安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>850号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------850号--2016.02.21------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「アフラトキシンと食品衛生法」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 まず、怪しげなクスリをネットで買ってはいけないというニュー
スです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■「ダイエット剤」で女性意識もうろう 千葉県が注意喚起

 千葉県は18日、無承認・無許可の医薬品「ホスピタルダイエット」
を服用した県内在住の20代の女性が、排尿困難、手足の震え、意識
もうろう状態などの症状で病院に入院したと発表した。

 県薬務課によると、女性は昨年11月、錠剤とカプセル計8種類を
タイから個人輸入し、その後服用。錠剤などからは国内外で医薬品
として承認された成分、国内の医薬品と類似した成分が検出された。

 ホスピタルダイエットと称する製品は国内で、死亡事故を含む複
数の健康被害報告があるという。同課は「服用している人は直ちに
中止し、健康被害が疑われる場合は医療機関を受診すると同時に保
健所に連絡してほしい」と呼び掛けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160219-00010003-chibatopi-l12
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 医薬品というのはいわゆる健康食品と違って効果が確認された成
分を含みます。効果があるからには生理的な反応があり、使い方を
間違えれば害にもなるものです。

 健康食品に医薬品の成分が含まれていてはいけないのはこうした
理由ですが、この場合は医薬品を自分で買ってきて使ったのですか
ら、騙されたのではなく、自業自得ということになります。

 次はちょっと不思議な「産地偽装」事件です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 鳥取署は18日、島根県産の鶏卵を鳥取県産と偽装して卸売りし
たとして、鳥取市湖山町西3の鶏卵卸売会社「鳥取鶏卵販売」の取
締役、小倉昇容疑者(62)=同市桂見=を不正競争防止法違反
(誤認惹起(じゃっき))容疑で逮捕した。

 業界関係者によると、同社は県内では鶏卵卸売りの大手で多くの
スーパーマーケットに納入。17日には京都市の食肉加工会社によ
る鳥取県産鶏肉の偽装が発覚したばかりで、鳥取発の新たな産地偽
装に、関係者の間に困惑が広がった。

 小倉容疑者の逮捕容疑は1月28日、鳥取県産と誤認するような
虚偽の表記をしたラベルを貼った島根県産の鶏卵240パック(1
パック10個入り)を鳥取市内のスーパー1店舗に卸売りしたとし
ている。

 同署は組織的関与も視野に捜査しているとして認否を明らかにし
ていない。同署によると、スーパーは虚偽表示を知らずに購入し、
既に一般客に販売された鶏卵もあるという。同署は余罪があるとみ
て調べている。

 鳥取鶏卵販売の事務担当者は毎日新聞の取材に対し、産地を偽装
したのは赤玉の卵で、特定のスーパーにしか卸していないと説明。
「1月の寒波で複数の契約農場の鶏が大量に死亡したことで鳥取県
内産の卵が不足し、小倉(容疑者)が島根県産の卵を手配した。
(鳥取県産のように表記したことは)故意なのか過失なのかは分か
らない」とした。

 業界関係者によると、鳥取鶏卵販売は1988年の設立で資本金
2500万円。愛知県の飼料会社を中核に、九州から関東まで鶏卵
を供給する企業グループの26拠点の一つで、鳥取市と米子市に営
業所がある。四つの契約農場の34万羽で月産430トンの鶏卵を
卸売りしている。小倉容疑者は常駐していない社長に代わる実務責
任者という。

 愛知県の飼料会社の役員は18日午前の毎日新聞の取材に「当社
の資本が入っている子会社だが、卵の調達や販売についてやりとり
はなく、状況が分からない」と話した。

 特別なブランド品でない限り、鳥取県産と島根県産で品質に違い
があるのかどうかは不明だが、鳥取鶏卵販売から納入を受けている
各スーパーには影響が広がった。

http://mainichi.jp/articles/20160219/ddl/k31/040/620000c
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 鳥取産や島根産も違いがあるわけがないですが、ラベルに書いて
いることと事実が違ったということでしょう。

 足りなくなったから他から調達してきたということです。元々そ
んな商売をしているところが、産地表示なんかするからいけないの
です。

 次も似たような事件です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■鶏肉、年8万キロ産地偽装 京都の業者、府警に自首

