安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>836号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------836号--2015.11.15------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「巻貝でテトロドトキシン中毒」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 前回の「千疋屋」の事件について、こんなメールをいただきまし
た。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

この店では前日から入っている水を客に出しているのが当たり前?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 当たり前ではなく、朝から誰かが既に入れた水だと思ったのでし
ょうね。

(1)前日に漂白剤を投入→
(2)朝一番に中身を出して洗浄→
(3)その日の水を入れる

 という手順の(2)(3)をしていなくても、ピッチャーに水が
入った状態だと、(3)の手順は済んでいるように見えます。

 この間違いを防ぐためには、間違いを起こさない仕掛けが必要で
す。一番簡単なのは、漂白剤をやめて、夜に完全に空にして帰るこ
とですけれど。

 次は日本ではなかなか発展しない、「フードバンク」についての
記事です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■フードバンク きょう全国協議会を設立

 企業や個人から寄付された食品を生活に困っている人に無償で提
供する「フードバンク」と呼ばれる活動をしている11の団体が1
3日全国協議会を設立することになりました。活動を広く理解して
もらい、運営資金の確保や貧困の実態の把握を進めることにしてい
ます。

 フードバンクは、アメリカで始まった取り組みで、パッケージに
キズがあるなどの理由で販売できなかったり、自宅では食べきれな
かったりする食品を企業や個人から寄付してもらい、生活に困って
いる人に無償で提供します。農林水産省によりますと、国内ではお
よそ40団体が活動しているとみられ、このうち11の団体が13
日全国協議会を設立することになりました。

 設立を呼びかけた「フードバンク山梨」によりますと、食品を保
管する倉庫の賃貸料や支援先への配送費用は、自治体からの助成金
や寄付金などでまかなっていますが、厳しい運営となっている団体
が多く資金の確保が課題だということです。また、支援の要請が増
えており、食品が足りなくなる恐れが出てきているということです。

 協議会ではフードバンクの活動を広く理解してもらうことで、運
営資金を安定的に確保するとともに、より多くの食品の寄付を呼び
かけるほか、貧困の実態を把握するための全国規模の調査を行って
必要な支援策を提言していきたいとしています。

https://www.nhk.or.jp/news/html/20151113/k10010303821000.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 先日、芦屋のフードバンクの人と話していたら、「コストコ」で
は食品の廃棄は禁じられているため、出店するときは必ずフードバ
ンクのような組織を探し、なければ作るのだ、という話でした。

 アメリカの会社にはできて、日本の会社にはできない、何か理由
があるのでしょうか。

 最後は、こんな記事を見つけた話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■輸入食品の検査率、わずか8.8%の衝撃 残留農薬等の危険な食
品輸入増は必至         文=小倉正行/フリーライター

 厚生労働省が2014年度の輸入食品監視統計を発表した。そこで明
らかになったことは、輸入食品の検査率がなんと8.8%と10%を大
きく下回り、02年度以来最低の検査率になったことである。08年度
の12.7%から6年間で3.9%も検査率が低下したのである。その低下
率は30.7%にも及ぶ。

 その原因を探ると、輸入食品の届出件数は08年度の182万1269件
から14年度は221万6012件と21.6%増加しているのに対して、検査
件数は、08年度の23万1638件から14年度の19万5390件と逆に15.7%
も減少しているのである。輸入食品の輸入件数が急増しているのに
対して検査件数を減少させているのであるから、検査率が急減する
のも当然である。

 政府が行っている輸入食品検査である行政検査率の推移を見てみ
ると、これも08年度の3.1%から14年度2.6%と落ち込んでいる。驚
くべきことに、数値は公表されている輸入食品監視統計で、1975年
以来39年間で過去最低の検査率なのである。要するに、国の輸入食
品検査体制が、輸入食品の輸入件数の急増に追いついていないので
ある。行政検査件数は03年度の約7万件から14年度の5万7446件まで
落ち込んでいる。

 このような状況のなかで、日本は関税撤廃率95%にも及ぶTPPの
批准をしようとしている。現在の輸入食品数量(重量ベース)の内、
TPP加盟11カ国からの輸入数量は、実に61.8%にも上る。現在の輸
入食品の6割がTPP11カ国からの輸入なのである。その輸入品の関税
が95%撤廃されるのであるから、輸入が急増することは明らかであ
る。現在でさえ輸入食品の件数が急増しているなかで、TPP批准に
より輸入食品件数のさらなる急増は不可避である。

http://biz-journal.jp/2015/11/post_12347.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 検査の率は輸出国の体制やら、汚染の状況やらによって変わりま
すので、率そのものを取り出して語っても仕方ないのに、ずいぶん
乱暴な書き方だと思いました。

