安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>807号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------807号--2015.04.26------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「シアン化合物」

-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
============================================================
煎りたてナッツ、入荷しました!【祝☆開店】
EVERYDAY HAPPY CRAZY!
ローストナッツの専門店「ロースターズ&ナッツ」
お試し3種セット<数量限定1200円>で発売中!
http://www.roastersandnuts.com/
============================================================
---〔話題〕-------------------------------------------------

 まず、「機能性表示」についてこんな記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

トクホで疑問の成分、機能性食品はOK 近く販売可能に

 健康食品などの働きを表示する新しい「機能性表示食品」制度が
今月始まり、消費者庁が届け出を受理した最初の商品の中に、特定
保健用食品(トクホ)の審査過程では「安全性が確認できない」と
指摘された成分を用いる商品があることが分かった。

 安全性や機能を国が審査する許可制のトクホと違い、機能性表示
食品は企業が科学的根拠などをそろえて届け出ればよく、商品は近
く販売可能になる。消費者庁は「制度上書類が整えば受理する。受
理後に問題が確認できれば回収命令などを出すこともある」と説明
する。

 商品は機能性食品素材の研究開発企業リコム(東京都)が届け出
た「蹴脂粒(しゅうしりゅう)」でエノキタケ抽出物配合のサプリ
メント。1日摂取目安量に含まれる同抽出物は400ミリグラムで
「体脂肪(内臓脂肪)を減少させる働きがある」と表示する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150425-00000008-asahi-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これはFOOCOM.NETの松永さんの記事をパクリというかネタ元にし
ています。

「安全性が確認できない」トクホ“却下”の製品が、機能性表示食
品に
http://www.foocom.net/column/editor/12585/

 「あることが分かった。」とだけで、朝日新聞お得意の「論議を
…」「反発が…」という表現はありませんが、どうでしょうか。

 次は食中毒事件で、このところ話題のカンピロバクターから。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■甲賀と草津で鶏肉の食中毒 滋賀県、2店を営業停止

 県は20日、甲賀市水口町の食肉販売業「丸十商店」と、草津市
大路1の飲食店「横浜天下鳥草津駅前店」でカンピロバクターによ
る食中毒が発生したと発表した。県は両店を2〜3日の営業停止と
した。

 県食の安全推進室によると4月4日、丸十商店で購入した鶏胸肉
の刺し身を食べた湖南市に住む6〜38歳の9人が下痢や発熱を訴
えた。10歳の女児1人が4日間入院し、8人は軽症だった。同店
は20日、自主休業。甲賀保健所は同店を21、22日の両日営業
停止とした。

 横浜天下鳥草津駅前店では今月4日にささみユッケや焼き鳥など
を食べた21歳の8人中6人が軽症の下痢や発熱を訴えた。県草津
保健所は同店を20〜22日の3日間営業停止とした。

 カンピロバクターは鶏など家畜の腸管に分布しており、生食する
と食中毒を発症しやすいとされている。

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20150422135552839
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は日本の話ではありませんが、リステリア食中毒事件です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■米で3人死亡、リステリア食中毒 高齢者は重症化、妊婦は流産
リスク

 米国で先月、アイスを食べた人が「リステリア」による食中毒と
なり3人が死亡した。リステリアは食品を介して感染する食中毒菌。
日本でも市販食品から国際基準を超えるリステリアが検出されてお
り、同様の食中毒が起こる可能性がある。高齢者や妊婦は重症化す
る可能性が高く、特に妊娠中の感染は胎児に深刻な影響を与えるこ
ともあるため注意が必要だ。

http://www.sankei.com/life/news/150423/lif1504230010-n1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ボツリヌス菌による食中毒事件も発生しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ボツリヌス症−米国(第5報):オハイオ州、教会のディナー、
致死

 2015年4月19日の日曜日、オハイオ州の教会で行われた持ち寄り
食事会で1人死亡、少なくとも20人以上が入院した。イベントに参
加したのは最大60人。5人は重体。

(誰かが手作り瓶詰めか缶詰を持ち込んだか?という編集者注)

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20150423#p1
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後は食中毒事件ではないのでしょうが、「E型肝炎」の話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 おう吐やけん怠感などの症状が出て、最悪、死に至ることもある
「E型肝炎」に感染した患者は去年150人近くに上り、なかでも
豚の生肉や生レバーが原因とみられるケースが最も多かったことが
国立感染症研究所の調査で分かりました。

