安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>820号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------820号--2015.07.26------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「ロシアによる日本漁船拿捕」

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---〔話題〕-------------------------------------------------

 しばらく公開を停止していた「食品安全情報blog」が再開された
ようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

ネットが復旧したので公開設定に戻しました。
いろいろありますがとりあえず7月25日公開日です。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 公開したのが25日のようですが、記事は21日から記載されて
います。公開停止中も書かれていたのですね。ご苦労さまです。

 次は食べ物とは関係ないのですが、こんな動きが始まっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■エスカレーターは「歩くのNG」 鉄道各社などが一斉呼びかけ

 全国の鉄道各社や空港などは2015年7月21日、エスカレーターの
安全利用を呼びかける「みんなで手すりにつかまろう」キャンペー
ンを一斉に開始した。

 昨今では、客がエスカレーターでバランスを崩して転んだり、他
の客とぶつかって転倒させてしまったりするケースが起きていると
いう。また、エスカレーターで急ぐ人のために片側をあける習慣は、
危険な事故につながる場合があるという。

 同キャンペーンでは、すべての客が安心してエスカレーターを利
用できるよう、ポスター等で「エスカレーターでは立ち止まり、手
すりにつかまる」ことを呼びかけていく。

http://www.j-cast.com/2015/07/24241069.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いつも思っていたのですが、エスカレーターの片側を空けて乗る
のは効率が悪い上に危険なので、やめた方がよいということです。

 ただ、「手すりにつかまりましょう」では意味がわからない人が
多いので、「エスカレーター上を歩くな」とはっきり言うべきでし
ょう。

 次はアメリカで「マグロからサルモネラ」というニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米疾病対策センター(CDC)は23日までに、米11州で62
人のサルモネラ感染が確認されたと発表した。すし用の冷凍マグロ
が原因と見られ、米国内の飲食店などにマグロを卸していたオサム
コーポレーションは、インドネシアの加工場で処理したマグロのリ
コールを発表した。

 CDCによると、患者のほとんどは、症状が出る数日前に生のマ
グロのすしを食べていたことが分かった。62人のうち11人は入
院したが、死亡例は報告されていない。

 リコールの対象となるのは5月9日から7月9日にかけてオサム
コーポレーションが全米の飲食店や食品店に販売した冷凍マグロと、
すしチェーン店向けに5月20〜26日に卸した冷凍キハダマグロ。

 患者の発生数はカリフォルニア州が34人と最も多く、以下アリ
ゾナ州11人、ニューメキシコ州6人などとなっている。

 今回のサルモネラ菌による食中毒は3月5日〜7月7日に発生し
た。実際の患者数は7月19日までに確認された数字を上回ってい
る可能性もある。

 最年少の患者は1歳未満、最高齢は83歳だった。乳幼児や高齢
者は生の魚や貝類を避けた方がいいとCDCは勧告している。

http://www.cnn.co.jp/usa/35067763.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後も食べ物とは関係ないのですが、先日の「電気柵」での死亡
事故について、あれは「電気柵」ではなかったという話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■「電気柵」と呼べぬ 自作品で安全策欠落 静岡の感電事故

 静岡県西伊豆町で19日に発生した7人が死傷した感電事故で、獣
害を防ぐ電気柵を設置した男性は、いくつかの部品を組み合わせて
柵を自作していたことが地元警察署の調べで分かった。専用品なら
幾重にも施されている安全対策が不十分だった可能性もある。事故
を通して浮かび上がってきた問題点をまとめた。

 事故が起きた同町の現場では、(1)電気柵の設置を知らせる表
示・看板がない(2)感電の恐れがある時、自動的に回路を遮断す
る「漏電遮断器」が設置されていない(3)電流を一瞬だけ断続的
に流す「電気柵電源装置」がなく継続して電流が流れ続けていた―
―など一般的な電気柵とは全く異なった使い方がされていた。

 さらに設置者は「普段は夜間だけ通電している」と話していたが、
事故が発生した19日午後4時30分ごろ、なぜスイッチが入っていた
かは不明のままだ。周辺で家庭菜園に電気柵を設置している男性
(54)は「鹿などが出るのは夜間で、自分の畑では一晩おきにスイ
ッチを入れ、朝切るようにしている」と話す。

