の8割を占め、主に7月から翌年
2月ごろまでが漁期だ。漁業情報サービスセンター(東京)による
と、今年1〜10月の生スルメイカの水揚げ量は約3万トンで、昨
年同期から45%減った。日本一の水揚げを誇る青森・八戸でも3
割減、イカで有名な北海道・函館も5割減など三陸や北海道で軒並
み水揚げ量が減っている。全国の港での平均卸売価格は1キロあた
り451円と同7割高い。

http://www.asahi.com/articles/ASJCT5S3VJCTUJUB00K.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■秋サケ大不漁、30年で最低…おせち困った

 秋サケが深刻な不漁に陥っている。

 漁期は既に終盤に入っており、ここ30年で最低水準の水揚げ量
となりそうだ。不漁に伴って卸売価格も上がり、お歳暮やおせち料
理の食材にも影響が出ている。

 観光客らでにぎわう東京・築地の場外市場。「鮭の店」の看板を
掲げる昭和食品では11月中旬、年末年始の贈答品として人気の新
巻きザケが1匹1万円前後で売られていた。築地市場のサケの卸値
は前年同期と比べて1・5倍で、日によっては2倍近くにもなる。
佐藤友美子社長(56)は「お歳暮の時期はかきいれ時。卸値は高
いが、値上げはなるべく避けて、薄利多売でいきたい」と話す。

 水産研究・教育機構北海道区水産研究所のまとめによると、10
月末までの全国のサケの水揚げは2321万匹で、前年同期と比べ
て3割少ない。主力水揚げ地の北海道のほか、本州の三陸沖や日本
海側でも不漁傾向だ。サケの南下に伴って漁は年末まで続くが、大
幅な回復は難しい状況で、今年度の最終的な漁獲量は、ピークだっ
た1996年度(8879万匹)の3分の1程度にとどまりそうだ。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20161126-OYT1T50091.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後は諫早の訴訟関連です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■有明海基金、総額100億円 諫早訴訟で農水省提案

 農林水産省は30日、国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防
排水門を開門しない代わりに創設を検討している有明海の漁業振興
基金について、総額を100億円とする案を長崎地裁に提出した。

 干拓地の営農者らが国に開門しないよう求めた訴訟の和解協議を
前進させる狙いだが、同訴訟に利害関係者として参加する漁業者側
はあくまで開門を求めており、和解が成立するかは見通せない。同
省は和解が成立しなければ基金の実現は難しいとしている。

 「有明海振興基金(仮称)」として有明海沿岸の福岡、長崎、佐
賀、熊本4県と各漁業団体が一般社団法人を設立し、10年程度をめ
どに基金の管理運営に当たる。二枚貝のタイラギやクルマエビなど
魚介類の放流、新しい技術を用いた養殖施設や漁場環境の整備など
に活用できる。

 国は、各県に設置する協議会などを通じて技術的な指導や助言に
当たるが、100億円からさらに積み増すことはしないという。農水
省の担当者は「政府として最大限示せる額だ。和解成立への道は非
常に細いが、関係者の理解を得る努力を続けたい」としている。

 長崎地裁は1月、開門しない代わりに国が漁場環境を改善し、漁
業者側に解決金を支払うとの内容で和解を勧告。国は5月の和解協
議で金額を示さずに基金創設を提案、漁業団体などから意見を聞き
調整していた。

 国は12月12日の和解協議で基金の最終案を示す予定だったが、漁
業者側などに早く説明して理解を得ようと前倒しした。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG30H33_Q6A131C1000000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このあたりで手を打っておくべきだと思いますが、まだまだ粘る
つもりなのでしょうか。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「餅つき禁止!?」
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 こんあメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 日本農業新聞の記事がヤフーで紹介されていました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161129-00010002-agrinews-soci

 なんでも、衛生上管理が徹底できないから禁止なんですって。実
際事故も遭ったようですが、禁止だけで済ませるのもなんだかなぁ
と。

 楽しい年中行事を安全に実施できる策を出さずに禁止とだけいう
のは、いかにも不十分だと思います。各地の高齢者施設も悩ましく
受け止めていることでしょう。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 紹介いただいた記事は次のようなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■餅つき禁止!? 年末年始恒例なのに 自治体規制に住民反発も

