安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>821号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------821号--2015.08.02------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「グローバルGAPとJGAP」

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---〔話題〕-------------------------------------------------

 まず、かなり意外な食中毒のニュースから。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■山形・東根市の流しそうめんで47人食中毒

 山形県は25日までに、東根市で行われた川遊びなどの会で、沢
水を使った流しそうめんを食べた市民ら計47人が食中毒の症状を
訴えたと発表した。県食品安全衛生課によると、会は18日に同市
沼沢の山あいにある小川近くで開催され、市内や仙台市から約80
人が参加。翌19日、10歳未満の子ども25人を含む計47人が
腹痛や下痢の症状を訴えた。

 医療機関を受診したのはこのうち男児4人。いずれも軽症という。
流しそうめんは、近くを流れる沢から水を引いて実施。麺つゆも、
沢水で薄めていた。担当者は「夏休みで自然に触れる機会が増える
と思うが、沢の水はそのまま飲まないで」と呼びかけた。

http://www.nikkansports.com/general/news/1513032.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 驚くべきことに、「沢の水」をそのまま使ったらしいです。いく
らきれいに見えても、自然に流れている水は飲んではいけない…と
いう知識がなかったのでしょうね。

 私の妻の実家は大変な山奥で、家ごとに沢の水を樋で流してきて、
家の中の瓶にためていました。すばらしくきれいな、おいしい水で
したが、それでも生のままで飲んではいませんでした。

 自然の水は一度沸かしてから飲みます。生のままで飲んでもよい
のは水道水だけです。

 次は久しぶりに「有機JAS」の話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■茶葉に有機JAS認証 伊藤園の緑茶

 伊藤園は緑茶飲料「有機のお茶」を発売した。農林水産省の定め
る「有機JAS(日本農林規格)」の認証を受けた国産茶葉を100
%使用した。遺伝子組み換え技術や放射線技術を用いていないなど、
生産から出荷までの工程でも認証を得ている。食に対する安全・健
康意識の高まりに対応した。

 原料の茶葉を育てる土には、JASが認めていない農薬や化学肥
料は未使用。香りなどを引き出すための工程「火入れ」は、茶葉の
形状ごとに適した時間や温度で実施する「後火仕上げ製法」を採用
した。飲む際により香りが感じられるようにし、苦みや渋みの少な
い味に仕上げた。

 価格は税別140円。全国のスーパーマーケットやコンビニエンス
ストアなどで販売する。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL13HFV_Z20C15A7000000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ペットボトル入のお茶のようですが、はたして「有機JAS認証」
がセールスポイントになるのかどうか。

 最後は台湾で、日本産食品の不正輸入問題が続いていますが、そ
れに対応して国内で行政処分が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■輸出入取引法に基づく行政処分(戒告)を行いました

 経済産業省は、本日、キリンビバレッジ株式会社、新豊産業株式
会社及び豊和貿易株式会社による輸出入取引法違反事案に関し、輸
出入取引法第4条第1項に基づき、これら3社に対して戒告の行政処
分を行いました。

1.行政処分の対象者

キリンビバレッジ株式会社
新豊産業株式会社
豊和貿易株式会社

2.事案の概要

 キリンビバレッジ株式会社、新豊産業株式会社及び豊和貿易株式
会社は、台湾側輸入業者との間で、5県(福島県、茨城県、栃木県、
群馬県及び千葉県をいう。以下同じ。)産食品を輸出しない旨の合
意があったにもかかわらず、これに反して、平成26年4月から平成2
7年3月の間において、5県産食品を台湾側輸入業者に輸出したこと
が確認されました。

 これら3社による5県産食品の台湾への輸出は、輸出入取引法第2
条第3号において不公正な輸出取引として規定する「輸出契約にお
いて定める要件を著しく欠く貨物の輸出」に該当するものと認めら
れ、これら3社は、不公正な輸出取引を禁止する同法第3条に違反す
るものと認められました。

平成27年7月30日(木)

http://www.meti.go.jp/press/2015/07/20150730007/20150730007.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 規則に不満があっても、故意に破ってはいけない、ということで
す。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「グローバルGAPとJGAP」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■「五輪で国産食材」ピンチ…調達へ認証進まず

 2020年の東京五輪・パラリンピックの会場で使われる食材や
木材について、国際的な認証を得る、という新たな課題が浮上して
いる。

 12年のロンドン五輪以降、衛生管理や環境などに配慮した認証
を受けたものを調達する流れが定着している。ただ、国内で認証の
普及は遅れており、関係者は気をもんでいる。