 検査率を下げたのはいろんな努力の結果であって、非難されるよ
うなことではありません。

 同等の安全性を確保しながら、検査率を下げたのであれば、結構
なことです。

 また、ここでいう「検査率」は件数で言っていますので、量的な
率ではありません。

 コンテナ一杯の食品から、少量のサンプルを取って調べて、全体
の安全性を確保するというのがどういうことかと言うと…。(難し
いのでパス)

 少なくとも、量的に100%検査すれば、食べるものがなくなっ
てしまうことに気付いてほしいものです。

 この筆者はこんな人のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 宮崎市の宮崎市民プラザで、日本共産党紙智子参議院議員の政策
秘書で、『TPPは国を-滅ぼす』などの著書がある小倉正行氏を
招いて「TPP交渉参加で何が明らかになったか-」というテーマで、
TPP学習講演会が行われました。

https://www.youtube.com/watch?v=DEscTnj6XNk
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何だ共産党かよ、などと思っていたら、こんな記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

2015-10-04 “食糧問題研究家”小倉正行は、現代の牟田口廉也か

 Business Journalのうんこぶりは各個撃破しても埒があかないほ
ど酷いが、こんなのもあった。

■危険な合成ホルモン剤残留牛肉、日本は大量輸入で野放し 発が
んリスク、世界中で禁止
http://biz-journal.jp/2015/09/post_11632.html

 筆者の「小倉正行」というライター、『TPPが国を滅ぼす』とい
うような本も出しているらしい。輸入食品は危ないから云々と、こ
れもよくあるチンケなオオカミ少年。

 で、その記事で使われている写真、どうも「使役用の水牛」と思
われる。

 肉牛と使役牛の区別もつかなかった馬鹿といえば、牟田口廉也。
旧日本軍の中でも稀に見る愚将として悪名高い。使役用の水牛に補
給物資を運ばせ、ついでに糧食にしようと「ジンギスカン作戦」な
るものを発案したが、肝心の肉は食えず使役牛としても役に立たず、
おまけに敵からは格好の攻撃目標になってしまった。

 その小倉正行、この記事では肩書きは単に「ライター」となって
いるが、2014年の記事では「国会議員政策秘書」とある。書いてい
ることは同じなので同一人物に間違いないと思われる。ではどの議
員かと調べると、日本共産党・紙智子参議院議員らしい。

 左も右も一緒くたになって迷信を振りまいている、お寒い現状。

http://d.hatena.ne.jp/usagi-snowrabbit/20151004
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 Business Journalというサイト全体が怪しい記事満載ということ
のようです。googleニュースにも時々怪しい記事が紹介されていま
すが、こういうサイトから来ているのですね。

 このブログは「あべしの裏側」という題で、もちろん「食品の裏
側」の安部氏を皮肉っています。

 小倉正行氏も同類の怪しいライターである、としています。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「巻貝でテトロドトキシン中毒」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■【長崎】巻き貝食べ食中毒で意識不明 猛毒の「テトロドトキシ
ン」が検出される

 浦市で巻き貝のキンシバイを食べた男性がおう吐などの症状を訴
え意識不明の重体となり、巻き貝からはフグなどに含まれる猛毒が
検出されたことから、県は食中毒と断定し注意を呼びかけています。

 長崎県によりますと今月6日、松浦市で67歳の男性が自宅で巻き
貝のキンシバイを食べたあと、おう吐や呼吸困難など食中毒の症状
を訴え、病院に運ばれました。

http://www.2nn.jp/newsplus/1447112825/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 キンシバイは過去にも中毒事例があり、こんな警告が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■キンシバイ(巻貝)に注意!!

 平成27年11月に長崎県においてキンシバイ(巻貝)による食中毒
の発生がありました。釣りや海水浴などで海に行く方は、採ったり、
食べたりしないよう注意してください。

□キンシバイってどんな貝?

色:貝殻はうすい茶色、中身は肌色

貝殻のもよう:金色の細い線

大きさ:3〜4cmくらい

□どこで見つかるの?

