安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>842号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------842号--2015.12.27------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「2015年食の十大ニュース」

-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--〔話題〕--------------------------------------------------

 ちょっと驚くニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■カフェイン中毒死 血中濃度、致死量…短期間に大量摂取か

 「エナジードリンク」と呼ばれるカフェインを含む清涼飲料水を
大量に飲んだ九州の男性が中毒死した問題で、福岡大(福岡市)は
21日、解剖の結果、カフェインの血中濃度が致死量に達していた
ことが分かったと発表した。胃の中からカフェインの錠剤も見つか
り、解剖した同大の久保真一教授(法医学)は記者会見で「短期間
の大量摂取は危険だ」と注意を呼びかけた。

※食品安全委員会などによるカフェインの摂取量

・一日の許容量目安(健康な成人) 400mg
・〃(4〜6歳の子供)      45mg
・医薬品一日上限         500mg
・国内のエナジードリンク    〜200mg
・コーヒー(100ml)        60mg
・紅茶(100ml)          30mg

 同大によると、男性は20代前半。ガソリンスタンドで深夜から
早朝まで勤務し、眠気覚ましとして1年以上前からカフェイン15
0ミリグラム程度を含むエナジードリンクを飲んでいた。亡くなる
約1週間前から家族に体調不良を訴え、吐くこともあった。昨年の
ある日、午前11時半ごろ大量に吐き、寝ていたが、午後4時ごろ
家族によって意識を失った状態で見つかり、死亡が確認された。

 解剖で男性の血液1ミリリットルから致死濃度(79〜567マ
イクログラム)に当たる182マイクログラムのカフェインを検出
した。胃からもカフェイン錠剤の粉末が見つかり、中毒死と結論づ
けた。

 血中濃度から推定される経口摂取による致死量は3000ミリグ
ラム(3グラム)程度。血中濃度が半分に下がるのは3〜6時間後
で、短期間に大量摂取すると頭痛やめまい、吐くなどの中毒症状が
表れる。

http://mainichi.jp/articles/20151222/k00/00m/040/128000c
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カフェインの摂取量については、こんな数値があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■カフェイン摂取量の危険ライン(体重50kg)

急性症状の可能性(1時間以内) 0.33g
急性症状発症(3時間以内)   0.85g
慢性中毒の可能性(24時間以内)5.00g
慢性中毒発症(24時間以内)  12.50g
致死量目安(集中摂取)     10.00g

■コンビニで購入可能なカフェイン入り飲料

メガシャキ     100mg
ブラックブラック  100mg
眠眠打破      120mg
強強打破      170mg
ユンケル      50mg
リポビタン     50mg
リゲイン      50mg
オロナミンC    18mg
レッドブル     80mg
ロックスター    120mg
モンスターエナジー 144mg
デカビタC     21mg
缶コーヒー     100〜150mg

以下は500mlペットボトル入り

緑茶        50〜65mg
ウーロン茶     100mg
濃い緑茶      100mg
紅茶        40〜80mg
濃い紅茶      100〜170mg

http://amanita.ldblog.jp/archives/26399290.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以前から、カフェインが摂取量と致死量の差が少ないことは知ら
れていましたが、まさか本当に死んでしまうくらい摂取する人が出
てくるとは想像していませんでした。

 若いころ、コーヒーを5杯ほど立て続けに飲んで、手が震えたこ
とがあります。そのとき以来、あまり多くは飲まないようにしてい
ますが、この人はどうだったのでしょうか。

 もう一つ、上のリストを見てもわかるように、「エナジードリン
ク」だけがカフェインを含むのではありません。

 そもそも、「エナジードリンク」は日本のリポビタンなんかが元
祖で、それを欧米でまねて作ったものが逆輸入されました。

 死んだ人は錠剤なんかも飲んでいたようですから、飲料で致死量
に達するのは困難と思います。でもやはり要注意ですね。

 次は「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」が公表されたとい
うニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■食品成分表、5年ぶり改訂=発芽玄米、米粉パンなど313品増

 学校や病院の給食、外食産業のメニュー作りに広く使われる「日
本食品標準成分表」が7訂版に改訂された。

 文部科学省資源調査分科会は、健康志向やアレルギー対策で食べ
る機会が増えた発芽玄米や米粉パンなどを新たに掲載したほか、糖
尿病患者向けに主な食品の炭水化物量を正確に算定した。改訂は5
年ぶり。