 京都市南区の食肉加工会社「都(みやこ)ジャパン」は17日、
九州産のブロイラー(肉用鶏)の肉を鳥取県産の自社ブランド「大
山都(だいせんみやこ)どり」と偽って出荷していたことを明らか
にした。久後(くご)勝巳社長(50)が記者会見で認めた。久後
社長は「先月29日に京都府警に自首した」と説明。謝罪したうえ
で廃業する考えも示した。一方、府警は不正競争防止法違反の疑い
で捜査している。

 久後社長によると、同社は2006年ごろ〜昨年3月ごろ、1キ
ロ650〜700円ほどで仕入れた鹿児島や宮崎産のブロイラー肉
を「大山都どり」と表示したパックに入れかえ、1キロ800〜8
50円ほどで京都府内や大阪府内のスーパーなどに卸していた。偽
装した肉の量について久後社長は「年間約8万キロ」とし、利ざや
は「年400万〜500万円」と説明。自らが偽装を従業員に指示
していたと述べた。

 都ジャパンは01年に設立され、従業員は十数人。食肉小売店や
スーパーなど約500店に鶏肉や鶏卵などを販売している。久後社
長は会見で「取引先や消費者のみなさんにご迷惑と不安をおかけし
た」「人気の高いもも肉の需要に応えたかった」と語った。

http://www.asahi.com/articles/ASJ2K421WJ2KPLZB00Q.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これはブランドの不正ですので、もっと悪質ですね。それにして
も「自首」というのも不思議な話です。こういうのは警察の仕事な
のでしょうかね。

 産地偽装の大御所、鳴門わかめでも警察の捜査が入ったというこ
とです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■産地偽装か わかめ加工業者を捜索 徳島

 徳島県鳴門市のわかめ加工業者が、外国産の乾燥わかめを「鳴門
産」とうその表示をして出荷していたとして、警察は食品表示法違
反の疑いで、この業者の加工場などを捜索しました。

 捜索を受けたのは、徳島県鳴門市のわかめ加工業者「半田聖治商
店」で、このうち加工場には15日午前9時ごろに捜査員およそ3
0人が入りました。警察によりますと、この業者は中国産などの乾
燥わかめを「鳴門産」と表示して、去年9月およそ60グラムを鳴
門市内の土産店に出荷したとして、食品表示法違反の疑いが持たれ
ています。

 この業者を巡っては、徳島県の調査で、おととし11月から去年
12月にかけて表示を偽って合わせて65袋、3.9キロを出荷し
ていたことが分かっていて、県は15日朝警察に告発状を提出して
いました。県によりますと、この業者は過去にも表示を巡って県か
ら厳重注意を受けていたほか、専務は徳島県特産の「鳴門わかめ」
の産地偽装が相次いだことを受けて作られた対策部会の部会長を務
めていたということです。

 警察は押収した資料を分析し、産地偽装の詳しいいきさつを調べ
ることにしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160215/k10010409741000.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 食中毒事件に関しては、警察は刑事事件とするのを断念したとい
うニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■えびす生肉集団食中毒、立件断念

 2011年に5人が死亡した焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の
生肉集団食中毒事件で、富山県警などの合同捜査本部が刑事事件と
しての立件を断念したことが12日、捜査関係者への取材で分かった。

 合同捜査本部は業務上過失致死傷容疑で、運営会社元社長(47)
と食肉卸会社元役員(41)についての捜査結果を15日に書類送付す
る。

 捜査関係者によると、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けな
い方針で、送付を受けた富山地検は不起訴とする見込み。業務上過
失傷害罪の公訴時効が4月に迫っていた。

 菌を除去する措置を適切に講じたか、死者の出る被害が予見でき
たかが焦点だった。

http://this.kiji.is/70727166226792449?c=39546741839462401
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後はロシアが世界最大の穀物輸出国になるという、驚きのニュ
ースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ロシアは2016年世界最大の穀物輸出国になるかもしれない。

 米農業省の予測では今年ロシアの小麦輸出量は2350万トン。
この数値は昨年比3%増。一方で米国の小麦輸出は2180万トン
で45年で最低の数値になるものと見られている。

 今年、世界の農産物市場は著しい変貌を遂げる。世界の大多数の
通貨の対ドルレートが下がったために、米国産の小麦は輸入国にと
ってはあまりに高値となる一方で、逆にロシアの農産者はルーブル
安のおかげで世界市場で新たなポジションを獲得するチャンスを得
る。