 本州中部以南の潮間帯〜水深20mの泥っぽい砂地


□なぜ注意しないといけないの?

 フグの毒と同じ毒(テトロドトキシン)を持つことがあります

 毒を持った貝を食べると舌や手足がしびれ、ひどい場合は死ぬこ
ともあります

 ふつう食用として流通していません

 もし、売られているのを見かけても食べないようにしてください

 釣りや海水浴などで海に行く方は、採ったり、食べたりしないよ
う注意してください

http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/kinsibai/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 台湾でも多く発生していて、台湾からの輸入について、こういう
注意情報が出されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

平成20年7月4日 医薬食品局食品安全部監視安全課

■中国産及び台湾産小型巻貝の取扱いについて

 今般、中国及び台湾において、ムシロガイ科、タマガイ科及びマ
クラガイ科の小型巻貝を摂取することによる、テトロドトキシン食
中毒が発生し、死亡事例が頻発しているとの情報を入手しました。

 ついては、輸入者に対し、当該情報提供を行うとともに、中国産
及び台湾産小型巻貝の輸入届出がなされた際には、学名(科名及び
属名)の確認を求め、下記に該当する場合にあっては、輸入を自粛
するよう指導方お願いします。

科名             属名

ムシロガイ科(Nassariidae)Nassarius属/Niotha属/Zeuxis属

タマガイ科(Naticidae)Natica属/Polinices属

マクラガイ科(Olividae)Oliva属

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/topics/dl/080808-1a.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 属名で書かれているので、和名を調べてみました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■Nassarius属

Nassarius arcularia オリイレヨフバイ
Nassarius babylonicus ワタゾコムシロ
Nassarius bellulus カニノテムシロ(Plicarcularia亜属)
Nassarius bimaculosus フタホシカニノテムシロ(Plicarcularia亜属)
Nassarius castus ハナムシロ
Nassarius coronatus イボヨフバイ
Nassarius dilutus フトワタゾコムシロ
Nassarius festivus アラムシロ(Hima亜属)
Nassarius glans キンシバイ(Alectrion亜属)
Nassarius globosus コブムシロ(Plicarcularia亜属)
Nassarius livescens ムシロガイ(Niotha亜属)
Nassarius margaritiferus リュウキュウムシロ(Zeuxis亜属)
Nassarius olivaceus クリイロムシロ/クリイロヨフバイ(Zeuxis亜属)
Nassarius praematuratus オマセムシロ(Hima亜属)
Nassarius sinarus カラムシロ(Zeuxis亜属)
Nassarius succinctus ヒロオビヨフバイ(Zeuxis亜属)
Nassarius variciferus ウネハナムシロ(Varicinassa亜属)
Nassarius venustus キツネノムシロ(Niotha亜属)

http://www.godac.jamstec.go.jp/bismal/j/JODC_J-DOSS/view/0001951
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 分類が少し変わったらしく、上記はすべて「Nassarius」属にな
っています。

 いずれにせよ、私が見ても違いなんかわかりませんが。

 以下はキンシバイによるテトロドトキシン中毒の概要についての
報告です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ムシロガイ科キンシバイNassarius glans に起因する食中毒事例
−テトロドトキシン及びその類縁体−

 自然毒による食中毒は,細菌性食中毒等に比べ発生件数は少ない
が,症状が重く死亡率が高いことが特徴として挙げられる。

 2008年 7月に県内で小型巻貝であるムシロガイ科キンシバイ摂食
による食中毒が発生した。摂食者4名中1名が発症し,一時心肺停止
に陥る重篤な症状であった。

 テトロドトキシン(以下,TTX と略す)が調理残品・患者血清・
尿・吐物を拭き取った紙から検出され,TTXを原因物質とするキン
シバイ摂食による食中毒と断定された。

 TTXは,Naチャネルをブロックし,神経伝達を遮断する強力な神
経毒である。

 1964年Mosherらにより両性類であるカリフォルニアイモリtaricha
torosaの毒がTTXであることが報告されて以降,ツムギハゼGobius
criniger,ヒョウモンダコHapalochlaena maculosa,トゲモミジ
(ヒトデ)Astropecten polyacanthus等,フグ以外の動物から次々
とTTXが検出された。

 フグによる食中毒は,毎年のように発生し,死者も出ているが,
巻貝による中毒事故は非常に珍しいケースである。過去に,比較的
大型の巻貝であるバイBabylonia japonicaやボウシュウボラCharonia
sauliaeで食中毒が発生し,原因物質は同じくTTXであったことが
報告されている。