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は、五輪の選手村の食堂を、
和食を世界にアピールする場と位置づけている。できる限り、国産
の食材を使いたい考えだ。いくら日本のものは安全だと日本人が思
っていても、海外の人には分かりにくいため、調達する食材などは、
一定の安全認証を受けたものにするとみられる。

 具体的には、ロンドン五輪で採用された農産品の国際認証「グロ
ーバルGAP」などの認証が、調達基準の候補として有力視されて
いる。

 ロンドンの選手村では、野菜や果物330トン、水産物82トン
という大量の食材が必要だったとされる。欧州では国際認証を取得
する農場が増えていたため、対応ができたという。

 一方、日本では、6月に一般社団法人「GAP普及推進機構」が
設立されたものの、グローバルGAPを取得済みの国内農場は20
0程度にとどまる。

 「このままでは認証を受けた国産の食材だけでは十分な量を確保
できず、かなりの食材を外国産に頼らざるを得なくなる」(九州の
農業生産法人代表)との懸念が出ている。

 このため、農林水産省は、日本独自の認証(国内の約2500の
農場が取得)などを得た食材の調達を認めるよう、組織委に提案す
ることも検討している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150727-00050023-yom-bus_all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで出てくるのが「グローバルGAP」とは別に「日本独自の
認証」というものです。JGAPと呼ばれるものです。

 まず、GAPについての解説です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 先日、農業経営者の会合で、GAPについての話題が出まして、
今後の農業経営に重要な影響を与えると思いましたので、皆様とシ
ェアしたいと思います。

 いま日本は、一生懸命うさんくさい「農業保護」の旗印の下、高
関税をかけて、貿易自由化を阻止しようとしています。

 しかし、すぐにばれることでしょうが、自由化されなくて不自由
な思いをしているのは、実は日本国民なんです。

 日本の農業は弱い、と声高らかに国は言っていますが、日本の農
業は、国際的にも十分戦えますし、もっと成長する見込みがある産
業です。

 それを国の関係者の居場所作りのために、一生懸命になって自給
率が低い、農業の国際競争力が低いなどと、国家予算確保のためが
んばっているのです。

 そんなことがすぐにばれ、数年後に国際的な産業へと転進する農
業ですが、そこで大事なことがあります。

 それがGAPです。GAPは簡単に言うと、農業版ISOです。

 GAPを農業生産者の差別化の道具にしようとしているところも
見受けられますが、それは見当違いです。

「うちの畑は、GAP認証されてるから、価値があって、ほかより
高く売れる。」

違います。

 GAPは、社会的責任に基づいて生産するためのものです。一般
消費者に知ってもらう必要は無いんです。

 自分たちの生産工程に不備が無いか、ルールと現場を照らし合わ
せて、安全を担保するのです。そしてそれを第三者機関にチェック
してもらい、自信を持って販売する、というためのものなんです。

 「自由化になると海外から、安価な農産物が入ってくるから、日
本の農業は衰退してしまう」、ということを言う人がいますが、日
本の農業がGAPを取得していることで、海外の廉価品と競合する
ことはなくなります。

 GAPが防波堤の役目をして、最低限の工程管理と品質を持たな
いものを排除できます。

 また、小売店が最も意識しなくてはいけない規格です。GAPの
導入している生産者から来るから、最低限の安全は守られていると
いう認識の下に取引することで、消費者に対し責任を持って販売す
ることができるのです。

 今は、生産者だけがGAPの取得をしていますが、本当は、『生
産者』『物流』『小売』の3者が同じように共通認識を持って、取
り組まなくてはいけないことなのです。

 そのGAPもいま日本独自のJGAPというのがありますが、こ
ちらには疑問があります。

 簡単に言うと、目的がややずれが生じているようです。

 審査の公正を保つため、第三者機関を審査する機関も必要なので
すが、それが機能していません。

 その会合で、出された意見には、JGAPよりも、審査体制、導
入理念からしてグローバルGAPの導入が現在のところ望ましいと
いうことでした。

http://blog.livedoor.jp/agrimarketing/archives/457155.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この解説では、グローバルGAPの方を勧めています。JGAP
の方は審査機関に問題があるという書き方をしています。

 以下はそのあたりの論考です。やたら長い文章ですが、一部のみ
紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

『日本と欧州のGAP比較とGAPの意味』

 日本ではGAPについての考え方がまちまちで、少々混乱してい
るようです。少なくとも先進国では、持続的で安心できる社会が求
められ、自然環境に深く関わる農業の問題点が指摘され、国の重要
な農業政策になっているにも関わらず、日本においてGAPの意味
が正しく理解されていないとすれば、農業関係者だけではなく、日
本国民にとっても不幸なことです。