 改訂前の版では穀類や野菜、果実、魚介、肉、調理加工食品など
計1878品目について、エネルギーやたんぱく質、炭水化物、脂質、
ビタミンなどの成分を記載している。

 今回は食品数を15年ぶりに拡充し、313品増の2191品目とした。
新たに掲載したのは刺し身や天ぷらなどの日本食、健康志向を反映
した発芽玄米や五穀、アマニ油、アレルギー対策で食べられている
米粉パンや米粉めんなど。

 また、糖尿病対策のため炭水化物の記載を充実。従来は食品全体
から水分や他の成分を差し引いた量を掲載しており、正確性が劣っ
ていたが、今回は実際の食品分析に基づく炭水化物量を追加記載し
た。また、でんぷん、ブドウ糖、果糖などの組成別の別冊も作成し
た。

 鉄分が豊富な食品とされてきた干しひじきの記載も見直した。か
つては鉄製の釜で蒸し煮にしていたため鉄分が多かったが、現在の
主流であるステンレス釜で作った製品では鉄分が減っている。鉄釜
の製品では干しひじき100グラム当たり鉄分が58.2ミリグラム、ス
テンレス釜では同6.2ミリグラムと書き分けた。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 今までの沿革は以下のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

日本食品標準成分表        昭和25年(1950年)538
改訂日本食品標準成分表 昭和29年(1954年)695
三訂日本食品標準成分表 昭和38年(1963年)878
四訂日本食品標準成分表 昭和57年(1982年)1,621
五訂日本食品標準成分表 平成12年(2000年)1,882
五訂増補日本食品標準成分表 平成17年(2005年)1,878
日本食品標準成分表2010 平成22年(2010年)1,878
日本食品標準成分表2015年版(七訂)平成27年(2015年)2,191

http://www.mext.go.jp/~1362535_1.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「五訂」から「七訂」に一つ飛んだと思ったら、「2010」のとき
に「六訂」とつけなかったのが原因でした。

 最後に、「子宮頸ガンワクチン」について、こんな記事がありま
した。食べ物とは違う話なので、引用はしませんが、ぜひごらんく
ださい。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「因果関係確認できず」名古屋市の
子宮頸がんワクチン調査とメディアの曲解
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5756

「エビデンス弱い」と厚労省を一蹴した
WHOの子宮頸がんワクチン安全声明
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5771

子宮頸がんワクチン、WHOが再び安全声明−日本の状況に言及、
「真の被害もたらす」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151222-00000013-cbn-soci

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 WHOは「反ワクチン派」に肩入れしているような日本政府に対
してご立腹のようですね。

 実際には日本の最も遅れた部分であるマスコミが問題なんですけ
れど。


--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「2015年食の十大ニュース」
------------------------------------------------------------

 恒例の今年の十大ニュースです。

------------------------------------------------------------

(1)異物混入事件とペヤング復活

 もう昔の話のような気がしますが、正月頃にはこの話題がいっぱ
いでした。今でも散発的にネット上のニュースは見かけますが、マ
スコミで話題になることはほとんどなくなっています。

 食品を作るのに事故はつきものですが、問題になりそうなのはや
はり全面回収に至るようなものと、犯罪的なものでしょう。その他
の偶発的な事件や給食の作業場での事件を大騒ぎするもはどうかし
ています。

 些細な事件でも、食品メーカーは対応に頭を痛めるものですが、
その中でもペヤングが半年の休業を経て復活したのは水際立った対
応でした。結果、今年一年の売上はいつもの年より多かったのでは
ないかと思います。

 半年休むなどという芸当はよほどの優良企業しかできませんが、
こういうときのためにしっかり稼いでおくのも重要なことだと改め
て感じました。

 気の毒だったのはマクドナルドで、中国での事件は日本のマクド
ナルドとは全く無関係だったのに、マスコミの標的にされてしまい
ました。マクドナルド側の対応も悪かったのでしょうね。

------------------------------------------------------------

(2)食品標準成分表と食事摂取基準改訂

 年末に「七訂」が公開されました。だいたい5年ごとに見直して
いるようですが、今回はその中でも大きなものです。

 「炭水化物」を実際の分析値にしたのが大きな変更点ですが、今
までは「全体−水分−灰分−脂肪−たんぱく質=炭水化物」で、実
測値ではありませんでした。

 また摂取基準も見直されています。その中でも、「食塩」が問題
です。次の食品表示の方でも「ナトリウム」から「食塩相当量」に
変更されました。

 ニューヨーク市で「塩マーク」を表示せよ、などと言い出してい
ますが、世界的に塩分の過剰摂取が問題となっていて、日本はかな
り摂取量が多く、急いで減らす必要があるのですが、なかなか対策
が進みません。