 ロシアはすでに2002年の時点で穀物を輸出する側に転じてい
た。このときを境にロシアは徐々に穀物輸出国としての立場を強化
していった。ロシア穀物連盟のアレクサンドル・コルブグ副会長は
ルーブル安は穀物市場へのロシアの進出を早める要因にすぎないと
して、次のように語っている。

 「これ(ルーブル安)は複数あるファクターのひとつに過ぎず、
唯一のファクターではない。どんな市場に入る場合もロシアには容
易いことではなかった。誰もロシアの参入を待ち受けてはおらず、
特恵など与えてくれはしなかったからだ。だから参入できたのはひ
とえにロシアのビジネス界が専門的に作業を進め、持てる優位性を
示し、我々の生産物のほうがいいことを証明できたからに過ぎない。
こうして苦労して勝ち取った市場から誰かがロシアを締め出すこと
出来るとは思わない。」

 ロシア経済を牽引する生産物といえば、以前はエネルギー資源と
兵器の輸出とされてきた。ところがコルブグ副会長によれば、既に
現時点で状況は激しい勢いで変化している。すでに昨年で農産品の
輸出による収益が兵器輸出の収益を上回った。この額は天然ガス輸
出による収益のおよそ半分に相当する。

 コルブグ副会長は多くの点でまさに穀物がロシアの輸出の新たな
顔の決めてになっているとして、さらに次のように語っている。

 「今日、我々が穀物を輸出する先は100カ国。アフリカ市場に
も参入したが、実はこの市場は輸出業者にとっては非常に難しい場
所だ。例えばナイジェリア。ここは昔からプレミア級の穀物を買い
占めてきており、質に関しては非常に厳しい要求をつきつけてくる。
そのナイジェリアからロシアの穀物生産者が締め出したのは圧倒的
シェアを誇っていた米国産穀物だった。このほか南アにも穀物供給
が行なわれている、ロシア産穀物はラテンアメリカでも知名度が高
く、メキシコでもそうだが、これは文字通り米国の鼻先に位置する
国だ。」

 ロシアの農産複合体における成長傾向はますます勢いを増してい
る。ポジティブな動きは園芸にも畜産にも現れている。専門家らは、
今ある国内の穀物総生産量の成長が今後も維持されれば、今後10
−15年たらずのうちに生産量は2倍に増え、2億トンレベルに達
すると予想している。

http://jp.sputniknews.com/opinion/20160213/1599341.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 冷戦時代から、ロシアはアメリカの穀物を買っていましたから、
変われば変わるものです。やはり共産主義は失敗でした。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「アフラトキシンと食品衛生法」
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 アフラトキシンについては、先日からEU内部でも発生している
ようだという報道がありましたが、トルコ、イタリアからも発生し
たというニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■トルコ産アーモンド油から発がん性物質 輸入時に検査へ

 厚生労働省は19日、トルコから輸入されたアーモンド油から発
がん性のあるカビ毒「アフラトキシン」が検出されたと発表した。
トルコ産のアーモンド加工品を輸入する全国の業者に対し、食品衛
生法に基づく検査命令を出した。輸入時に必ず検査が必要になる。

 厚労省によると、兵庫県の業者が今年1月に輸入したアーモンド
油6キロの一部から検出された。流通はしていない。アフラトキシ
ンは発がん性が強く、量にかかわらず検出されれば、検査命令の対
象になる。

 また厚労省は同日、イタリア産の米についても検査命令を出した。
昨年8月と今年1月、東京都の業者が輸入した精米の一部から、け
いれんなどの中毒の恐れがある農薬ピリミホスメチルが基準値を超
えて検出されたという。

http://www.asahi.com/articles/ASJ2M62LDJ2MULBJ00T.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■加工アーモンドからカビ毒検出 イタリアから輸入

 厚生労働省は21日、イタリアから輸入された加工アーモンドか
ら発がん性のあるカビ毒「アフラトキシン」が検出されたと発表し
た。食品衛生法に基づき、イタリアから加工アーモンドを輸入する
全国の業者に検査命令を出した。今後、輸入時に必ず検査しなけれ
ばならなくなる。

 厚労省によると、検出されたのは埼玉県内の業者が昨年12月に
輸入した加工アーモンド6トンの一部。国内に流通していない。ア
フラトキシンは発がん性が強く、量にかかわらず検出されれば、検
査命令の対象になるという。