 E型肝炎は動物の生肉を食べることなどでウイルスに感染し、お
う吐やけん怠感などの症状が出るもので、最悪、死に至ることもあ
ります。

 国立感染症研究所が全国の保健所を通じて調べたところ、去年国
内でE型肝炎に感染した患者は146人に上ることが分かりました。

 またその原因をみますと、豚の生肉や生レバーを食べたとみられ
るケースが27人と最も多く、次いでシカが10人、イノシシが9
人となっていました。

 厚生労働省によりますと、3年前に牛の生レバーの提供が禁止さ
れたあと、首都圏を中心に豚の生レバーを出す店が増え、おととし
の時点では190の店舗で提供されていたということです。

 国立感染症研究所の砂川富正室長は「新鮮かどうかに関係なくウ
イルスは存在するので、豚の生レバーの提供はやめてほしい。豚や
野生動物の肉は十分火を通したうえで食べることが重要だ」と注意
を呼びかけています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150419/k10010053241000.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 NHKの朝の番組でもやっていました。「牛レバーの生食が禁止
されたので禁止されていない豚レバーを…」というのは馬鹿としか
言いようがないですね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「シアン化合物」
------------------------------------------------------------

 こんな事件がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

白あんからシアン化合物検出 /千葉

 千葉県は23日、鴨川市横渚の「鴨川製餡所」が製造した生あん
(白あん)からシアン化合物が検出されたとして、食品衛生法に基
づき回収を命じたと発表した。健康被害の報告はないという。

 県衛生指導課によると、安房保健所が今月20日、同法に基づき抜
き打ち検査を行ったところ、シアン化合物が1・3ppm(100グラム中
0・13ミリグラム)検出された。

 白あんは同製餡所で今月16日に製造され、県内の菓子製造業者3
社に計77キログラムが販売された。すでに消費されたものもあると
みられる。

 シアン化合物は特定の豆類に含まれ、調理加工時の水さらしや十
分な加熱により除去される。大量に摂取すると呼吸不全やめまいな
どを起こすが、同課は「検出されたのはごく微量。一度に1100個以
上食べなければ健康被害の可能性は低い」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150424-00010000-chibatopi-l12
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 シアン化合物を含む豆というのがあって、餡の原料としては使わ
れている用です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

シアン化合物検査が必要な豆類について

 一般に流通する豆類については、食品衛生法第11条第1項に基
づく「食品、添加物等の規格基準」により、シアン化合物が検出さ
れてはならないと規定されております。

 下表に掲げるシアン化合物が検出される恐れがある豆類について
は、シアン化合物の検査を行う必要があります。

 つきましては、販売前に生産者等が実施する自主検査において、
「シアン化合物が不検出」であることを確認のうえ、販売するよう
お願いします。

シアン化合物が検出される恐れがある豆類

ライマ豆(ぺちゃ豆)、
サルタニ豆、
サルタピア豆、
バター豆、
ペギア豆、
ホワイト豆

検査結果        出荷販売の可否

不検出          販売可

検出(500ppm以下)  販売不可
           (承認製あん業者に対してのみ出荷可)

検出(500ppmを超える)販売不可

http://www.pref.fukushima.lg.jp/download/1/pechachirashi.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 500ppm以下なら餡の原料に使ってもよいので、製品から1.3ppm
で回収というのは厳しいな、と思いましたが、例によって食品衛生
法の「検出されてはならない」にひっかかったようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 シアン化合物含有豆類並びにキャッサバ及びその加工品(でんぷ
んを除く。)については、過去の検出事例や健康影響の程度等に鑑
み、食品衛生法第26条第3項に基づき、全ての輸出国を対象に検
査命令を適用しているところです。一方、シアン化合物を含有する
その他の食品については、適宜自主検査の実施を指導してきたとこ
ろですが、今般、当該指導検査において、原材料に杏子の種子を使
用した焼菓子から、シアン化合物が検出された事例が複数確認され
ました。ついては、本事例を踏まえ、シアン化合物を含有する食品
について、下記のとおり自主検査の実施等につき指導の徹底をお願
いします。

1.天然にシアン化合物を含有することが知られている食品及びそ
の加工品(検査命令対象食品を除く。)については、輸入の都度、
貨物を保留の上、シアン化合物に係る自主検査を指導すること。な
お、10ppmを超えてシアン化合物を検出した場合にあっては、食品
衛生法第6条違反として措置すること。

