安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>88号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
--------------------------------------88号--2001.07.15------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「セセリ・フェニルケトン尿症・活性水(Q
&A)」「浄水器」

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--〔話題〕--------------------------------------------------

 前回の「ふすま」の件で、メールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 こんにちは。

 「安心!?食べ物情報」いつも楽しく(?)拝見させて頂いてい
ます。時にはゾーッとする時もありますが…(笑)

 さて、87号で「ふすまの購入方法」についての質問があったよう
ですが、参考になればと思いお便りしました。

 私が時々利用しているお菓子材料の専門店「クオカ」さんで取り
扱っています。

 アドレスは http://www.cuoca.com/

 値段は200gで80円でしたが、今日現在では残念ながら「品切れ」
となっていました。

 この「ふすま」なんですが、一般的には手作りパンを作る時に少
量加えたり、クッキーやケーキ類に入れたりするようですので、も
し近くに「お菓子材料の専門店」があれば扱っている可能性が高い
と思います。

 そのようなお店を当たってみるのも一つの方法ではないでしょう
か。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 情報、ありがとうございます。掲示板
http://hpmboard1.nifty.com/cgi-bin/thread.cgi?user_id=VEB01010
の方にも、「小麦胚芽」の話ヲ書き込んでいただいたのですが、ふ
すまと小麦胚芽とはちょっと違うような気がします。ご存じの方は、
ぜひ教えてください。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

Q.先日、始めて行ったスーパーで、セセリという鶏肉を見つけま
した。焼いて食べた所とても柔らかくおいしかった。セセリとは、
鶏肉のどの部分なんですか?以前、のど肉を食べたことがあり、そ
れに似ているようなきもしますが・・・。

------------------------------------------------------------

A.通常、鶏は内臓を取り除き、そこから精肉をとっていきます。
頭と足は一番先にとり、首をフックにかけて、吊るしておいて解体
します。(足はモミジと呼びます。ちょっとグロですが、食べる人
もいるとか。)

 鶏肉の部位は割と簡単で、モモ・ムネが主な部位です。ササミと
いうのは、ちょうど牛や豚のヘレにあたる部分です。それ以外では
手羽(手羽元・手羽先)という肉があり、これは鶏の翼の骨につい
ている肉で、普通、骨付きのまま売られています。

 また、キモやスナズリというのもありますが、これは肉ではない
ですね。

 残りはいわゆる鶏ガラになるのですが、まだ細かな肉が残ってい
ます。

 私の見学した処理場では、その残りの肉を、専門の人がいて、首
のあたりの小さな肉をとっていました。この肉がセセリとか、コニ
クとか呼ばれています。せせってとるからセセリ、小さい肉だから
コニク、というわけです。

 だから、のど肉と同じと思ってよいと思います。

 おいしい部位なのですが、量が少なく、手間がかかるので、あま
りお目にかからない部位です。専門店では普通においてあると思い
ます。

------------------------------------------------------------

Q.フェニルケトン尿症の人がアスパルテームを摂ってはいけない
のはなぜですか?

------------------------------------------------------------

A.フェニルケトン尿症の人って、そばにいらっしゃいますか?私
は見たことがないのですが。

 この病気は、新生児にまれにある、一種の遺伝的な病気です。ア
ミノ酸のなかに、フェニルアラニンというものがありますが、この
アミノ酸を分解することができないので、分解途中の物質がたまっ
てしまう病気だと聞いています。

 今、病院で生まれた赤ちゃんは、この病気かどうかをチェックさ
れ、もしフェニルアラニンを代謝できないようなら、フェニルアラ
ニンをほとんど含まない乳を与えるようにするそうです。もちろん、
母乳もあげられません。

 必須アミノ酸ですので、まったく0にする、というのではなく、
必要最低量にコントロールする、ということらしいです。

 本当に厳重な管理をするのは、赤ちゃんのうちだけ、ということ
ですが、とにかく、その間、普通のたんぱく質を含む食品は食べら
れないのです。

 フェニルアラニンというたんぱく質は別に珍しいものではなく、
どの食品にも、たんぱく質が含まれるものであれば、必ず入ってい
る、と考えてよいと思います。

 ご質問のアスパルテームはフェニルアラニンとアスパラギン酸の
化合物なので、当然、フェニルケトン尿症の赤ちゃんにはあげられ
ませんが、上記のように、これは別に特別なことではありません。
見た目はたんぱく質のように見えませんので、フェニルアラニンを
含んでいることを知らせるため、必ず「L-フェニルアラニン化合物
含有」という表示はしてあります。