 電源がある納屋から柵が設置されていたアジサイ花壇までの距離
は数十メートル。途中、川に架かる橋にコードを渡して電気柵に電
気を流していた。

 町によると、花壇がある場所は、市町村長が指定し管理する「準
用河川」の河川敷。電気柵の技術基準を定めた電気事業法に関連す
る省令によると、電気柵は田畑や牧場などで野獣の侵入や家畜の脱
出を防止するために設置できるとされ、町は「河川敷はこの省令の
範囲に当たらない」(産業建設課)とみる。設置者が、町の許可を
得ていない場合は、不法占用となる可能性もあるという。地元警察
は現在も事故の原因を調べている。

 事故を受け、電気柵を販売するメーカーには、農家やJAから「こ
の設置方法で大丈夫か」「電気柵で感電するのではないか」という
問い合わせが相次いでいる。農家が電気柵全般に対して不安を募ら
せているためだ。

 国内の電気柵メーカー8社でつくる「日本電気さく協議会」の宮
脇豊会長は「通常の電気柵であれば、今回の事故のように電気が流
れ続けることは絶対にあり得ない。事故現場の柵は『通電柵』であ
り、電気柵とは呼べない」と憤慨する。現在、所管の経済産業省と
事故を起こした柵を「電気柵」と呼ばないよう、調整しているとい
う。

 電気柵電源装置には電池式、バッテリー式、太陽光を取り入れる
ソーラーパネルなどがあるが、それらを通さずに家庭用電源から直
接電気を流した場合は電気事業法違反となる=イラスト。さらに今
回は安全装置となるはずの漏電遮断器すらなく、事故につながった
とみられる。

 同協議会によると現在、全国で推計70万台の電気柵が設置されて
いる。日本で電気柵を使い始めて60年以上の歴史があるが、これま
でに適正な電気柵で感電死した事故は一件もないという。

 「電気柵は心理的な負荷で野生動物を撃退する。設置基準でも、
出力電流が制限されている電気柵電源装置と定めており、人が触れ
てもけがをすることさえ考えられない。電気柵は安全だ。農家は不
安にならないでほしい」と呼び掛ける。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150724-00010002-agrinews-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 故意ではないにせよ、これは犯罪なんですね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「ロシアによる日本漁船拿捕」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ロシア、北海道・広尾の漁船拿捕 サケ・マス流し網、乗組員1
1人無事

 道は18日、千島列島東側のロシア200カイリ水域で操業して
いた広尾漁協(十勝管内広尾町)所属の小型サケ・マス流し網漁船
「第10邦晃(ほうこう)丸」(29トン、乗組員11人)が17
日夜、帰港途中の道東沖で洋上検査したロシア国境警備局に、漁獲
超過を理由に拿捕(だほ)されたと発表した。ロシア側から道に対
し、18日午後に連絡があった。道など関係機関は事実確認を急い
でいるが、伊東正人船長(60)ら乗組員11人にけがはないとい
う。

 道などによると、第10邦晃丸はロシア水域でのサケ・マス流し
網漁の解禁に合わせ、6月25日にほかの小型船18隻とともに根
室・花咲港を出港。1度目の漁を終えて同港で水揚げ後、7月6日
に2度目の漁に向かったという。18日朝に花咲港に戻る予定だっ
たが、17日午後6時50分ごろ(日本時間)に、納沙布岬(根室
市)の南東約50キロ前後の洋上で、ロシア国境警備局の船に拿捕
された。ロシアとの間で1隻当たりの漁獲枠が魚種ごとに決められ
ているが、第10邦晃丸は高値で取引されるベニザケの漁獲枠(2
6・49トン)を472キロ超過していたという。

http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0158447.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 約26トンの漁獲枠のところ、約0.5トン超過していたという
のは微妙なところで摘発されたものです。スピード違反でも、この
程度だったら捕まりませんが、違反は違反だと言われてしまうと、
反論は難しいです。

 だからこういうことはきちんとしなければならないのです。

 また、先日、流し網漁が今年限りになるというニュースがありま
したが、それに関連して、こんなことが起こっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ベニザケ:今年で最後流し網 市場で高騰昨年の3倍 根室

