安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>884号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------884号--2016.10.16------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「受動喫煙防止」

-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--〔話題〕--------------------------------------------------

 こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 毎週日曜日に配信されてくるメルマガを楽しみにしています。

 今週の中国での恐喝事件に関するコメントに、少々違和感を覚え
たのでメールをさせていただきます。

 「賞味期限はメーカーの保証期限です。それを過ぎたものを食べ
るのは勝手ですが、食べた後のことはメーカーの責任ではありませ
ん。」と渡辺さんのコメントにありました。

 賞味期限が切れた食品の安全性についてメーカーは保証しないと
のことですが、大きな勘違いがあります。

 賞味期限とは美味しさを保証する期間であって、安全はその先も
保証する必要があります。

 安全をその先に保証出来ないとしているのは消費期限です。それ
も安全係数を考慮してあるので、翌日からたちまち保証できません
ではありません。

 賞味期限が切れたら、メーカーの設定した美味しさは保証できま
せんが、食品として食べて不健康になるわけではありません。その
味で納得いただけるなら、どうぞお召し上がりくださいです。

 でも、安全は保証しませんから、なんてのは通用しません。

 缶詰などでは賞味期限が切れても1から2年は平気で食べること
ができます。

 とはいえ、食品は経時変化で腐敗したり、酸化などの化学変化で
食べることができなくなるものも少なくありません。

 さすがにそのような自然な変化による劣化までメーカーでは保証
しません。

 賞味期限を過ぎた食品を食べるかどうかはご自身の責任でという
のは、そういった劣化した食品に対しての表現です。

 しかし、今回の件では本来含まれているはずの無い水銀などがが
検出されたと言われたのであれば、そんなことはないとの証明が必
要になるでしょう。

 もっとも一年も前に賞味期限が切れた食品の保存サンプルは安全
係数を加味しても残してはないでしょうが。

 ということで、今回の件に関しては渡辺様のおっしゃるとおりで
すが、一般論としては「賞味期限を過ぎたら・・・」は不適切な表
現だったのでは?と思いました。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 賞味期限については、直接的には「おいしく食べられる」期限で
すが、確かに安全面については特に決まりはないようですね。

 しかし一般的には賞味期限が過ぎれば、安全面での保証もなくな
ると解釈しないと、賞味期限を過ぎた商品の販売が禁止されること
と矛盾すると考えています。

 また、賞味期限が過ぎており、その間の商品保管の経緯も不明の
食品から、どんなものが検出されたとしても、メーカーの責任にす
ることはできないと思います。

 こうした場合、賞味期限以内で正規に保管されていた商品を再検
査して、その結果を見る必要があります。

 全体としてはご指摘は正しいと思いますので、今後注意します。
ありがとうございました。

 さて、毎年のことですが、毒キノコのシーズンです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

相次ぐツキヨタケ食中毒 4件目(山形県)

 知り合いからもらったキノコを食べた西置賜の女性3人が食中毒
の症状を訴え保健所は12日、ツキヨタケによる食中毒と断定した。

 毒キノコの食中毒は今シーズン4件目ですべてツキヨタケが原因。

 県によると西置賜に住む40代から70代の女性3人が小国町で
採れたキノコを知り合いからもらい、11日煮物にして食べたとこ
ろ吐き気やおう吐などの症状を訴え、病院を受診した。

 置賜保健所は毒キノコ「ツキヨタケ」による食中毒と断定した。
3人はいずれも快方に向かっている。

 ツキヨタケはムキタケやヒラタケなどに似ており、ツキヨタケを
誤って食べた食中毒はこれで今シーズン4件目だ。県はきのこ食中
毒注意報を出していて、判断できないキノコは絶対に食べないよう
に呼びかけている。

http://www.news24.jp/nnn/news8877643.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 野生のキノコを食べることをやめるのが一番よいと思うのですが、
なかなか毒キノコの被害はなくならないですね。

 次は「砂糖入り飲料」について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■砂糖入り飲料に課税を=肥満、糖尿病対策訴え−WHO

 世界保健機関(WHO)は11日、肥満や糖尿病を減らすため、
砂糖の入った飲料への課税を進めるよう各国に呼び掛けた。

 WHOは、砂糖入り飲料などの消費は「肥満や糖尿病に苦しむ人
々を世界で増やす主要因だ」と指摘。価格が上がれば、消費が減る
明確な証拠があるとし、「政府が課税すれば、人々の命を救える」
と訴えた。