 というところが、「アスパルテームがフェニルケトン尿症の人が
とってはいけない」理由です。しかしこのことだけをとりあげて騒
ぐようなことではありません。(フェニルケトン尿症の赤ちゃんは、
普通の食事をしてはいけないのですから。)

 つまり、「アスパルテームはフェニルケトン尿症の人に危険だか
ら、危険な添加物だ」というのは、嘘を言っているのではないので
すが、事物の一面を過大に取り上げて、この添加物のことを悪く言
っているだけだと私は思います。

 私自身はこの添加物の味は嫌いなので、あまりお勧めするわけで
はありませんが、普通の人が食べても、別に問題はありません。

------------------------------------------------------------

Q.最近、良く、「還元水」とか「活性水」と言う言葉を良く聞き
ます。水の粒子が細かく、自然の水に近く健康に良いと聞きますが、
「還元水」と「活性水」というのは異なるものですか?また、どの
ように体に影響を与えるのでしょうか。

------------------------------------------------------------

A.インターネットでは、このような「水商売」が花盛りです。

 ものによっていろいろとありますが、基本的には浄水器の仲間の
宣伝です。(天然水を売っているところもあります。)

 さて、よく言われる水のクラスターということですが、これにつ
いては、もう一つよくわからない、ということに尽きると思います。

 核磁気共鳴などという、専門的な話もでてきますが、どの程度、
信用できるものなのか、私にはわかりません。

 水というのは、酸素原子1個と水素原子2個の化合物で、分子と
してはごく軽いものです。普通、このように軽い分子は、常温では
気体でいるものなのですが、水は不思議なことに、常温で液体です。

 これは水分子が単独で存在しているのではなく、水分子どうしが
つながって、大きなかたまりを作っている、というふうに考えられ
ます。

 このかたまりをクラスターと呼び、この大きさが水の味とか、生
理的な作用に影響がある、というのが、クラスター理論です。

 わりと真面目に取り組んでいる人もいますし、まったくの嘘とい
うわけではありませんが、まだ実証されたものでもないと私は思い
ます。特に、蛇口に磁石をとりつけて、その作用で水のクラスター
が小さくなる、などというのは、限りなく眉唾物の世界です。

 純粋の水、というものは普通はありませんので、さまざまな不純
物、特に金属イオンなどが水分子と共に、いろんな構造を作ってい
る、と考えるのは、矛盾のない考えです。その構造についての、く
わしい解明は、まだ取り組みの途上にある、と思います。

 先走って商売に利用するのは、私はあまり感心しませんね。

 次に、「還元水」ですが、これは酸化還元電位で、還元された方
の水、ということなのでしょうか。要するに、電気を通して、酸性
の水とアルカリ性の水を作る、というやつです。

 これは事実としては、これで良いのですが、特に身体に良い、と
いう理由がわかりません。普通のミネラル分に富んだ水と、どう違
うのでしょうか。

 その他にも、いろんな「理論」でいろんな水を売っています。
「波動」や「念力」などに近いものについては、申し訳ないのです
が、インチキとしか思えません。

 浄水器一般については、以下の〔食べ物情報〕に書きました。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「浄水器」
------------------------------------------------------------

 家庭用の浄水器は「濾過」ということがメインの手段です。昔、
子供向けの本に、「飲み水の作り方」といって、砂や小石で水を濾
過する方法がよく載っていましたが、基本的にはあれと同じです。

 前回も書きましたが、水道水はこういう作業を、大規模に行って
いるものです。

 水道水は既に濾過・殺菌された水ですので、このようなものが必
要なのかどうかは意見の別れるところです。私は反対派で、別に必
要ない、と思っていますが、いかがなものでしょうか。

 浄水器の効能として、一番大きなものは、塩素をとることです。
「カルキ臭」は塩素そのものの臭いではないそうですが、やはり塩
素は味にはマイナスなので、これを取り除くことで、「おいしい水」
を演出できるのです。

 ただ、塩素を取り除いた水は、変質しやすくなっています。した
がって、浄水器の水を汲み置きしておくのはいけませんし、浄水器
の中に滞留していた水は危険ですので、使用時は最初に出てくる水
は捨てるようにした方が良いと思います。

 その他の有害物質、ということになると、トリハロメタンなどを
思い出します。除去できる割合は製品によって違いますが、高性能
のものでは、元の1割くらいしか残らない、というものもあります。

 やはり完全に取り除ける、というものではないようです。

 さて、浄水器には、「活性炭」タイプと「中空糸膜」タイプが大
きなグループになっています。「活性炭」タイプは、蛇口に取り付
ける簡易なもので、値段も安いものです。活性炭というのは、炭を
加熱処理して、非常にたくさんの小さな穴があいた状態になってい
るものです。脱臭剤でおなじみですね。