 今年で最後となるロシアの排他的経済水域(EEZ)でのサケ・
マス流し網漁で、北海道根室市の花咲市場で7日、小型船10隻が
水揚げしたベニザケなどの競りが行われた。初水揚げの6日は前年
比2.3倍の高値がついたが、さらに高騰し1キロあたりで前日よ
り約600円高い3294円(消費税込み)となった。昨年当初の
3倍近い高値で、希少な北洋ベニザケが奪い合い状態となっている。

 「皆さん、落ち着いて買いましょう」。同市場で行われた競りに
先だち、競り人が異例の注意を促した。

 「2600円」。競り人は前日の高値より100円高くスタート
させたが、即落札の声。同市場は価格を徐々に下げていく「下げ競
り」で行われている。競り人はさらに100円上乗せしたが、やは
り即落札。競り値は最終的に3050円まで上がった。「こんなに
熱くなった競りは久しぶり」と競り人。

 この日は前日より8隻多い10隻分、漁獲量にして4倍以上の2
37.8トンが競りにかけられた。通常は水揚げ量が増えると値は
下がるが、真逆の現象が起きた。

 今年はベニザケを漁獲割当量いっぱいに取ったとしても、昨年比
83%減の503トンにとどまる。供給量が減れば、市場原理とし
て高くなるのは当然だが、来年から食べられなくなる脂の乗った北
洋ベニザケを求める消費者のニーズがあれば、水産会社は高値でも
競り落とさざるをえない。

 8日は3隻分が競りにかけられる予定で、全船の1航海目が終わ
る。

http://mainichi.jp/select/news/20150708k0000e040142000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 漁獲して帰港すれば高値がつくのがわかっているのですから、少
しでも多く…ということはあったのでしょう。でも、捕まった漁船
は真面目に漁獲枠を守っていた方だと思います。(違反は違反です
が)

 先日も少し紹介しましたが、もうしばらく前の話になりますが、
ロシア側への「賄賂」が摘発されたことがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

北方領土問題のとばっちり
ロシアへの裏ガネに重大秘密があった
税務調査が北洋漁業の暗部を照らす一方でその原点は冷戦時代のレ
ポ船にあった

■ロシア国境警備局に約5億円

 「(ロシア側に)金を払わねば魚を獲らせてくれないんだ。しょ
うがないよ。入漁料みたいなもんだよ」  日本列島に猛烈な寒波
が押し寄せた1月。北海道・根室半島で遠洋漁業の“ドン”と称
されたこともある老人は、人生の大半を過ごした“国境の海”で、
ロシア側に裏金を搾取されながら漁業を続けていた内幕を少しずつ
口にした。

 老人は、ロシアの国名がソビエト社会主義共和国連邦だった頃か
ら遠洋漁業を生業としてきた。地元にはタラ漁で荒稼ぎした漁師た
ちの“タラ御殿”と呼ばれる豪邸が散見されるが、老人の自宅もそ
の一つだ。ただ地元では昨年も漁業会社が破産するなど、長い不景
気の波から逃れることができず、タラ漁で潤った時代も今は昔とな
っているという。

 この事件は昨年末、「漁業4社 露に裏金5億円提供」「漁獲超
過の“黙認料”」「スケトウ漁 国税調査で発覚」などと大きく報
道された。

 ロシアの排他的経済水域(EEZ)内でスケトウダラ漁をする北
海道と青森、宮城県の漁業会社4社がロシア国境警備局側に計約5
億円を提供し、札幌と仙台の両国税局が、この5億円を所得隠しに
あたるとして追徴課税を行った、という内容である。続報では地中
海に浮かぶ小国、キプロスの銀行口座に“裏金”が送金されていた
ことも明らかになり、漁獲量超過を見逃してもらうための裏金工作
が、大がかりなものだった可能性を示唆した。

 ロシアのEEZ内でタラ漁をしているのは、水産庁によると、い
ずれも追徴課税された「稚内海洋」(北海道稚内市)、金井漁業
(釧路市)、開洋漁業(青森県八戸市)、佐藤漁業(宮城県塩釜市)
の4社のみだ。

 1月の北海道ではスケトウダラ漁が始まる。地元の船員が港に伝
わる“噂”について重い口を開いた。 「ロシア国境警備局の係官
が乗り込んでくるでしょ。スケトウダラが規定よりも多いとか何と
か難癖をつけてくる奴がいる。そんな連中を黙らせるために、金を
握らせるって話はよく聞くよ」