<主な食品> 亜麻の実、杏子の種子、梅の種子、ビターアーモンド

2.1の検査により10ppmを超えてシアン化合物を検出した場合で
あっても、国内における調理・加工等により、最終製品においてシ
アン化合物の摂取量が低減されることが確認された別添の事例につ
いては、食品衛生法第6条違反に該当しないものとして取り扱って
いるので、参考とされたい。

 キャッサバの例にもあるように、きちんと無毒処理すれば流通可、
と。徳之島の工場、うまくいくといいですなあ。

参考;食品衛生法第六条

第6条 次に掲げる食品又は添加物は、これを販売し(不特定又は
多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)、又は販
売の用に供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、
調理し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

1.腐敗し、若しくは変敗したもの又は未熟であるもの。ただし、
一般に人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認められてい
るものは、この限りでない。

2.有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着し、又は
これらの疑いがあるもの。ただし、人の健康を損なうおそれがない
場合として厚生労働大臣が定める場合においては、この限りでない。

3.病原微生物により汚染され、又はその疑いがあり、人の健康を
損なうおそれがあるもの。

4.不潔、異物の混入又は添加その他の事由により、人の健康を損
なうおそれがあるもの。

http://d.hatena.ne.jp/wwwkurashijp/20090425/1240637514
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このブログ記事は食品衛生法を紹介しているので引用しました。
この元ネタと思われる文書が以下のものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

シアン化合物を含有する食品の取扱いについて

 標記については、平成20年7月8日付け事務連絡により、原材
料に杏子の種子を使用した食品による複数のシアン検出事例を踏ま
え、天然にシアン化合物を含有する食品(検査命令対象品を除く )
について、自主検査等の指導の徹底をお 。願いしているところです。

 今般、亜麻の実を搾油用原料として油に加工する場合の取扱いに
ついての相談事例を踏まえ、標記の取扱いを下記のとおりとするの
で御了知の上引き続き輸入者への指導の徹底をお願いします。



1.天然にシアン化合物を含有することが知られている食品及びそ
の加工品(検査命令対象食品を除く)については、輸入の都度、貨
物を保留の上、シアン化合物に係る自主検査を指導すること。

 なお、10ppmを超えてシアン化合物を検出した場合にあっては、
食品衛生法第6条違反として措置すること。

<主な食品> 亜麻の実、杏子の種子、梅の種子、ビターアーモンド

2.搾油用原料として輸入され、国内において油に加工されるなど、
最終製品中にシアン化合物が検出されないことが明らかな場合にあ
っては、1の検査を要しないものとすること。その場合にあっては、
当該品が国内において当該目的以外に使用されないことを確認する
こと。

3.1の検査により10ppmを超えてシアン化合物を検出した場合で
あっても、国内における調理・加工等により、最終製品においてシ
アン化合物の摂取量が低減されることが確認された別添の事例につ
いては、食品衛生法第6条違反に該当しないものとして取り扱って
いるので、参考とすること。

http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/hassyutu/dl/438.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 つまり、原料段階では10ppmを超えれば食品衛生法違反とするが、
最終製品に残存しない食品に使うことは問題ない、という運用のよ
うです。これは具体的には餡を指しています。

 そして最終製品の餡から少しでも検出されれば食品衛生法違反と
なるようです。

 運用としては定性検査と定量検査が併用されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今回生あんの収去検査で,定性試験(ピクリン酸紙法)で陽性を
示したが,定量試験(硝酸銀滴定法)で陰性となった事例があり調
査を行った。この事例で,生あんに漂白剤を使用している場合,シ
アン化合物のピクリン酸紙法による定性試験で疑陽性を示すことが
判明した。このため,生あんのシアン化合物検査では,製あん所に
おける漂白剤の使用の有無を確認するとともに二酸化硫黄の検査も
実施する必要性が示唆された。

http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/209085.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は「白いんげん」のQ&Aですが、シアン化合物にも言及し
ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q 3分程度煎った「白いんげん」を粉末化したものをダイエット
目的で摂取し、下痢、嘔吐などの症状が発生した事例があるそうで
すが、「白いんげん」とはどんな豆でしょうか。また、普通に調理
して食べる場合にも注意が必要なのでしょうか?