 加工アーモンドのイタリアからの輸入量は全国で昨年度が3トン、
今年度は17日までに13トン。

http://www.asahi.com/articles/ASJ1P4SYCJ1PULBJ00Q.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 両方とも朝日新聞の記事ですが、気になるのは「量にかかわらず
検出されれば」という表現です。

 アフラトキシンの規制は食品衛生法の以下の条項を根拠にしてい
ます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

〔不衛生な食品又は添加物の販売等の禁止〕

第6条 次に掲げる食品又は添加物は、これを販売し(不特定又は
多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)、又は販
売の用に供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、
調理し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

一 腐敗し、若しくは変敗したもの又は未熟であるもの。但し、一
般に人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認められている
ものは、この限りでない。

二 有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは附着し、又は
これらの疑いがあるもの。但し、人の健康を損なうおそれがない場
合として厚生労働大臣が定める場合においては、この限りでない。

三 病原微生物により汚染され、又はその疑があり、人の健康を損
なうおそれがあるもの。

四 不潔、異物の混入又は添加その他の事由により、人の健康を損
なうおそれがあるもの。

http://www.mmjp.or.jp/yokojyuu/low/low/low_043.html#id_06
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここには有害物質は「含まれていてはいけない」となっていて、
アフラトキシンはその有害物質に指定されています。だから朝日の
記事は表面的には正しいのです。

 しかし、この条項は過去の、科学技術の未熟な時代の異物であっ
て、検出技術の向上とともに、実際の指針としては使えなくなって
います。

 そこで、法律には書いていない規制値を設定して、規制値以下は
「含まれていない」とする裏ワザを使って対処しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 我が国においては、昭和 46 年、食品衛生調査会等の意見に基づ
き、アフラトキシンが検出された食品は食品衛生法第4条第2号(現
第6条第2号:有害な又は有毒な物質を含む食品の販売等の禁止)に
違反するものとして取り扱う旨通知され、以降、当該通知に基づき、
アフラトキシンB1を指標とし10μg/kgを規制値として管理を行っ
てきている。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/05/dl/s0518-10c.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この記述は少し前のもので、現在は総アフラトキシンの規制に変
更されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■アフラトキシンを含有する食品の取扱いについて

 アフラトキシンを含有する食品については、昭和46年3月16
日付け環食第128号及び平成14年3月26日付け食監発第0326001
号に基づき、同通知に示す検査方法によりアフラトキシンB1 が検
出された食品は、食品衛生法第6条第2号に違反するものとして取
り扱っているところです。

 今般、薬事・食品衛生審議会における審議の結果、食品安全委員
会の食品健康影響評価、国際動向及び国内流通食品中の含有実態を
踏まえ、同号に該当する食品中のアフラトキシンの指標を、総アフ
ラトキシン(アフラトキシンB1、B2、G1 及びG2 の総和)に変
更することが適当であるとの結論が得られました。

 また、国立医薬品食品衛生研究所における検討の結果、アフラト
キシンの検査結果の判定には、粒状食品では1,000 粒以上の試料が
必要であり、10,000粒以上で精密度が高まることが報告されたとこ
ろです。

 ついては、今後、アフラトキシンを含有する食品については下記
のとおり取り扱うこととしますので、御了知の上、その運用に遺漏
なきよう取り計らわれるとともに、関係者への周知方よろしくお願
いします。

1.アフラトキシンを含有する食品の取扱い

 総アフラトキシン(アフラトキシンB1、B2、G1 及びG2 の総
和)を10μg/kgを超えて検出する食品は、食品衛生法第6条第2号
に違反するものとして取り扱うこと。

2.検査方法

(1)検体採取量について、食品1粒重量が0.1g 以下のものについ
ては1kg を、0.1g を超えるものについては5kg を適用すること。
また、粉末状食品については、粉末化によるロットの均質性を踏ま
え1kg を適用すること(別添参照)。

(2)食品中の総アフラトキシンの定量は、追って示す方法により
実施すること。

3.適用期日

 本件は、平成23年10月1日より適用すること。

http://www.ffcr.or.jp/Zaidan/mhwinfo.nsf/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 別添文書では具体的なサンプルのとり方も指定されています。

 通常、アフラトキシンは全体に同じ濃度で存在するのではなく、
局所的に高い濃度の汚染があることが知られています。だから、サ
ンプルを極小量にした場合、汚染があるのに見逃す可能性と、全体
の汚染は問題ないのに、偶然規制値以上が検出されてしまう可能性
を含みます。