 国税当局の聴取に対し、4社の幹部も事実関係を認め、「定めら
れた漁獲量を超えても黙認してもらうために指定された口座に送金
した」と話しているという。

 ロシアEEZ内でのタラなどの漁獲量は日露両国政府が「日ソ地
先沖合漁業協定」に基づき漁獲高を取り決める。

 89年に約30万トンあった漁獲枠は現在、5万トン台に減少してお
り、北海道漁業の低迷要因となっている。

 また、稚内海洋など4社は’06年、所有する漁船が拿捕される事
件を起こしている。一部の船長は刑事訴追され、有罪判決を受ける
に至っている。「認められていない魚種であるオヒョウやエイなど
が発見された」とも、当時の報道は伝えていた。

(略)

 今回の税務調査は国境の海で繰り広げられる北洋漁業の暗部を照
らし出したことは評価するが、地元では「長年の事なかれ主義が表
に出たに過ぎない」という。その原点は公然の秘密だった、レポ船
に由来する。

 地元の複数の漁業関係者がいう。「米ソの冷戦が激しかった頃は、
レポ船が違法操業を黙認してもらうため、日本側の軍事情報や嗜好
品をロシアに流していた。それが、冷戦後の今では、ロシア側が要
求するのは金、金、金。ロシアの公務員は必ずしも裕福ではないの
で、漁獲量超過を見逃すための賄賂をとっている。国境利権みたい
なものだ」

 レポ船とは、日本の情報を海外に流すスパイ船のことだ。国への
裏切り行為で冷戦時代には摘発例もあったが、一方で地元経済を潤
したことも事実だった。「日本側もソ連側の情報や動向をレポ船を
通じて探っていたともされ、二重スパイでもあったようだ」と地元
関係者は口にする。

(2011年2月号掲載)

http://www.e-themis.net/feature/read_1102.php
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 昔はこういうドロドロで何とかやってきたのが、最近は難しくな
っている、ということも背景にはありそうです。

 ただ、日本の漁業に漁獲枠を守らない体質があることも事実です。
以下はもう十年近く前のことですが、こんなこともあったというの
は私も知りませんでした。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ミナミマグロ不正漁獲問題
2006-11-17

 日本の漁業は、資源管理が出来る状況にない。強引にTACを下げ
たところで、資源管理は難しいだろう。おそらく、不正漁獲が増え
てますます手がつけられなくなるだけだ。最近、なにかと話題のミ
ナミマグロはその好例だろう。

 ミナミマグロは、日本および豪州の乱獲で80年代に入ると資源
が急減し、目に見えて魚が減ってきた。そこで1985年から厳し
い漁獲量規制が開始された。日本の漁獲枠は、2万トンから6千ト
ンへと、5年間で7割削減した。その後も6千トン前後の漁獲枠が
維持され続けた。

 厳しい漁獲枠が設定された結果、大幅に減船をすることになった。
減船対象の漁船を廃船にしないで台湾などに転売した結果、管理に
参加していない国での漁獲を増やす結果となった。結局、転売され
たマグロ漁船は日本の資金で廃船にすることになった。最初から、
廃船にしておけば良かったものを・・・

 かなりの減船があったにもかかわらず、残された日本のマグロ漁
船が生計を立てるには、漁獲枠は少なすぎた。その結果が、漁獲量
の不正報告だ。国内のマグロの流通量は、明らかに漁獲枠よりも多
かった。

 オーストラリアがこの点を追求してきて、水産庁も渋々調査をし
たら、やっぱり多く獲っていたことが明らかになった。

 2005年10月に開催されたCCSBT年次会合で、オーストラリアが行
った日本の市場調査で、漁獲割当量を大幅に超えるミナミマグロが
日本に流通している可能性が指摘されました。これを受け、2005年
の年末に水産庁は日本船の水揚量の調査を実施したところ、2005年
の日本船が1500トンを超える漁獲枠超過をしていたことが明らかに
なりました。

http://www.wwf.or.jp/activity/marine/news/2006/20060331.htm

 日本はマグロの違法操業(IUU)に対して非常に厳しいことを言
ってきた。「国際的なルールを遵守しない漁業の根絶に向けた取り
組み」とかいって、自分でもルール違反をしていたのだから、世話
はない。