日本農業新聞

 年末年始の風物詩、屋外で第三者に餅を振る舞う餅つきイベント
を禁じる地域が出てきた。餅をちぎったり丸めたりして人の手に触
れる工程が多いため菌やウイルスが付きやすく、集団食中毒が発生
する恐れがあるとして、一部の自治体が判断した。農家やJA職員、
消費者からは「祭りで餅つきができないのは寂しい」「衛生管理は
重要だが、規制をかけるのは行き過ぎだ」といった声が上がってい
る。

□注意喚起徹底こそ

 「餅つきは日本の伝統。できないのは残念だ」。都市近郊のJA職
員が嘆いた。このJAは約6年前、祭りで長年実施してきた餅つきを
やめた。地域に親しまれてきたが、保健所から「食中毒の危険があ
る」としてやめるよう指導を受けたためだ。「衛生管理は重要だが、
餅つきは収穫の喜びを分かち合う昔ながらの行事。消費者も喜んで
いたのに」と惜しむ。

 この地域の保健所によると、餅つきは食中毒の要因となる菌やウ
イルスが付きやすく、屋外で実施する場合は手洗いや器具洗浄が徹
底できず、ウイルスのまん延を招きやすいとして「制限はやむを得
ない」と話す。

 厚生労働省監視安全課によると、餅つきを原因とした食中毒発生
件数の統計はないが、餅を原因にした食中毒は2013年が4件(1件が
桜餅)、14年が桜餅で1件、15年が1件発生。13年のうち1件は「餅
つき会」のイベントが原因と特定されている。

 同課によると餅つきは食品衛生法の営業許可は原則不要で、都道
府県や政令指定都市、保健所を管轄する自治体が個別のルールを設
けているという。

□イベント開けぬ

 都市近郊のある県では、イベントなどでついた餅を不特定多数の
人に振る舞うことを原則禁止している。「餅つき自体を否定してい
るわけではないが、食中毒予防の観点に立った判断」と説明。学校
などで自分たちでついた餅を食べる場合は禁止していない。

 縁日祭礼で民間団体が屋外で餅つきをすることを禁止する基準を
設けた都市もある。担当者は「餅つきが原因で食中毒が発生したら、
翌年からイベント自体を開催できなくなる」と口をそろえる。

 地方では、どう対応しているのか。米どころの新潟県は、屋外で
実施する時はテントを設置するなど衛生面の対策を徹底している。
県は「餅つきは禁止できない。注意喚起を徹底している」と強調す
る。北海道や秋田、岩手、山口、愛媛、熊本の各県などでも禁止す
る条項は設けていないという。

 ただ、「明文化していないが、集団食中毒発生の恐ろしさを説明
し、餅つきをやめるよう、かなり強く伝えている」という自治体も
あった。

 消費者はどう見るのか。餅つきを禁じる動きについて「念には念
を入れるのは当然」「食品衛生上、仕方ない」とする意見の一方、
「対策をきちんとすれば問題ないのに、規制するのはおかしい」と
いう声も上がる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161129-00010002-agrinews-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは冷静に読むと、どうも「飛ばし」記事のようですね。

 「餅つき禁止!?」と最後に疑問符をつけていますが、これはス
ポーツ新聞の煽り記事なんかでよく使うやり方です。

 ある自治体で餅つきが全面的に禁止されたという事実を報道した
ものではなくて、個別に「保健所から「食中毒の危険がある」とし
てやめるよう指導を受けた」ことをネタにして、さも全面的に禁止
されたかのように書いたものでしょう。

 その個別の事例も、施設か環境か運営かに何か問題があり、それ
を指摘されたのでしょう。

 発信元が「日本農業新聞」なので、餅つき会などを応援する意図
がありそうですが、全体としてタチのよくない記事だと思います。

 さて、餅つき会に関しては、具体的にはこんな被害が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■餅つき会でのノロウイルス食中毒

□あらまし

 1月中旬に、幼稚園から保健所に「幼稚園で餅つき会を行ったと
ころ、園児等がおう吐等の症状を呈している」との連絡がありまし
た。

 保健所が調査したところ、幼稚園では10時から13時まで餅つき会
を行っており、参加者に餅(みたらし、きなこ、あんこ、おろし醤
油、磯部巻き)と豚汁が提供されていました。参加者は園児や家族、
幼稚園の職員など340名で、そのうち136名が餅つき大会の翌日1時
から下痢、おう吐、発熱等の症状を呈していました。患者の発症状
況は一峰性であり、潜伏時間や症状はノロウイルスによるものと一
致していました。また、患者の共通食は餅つき大会で提供された餅
のみであり、患者のふん便からノロウイルスが検出されました。以
上の結果から、保健所は幼稚園の餅つき大会で提供された『餅つき
の餅』を原因とする食中毒と決定しました。