 健康のためには一に禁煙、二に減塩です。その他のことはかなり
優先順位が低いのですが、ニュースに振り回されて肝心の対策が進
まないのは政府の責任であると思います。

------------------------------------------------------------

(3)食品表示法

 今年の四月から、食品表示法が施行されて、いくつか表示方法が
変更になっています。

 栄養成分表示を必須とすることや、上記の食塩相当量表示、また
原材料と添加物を区分して表示することなどが目新しいところです。

 ただし猶予期間が五年もあるのと、製造所固有記号がまだ方針と
して確定していないこともあり、新表示への対応はあまり進んでい
ないようです。

 猶予期間中はもちろん旧表示も有効ですが、一つの商品に新表示
と旧表示を混在させてはいけません。新しくするときは全面的に新
表示にしなければならないのですが、製造所固有記号のみは当面旧
来の表示でよい、などと言っています。しかしこんなことを言われ
て、新表示+旧来の製造所固有記号というラベルを作る気持ちには
ならないですよね。

 まず来年の四月に出る予定の製造所固有記号を確かめてから、包
材がなくなってから切り換える…などという動きになりそうです。

------------------------------------------------------------

(4)機能性表示食品制度

 これも四月から、新しく実施されています。アメリカの制度をま
ねたもので、メーカーの自己責任での機能性表示を可能としたもの
です。

 アメリカでは「サプリメントは食品ではない」と宣言しているそ
うなので、何が起こってもメーカーの自己責任が問われるだけなの
ですが、日本ではそうはいきません。

 制度としては「届出制」なので、書類さえきちんとしていれば、
審査なしに受け付けるはずなのですが、届出内容に疑義が出された
りして、実質的には審査も同然の感じです。

 問題が発生すれば消費者庁や食品安全委員会が責任を問われるこ
とになると思いますので、お役所としては馬鹿な制度を作ったもの
だと思います。

 「機能性表示食品」の儲けはメーカーに、責任はお役所に、とい
うのでは困ります。メーカーにしても、もっと自由にやらせてほし
いのじゃないのでしょうか。

------------------------------------------------------------

(5)太平洋クロマグロ規制問題

 クロマグロの漁獲規制が問題になっています。私のところではマ
グロの小さいのをヨコワと言いますが、マグロではなく、ヨコワの
ときに驚くほど大量に漁獲してしまっています。

 水産庁も「未成魚(ヨコワ)は食べるな」と言い出していますが、
未だに有効な規制をしようとしていません。

 マグロに限らず、日本では有効な漁獲規制がほとんどされていま
せん。

 一応、「規制値」があっても、実際の漁獲量より規制値の方が大
きなことも多く、さらに規制が船ごとではなく総量規制なので、早
く獲ったもの勝ちという「オリンピック方式」がまかり通っていま
す。

 さらにその上に、漁獲量の申請そのものも非常に怪しいのが現実
です。漁獲量をごまかしていたのがバレて、ロシアに拿捕された漁
船がありましたが、今まではロシア側に賄賂を送って見逃してもら
っていたのだとか。

------------------------------------------------------------

(6)ロシアによるサケ・マス流し網漁禁止

 引続き漁業関連ですが、来年からサケ・マスの流し網漁が禁止さ
れます。

 日本側は反発していますが、ロシアの言い分の方に分があると私
は思います。

 長大な流し網を使う漁は、混獲も多く、魚の品質も損ねます。資
源の浪費につながるのは間違いありません。他国の経済水域で認め
られていた方が不思議です。

 いろいろと危機に瀕している日本の漁業ですが、そろそろきちん
とした漁業規制の元に再生することを考えないといけません。今ま
でのやり方の漁業には一度「死んで」もらうことが再生の条件にな
ります。