水産庁プレスリリース「正直、すまんかった」
http://www.jfa.maff.go.jp/release/18/032902.htm

 水産庁としては、「ごめんなさい、もうしません」で逃げ切る構
えだったが、そうは問屋が卸さなかった。

 ミナミマグロは資源が悪化しており、漁獲削減が必要な時期だっ
たので、過去のこともふくめて、責任が追及されることになった。
http://nzdaisuki.com/news/news.php?id=2535

 オーストラリアの漁業管理局のRichard McLoughlin氏は8月1日
に行われた非公式会議で、「6000トンの捕獲規定に対し、日本はこ
の20年間にわたって12000トンから20000トンのマグロを密猟してい
る」と述べた。

 毎年、漁獲枠の倍の漁獲をしつつ、不正報告でごまかしていたと
言うことだ。全体の漁獲枠を守るように不正報告をするのは、個々
の漁業者に出来ることではない。組織ぐるみ、国ぐるみで、不正を
働いていたと考えるのが自然だろう。

 国内ではこの件の報道は少ないが、海外ではかなりのニュースに
なっている。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=Richard+McLoughlin+tuna+japan+stolen+%242+billion

http://www.abc.net.au/news/newsitems/200608/s1713515.htm

 日本は、2億ドルもの魚を国際社会から盗みながら、15年間も
会議に何食わぬ顔をして参加していたのだ。

 こういう風に言われても仕方がないだろう。

(略)

 今回の一件で、日本の信頼はがた落ちなワケだ。俺個人も、かな
り失望した。懲罰的な措置として、来年から日本のみ漁獲枠が30
00トンに半減されることになった。厳しい措置と思うかもしれな
いが、関係者によると「ゼロにならなくて良かった」とのこと。

 国際社会は違法にとても厳格で、罰則も半端ではない。明らかな
違法行為が組織ぐるみで行われていたのであれば、厳重なペナルテ
ィーは仕方がないだろう。

 この違法行為によって、国益が大きく損なわれることになった。
「やっぱり日本は信用ならない」ということで、日本漁業のイメー
ジダウンは甚だしい。捕鯨を初めいろいろな問題に影響を与えるこ
とは確実だろう。

 どこの国の政治家も、良い格好をしたいが、自国民に厳しいこと
はいえない。発展途上国を叩くのは、南北問題に進展して結局は墓
穴をほることになる。自分たちと食文化が違う先進国の日本漁業は、
絶好のターゲットなのだ。

 多くの国が日本漁業を叩こうと目を光らせている状況では、この
手のチョンボは絶対に避けなくてはならなかったはずだ。

 国益という観点からすると、ミナミマグロの漁獲枠削減どころで
はない失策だ。不正をするなら絶対にバレ無いようにやるべきだし、
それが出来ないなら不正をすべきではない。ネットで公開されてい
る流通統計から過剰漁獲が丸見えなんて、脇が甘すぎる。

 日本はカウンターパンチで、豪州も過剰に獲っているというネタ
を出したらしい。日本に入ってくるミナミマグロの量が豪州のTAC
よりも多いのだが、豪州は畜養で太らせたからだと言い張って、肝
心なデータは出さずに華麗にスルーしたらしい。結局、証拠不十分
で、おとがめは無し。

http://katukawa.com/?p=147
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 オーストラリアは逃げきったというところが面白いですね。やは
り欧米系のところは違います。日本に対して「脇が甘すぎる」とい
う指摘はたぶんその通りなのでしょう。

 でも、そもそも漁獲枠を守る気がないから、こんなことが起こる
わけです。

 漁獲枠に関しては、こんな記事もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■サンマの漁獲枠を26%減らして過去最低に 資源保護で水産庁、
7月からの漁期

 水産庁は12日、2015年の漁期(7月〜16年6月)のサン
マの漁獲可能量を前年より約26%減らし、過去最低の26万4千
トンにする方針を明らかにした。サンマの資源量減少への懸念が高
まっていることから、保護のために管理を強化する。