 GAPは、農業そのものの本質的な課題であるにもかかわらず、
GAPの意味を議論することもなく、単なるビジネス・ツールや、
経営管理の手法であるという捕らえ方しかしていないことに問題が
あるのではないでしょうか。

 そこで、GAPの概念が生まれた欧州で、「なぜGAPが生まれ
たのか、その中身は何なのか」ということを、もう一度しっかりと
捉えてみたいと思います。欧州におけるGAPの歴史に学ぶことに
よって、その本質を見つけることが出来れば、日本のGAPについ
ての混乱が解消され、日本の農業が目指すべき方向であるGood Agr
icultureが見えてくると思います。この連載では、日本と欧州を比
較しながらGAPの意味を考えていきます。

■日本のGAPは関係者間に齟齬

 日本の商業GAP規準として2004年に筆者らが作成した「JGA
P認証制度」は、欧州小売業団体のプライベート規準「EUREPGAP認
証制度」のコピーです。

 従って、日本と欧州との法的、制度的、社会的、気候的、文化的
な相違などが背景にあり、日本の農業現場ではGAP規準の矛盾点
となって現れています。また日本では、農業分野における環境保全
に関する現場の意識が低いために、EUのような強力な指導や管理の
体制が取れず、また、農産物の食品安全に目標を絞ったGAP指導
が行われたために、GAP規範やその遵守について、農業現場にほ
とんど浸透していません。

 欧州においても、食品危害に対する管理体制は極めて重要であり、
GAPの目標やGAP実践の要件となっていますが、農業由来の環
境汚染を起こさないというGAP本来の目的は外すことなく、行政
も、流通業界も、生産者も、その認識のもとでGAPに取り組んで
います。その結果として、生産・販売・消費の相互の信頼関係が保
たれることになります。

 しかし、日本では、農業由来の環境汚染をなくすという基本的な
GAP認識がなく、環境汚染に関する「汚染者負担の原則」の考え
方がありません。そもそも食品安全のための管理技術に限定してG
AP管理の導入を図っているために、生産者と販売者、生産者と行
政、食品安全と環境保全などの間に齟齬が見られています。

■名目はGAPの世界規準であるが、食品安全の問題にすり替え環
境問題を骨抜きにしたJGAP規準

□農産物の安全に偏ったJGAP規準

 「JGAP“管理点と適合基準青果物”2007」は、欧州の小売業
団体が輸入農産物の取引基準として行っているEUREPGAP(現在GLOB
ALGAP)農場認証規準の日本語版コピーとして作られました。管理
項目は
「A.農産物の安全(76項目)、B.環境への配慮(21項目)、C.
生産者の安全と福祉(19項目)、D.農場経営と販売管理(13項目)」
の4つのカテゴリー(項目数)に分けています。しかし、このカテ
ゴリー分けとその“管理点と適合基準”の内容は、EUREPGAP農場認
証規準や、EUREPGAPが参考にしたテスコの「ネイチャーズ・チョイ
ス」などのGAP実施規則とは事実上異なる内容になっています。

 まず、JGAP農場認証規準では、農産物安全が76項目であるの
に対して、環境への配慮が21項目と圧倒的に環境の項目が少ないの
です。

□GAP本来の姿

 GAP(適正農業管理)が求められる真の理由は、現代農業技術
の影の部分、つまり必要以上の肥料投入や化学農薬の使用により自
然環境の循環機能が阻害されているという点にあり、農業由来の環
境汚染を削減して農業環境を回復させ、持続的農業を実現させるこ
とにあります。もちろん、農業の成果である農産物が食品として安
全であることは当然のことです。つまり、人と自然に優しい農業を
実現することがGAPの真の目的なのです。

■食品安全を目指す商業GAP

 それでは、EUREPGAP農場認証規準のコピーであるはずのJGAP
農場認証規準が、GAPの本命である環境保全に関する項目が圧倒
的に少ないのはなぜか?それは、JGAP農場認証規準が商業主義
的な位置づけであることに関係しています。

 日本では、生産段階の食品安全性を確保する手段として、大手流
通業者が先行してEUREPGAPをモデルとしたGAP規準作りが進めら
れました。そのため、GAPの目標は、「農産物の安全性確保と持
続的農業の発展」であるとはいうものの、その運用に当たっては、
「食品安全の確保」が第一義の目標となっています。