 WHOによると、2014年には世界で18歳以上の39%が
「過体重」だった。糖尿病患者の数は1980年に1億800万人
だったが、14年には4億2200万人に増えている。 

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101100784&g=int
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 WHOはこのところ肥満対策に取り組んでいますので、こういう
政策を呼びかけています。日本人にはあまりピンとこない話ですが。

 最後は、前回の毎日新聞訂正記事の続報です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

おわびします。

 9月25日朝刊「質問なるほドリ ベクレルって何?」で、指定廃
棄物の放射性セシウム基準(1キロあたり)について「8000ベ
クレルの廃棄物の近くにいると、1時間あたり0.23マイクロシ
ーベルトの影響を受けるとされます」とあるのは、「8000ベク
レル以下なら、周辺での被曝線量が年間1ミリシーベルトを下回る
とされます」の誤りでした。

 また、「年間摂取量の基準値は全年齢で100ベクレルと定めら
れています。それを超えた場合の限度値は、体格や代謝を考え、13
〜18歳男子が最も厳しい120ベクレル、妊婦は160ベクレルで
す」の部分と図を削除します。

 100ベクレル(基準値)を年間摂取量としたのは誤りで、一般
食品の流通を規制する値(1キロ当たり)のことでした。限度値は
基準値を決めるために年齢や性別ごとに算出したもので摂取基準量
ではありませんでした。

 関連する同日1、3面「ダム底 高濃度セシウム」の記事で、セ
シウムが「濃縮」としたのは「蓄積」とすべきでした。高濃度の土
がたまり続けている事実は変わりませんが、濃度の上昇は確認され
ていません。

 放射線に関する理解が不足し、社内チェックも不十分だったため、
誤りが重なりました。おわびします。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/yanaihitofumi/20161004-00062885/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上記サイトにはこの文章を画像で掲載していたので、私がテキス
ト入力しましたが、入力中に頭が痛くなるような、絶望的な頭の悪
さです。

 「年間摂取量が全年齢で100ベクレル」なんて、単位の意味を
理解していれば絶対に起こらない間違いです。

 つまり、記事を書いた記者も、チェックしたであろうデスクも、
規制値以前に「ベクレル」とはどういう単位かを知らなかったとい
うことです。

 そもそも年間摂取量の基準が100ベクレルなら、全人類がアウ
トです。というより、我々人間は数千ベクレルの放射性物質を体内
に持っているのですが…。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「受動喫煙防止」
------------------------------------------------------------

 毎度おなじみの禁煙ネタですが、東京オリンピックに向けて、よ
うやく動きが出てきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

受動喫煙防止へ罰則付きで法整備へ 厚労省がたたき台

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、厚生労働省は、
他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙の対策を強化する。主な公
共施設で建物内禁煙とする一方、飲食店などサービス業の施設は原
則禁煙とし喫煙室の設置は認める。施設管理者や喫煙者を罰則付き
で規制する法整備の「たたき台」を12日に示した。

 厚労省は今後、各省庁や関係団体と調整し、詳細を詰める。新法
か健康増進法の改正を検討する。

 たたき台では、多数の人が利用し、他施設と代替が難しい官公庁
や社会福祉施設などは「建物内禁煙」。特に未成年者や患者らが主
に利用する学校や医療機関はより厳しい「敷地内禁煙」とする。

 利用者側に他施設を選ぶ機会がある飲食店などのサービス業施設
や、職場のオフィスなどは「原則建物内禁煙」とし、煙が外に流出
するのを防ぐ喫煙室の設置を認める。

 施設管理者は禁煙場所の範囲や喫煙室の位置を掲示するなどの義
務、利用者は禁煙場所で喫煙しない義務があり、違反者が勧告や命
令に従わない場合、過料などの罰則を適用する。

 03年施行の健康増進法は施設管理者に受動喫煙対策を課すが、
努力義務にとどまる。一方、海外では病院や飲食店など公共の場を
屋内全面禁煙とする法律を施行する国が14年末時点で49カ国あ
り、世界保健機関(WHO)は日本の対策を「世界最低レベル」と
指摘している。国際オリンピック委員会(IOC)とWHOは「た
ばこのないオリンピック」を共同で推進し、近年、日本以外の五輪
開催地と開催予定地は、罰則を伴う受動喫煙防止策を講じている。