 脱臭剤は空気中の臭いの成分を吸着するのですが、浄水器では、
水道水の中の不純物を吸着しよう、というわけです。

 活性炭は確かに吸着力が強いので、それなりの効果はありますが、
簡易のタイプのものでは、容量の問題もあって、使用可能期間は意
外と短いものです。千円程度で買ってきて、蛇口につけっぱなしに
しているようでは、気休め以上の効果はないと思います。

 「中空糸膜」というのは、ポリエチレンなどでできた、非常に小
さな穴のあいた、糸状のフィルタを使います。普通、活性炭を組み
合わせて使われています。細菌や原虫などはほぼ完全に取り除きま
すし、トリハロメタンに対してもある程度有効なようです。

 細菌などは中空糸膜の表面に開いている孔よりも大きいので、物
理的に取り除かれます。トリハロメタンは小さな分子ですので、こ
こでは取り除くことができず、特殊な活性炭によって吸着する、と
いうことです。

 今、浄水器として売られている、数万円程度の商品は、だいたい
このタイプのものです。カートリッジ式になっていて、数ヶ月〜1
年くらいで交換して使うようになっています。きちんと管理すれば
効果は持続しますので、浄水器が必要だと思われる人は、このよう
なものを使えばよいと思います。

 カートリッジの交換というのは面倒なものですので、レンタル式
で、定期的に交換に来てくれる、というものもできています。何だ
かずぼらな話で、気がひけるのですが、実際問題としては、なかな
か良い方法だと思います。

 これらの浄水器で、取り除けるもの、また除去率などは、パンフ
レットなどで割と詳しく書いてあります。これはメーカーとしては
当然のことなのですが、そういうデータを表示していないものもあ
ります。もちろん、こういうのは感心しませんね。

 それ以外の浄水器(?)としては、「逆浸透膜」「電解」などの
ものもあります。

 逆浸透膜というのは、海水を真水にする技術を応用したもので、
水しか通さない膜を使います。このような膜で水を隔てると、普通
は溶解物の濃度が低い方から、高い方へ水が移動し、濃度の差をな
くそうとします。この力を「浸透圧」とい言います。「逆」という
のは、この浸透圧以上の圧力を濃度の高い方にかけ、濃度の低い方
へ水を移動させるのです。

 圧力をかけた方には塩分濃度の濃い水が残り、反対側には塩分を
含まない水が出てきます。昔はかなり高価なものでしたが、最近は
小型でエネルギーの消費も少ないものができています。

 しばらく前、テレビで、南太平洋の小さな島に、この海水から真
水を作る装置が届いた、というところをやっていました。あれは日
本製だったのでしょうか。

 こういう装置では、ほとんど純粋に近い水を作ることができます。
市販のものでは、わざとできた水の純度を少し落す工夫をしている
ものもあります。純粋な水は大変まずいので、そうしているようで
す。

 通常の浄水器と比べると、非常に高価な装置を設置することにな
りますが、普通の濾過タイプよりも高性能には違いないと思います。

 まあ、家庭でここまでする必要があるのか?というのが正直な感
想です。こういう装置は、砂漠や孤島に持って行ってこそ、値打ち
があるのだと思います。

 いずれにせよ、既にそのまま飲める状態である水道水に、浄水器
を使用する、というのは資源の無駄遣いには違いありません。環境
問題を考えるなら、このような無駄遣いは避けるべきだと、私は思
います。

 環境よりも美味しさである、とか、環境よりも自分の健康が大切、
ということであれば、それはそれで文句をいう筋合いでもないので
すが・・。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 「遺伝子組換え食品」という本を読みました。これは遺伝子組換
え作物に関して、反対派を真っ向から批判したものです。

 私は遺伝子組換え作物には反対だとずっと言ってきましたが、こ
れにはちょっと困っています。というのは、ここに書かれているこ
とは、かなり正確な情報であって、なかなか反論が困難だからです。

 一部の大企業が農業分野で独占的な地位を占めるのは良くない、
という点にはまったく触れられていないので、この点では意見を変
えるつもりはないのですが、安全性という点では、どうも問題はな
い、という見解にならざるを得ないようです。

 ということで、皆さんのご意見をお願いします。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--88号--------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://www.kenji.ne.jp/food/
------------------------------------------------------------
------------------------------------------------------------
 購読者数1243名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「安心!?食べ物情報」)は
http://www.kenji.ne.jp/food/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://www.kenji.ne.jp/food/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/