 小型巻貝によるTTX中毒事故は2007年7月に長崎市で初めて発生し,
本県の事例は 2例目である。一方,中国・台湾等では多数発生して
おり,死亡者も出ている。

https://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 フグもテトロドトキシンを自分で作っているのではなく、エサの
海藻から集めてくることが知られています。ここで取り上げられて
いる巻き貝についても、事情は同じなのでしょう。

 厚労省のサイトに、この仲間の貝類についてのまとめがあります。
貝の画像もあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■自然毒のリスクプロファイル:巻貝:フグ毒

有毒種:日本で中毒原因となる有毒種は、小型ではエゾバイ科のバ
イ、ムシロガイ科のキンシバイ、大型ではフジツガイ科のボウシュ
ウボラである。

 ムシロガイ科のアラレガイとオオハナムシロ(ハナムシロガイ)、
オキニシ科のオオナルトボラからもフグ毒の検出例がある。その他、
中国大陸ではムシロガイ科のZeuxis samiplicutus、台湾では同科の
オキナワハナムシロとサメムシロ、マクラガイ科のジュドウマクラ
なども有毒で、中毒を引き起こしている。

有毒部位:筋肉、内臓

中毒発生状況:バイによるフグ毒中毒は1957年に新潟県寺泊産、
1980年に福井県坂尻産のもので発生している。

 キンシバイによる中毒は2007年に長崎県、2008年に熊本県で各1
件発生し、それぞれ1名の患者を出している。

 ボウシュウボラによる中毒は1979年から1987年にかけて静岡県、
和歌山県、宮崎県で各1件発生し、患者総数は4名である。小型巻貝
によるフグ毒中毒は中国大陸では320件以上、台湾でも9件が報告さ
れている。

中毒症状:魚類のフグ毒中毒と同じ

毒成分:テトロドトキシン

■標準和名:キンシバイ

学名:Nassarius (Alectrion) glans

形態的特徴:殻は平滑で、濃淡のある淡褐色の地に10本前後の褐色
の糸状彩をめぐらす。外唇は薄く、縁辺の棘の発達は弱く内肋を欠
く。殻長は4 cm程度。

分布
海域:相模湾以南、熱帯インド・太平洋
水深:潮間帯から水深20mの砂泥底

有毒部位:筋肉、内臓

毒性:猛毒

毒成分:テトロドトキシン

■標準和名:バイ

学名:Balylonia japonica

地方名:ツブ、ウミツボ

英名:Ivory shell

形態的特徴:食用。殻は厚く平滑で、白地に褐色斑列がある。老成
殻では厚い殻皮を被っているので模様はみえない。殻口内は淡い青
色を帯びた白色で、縫帯と軸唇の間に明らかな臍孔がある。蓋は木
の葉形で、核は下にある。殻長は6〜7 cm。

分布
海域:北海道南部〜九州、朝鮮半島
水深:水深約10mの砂底

有毒部位:中腸腺

毒性:弱毒(稀に強毒)

毒成分:テトロドトキシン

備考:バイの食中毒には、フグ毒が原因と考えられる「新潟県寺泊
型」とネオスルガトキシンまたはその関連物質を原因とする「静岡
県沼津型」の2つのタイプがある。

■標準和名:アラレガイ

学名:Nassarius variegata

形態的特徴:殻はよくふくらみ、縫合はやや折り入れており、色彩
は淡褐色で縫合下に褐色斑をもつ。殻表は縦肋が螺溝によって切れ
ないつぼ状で、殻口は大きく、殻口内に内肋をもつ。殻長は2〜2.5
cm。

分布
海域:房総半島以南、熱帯太平洋
水深:水深10〜100mの砂底

有毒部位:可食部

毒性:微毒

毒成分:テトロドトキシン

備考:日本での中毒事例はない。台湾では強毒(約350 MU/個体)
をもつ個体が報告されており、中毒事例もある。台湾産の毒成分は
テトロドトキシンと麻痺性貝毒である。

■標準和名:オオハナムシロ(ハナムシロガイ)