 WHOの報告によると、世界で毎年60万人が受動喫煙により死
亡。厚労省研究班は国内の死亡者も年1万5千人と推計している。
厚労省は「国民のさらなる健康の増進に向け、従来の努力義務より
も実効性の高い制度を目指す」としている。

■主な施設での受動喫煙防止対策(案)

◇医療機関、小学校、中学校、高校

 →敷地内禁煙

◇官公庁、社会福祉施設、運動施設(スタジアムなど)、大学

 →建物内禁煙

◇飲食店、ホテル・旅館(ロビーほか共用部分)などのサービス業
施設、事務所(職場)、ビルなどの共用部分、駅、空港ビル、船着
場、バスターミナル

 →原則建物内禁煙(喫煙室設置可)

◇バス、タクシー

 →乗物内禁煙

◇鉄道、船舶

 →原則乗物内禁煙(喫煙室設置可)

 (厚生労働省の資料から)

http://www.asahi.com/articles/ASJBF2HN1JBFUBQU001.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「喫煙室設置可」が残るのは残念ですが、とりあえずこの案が実
現すれば、最低限はクリアといったところでしょうか。「罰則付」
がようやく出てきましたし。

 今までも「労働安全衛生法」で「受動喫煙防止」が求められてき
ましたが、罰則はありませんでした。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

労働安全衛生法の一部を改正する法律に基づく職場の受動喫煙防止
対策の実施について

 労働安全衛生法の一部を改正する法律(平成26年法律第82号。以
下「改正法」という。)が平成26年6月25日に公布され、職場の受
動喫煙防止対策に係る規定は、平成27年6月1日から施行されること
となっている。

 その改正の趣旨、内容等については、平成26年6月25日付け基発0
625第4号「労働安全衛生法の一部を改正する法律について」及び平
成27年5月15日付け基発第0515第1号「労働安全衛生法の一部を改正
する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令等の
施行について(外国登録製造時等検査機関等、受動喫煙の防止及び
特別安全衛生改善計画関係)」により示しているところであるが、
改正法の規定に基づき、各事業場が効果的に受動喫煙防止対策に取
り組むために参考となると考えられる事項を、別添のとおり取りま
とめたので、これを了知するとともに、その内容について事業者に
対する周知に努め、事業場における受動喫煙防止対策の実施に努め
られたい。

http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-56/hor1-56-17-1-0.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■労働安全衛生法の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関
係省令の整備に関する省令等の施行について(外国登録製造時等検
査機関等、受動喫煙の防止及び特別安全衛生改善計画関係)

2 受動喫煙の防止(第68条の2等関係)

(1) 改正法の要点

イ 受動喫煙防止措置の努力義務(第68条の2関係)

 労働者の健康の保持増進の観点から、事業者は、労働者の受動喫
煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わ
されることをいう。以下同じ。)を防止するため、当該事業者及び
事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるものとしたこと。

 具体的には、事業者において、当該事業者及び事業場の実情を把
握・分析し、その結果等を踏まえ、実施することが可能な労働者の
受動喫煙の防止のための措置のうち、最も効果的なものを講ずるよ
う努めるものとすること。

http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-56/hor1-56-16-1-0.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は禁煙を進める立場からの「喫煙室」批判です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■受動喫煙を完全防止するなら、喫煙室は不適切

 受動喫煙から非喫煙者を守るために、どのような対策が考えられ
るでしょうか?まずは建物内に喫煙室を設置して対応する企業は多
いでしょう。

 喫煙室については、厚生労働省が「職場における喫煙対策のため
の新ガイドライン」(2003年)で一定の要件(図1)を示している
ため、この要件を満たすよう努めているはずです。