□おこった原因

 幼稚園内のキッチンで蒸された餅米を、園内のホールに移し、餅
つきは園児の父親や園児等が、餅の返しは職員や園児母親等が行っ
ていました。つきあがった餅は、別室にてちぎられ、バット上で調
味し、各家庭が持参した皿等に入れられ提供されていました。

 餅つきのの全工程が素手で行われており、作業前やトイレ後の手
洗いは徹底されていませんでした。また、返しの水は交換されてい
ましたが、容器の洗浄はされておらず、他の器具類も途中段階で十
分な洗浄、消毒を行うことなく使用されていました。

 このことから、餅つきの最初の時点で臼や杵、返しの水が何らか
の原因によりノロウイルスに汚染され、それらを介して餅を汚染し
続けたと考えられました。

□予防のポイント

 「餅つき」は、手に触れる工程が多いため、餅に菌やウイルスが
つきやすく、注意が必要です。今回の事例のように餅つきでノロウ
イルスを原因とする食中毒が全国で起こっています。

 作業前の手洗いや餅つきの前に体調が悪かった人は調理を避ける
のは言うまでもありませんが、「杵でつく」餅つき用の餅とは別に、
みんなでその場で食べる餅(市販やもちつき機でついたもの)を用
意するなどして、ノロウイルス食中毒を避けるようにしましょう。

https://t.co/0U8NwwpL6C
(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp)
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう情況からすると、個別に問題がありそうな場合、保健所
が指導したり、中止を勧告することはありそうです。

 手洗い場もなしで餅つき会を強行すれば、食中毒の危険はかなり
大きくなります。

 食中毒予防は「とにかく手洗い」だそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ノロウイルス等の嘔吐下痢症〜予防に手洗い・マスク・消毒を〜

 寒くなると流行する感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)ですが、原因は
ノロウイルスだけではありません。

 しかし、感染力が強く消毒の難しいノロウイルスと仮定して、予
防、消毒をするようにすれば、その他の嘔吐下痢症も概ねカバーで
きます。

 というわけで、ノロウイルスの予防と、家族などが感染して嘔吐
や下痢をした時の消毒方法についてお話します。

 ノロウイルスについては、厚労省のQ&Aが非常によくまとめてく
れてますので、そこを読んでもらうのが一番かと思います。
https://goo.gl/STxen7
(http://www.mhlw.go.jp/)

■ノロウイルスの予防法〜とにかく手洗い〜

 ノロウイルスは牡蠣などの食中毒で有名ですが、一番問題になる
のは感染した人から他の人へ感染していくことで、寒い時期に流行
します。

 流行時期は、正直なところ「どこにノロウイルスが付着していて
もおかしくない」状態だと思っているのが無難だと思います。

 しかし、常に使い捨ての手袋をはめて生活するわけにもいきませ
ん(もし手袋をしていても、外す時に手に付着するでしょう)。

 したがって、最も大切な予防法は「手洗い」です。

http://halproject01.blogspot.jp/2016/12/blog-post.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう「食中毒予防のための努力」を、「伝統的行事に対する
抑圧」と報道してしまうのは、二重の意味で悪質です。

 ということで、こんな記事を真に受ける必要はない、というのが
私の意見です。

 おまけとして、「餅」に関する話題を二つ、紹介しておきます。

 まず、「餅と伝統文化」です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■稲魂(いなだま)

 日本の文化を民俗学や歴史学の視点から調べてみると、稲や米が
とても大切な意味をもつ食べ物であったことがわかります。秋の勤
労感謝の日は、もとは新嘗祭(にいなめさい)の日でしたが、それ
は古代から続く稲の収穫感謝の祭りの日でした。稲には、稲魂(い
なだま)とか穀霊(こくれい)という言葉があるように、人間の生
命力を強化する霊力があると考えられてきました。春夏秋冬の季節
のめぐりの中で、長い時間と労力をかけて気候の変動にも影響をう
けながら、毎年一回ずつ収穫されるその年の新しいお米、それを炊
いて食べることによって、人びとの生命力がひとつずつ強化され更
新されると考えられたのです。