 日本最大手のスーパーマーケットチェーンであるイオンは、2002
年に「イオン農産物適正生産規範AGAP」を発行しています。こ
こでは、適正生産規範が目指す内容として以下の項目を掲げていま
す。

・お客様の安全で健康な食生活に貢献します。
・お客様に安心な商品をお届けします。
・環境負荷を低減に努めます。
・地域の自然を活かす農業の実践を目指します。
・生産者の健康と安全、そして福祉を大切にします。
・お客様と生産者及び流通に係る全ての人達とのパートナーシップ
を大切にします。

■政策としての食品安全GAP

 日本では農業政策でも、このような「食の安全」の確保が強く求
められるようになり、「食品の安全性」を確保する手段としてGA
Pの実施が求められることになった背景には、O-157による食中毒
事件(1996)、BSEの発生(2001)のショック、無登録農薬事件
(2002)の多発などで、食品安全への関心が高まったことが挙げら
れます。当時、農林水産省では、消費者の信頼を取り戻すために、
農産物流通のトレーサビリティ・システム作りと、生産現場におい
てはアメリカ型の食品衛生管理「生鮮青果物の微生物的危害を最小
限に抑えるための食品安全ガイド」をモデルにした「野菜衛生管理
規範」などを作り、2004年から「食品安全のためのGAP」として
GAP導入の政策が始まりました。

 その後、GAP政策の担当部署を、消費安全局から生産局に変え
て「農業生産工程管理手法」として取り組まれ、環境との調和も考
慮した「基礎GAP」として推進されていますが、そもそもの政策
目標が「消費者の信頼と食品の安全の確保に向けた取組の充実」と
してのGAP推進ということですから、その目的が「食品安全」に
歪曲された狭義のGAPとなっています。

■外形と内容が捻じれたJGAP規準

 このような日本の農産物の流通事情の中で、商業利用としての普
及を目指したJGAP農場認証規準は、「食品安全」を主な管理目
標として策定されました。しかし、食品安全を目的としたGAP規
準では、環境保全を目的とする世界の評価を得ることができません。

 形だけでも世界標準を目指さなければ国内評価も得られないだろ
うという理由から、EUREPGAP農場認証規準をコピーして「JGAP
管理点と適合基準」が作成されました。

 コピーだから2007年にEUREPGAPチェックリストとの暫定的同等性
認証を得ることができたのですが、JGAP農場認証規準は、実際
には「環境保全」に関する管理項目の記述を、日本好みの「食品安
全」のカテゴリーに入れてしまったのです。76項目と、JGAP規
準項目全体の約6割を占める「A.農産物の安全」のうち、実態は、
(1)農薬の管理項目のうちの半数近くの項目は、農産物の安全性
確保が目的ではなく環境保全に関わる項目です。(2)肥料の管理
項目のほとんどは環境保全そのものの項目です。また、(3)土の
安全性の管理項目もそのほとんどは、農産物の安全ではなく環境の
保全に関わる項目です。いずれも環境保全の管理項目を、食品安全
のための農業管理に置き換えたものなのです。

 このような枠組みにすることで、記述事項の文言としてはEUREPG
AP規準に向けの対応を行い、国内向けには、「農産物の安全」のた
めの管理項目として運用しているのです。そのために、JGAP規
準は、EUREPGAP及び「ネイチャーズ・チョイス」などのGAP実施
規則と同じような記述ですが、食品安全のために行う行為ですから、
そこで要求される適正管理の内容は異なる、という捻じれた状態に
なっているのです。

http://www.fagap.or.jp/publication/content/fagap-con-4.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 なかなか難しい話ですが、要するにJGAPはグローバルGAP
の劣化コピーである、と言っています。

 日本農業の実情から考えて、こういう「認証」が普及するのは難
しいものがあると思います。一番有効な手段は「農協」単位で実現
することですが、そのためにはかなりゆるやかな基準にする必要も
ありそうです。

 逆に一部の先進的な農場だけでよいではないか、という考え方も
あります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)は、地域農業の再生
と活性化に向け、昨年4月に資本参加した株式会社ファーム・アラ
イアンス・マネジメントを通じて、JR西日本エリア内初となる、国
際認証規格グローバルGAPのお米の生産支援を開始しました。

 また、昨年10月に業務提携いたしました株式会社神明ホールディ
ング(以下、神明HD)と連携して、そのお米を株式会社光洋(以下、
光洋)に販売することといたしましたので、お知らせいたします。

【グローバルGAPとは】

 グローバルGAPは、欧州を中心に世界100カ国以上で実践され
ているGAP(Good Agricultural Practice:適正農業規範)の世
界標準です。