 ただ、日本の漁業者によるサンマの漁獲量は近年、漁獲可能量を
大幅に下回る状態が続いており、水産庁は「市場に出回る量に影響
はないだろう」とみている。

 水産庁によると、サンマの資源量は現在「中位・横ばい」で極端
に減っている状況ではない。しかし、長期的には減少傾向にあるこ
とから、管理を強め、保護に万全を期すことにした。今月下旬に開
く水産政策審議会で正式決定する。

 漁獲可能量は日本の排他的経済水域(EEZ)が対象。公海上で
は韓国や台湾の漁業者もサンマ漁をしている。

http://www.sankei.com/economy/news/150512/ecn1505120024-n1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「実際の漁獲量よりはるかに多く設定された漁獲枠」に何の意味
があるのか、いくら考えてもわかりません。その上、この漁獲枠の
設定には、こんなからくりがあったのだそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■サンマ漁獲枠、大幅減でも漁業者は「感謝」?

もっと減るかもしれなかった漁獲枠

 世界的に水産物の需要が増す中、サンマ漁をビジネスチャンスと
見る近隣諸国を相手に、日本は交渉に臨まなければならない。水産
庁は国内外に対して資源保護の推進をアピールしつつも、日本の漁
業者のために少しでも多くの漁獲枠を確保できるようにするという、
やっかいな舵取りを迫られることになった。

 そこで同庁は一つの対応策として、2015年漁期の漁獲枠算出方法
を変更した。漁獲枠は、水産資源を持続的に利用できる漁獲量(ABC)
に、北太平洋全体での漁獲量に対する日本の「漁獲割合」を乗じて、
設定されてきた。

 2014年期は、過去5年間の平均値(53%)を漁獲割合として使用
した。だが2015年期は過去10年間の最大値(67%)を採用。資源量
が減少する中、少しでも漁獲枠が減らないよう調整した。「外国の
漁獲量が伸びていく中で、日本の漁獲割合は相対的に減っている。
日本だけがまじめに我慢して漁獲枠を抑えると、今後のシェア争い
にはマイナスだ」(水産庁・資源管理部管理課の猪又秀夫課長補佐)。

「もっと漁獲枠を減らされるかと思っていたが、われわれの希望す
る数字に近かった。配慮していただいたことに感謝する」(加澤副
組合長)。過去最低の値でも、漁業者団体から感謝の言葉が出た背
景には、こうした数字のからくりがある。

http://toyokeizai.net/articles/-/71520?page=2
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 他国と競争し、国内では漁船同士で競争し、「獲れるだけ獲る」
ということをやっていたら、資源が枯渇するのは当然の結果です。

 実際に、サンマは資源量が減ってきているようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■サンマ漁不振でマイワシ漁へ

 北海道東部で、水揚げの不振が続くサンマ漁を行ってきた小型船
が不足分を補うため、試験的にマイワシを取る許可を得て22日、
釧路港などから初めての漁に向かいました。

 明かりを使って魚をおびき寄せ、棒に付けた網ですくい上げる
「棒受け網漁」の10トン未満の小型船による漁が、北海道東部で
は22日から解禁されました。

 小型船の棒受け網漁は通常はサンマ漁が中心ですが、ここ数年は
漁の序盤の7月から8月にかけて水揚げが振るわず、ことしも極端
な不振が続いています。

 一方、マイワシは回復傾向にあることから、サンマ漁を行ってき
た小型船が北海道から試験的にマイワシを取る許可を得て、釧路港
では22日午後5時半すぎ、初めての漁に向かいました。

 出漁する漁業者の男性は「マイワシはサンマよりも安いのですが、
何も取れないよりもいいので、今後の漁に期待したい」と話してい
ました。マイワシを取る試験操業は北海道東部の漁協の49隻が許
可を得ていて、来月末まで漁が行われる予定です。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150723/k10010162711000.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いよいよどうにもならないところまで来ているのではないか、そ
んな気がします。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 月曜日から大連に行ってきます。今回は他の人といっしょなので、
豪華5つ星ホテルに宿泊です。この季節の大連は涼しくて天気がよ
くて、素晴らしいのですが、2泊だけで帰ってくるのが残念です。

 今年はずっとそれほど暑くなかったのですが、ここにきてようや
く暑くなってきました。最近は外出時には日傘を手放せません。日
傘をさしていると疲れ方が違うので、「男も日傘」を広めたいです
ね。

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