■餅と白鳥

 稲や米の霊力は、それを醸して造る酒や、搗き固めて作る餅の場
合には、さらに倍増するとも考えられました。酒は百薬の長といわ
れ、医の正確な字である醫には酒をもって病いを治癒するという意
味が含まれています。神社の祭りや冠婚葬祭では、お酒は欠かせな
い飲み物です。また、餅が古くから神妙な食べ物であったことを物
語る伝説は、奈良時代に編纂された『豊後国風土記』や『山城国風
土記』に残っています。餅を弓矢の的に見立てて射ようとしたとこ
ろ、その餅は白鳥となって飛び去り、人びとは死に絶え水田も荒れ
果てたというのです。白餅は白鳥に連想されており、決して粗末に
扱ってはならないもの、神妙な霊性を宿すもの、と考えられていた
のです。

■歯固めと鏡餅

 平安時代に書かれた紫式部の『源氏物語』には、正月行事につい
て次のような記述があります。

「ここかしこに群れゐつつ、歯固めの祝いして、餅鏡さへ取りよせ
て、千歳のかげにしるき年の内の祝い事どもして、そぼれあへるに、」

 つまり、当時の宮中の正月行事では、新年の健康と良運とさらな
る長寿を願う意味で、歯固めの祝いと餅鏡つまり鏡餅の祝い、とが
セットになっていました。年齢という言葉に歯の字が含まれている
ように、健康と長寿のためには丈夫な歯が大切だと考えられていた
のです。

■お正月は先祖の御魂祭り

 平安時代には、お正月は死者や先祖の御魂(みたま)が友人や子
や孫たちのもとを訪れると考えられていました。曾禰好忠(そねの
よしただ)という人の歌に次のようなものがあります。

魂祭る 年の終わりになりにけり 今日にやまたも あはんとすら
む(『詞花和歌集』)

 今年も死者や先祖の御魂を祭る歳末がやってきました、このお正
月にはまた貴方にお会いできることでしょうね、というような意味
の歌です。

 民間の行事でも、東北地方では近年までミダマメシなどといって、
お正月には握り飯に箸を立てて仏壇に供えて、先祖の御魂をまつる
行事が伝えられていました。それらは古風を残した民俗であったろ
うと考えられます。

■年神様と歳徳神

 一方、日本各地の多くの地方では、正月様とか年神様と呼ばれて、
漠然と新年の良運と年齢を授けにやってくる神様だと考えられてい
ました。また、陰陽道の信仰が民間にも広まった江戸時代には、町
方を中心に、お正月の神様はその年の縁起の良い方角である恵方か
らやってくる歳徳神だという信仰が起こり、それも地方によっては
広まっていました。お正月にやってくる神様にも、先祖の御魂、年
神様、歳徳神というバリエーションがあり、それは時代ごとの人び
との理解の変化でもあったのです。     

 そのお正月の神様は、人びとに年玉という年齢を授ける神様でも
あり、同時に一年の良運を授ける神様でもあると考えられてきまし
た。正月行事の基本は、生業の上でも、年齢の上でも、運気の上で
も、すべてがリセットされるという点にあります。旧い一年に区切
りをつけて、新しい年を迎え、年齢を一つ重ねて、運気を更新する、
大切な節目だったのです。

■鏡餅と伝統文化

 鏡餅は、文字通り円い鏡の形をあらわしているとか、心臓の形を
あらわしているとか、また丸く円満な人間の霊魂をかたどっている
などと言われていますが、同時に、年神様の神霊が宿る聖なる供物
でもあります。そして、歯固めの願いが込められた硬い供物でもあ
ります。

 新鮮で清らかな米から搗かれた鏡餅が、歳末から床の間などで正
月飾りの中心として供えられ、新年の家々の厳粛さを支え、やがて
鏡開きの日にぜんざいなどにして食され、その聖なる生命力とよい
運気と歯固めの効力とが人びとに分かち与えられる、このような伝
統的な行事は、歴史をふまえて考えるならば、なんともおくゆかし
い日本の伝統文化といってよいでしょう。

http://www.kagamimochi.jp/saguru/page2-3.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次は「餅は危険な食品」です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■東京消防庁、高齢者などのお餅(もち)窒息事故に対し注意喚起
(2016年)