 日本は漁業後進国である、というのが現実なのです。

------------------------------------------------------------

(7)キュウリ食中毒事件

 食中毒事件もいろいろありましたが、一番大きかったのは夜店で
売られていた「冷しキュウリ」による食中毒事件でしょう。

 野菜を生で食べるという行為はごく普通に行われていますが、衛
生面では問題を含んでいます。

 夜店で刺身が売られていたら警戒しますが、冷しキュウリで中毒
するとは誰も思っていませんから、私も驚きました。

 ちょうどアメリカでは、野菜による食中毒事件が多発しています。
O157をはじめとする原因微生物が直接野菜についているという
事件が大規模に起こっています。

 このところの微生物界の変化は激しくて、どういうルートからか
わかりませんが、畑で収穫した時点で汚染されていることがありま
す。

 特に飲食店では、野菜を生で出すときには、次亜塩素酸などで消
毒するのが常識にならないといけないという時代になってきている
のでしょう。

 肉類を生で食べるのは論外ですが、野菜にも警戒が必要というの
はもっと広まってほしい概念です。

------------------------------------------------------------

(8)加工肉を発ガン性分類

 国際がん研究機関(IARC)が食品を発ガン性で分類しているので
すが、今年「加工肉」を「グループ1」(人に対して発がん性があ
る)に、「赤身肉」を「グループ2A」(人に対しておそらく発が
ん性がある)に分類しました。

 「加工肉」はハム・ソーセージの類ですが、「赤身肉(レッドミ
ート)」は普通に言われている「肉の赤身」ではなく、「牛肉、豚
肉、羊肉(ラム、マトン)、馬肉、山羊肉を含む全てのほ乳類の肉」
なのだそうです。

 要するに肉には発ガン性があるかもしれないよ、ということなの
ですが、だからと言って「食べるなと言っているわけではない」の
が悩ましいところです。

 ここには二つの問題が含まれています。

 まず第一には、食べ物そのものの中に「発ガン性」は普通にある
ということです。特別に悪い食べ物や添加物があって、それを食べ
ることでガンになるのではなく、私たちの普通の食生活そのものに
一定のリスクがあります。「発ガン性」に対する理解の仕方を変え
る必要があるのです。

 第二には、加工肉の方がリスクが高いということです。塩漬や燻
製といった肉の保存性を高める加工に問題があります。

 元々、今誰かがハムを作る方法を発明しても、危険だからと許可
されないだろうと言われていました。

 伝統的な加工は長年の知恵の蓄積でもあり、貴重な人類の遺産で
すが、安全面まで配慮して作られてきたわけではありません。伝統
的なものには安全面でのリスクがあると考えるべきです。

 もちろん、少しくらいリスクが高くなっても、保存することで人
々が生き延びる道を広げたのですから、偏らないようにしながら、
これからも食べ続ければよいのですが。

------------------------------------------------------------

(9)TPP基本合意

 たぶん合意には至らないと思っていたTPPですが、原則合意ま
で到達しました。この間の日本政府の交渉力はなかなか見事だった
と思います。

 これからの最大の関門はアメリカで批准されるかどうかで、見通
しは半々、大統領選挙の行方次第というところでしょうか。

 メールマガジンでは小麦との関連を取り上げましたが、いろいろ
言われているTPPの影響のうち、最大のものは国産小麦が立ち行
かなくなるだろうということです。

 今までは国産小麦は輸入小麦の割り当て時に製粉会社に押しつけ
てきたのですが、それも輸入課徴金を原資として安く売るから成り
立ってきたものです。

 このところ国産小麦の市場での人気が高まり、押しつけなくても
よくなったと聞きますが、輸入小麦の倍以上の価格になったとき、
買うメーカーがあるとは思えません。

 その他の農業への影響は思っているほど大きくはないと想像して
いますが、あまり自信はありません。世の中全体に対する影響はど
うかと聞かれたら、プラスになるのだろうな、と考えています。

------------------------------------------------------------

(10)福島原発事故の放射線健康被害予想

 最後はよいニュースです。世の中では悪いニュースはよく伝わる
が、よいニュースは伝えられないということがよく起こります。こ
れもそんなところです。

 福島県では米を全量検査しているのですが、今年はついに完全に
規制値をクリアしました。魚介類の検査でもほとんど問題がなくな
り、内部被曝を心配しなければいけないのは汚染されたままの山に
自生しているきのこ類くらいだと思います。これは例外的な食べ物
ですから、福島産の食品の放射能汚染は完全に解消されたと言って
よい状況です。

 ここに至る関係者の努力に敬意を表したいと思います。

 また、全体としても外部、内部とも被曝量は予想されていたより
ずっと少なく、健康被害が出るようなことはないと確認されていま
す。

 UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)の報告で
も、こう言っています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■心理的・精神的な影響が最も重要だと考えられる。甲状腺がん、
白血病ならびに乳がん発生率が、自然発生率と識別可能なレベルで
今後増加することは予想されない。また、がん以外の健康影響(妊
娠中の被ばくによる流産、周産期死亡率、先天的な影響、又は認知
障害)についても、今後検出可能なレベルで増加することは予想さ
れない。

http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g66.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これがファイナルアンサーなんですが、今でも妄想(福島で健康
被害が出てほしい)をまき散らす輩がいるのは本当に困ったことで
す。