 グローバルGAPでは、農業生産・取り扱いにおける農産物の安
全管理手法や労働安全、持続可能な農業を行うための環境保全型農
業実践のためのチェック項目が具体的に定められています。農産物
の世界的な流通においては、もはやグローバルGAPの認定取得が
取引条件となっており、サプライヤーとして「選ばれる」ための必
須要件として求められています。

 欧米では、事業リスクを最小化することが小売事業者の標準的な
動きとなっています。特に、小売業売上高世界ランキングのトップ
10にあるような量販店は、国際的な認証規格(例:グローバルGA
Pなど)を取得しているサプライヤーや生産者からの仕入を優先し
ており、自らの販売チャンネルにおいてリスク・ヘッジできない農
産物の取り扱いを排除しはじめています。

 グローバルGAPは2011年に改訂され、農産物の集出荷・選果場
の管理範囲が審査の必須要件となり、農場から出荷までを網羅した
サプライチェーン全体におけるマネジメントシステムを評価する事
により食品安全リスクを包括的に担保するようになりました。

 日本での認証取得実績はいまだ少なく、規模だけでなく、農産物
の安全管理も途上段階であり、中国、韓国、東南アジア諸国と比較
しても、日本におけるこの分野での取り組みが期待されています。

https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/07/page_7421.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 JR西日本がやるというのも何だか変な話ですが、米の卸と共同
でグローバルGAP認証を受けた米の流通を図ろうという発表です。

 ここではJGAPに関しては書かれていませんが、JGAPでは
ダメだという認識が前提としてあるようです。

 JGAPについては、こんな批判もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■小狡いウソ・・・JGAP協会の欺瞞を明らかにし、日本農業新
聞の猛反を促す

 19日掲載「JGAPの世界同等認証取得手続きを再開」の記事
は、おそらくJGAP協会から渡された資料をそのまま書き写した
にすぎないのであろう、正視に堪えないひどい内容である。読者の
誤解を招き、内包された問題を覆い隠す、ひどい記事である。

1)世界同等性認証取得手続きをする者は誰なのか。

 タイトルだけ読むと「JGAPが世界同等性認証を取得する」よ
うに読めてしまうが、記事の中身をよく読むと、「JGAP認証を
受けた農家がグローバルGAPを取得する」のであって、JGAP
が世界同等性を獲得しようとするのではない。

 現象面ではまさにその通りなのだが、見出しの主語を抜いたこと
により、あたかもJGAPが世界同等性認証を取得する手続きを再
開したかのような印象を読者に与える。このような小狡さを見抜け
ないで何の新聞記者なのだろうか。

 JGAP広報はその点を計算した上で情報を流している。世の中、
節穴ばかりではない。このような悪意のある説明は一種の詐欺であ
り、アウトである。

(略)

5)問題の本質

 ここまで書くと問題の本質が良くわかる。なぜ10万+10万な
のか、なぜJGAP+Gなのか。簡単である。

 JGAPはGLOBALGAPとの同等性など無いからだ。JGAP+
G=GLOBALGAPの等式しか成立しないのなら、それは「同等性が
ある」とは言えないのだ。「同等性がある」と言えるのはJGAP
=GLOBALGAPの場合だけだ。

http://kenka-blog.at.webry.info/201110/article_3.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 JGAPの公式サイトには、以下のようなQ&Aがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q.JGAPは海外のGAPにどのような対応をしていますか?。

A.海外は海外の事情でGAPを作り、輸出時などにバイヤーが要
求をしてきます。JGAPは各種のサポート文書を使って海外のG
AP認証を取得しやすい環境整備をしています。

 例えば、対GLOBALGAPについては、2007年から同等性認証を得
る形で対応していました。2013年からは、GLOBALGAP本部(ドイ
ツ)が「Guideline for JGAP Certified Producers aiming at
GLOBALG.A.P.Certification」を出したことにより、JGAP認証
農場であれば必要に応じて容易にGLOBALGAP認証を取得できるよ
うサポートされています。

http://jgap.jp/navi_04/index.html#Q_6_4
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これを読む限り、上記の批判は正しいようですね。JGAPはグ
ローバルGAPとは別物ということです。いかにも「日本的」な話
です。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 月曜日から中国に行き、久しぶりに「中国式宴会」というのに参
加しました。みんなで延々と「乾杯」する、困ったものです。でも、
適当に付き合える程度に体力が回復していることが確認できました。

 八月に入りましたが、しばらくは厳しい暑さが続きそうです。早
く原発を稼働してくれないと、安心してクーラーも使えない…。

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