 お正月の料理としては欠かせないお餅に関連し、それをのどに詰
まらせて窒息状態に陥る事故が相次いでいる。毎年の話ではあるが、
注意喚起として東京消防庁では2016年11月22日に関連する特集ペー
ジ【餅などによる窒息事故に注意!】を公開し、注意喚起を行って
いる。特に高齢者がトラブルの対象となることから、高齢者に対す
る注意事項が多いのが特徴である。

□圧倒的に多い高齢者被害

 今件は2016年11月の公開のため2016年分の統計データは反映され
ておらず、主に2011年-2015年における過去5年間の値(東京消防庁
管轄内、以下同)を元に、「餅」及びそれに類する「団子」「大福」
など粘り気の強い食品が喉に詰まったことによる窒息事故について
解説している。過去5年間では毎年100人以上がこの窒息事故で救急
車によって医療施設に運び込まれているが、多くは12月から翌年1
月に集中しており、年末年始のお餅料理(磯辺焼き、お雑煮、餡子
餅など)に起因していることがうかがえる。

 この搬送者のうち約7割は「中等症(生命の危険は無いが要入院)」
以上で占められており、搬送時の状況が比較的深刻であること、そ
して搬送人数・症状の度合いは毎年の周知啓蒙活動にも関わらず、
共に横ばい状態にある事が分かる。

 また冒頭で触れた通り、窒息事故による搬送者の大半は高齢者で、
2011-2015年に限れば全搬送者の約9割に達している。

 とりわけ70代から80代に多く事案が発生していることが分かる。

□傾向と対処

 東京消防庁では以前の注意喚起で高齢者、そして乳幼児の窒息事
故が多い理由について「個人差がある」としながらも、

・乳幼児……主に臼歯がなく食べ物を噛んですりつぶすことができ
ないことや、食べながら遊んだりする傾向にあるため、窒息事故が
発生しやすい。

・高齢者……一般的に、かむ力や飲み込む力が弱くなり、だ液の分
泌量も減少し、食物が詰まりかけた時に咳をする反応が弱いなどの
理由により窒息事故が発生しやすくなる。

と解説。そして餅をはじめとした粘着性のある食品による窒息事故
を防ぐための注意事項として

・食品を小さく切るなど、食べやすい大きさにする。

・急いで飲み込まず、ゆっくりとよくかみ砕き、だ液と混ぜてから
飲み込む。

・介助が必要な人に餅などを食べさせる時は、「横になった状態」
「あおむけに寝た状態」では食べさせないようにする。

・食事の際は、お茶や水などを飲んで喉を湿らせる。

・食事中は遊ばない、歩きまわらない、寝ころばない。

・高齢者や介護を要する方は、粥などの流動食に近い食物でも窒息
を起こすことがあるため食事の際は目を離さない。

・いざという時に備え、応急手当の方法を習得しておく。

などを挙げている(応急手当の方法はリリース該当部分の後半に
「応急手当の方法」の項目が設けられ、詳しく説明されている)。

 今件では特に高齢者の餅問題を提起しているが、【増える独り身
・高齢者のみ世帯…高齢者がいる世帯の構成割合をグラフ化してみ
る(最新)】などにもあるように、今後は一人暮らしの高齢者世帯が
今まで以上に増加する傾向を見せているため、リスクはさらに増加
することが予想される。行政当局は今後増加するこの「高齢者・餅
窒息事故」に対し、今まで以上に積極的な姿勢で臨むことが求めら
れよう。

http://www.garbagenews.net/archives/2012913.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 餅には「伝統文化」と「危険な食品」の二つの側面があります。
なやましいところなのですが、通常の場面では、とくに高齢者には
適さない食品であると考えた方がよいと思います。

 さらにイベントとしての「餅つき会」には食中毒予防のための努
力も必要です。手洗い施設くらいは何とかしましょう。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 もう12月です。クリスマスや正月の準備が始まるころですね。
今年は4歳になった孫が「サンタさんのプレゼント」に夢中になっ
ていて、何か買わされそうな勢いです。

 生協時代、よくイベントで「餅つき」をやりました。私は子供の
ころに経験していたこともあって、結構上手だと自慢したものです。
あれば今から思えば、安全とは言い難い行事であったことは確かで
すね。

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