A 「白いんげん」は、「いんげんまめ」のうち種子表皮の色が白
いものの総称で、国産では、小粒・短楕円形の「手亡(てぼう)」、
中粒・やや長楕円形の「白金時豆(しろきんときまめ)」、大粒・
腎臓型で扁平な「大福豆(おおふくまめ)」などがあげられます。
なお、同様に表皮色が白く、非常に大きな腎臓形の豆である「白花
豆(しろはなまめ)」は、植物分類学上、「べにばないんげん」と
いう「いんげんまめ」とは別種の豆ですが、流通上は「白いんげん」
と呼ばれていることも多いようです。

 「白いんげん」の生豆には、ダイエット効果があると喧伝されて
いる炭水化物分解酵素阻害物質(α-アミラーゼインヒビター。な
お、一般によく用いられる物質名のファセオリンはいんげんまめ抽
出物、ファセオラミンは米国企業による製品の登録商標名とのこと。)
のほか、血液凝集作用物質(レクチンと総称される物質で、いんげ
んまめの場合、具体名はファシン。なお、フィトヘマグルチニン
(PHA)と称されることも多いが、これは本来「植物性赤血球凝集
素」という意味で、広義には植物由来レクチンの総称。)、たんぱ
く質分解酵素阻害物質(プロテアーゼインヒビター。いんげんまめ
の場合はリジンインヒビターに属する。)などの生理的有害成分が
含まれていますが、これらはいずれも調理過程の加熱により変性・
分解されて不活化するため、通常の調理をして食べれば、健康への
影響を心配する必要はありません。

 一部にシアン化合物(青酸配糖体のファゼオルナチン。リナマリ
ンとも呼ばれる。)の存在を懸念する向きもあるようですが、健康
被害をもたらすほどのシアン化合物を含む可能性のある豆は、海外
から輸入される「ライマメ」(アオイマメと呼ぶこともある。バタ
ービーン、ライマビーン等の銘柄で流通。)で、これは「いんげん
まめ」とは別の種類の豆です。

 シアン化合物を含む「ライマメ」は、食品衛生法の規制により、
生あん原料としてのみ流通・使用が認められており、一般市場では
流通していないため、一般消費者が店舗等で購入することはありえ
ないと考えられます。

http://www.mame.or.jp/common/QandA.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 外国では「キャッサバ」によるシアン化合物中毒が知られていま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

青酸(シアン化合物)は食品・豆類等にある

 フィリピン中部ボホール州マビニの小学校で9日、近くの売店で
買った菓子を食べた児童が次々と食中毒の症状を訴え、29人が死
亡した。菓子は、フィリピンで主食代わりにもなる植物キャッサバ
で作られていた。

 地元当局によると、サンホセ小学校の子供たちは午前中の休み時
間、校門外にいつもいる業者から菓子を買って食べたところ、次々
に吐き気や腹痛を訴えた。ただちに近隣の4つの病院に運ばれたが、
14人は搬送中に死亡。13人が到着後に死亡したほか、さらに2
人の死亡が確認された。また35人が重体という。

 高さ3mほどの草本状の低木で、幹は細く2〜3cm。幹の表面
には古い葉が落ちた痕が節のように残る。葉は互生し、長さ10〜
15cmの葉柄を持ち、葉身は掌のように3〜9片に深裂している。
芋は細長いダリアの球根のような形をしており、幹の直下の地下に
放射状をして広がっており、長さ30〜80cm、直径5〜10c
m程になる。

 原産は、中米あるいは南米北部と推定される。太平洋諸島で栽培
されるようになったのは、19世紀になってからであり、この地域
の主食作物としては比較的新しい部類に入る。長さ約30cmほど
に切った茎を畑に突き刺すだけで繁殖し、土質も選ばず、乾燥にも
強く、約1年で収穫することが出来る。面積当たりの収量も多く、
デンプン含有率も高いことから、全世界の熱帯域で主食として栽培
されている。

 芋には多少なりとも青酸配糖体が含まれているので生食は危険で
ある。この毒素の含有量は品種により多様で、含有量の少ない甘み
品種では毒素のほとんどが葉の部分にあるため、皮を剥いて火を通
せばそのまま食べることが出来る。一方、量の多い苦み品種群は、
芋全体に青酸を含み毒性が強いので、食用とするためには、よく洗
って皮を剥き、芋をすりつぶして布袋等に入れ、液汁を取り除き2
〜3日放置して発酵させ加熱乾燥させる。又は、同様にすりつぶし
た芋を水洗し沈殿させ、デンプンのみを取り出し加熱乾燥させる方
法等が取られる。甘み品種群は成長が早く収穫までの期間が苦み品
種の約半分だが、収穫後腐敗が早く保存が利かない。