 しかし、この要件を満たしていれば受動喫煙が完全に防げるかと
いうと、残念ながらそうではありません。

 タバコの煙が漏れない喫煙室を作ることは不可能です。その理由
として、

(1)退出する人の体の後ろにできる空気の渦に煙が巻き込まれる
こと

(2)ドアの開閉に伴い煙が押し出されること

(3)吐く息に含まれるタバコの煙、

などが挙げられます。

 図2のような、換気扇3台を設置した「一定の要件を満たす喫煙室」
の内外のPM2.5を測定したところ、廊下に大量に漏れていました。

 受動喫煙を完全に防止するために、建物内を完全禁煙にすること
を検討してください。

■喫煙室は、経済面でもデメリット

 喫煙室は、設置費用だけでなく、その後も多額のランニングコス
トが必要で、企業の経済的な負担になります。

 「一定の要件」に基づき、喫煙室の開口面(幅1m、高さ2m)で0.
2m/秒の気流を生じさせるには、空調された空気を1時間に1,440m3
も屋外に排出することになり、大量の電力が失われるからです。

 夏季の冷房、冬季の暖房、照明を考慮すると、喫煙室1つを維持
するためには年間約11,000kWhが必要で、約25万円の経費がかかり
ます※。

 喫煙室を廃止して建物内の全面禁煙に移行すれば、節電になるだ
けでなく、清掃などの維持管理費も不要になり、スペースも有効に
使えます。

http://sugu-kinen.jp/office-kinen/knowledge/futile-smokingroom.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 喫煙室設置は会社にとってもコスト的に負担になります。また、
ここでは書かれていませんが、勤務中に随時喫煙室に行ける状態と
いうのは、喫煙者に限り自由に仕事をサボることができるというこ
とでもあります。

 そしてもう一つ、「喫煙室の掃除を誰がするのか?」という問題
があります。おそらくどこの会社でも、喫煙室の利用者自身が喫煙
室の清掃担当をすることはしていないでしょう。

 それはつまり、他人の吸ったタバコの始末を不当に(健康上の被
害を無視して、低賃金で)押しつけられている労働者がいるという
ことです。

 こんな「質問」をしている人がいました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■職場における喫煙対策のためのガイドラインについて

 社員に受動喫煙症のものがおります。弊社では専用の喫煙室を設
けていますが分煙が不十分なので全面禁煙にしてほしいといわれて
います。

 なお、労働基準法の安全配慮義務からその人の座席だけ喫煙室か
ら離れたところする対策はしたのですが、配属グループが喫煙室の
近くなので同じグループの人たちと仕事の話を1,2分しに来るだけ
で体調不良になるそうです。

 弊社の分煙状況は以下となります。

 喫煙室は廊下にあり業務フロアからは直接出入りできません。
(業務フロアから喫煙室に行くまでにドアが二つあります)

 ただし、喫煙室とフロアは壁一枚で隣り合っていますが、煙が漏
れてくるような隙間はありません。

 また、フロアの浮遊粉じんの濃度を定期的に測定し0.15mg/m3以
下となっています。

 ただし、該当社員が言うには、壁と壁の隙間から煙が漏れており、
粉じんの濃度が非喫煙時(就業時間前)は0.01mg/m3、勤務時間中は
0.05mg/m3になるので、※2の「非喫煙場所の粉じん濃度が喫煙に
よって増加しないこと」に違反しているという主張です。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14135849784
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「フロアの浮遊粉じんの濃度を定期的に測定し0.15mg/m3以下と
なっています。」と言っていますが、これは法律に対する誤解です。
以下の説明をごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

<職場の空気環境>

1 浮遊粉じんの濃度を0.15mg/m3以下及び一酸化炭素の濃度を10
ppm以下とするように必要な措置を講ずること。

2 非喫煙場所と喫煙室等との境界において喫煙室等へ向かう気流
の風速を0.2m/s以上とするように必要な措置を講ずること。

という記載がある。

 この記載は、非喫煙場所においても、浮遊粉じんの濃度が0.15mg
/m3以下であれば、それでよいかのような誤解を生じており、非常
に問題がある(上記の基本的な姿勢とも矛盾する)。

 そもそも、タバコ煙に関して、他の基準(じん肺等)を借用して、
0.15mg/m3と設定していること自体がナンセンスなのであるが、そ
の点はさておき。0.15mg/m3という基準で、タバコ煙を測定した場
合、通常の室内でこの数値に達するには、大量のタバコをふかして、
煙が立ち込めるような状態にしても、なおこの数値にはなかなか達
しない。

 この数値を、非喫煙場所において適用するなどというのは、まっ
たく論外である。

 この基準は、喫煙場所(喫煙室や新幹線の喫煙車両や喫煙タクシ
ー)において、喫煙室の排煙機能や喫煙者保護の観点から、適用さ
れるべき基準なのである。

 先に述べた「分煙効果判定基準策定検討会報告書」では、

喫煙所(判定場所その2)