 最後のおまけに、こんな記事を紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■<焦点>風評被害「基準値が助長」

 東京電力福島第1原発事故による農林水産物の風評被害に関して、
食品中の放射性物質基準値が助長につながっているとの指摘が、有
識者や地元関係者から出ている。国が国際水準より厳しく設定した
ことで、検査結果が基準内に収まっても、数値が高い印象を与えが
ちだからだ。(若林雅人)

<一般食品の放射性セシウム基準値>

コーデックス 1000
EU     500(日本輸出は100)
米国     1200
日本     100

(単位はベクレル/kg。コーデックスは国連食糧農業機関(FAO)
と世界保健機関(WHO)の合同委員会。)


<影響評価し設定>

 海外と日本の基準値は表の通り。ある食品から1キログラム当た
り50ベクレルを検出した場合、米国では基準値1200ベクレル
に遠く及ばないが、日本だと100ベクレルに近接し、安全面の余
裕がないかのように見える。

 福島県のモニタリング検査で基準値を超えた食品の割合は12年
度1035件(全体の3.9%)、13年度391件(1.4%)、
14年度113件(0.4%)と年々減っているが、検査開始当初
は基準値に近い数値も目立ち、消費者の敬遠を招く結果になった。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は基準値に異論を唱える一人
だ。

 「100ベクレルは国際的には異常に低い。『だから(風評)被
害が甚大だ』と言う首長が何人かいた」。桜井勝延南相馬市長と会
談した10月22日、第1原発周辺の市町村長の受け止め方を代弁
した。

 田中氏は昨年10月、河北新報社のインタビューに対しても「国
際会議などで日本の基準値は低すぎると言われたことがある。見直
しの議論はいずれしなければならない」と発言。真意を国会で問わ
れた。

 日本の基準値が低いのは、原発事故の当事国として影響を受けて
いる食品の割合を50%と、米国(30%)や欧州連合(EU、1
0%)より大きく見積もっていることが主因だ。一方、チェルノブ
イリ原発事故が起きたウクライナやベラルーシでは青果物が40〜
100ベクレルなどと一部で日本より厳しい。

<国は維持の考え>

 消費者庁が全国の消費者約5000人を対象に継続実施する意識
調査の最新回(8月)では「放射性物質が含まれていない食品を買
いたい」と答えた約1100人のうち、約80%が「購入をためら
う産地」に福島県を挙げた。岩手、宮城を含む被災3県に対しては
約54%、東北6県にも約24%が「ためらう」と答えた。

 低線量被ばくの影響評価が定まっていないことも不安を抱かせる
要因だが、福島県幹部は、政府が原発事故当初に迷走した点を指摘。
「国民が国を信頼できず、基準値にも不信感を持った。それが尾を
引いている」との見方を示す。

 厚生労働省基準審査課は「基準値に意見があることは承知してい
るが、見直すことで不安を与えたり市場に混乱を招いたりする恐れ
がある。現時点で見直すべき科学的根拠もない」と当面は維持する
考えだ。

[食品の放射性物質基準値]東京電力福島第1原発原発事故直後、
国は1キログラム当たり一般食品500ベクレル、牛乳(乳製品含
む)と飲料水各200ベクレルの暫定規制値を設けた。その後、食
品の国際基準を決めるコーデックス委員会の指標に基づいて食品か
らの被ばく線量を年間1ミリシーベルトまでとし、放射性セシウム
について一般食品(乳製品含む)100ベクレル、牛乳と乳児用食
品(新設)各50ベクレル、飲料水10ベクレルとする現行の基準
値を策定、2012年4月に導入した。

http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201512/20151220_63006.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以上です。どちらかというと「事件」より制度的な話題が多く、
事件に追われるよりは制度の変わり目の年だったのかな、という印
象です。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今年最後の配信です。今年も一年、ありがとうございました。

 このメールマガジンも創刊から16年を経過しました。私のもう
一つのメールマガジン「宮沢賢治kenji review」の方は「めざせ千
号!」と言ってきましたが、まもなく900号を迎えます。こちら
はそのときどうしようか、などと思案中です。

 それでは、皆様よいお年をお迎えください。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-842号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数3790名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「[\]安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/