 誰でも知っている事ですが、青梅の種(天神さん)にも青酸があり、
100個も食べれば危ないということです。

http://plaza.rakuten.co.jp/denkiyakan/diary/200703030001/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「青酸配糖体」というのは結構多くの食品に含まれています。梅
なんかが有名ですね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

◎青酸配糖体 Cyanogenic glycosidesせいさんはいとうたい

 これからの季節、梅、びわ、さくらんぼなど、バラ科の植物の
果実が実り、季節を感じさせてくれます。

 この時期、青梅の毒素をなくす処理が完全でなく、食中毒を起
こすことがしばしばあるようです。

 青酸配糖体は、シアンヒドリン配糖体ともよばれ、糖に青酸が
結合したものです。バラ科、豆科の種子に多く、果肉、葉、樹皮
にも含み、キャッサバ(トウダイグサ科)、ギンナン、せり、フ
キ、竹の子などの野菜類、玄米、ソルガム(イネ科)、ヒエ、アワ、
ソバなどの穀類にも極微量ながら含まれます。

 これらの植物は青酸配糖体と分解酵素を別々の場所、部分に持
つことによってそのままの普通、通常はシアン化合物の生成が起
こらないような仕組みになっています。傷がつくことによって青
酸配糖体に酵素が混合され作用して分解が始まるのです。

 いずれも体内の腸内細菌のβーグルコシダーゼの働きによって
糖が切り離され、さらに分解酵素であるヒドロキシニトリルリア
ーゼ(他の物質の反応速度を変化させる物質、触媒する酵素)の作
用を受けてヒドロキシニトリル(HN)、シアノヒドリン(ケトン
またはアルデヒドにシアン化物イオンが付加したもの)を生じ、
徐々に加水分解され青酸(HCN:シアン化水素)を生じるのです。シ
アン化合物の致死量は体重あたり 0.5〜3mg/kg としています。

 青酸配糖体を多く含む、この季節に多く出回るバラ科の食品を、
中心として調べてみることにしました。

 アミグダリン(Amygdalin)は、主に植物性の自然毒であり青梅
中から検出されることで知られていますが、バラ科の種子に多く、
果肉、葉、樹皮にも含まれまれ同じ青酸配糖体のプルナシン
(Prunasin )も含みます。未熟な果肉にも含んでいますが、成熟
するにつれ分解してなくなります。

 核に多く、砕けると分解酵素のエムルシン(βーグルコシター
ゼ)によって、グルコース、香り成分のベンズアルデヒドと、青酸
(シアン化水素 HCN)の毒性を生じてくるのです。長い時間の経過
と共にシアン化水素は、糖に分解され無毒化していきます。

 シアン化水素は、青酸カリの致死量で200〜300mg程度とされてケ
イレン、呼吸困難を起こし数分以内に死亡する猛毒です。体内で細
胞に存在する酵素シトクロムオキシダーゼ(Cytochromoxidase)と
結合し、細胞の呼吸を阻害するのです。アミグダリンの多量摂取に
よる有害作用として、悪心、嘔吐、頭痛、目まい、血中酸素の低下
による皮膚の青白、発熱、肝障害、異常な低血圧、瞳孔拡大、神経
障害による歩行困難、意識混濁、昏睡状態に陥り最悪の場合死に至
るのです。

 シアン化水素は時間が経つにつれ分解され毒素が消えて行くので
成熟した果物等ではほとんど問題はなく生食されています。茹でる、
揚げる、炒めるなどの加熱処理により毒素をなくす処理ができます。

 核内のアミグダリンの含有量は、ウメ3.2%、アンズ8%、ビワ
2.0%、豆類0.005%との報告があります。バラ科の果実は、成熟す
るにともなって果肉中のエムルシンにより分解されて時間が経つに
つれ毒素が消えて行ってしまいますが種子の核内の青酸配糖体はほ
とんど分解せずに残っている場合がありますので、生食で種を噛み
砕かないようにします。

 食用にされているバラ科の食物でアミグダリンと関連のあるもの
として、梅のほかに、アーモンド、アンズがあります。

 青梅一個20gの仁に50mg程度のアミグダリンを含むようです。青
梅の、梅酒、砂糖漬け、蜂蜜漬けなど、長期間漬け込むのは、毒素
の分解を促し、成熟を早めていることと同様で、青酸配糖体の分解
が進んで無毒化していると考えられています。また抽出してきたエ
キスは、アミグダリンの量も問題がないほど少なく低濃度化してい
ます。青梅の果実を食べる場合には少なくとも数ヶ月以上漬け込ん
たものを摂(と)るようにしましょう。