(1)デジタル粉じん計を用いて時間平均浮遊粉じん濃度が0.15mg/m3
以下

と明確に、0.15mgが喫煙所での基準であることを示している。

http://www015.upp.so-net.ne.jp/k4227419/page010.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「0.15mg/m3以下」は喫煙場所に対する規制値であって、それ以
外のところは関係ありません。

 喫煙室と言っても換気もしない状態では、あまりに害があるので、
この程度に抑える必要があると行っているわけです。そして喫煙室
以外に、煙が漏れてくるような構造は論外です。

 したがって、上記の「質問」をしている会社は労働安全衛生法違
反でしょうね。

 会社内の喫煙室なら、清掃人以外は喫煙室利用者です。しかし飲
食店などの喫煙室では、飲食店の従業員が強制的に受動喫煙させら
れるという構造になります。

 このため、喫煙室であっても、「有害物質濃度の低減」が必要で
あるというのが国の立場です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

規制影響分析書

「職場における受動喫煙防止対策の強化」について

平成23年10月
労働基準局安全衛生部労働衛生課(椎葉課長)

(2)飲食店、ホテル・旅館等の顧客が喫煙できることをサービス
に含めて提供している場所についても、労働者の受動喫煙防止とい
う観点からは、全面禁煙や空間分煙の措置をとることを事業者の義
務とすることが適当である。

 しかしながら、顧客の喫煙に制約を加えることにより営業上の支
障が生じ、全面禁煙や空間分煙の措置をとることが困難な場合には、
当分の間、可能な限り労働者の受動喫煙の機会を低減させることを
事業者の義務とする。具体的には、換気等による有害物質濃度の低
減等の措置をとることとし、換気等を行う場合には、浮遊粉じん濃
度又は換気量の基準を達成しなければならないこととすることが適
当である。

(4)(2)における換気等による有害物質濃度の低減等の措置によ
り、浮遊粉じん濃度又は換気量の基準については、粉じん濃度:0.
15mg/m 3 以下、n 席の客席がある喫煙区域における 1 時間あたり
の必要換気量:70.3×n m 3 /時間とすることが適当である。

http://www.soumu.go.jp/main_content/000143999.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 しかし、「有害物質濃度の低減」程度では、従業員の受動喫煙に
よる健康被害を防ぐことはできません。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■労働安全衛生法 第七章 健康の保持増進のための措置

(受動喫煙の防止)

第六十八条の二 事業者は、労働者の受動喫煙(室内又はこれに準
ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。
第七十一条第一項において同じ。)を防止するため、当該事業者及
び事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるものとする。

https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-1/hor1-1-1-7-0.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 国の方針としても、以下のように受動喫煙の被害を低減していく
としています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■がん対策推進基本計画 平成24年6月

(個別目標)

喫煙率については、平成34(2022)年度までに、禁煙希望
者が禁煙することにより成人喫煙率を12%とすることと、未成年
者の喫煙をなくすことを目標とする。

 さらに、受動喫煙については、行政機関及び医療機関は平成34
(2022)年度までに受動喫煙の機会を有する者の割合を0%、
職場については、事業者が「全面禁煙」又は「喫煙室を設けそれ以
外を禁煙」のいずれかの措置を講じることにより、平成32(20
20)年までに、受動喫煙の無い職場を実現することを目標とする。

 また、家庭、飲食店については、喫煙率の低下を前提に、受動喫
煙の機会を有する者の割合を半減することにより、平成34(20
22)年度までに家庭は3%、飲食店は15%とすることを目標と
する。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002bp3v-att/2r9852000002bp7b.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私の経験からも、2000年以前には職場で普通に喫煙できていまし
たので、少しずつでも前進しているという印象があります。

 しかし、飲食店経営者にとっては、従業員の健康を守ることより、
禁煙によって客が減る恐れの方が大きいようです。馬鹿げた考えと
思いますが、いずれ元従業員から損害賠償訴訟などを受けて、思い
知ることになることでしょう。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週は久しぶりに大連に行きました。深刻な大気汚染が常態とな
っている大連でも、すばらしい好天で、気持ちよかったです。間も
なく暖房が始まれば、最悪の状態になるのですが。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-884号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数3790名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「[\]安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/