 規制値を厳しくしたときに、サンプルの量を増やしているのはこ
のためです。

 繰り返すと、食品衛生法の記述はそのままで、運用方法によって
「規制値」を存在させ、実情に合わせているのです。食品衛生法の
改正をするべきなんですが、反対勢力の顔ぶれまで想像できてしま
い、すぐには難しいでしょう。

 こういう事情を知ってか知らずか、朝日新聞の「量にかかわらず」
という書き方は、「正しいことを言ってウソをつく」朝日伝統の技
なんだと思います。

 アフラトキシンを初めとするカビ毒の問題は、以下のように指摘
されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■新しいIARC報告書は途上国に広がるカビ毒汚染への対応を強く求
める

 IARCがBill & Melinda Gates財団の支援で招集した専門家ワーキ
ンググループがアフラトキシンとフモニシンの健康影響についてレ
ビューした。これらのカビ毒は急性中毒やがんの原因となるだけで
はなく、影響のある集団の子ども達の発育不全率の高さにも寄与す
る可能性が高い。さらにワーキンググループは途上国での暴露を削
減するための効果的方法についても同定した。これらの助言は「中
低所得国でのカビ毒コントロール」報告書として発表された。

 Christopher Wild IARC長官は「この報告書は食品のカビ毒汚染
問題に協調的国際対応が必要であることを強調する。その健康影響
はあまりにも長い間無視されてきた。我々には改善の道具がある。
今必要なのは政治的意志である」という。

 サハラ以南のアフリカ、ラテンアメリカ、アジアの最も貧しい人
たち約5億人が毎日ピーナッツやトウモロコシやその他の穀物を含
む主食からアフラトキシンやフモニシンのような蔓延する天然毒素
に暴露されている。これは人々や家畜が優良農業規範や規制などで
守られている先進国と著しい対比をなす。

 このような高濃度のカビ毒への暴露は病気や死亡を増やす。アフ
ラトキシンはヒトの肝臓がんの原因で、アフリカやアジアでは急性
中毒による死亡もおこっている。動物での影響や集団研究での根拠
はアフラトキシンが小さな子どもの発育阻害にも寄与していること
を示す。

 世界中で1億6000万人の5才以下の子ども達が成長不良である。カ
ビ毒コントロールの改善は広範な健康へのメリットがある、とIARC
ワーキンググループの座長J. David Miller博士は言う。「既にあ
る知識と技術を使って、低所得国の食品のカビ毒汚染コントロール
をすべきだ」

 介入方法としては、最も健康に良い根拠がしっかりしているもの
が最も実行が困難なのもで、食生活を多様にすること。

 他の対策としては作物の選別、保管を含む収穫後の一連の対策、
南米のトウモロコシについてはnixtamalization(トウモロコシの
加工方法)の最適化。

(先進国で流行しているオーガニックだのナチュラルだのといった
ものがカビ毒対策にとっては悉く悪手であることは認識すべき。)

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160218#p6
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 必要なのは「カビ毒コントロールの改善」です。これは日本人が
普通に考える「規制の強化」とは全く違う方向性を持ちます。場合
によっては規制値を緩めることがコントロールを改善することにな
るかもしれません。

 おそらくEUは今後そうした方向に動くことになります。日本で
もアフラトキシン産出菌の繁殖が認められる可能性があります。そ
の場合、合理的な範囲まで規制値を緩和すべきなんですが、放射能
騒ぎを見ても、実現するのは難しいだろうな、というのが私の感想
です。何しろ「量にかかわらず」という人たちがいますから。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 10年ぶりくらいで台湾に行ったのですが、ずいぶん様変わりし
ていて驚きました。違法駐車もなくなり、交通マナーは大阪より断
然よく、街はきれいになりました。台北市の行政は極めて有能なよ
うです。

 それと驚いたのが、酒を飲む人がほとんどいないということ。レ
ストランで夕食時にほぼ満席なのに、ビールを飲んでいたのが私一
人というのは驚愕の事実でした。酒類を置いていない店にも連れて
行かれ、どうも困りました。

 ただし大気汚染だけはまだまだ日本には及ばないようです。日本
もこのところ大気汚染が進んだ感がありますが、今後世界的な大問
題になっていくのでしょう。

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