 バラ科のアーモンドは、やはり、アミグダリンを含んでいます。
アーモンドは、大粒で種子の中の仁が甘い甘仁種(かんじんしゅ)
と、小粒で仁が苦く食用には適さない苦仁種(くじんしゅ)があり
ます。苦仁種は、香りが強くアーモンドの香りのもとであるアミグ
ダリンが多量に含まれ多くがアーモンドエッセンスの原料に中国で
は鎮咳薬としても用いられます。よく目にする食用のアーモンドは、
大粒の甘仁種でアミグダリン含まず毒性がありません。

 杏(あんず)の種の中のナッツ。それを粉状にしたのが杏仁粉
(きょうにんこ)で杏仁豆腐(あんにんとうふ)の香りの元になっ
ています。仁にある毒素は、青酸配糖体のアミグダリンですが 砂
糖によって無毒化します。 最近では、アーモンドパウダーを使う
ことが多いといいます。

 他に マメ科の特に東南アジアなどの海外から輸入されるビルマ
マメ(アオイマメ)類のサルタニ豆、バター豆、ペギア豆、ホワイ
ト豆、ライマ豆の中には青酸配糖体(リナマリン)が含まれていま
す。分解酵素リナマラーゼによってシアン化合物を生じ食中毒を発
生させることがあり、輸入や製造について規制があります。食品衛
生法で製あん後にシアン化合物(青酸)は検出されてはならないこ
とになっており除去されています。

 芝生に植えられ、時には食用にもなるマメ科である、しろつめぐ
さ(クローバー)には、リナマリン(Linamarin) とロタウストラリ
ン(Lotaustralin)という青酸配糖体が含まれています。食用にし
ていませんがアジサイ(ユキノシタ科)に含みます。

 白いんげん豆が一時期問題になりましたが原種に近いビルマ豆で
は、多量に青酸を含むので何度も加熱煮沸し浸出液を取り替えて毒
を取り除く作業が行われて食用とされています。「レクチン」は糖
結合タンパク質です。

 キャッサバ(トウダイグサ科)には、スイートとビターがあり、
ビターの外皮には、青酸配糖体シアン化合物のリナマリンとロタウ
ストラリンを50mg/1kg程度含むのでよく水に晒すことによって除去
されることから処理を確実に行なってから食料とします。

 エムルシン(Emulsin)はバラ科植物に多く含まれる他、動物の体
内にも存在する酵素で、β−グルコシダーゼと呼ばれています。
β−グルコシダーゼは、大腸菌などの腸内細菌によって作られてい
ます。体内に入った青酸配糖体(アミグダリンなど)は、腸内細菌
によって作られた酵素のエムルシン(β−グルコシダーゼ)によっ
ても分解され有毒なシアン化水素を発生させるのです。糖を含むも
のの存在があれば、無毒化の速度が速められるともいわれますが、
猛毒のシアン化水素の吸収に追いつくものではありません。青酸配
糖体の摂取は、できるだけ慎んだほうがよいのです。

 以前にビタミンB17とも呼ばれていましたが、現在では、アミ
グダリンが人体に必須の栄養素ではなく、ビタミンは、その栄養素
を除くと栄養が保てず他の栄養素で代用できないもの身体の調節機
能をつかさどる調節素(ビタミン・無機質)の役目をしている有機化
合物です。欠乏症などは知られていなくいなくビタミンの定義には
該当していません。

http://www3.ocn.ne.jp/~eiyou-km/newpage161.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ビタミンB17」という言葉が出てきましたが、健康食品界隈
ではまだそういうことを言っている業者があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

アミグダリン(Amygdalin)化学式:C20H27NO11

という物質をご存知でしょうか。青酸配糖体(O-グリコシドの中で
シアノヒドリンをアグリコンとするもの)の一種で、バラ科サクラ
属の植物(梅、桃、枇杷、杏、アーモンドなど)の未熟な果実や仁、
葉、樹皮などに含まれています。「青酸」という言葉が出てきたこ
とから察しがつくと思いますが、胃中の酵素により加水分解される
ことで、人体にとって猛毒の青酸(シアン化水素、HCN)を発生さ
せる、とてもとても恐ろしい物質なのです。