学名:Nassarius variegata

形態的特徴:螺溝が細く蜜で縦肋は細かく刻まれる。殻長は3〜4cm。

分布
海域:遠州灘以南、東シナ海、フィリピン、南シナ海
水深:水深10〜50mの泥底

有毒部位:可食部

毒性:弱毒

毒成分:テトロドトキシン

備考:日本での中毒事例はない。

■標準和名:ジュドウマクラ

学名:Oliva miniacea

形態的特徴:殻は厚質で前方がやや細い円筒形、淡褐色、褐色の網
目模様をもつ。体層の上部・中部・下部に濃色斑の螺列をもつ。螺
塔は高く、縫合は深い溝状で、殻口内面は橙色、縫帯は淡橙色。殻
長は約5 cm。

分布
海域:紀伊半島以南の熱帯インド・西太平洋
水深:潮間帯〜水深20mの砂底

備考:日本産ジュドウマクラによる中毒事例、同種巻貝の有毒部位
や毒性、毒成分に関する報告はない。台湾産のものは弱毒〜強毒
(約150 MU/個体)で、中毒事例もある。

■標準和名:ボウシュウボラ

学名:Charonia lampas sauliae

英名:Trumpet shell

形態的特徴:殻は厚く、いぼ列があり、強い褐色。殻口内は白く、
外唇にある棘状の突起に応じて褐色の短い襞がある。軟体は黄色ま
たは赤色で、触角に黒帯がある。殻長は20〜24 cm。

分布
海域:房総半島・山口県以南、フィリピン
水深:潮間帯〜水深50mの岩礁域

有毒部位:中腸腺

毒性:猛毒

毒成分:テトロドトキシン

■標準和名:オオナルトボラ

学名:Tutufa bufo

英名:Frog shell

形態的特徴:殻は大きく、尖った結節があり、顆粒ののった太い螺
肋とともにごつごつしている。殻口内は赤色、内唇から軸唇部の滑
層は白い。後溝は長く半管状である。殻長は14〜20 cm。

分布
海域:房総半島・山口県見島以南、熱帯インド・西太平洋
水深:潮間帯下部の岩礁域

有毒部位:中腸腺

毒性:猛毒

毒成分:テトロドトキシン

備考:日本での中毒事例はない。

http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/animal_15.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 キンシバイとボウシュウボラが特に危ないようです。

 ところで、巻貝の毒については、こんな情報もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■食べれない巻貝ってありますか?

 友人宅で海でとった小さい巻貝が食卓に出ました。美味しかった
のですが何種類かあって貝の先がとがっている巻貝を食べると舌が
ピリピリしました。

 さきっちょの黒い部分を食べるとピリピリするそうなのですが
なんだか怖くなりました。

 体には異常は無いですが心配です。

 巻貝はなんでも食べれるのならいいのですが、詳しい方いらっし
ゃいましたら宜しくお願い致します。

■学研の「危険・有毒生物」に食べると食中毒を起こす巻貝につい
て記述されています。

 巻貝の毒としては、バイの毒、フグ毒中毒、テトラミン中毒が主
であるそうです。

 実際に、バイ、エゾボラモドキ、チョウセンサザエ、ボウシュウ
ボラといった大型の巻貝の食中毒が確認されています。

 と、貝類の食中毒について説明したのですが、おそらく、質問者
様が感じた”ピリピリ”はこれらの貝毒とは無関係です。

 小さい巻貝ということですので、恐らくは「イボニシ」や「レイ
シガイ」といった巻貝を召し上がったものと推測されます。

 これらの巻貝は肉食性であり、付着性の二枚貝やフジツボなどに
穴を開けて中身を食べます。

 そのため、これらの貝は唾液腺には殻を溶かしたり麻痺させたり
する物質を有しています。

 これが”ピリピリ”の原因であったと思われます。

 この特徴的な味を好んで食す地方もあり、”ニガニシ”や”辛ツ
ブ”と呼ばれています。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1466904119
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「貝の苦み」にこんな理由があったのですね。でも、「ピリピリ」
が強くなれば、テトロドトキシン中毒だった、という恐れもあり、
何だか怖いものです。

 「避けられる危険は避ける」原則からいうと、こういう貝類は食
べないようにするのが一番だと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 週末に風邪を引いてしまいました。このところ必ず胸にきて、咳
が止まらなくなります。月曜日は福岡県まで行くので、ちょっと心
配です。

 「輸入食品の検査率」について、どなたか詳しい解説をしていた
だけませんでしょうか?解説サイトを紹介してくれるだけでよいの
で、よろしくお願いします。

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