 さてこのアミグダリン。猛毒物質を発生するため権威ある(要は
信頼できる)研究機関からは、その危険性が叫ばれているわけです
が、こともあろうに「癌(がん)を治す」「ビタミンB17で体に良
い」「アミグダリンの欠乏症が癌」などと謳い、健康食品として販
売している業者がいるというのだから驚きです。

 アミグダリンは、βグルコシダーゼという動物の体内に普通に存
在する酵素によって加水分解され、ベンズアルデヒドと青酸に分離
します。どこぞのサイトでは「βグルコシダーゼはガン細胞の周辺
だけに限り存在し、正常細胞にはほとんど含まれない」とかしてい
ますが、信頼できる文献等は見つかりません。何にせよ、βグルコ
シダーゼは動物の体内に普通に存在する酵素だそうなので、癌細胞
のみ攻撃するどころか、正常細胞まで攻撃し死に至らしめるもので
あると考えるのが正解であると思われます。(死亡例もあることか
ら、ほぼ嘘だと思われるわけです)

 検索サイトなどで「アミグダリン 癌」とか「ビタミンB17」とか
入れると、健康食品として販売している業者のサイトがわんさか引
っかかりますが、こういった通販サイトの謳い文句、果たして信頼
できる情報なのでしょうか?

(略)

 あと、やたらとアミグダリンの含有量の多さを謳う業者が多数見
受けられます。例えば「ビワの種には葉の1000〜2000倍のアミグダ
リンが含まれている」といった感じです(ちなみに60倍とする業者
もいます)。

 アミグダリンから発生する青酸は60mgが致死量です。その量に行
き着く前に中毒症状が表れます。つまり、過度に摂取すると死ぬ恐
れさえある猛毒なのです。にもかかわらず、なにゆえ含有量の高さ
を売り文句にするのか理解不能です。

http://blog.goo.ne.jp/pipi_pon/e/acad502692bca560fee8cf46b008791b
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 確かに、「ビタミンB17」で検索してみると、一番上に広告とし
て出てきます。

 ビタミンB17たっぷり!国産びわ種健康粒剤
http://www.binchoutan.com/biwa.html

 シアン化合物そのものは食品衛生法違反とされますが、体内でシ
アン化合物を発生させる青酸配合体は規制の対象にしていないので
しょうね。

 最後に、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の評
価書での毒性評価を紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 以上から、シアン化合物のヒトへの影響として、経口でのシアン
化水素の最低吸収致死量は0.54 mg/kg、シアン化ナトリウム及びシ
アン化カリウムの致死量は 5〜10 mg/kg である。

 食物として梅等、バラ科の植物にはシアン配糖体であるアミグダ
リンが含まれており、また、キャッサバに含まれるシアン配糖体の
リナマリンによる中毒が報告されている。

 吸入経路では、シアン化水素の最低致死濃度は180ppmで10分であ
る。皮膚経路では、シアン化水素の平均LD50は100mg/kgである。

 急性影響として、過呼吸、頭痛、めまい、協調運動欠如、弱い脈
拍、不整脈、嘔吐、昏迷、痙れん、昏睡であり、出血を伴う気管内
うっ血、脳浮水腫、肺水腫、胃粘膜びらん、脳髄膜と心外膜の点状
出血が報告されている。

 慢性影響では、頭痛、めまい、神経不安、衰弱、視覚低下、不明
瞭な発語、胃腸管障害、甲状腺腫大がみられている。長期暴露によ
る甲状腺への影響はおそらく代謝物であるチオシアン酸イオンによ
るヨウ素の甲状腺への取込み阻害によるものとされている。

http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g71205c06j.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回紹介した記事の中で省略した部分で「杏仁<キョウニン>」
という表記がありました。よく「杏仁豆腐」を「あんにんどうふ」
と読みますが、あれは間違いなんですね。「杏」を訓読みで「アン
ズ」と読ますところから発生した間違いのようです。「杏」は今の
中国語では「シン」と発音しますが、日本の音読みでは「キョウ」
が正しいのです。

 息子の結婚式は無事終わりましたが、その後風邪をひいて弱って
います。ステロイド剤はどんばん減らしてきて、最終ステージにな
っていますが、体調の変化はいろいろあって、減らせば楽になると
いうものでもなさそうです。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-807号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数3790名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「[\]安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/