安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>803号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------803号--2015.03.29------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「グリホサート」

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---〔話題〕-------------------------------------------------

 4月からの「機能性表示食品制度」で「前夜祭」などをして盛り
上がっているむきもあるようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■安倍首相「健康食品を成長分野に」…JADMA新制度前夜祭

 日本通信販売協会主催の「機能性表示食品制度」前夜祭が24日開
催され、通販会社や健康食品関連事業者・広告会社など参加者約600
人が、消費者庁担当官による新たな表示制度の解説や、担当官と健
康食品会社との対談などに熱心に耳を傾けた。

 消費者庁食品表示企画課の塩澤信良調査官は、「機能性食品の届
け出等に関するガイドライン(案)」について解説。全国7都市で
開催した新制度説明会であまり触れられなかった「システマティッ
ク・レビュー(SR)の実施手順(例)」の説明に時間を割いた。塩
澤氏は実施手順(例)について、「あくまで一でこの通りではない」
としつつも、「考え方は共通で、実施手順の考え方や単語の意味は
理解してほしい」とした。必ず必要な手順として「個々の論文の質
の評価」を挙げた。また、「SRの結果と表示しようとする機能性の
関連性に関する評価」では、SRの結果と表示しようとする内容に、
同等性を求めた。

 事業者との対談では、事業者からSRで機能性表示の根拠となる論
文が1本しかなかった場合についての質問があり、塩澤氏は「1本の
場合でも表示できないわけではない」としつつ、「1本だけの論文
を根拠とするのは賭けのようなもの。企業のモラルが問われる部分
でもあり、機能性の根拠にできるかどうかよく考えてほしい」と答
えた。

 前夜祭には安倍首相からのメッセージも寄せられ、「(新制度は)
消費者にわかりやすく、的確な情報の提供を促す仕組みとなりまし
た。中小企業・小規模事業者の皆様にもチャンスが広がるものと考
えています。課題を世界に先駆けて解決することで、健康食品が新
たな成長分野を切り開く重要分野に育っていくことを期待します」
と、新制度に期待する安倍首相のメッセージが読み上げられた。

http://ascii.jp/elem/000/000/992/992918/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 安倍さんもあちこちにいい顔をしすぎですね。一方、健康食品の
実態について、こんな発表がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■健康食品の不適正な表示・広告にご注意!

平成26年度健康食品試買調査結果

平成27年3月23日

福祉保健局
生活文化局

 健康食品による健康被害を未然に防止するため、都では、法令違
反の可能性が高いと思われる健康食品を販売店やインターネット通
信販売などで購入し、調査を行っています。このたび、平成26年度
の調査結果を取りまとめましたのでお知らせします。

(1) 調査結果の概要

■表示・広告の検査結果(詳細は別紙参照)

 販売店で購入した製品では、45品目中26品目に不適正な表示・広
告がみられました。

 インターネット等の通信販売で購入した製品では、80品目中79品
目に不適正な表示・広告がみられました。

■2製品から医薬品成分を検出(公表済)

 2製品からマグノフロリンを検出しました。

(2)事業者の指導と情報の提供

 不適正な表示・広告を行った事業者に対しては改善等を指導して
います。他の自治体が所管する事業者については当該自治体に通報
し、指導等を依頼しました。

■都民の皆さんへ

 健康食品には法令等で禁止されている表示・広告があります。誇
大あるいは科学的根拠が不十分な表示・広告には注意が必要です。

 そのような情報をそのまま受け入れるのはやめましょう。

 今回の調査では、医薬品的な効能効果の標ぼうや合理的な根拠が
ない表示など以下のような不適正な表示・広告がありました。

■不適正な事例

「アレルギーを抑える」
「脳の神経細胞を再生修復」
「血糖値が安定」
「卓越した抗酸化力」
「痛みを緩和する鎮痛作用があります。」

 医療機関にかかっている方は、健康食品の利用について、必ず医
師に相談してください。

 健康食品に対する過大な期待や、長期・大量使用等によって健康
被害につながることがあります。東京都では「『健康食品』を安全
に利用するためのポイント」を作成し、ホームページ(健康食品ナ
ビ)で情報提供しています。

http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2015/03/60p3n300.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「80品目中79品目」が不適切な表示というのはまさに圧倒的です。
正しい表示をしているものはほとんどない、というのが実態なので
しょう。

 この実態の業界に、新たな表示を認めるというのですから、だい
たいどんなことになるか、想像がつきます。

 次は似たような「トクホ」の話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■サッポロ、トクホのノンアルコールビール5月発売

 サッポロビールは23日、特定保健用食品(トクホ)で初のノンア
ルコールビールを5月26日に発売すると発表した。穀物のでんぷん
から作る食物繊維「難消化性デキストリン」を配合し、食事に含ま
れる糖の吸収を抑制するという。

 商品名は「サッポロプラス」(350ミリリットル)で税抜き148円。
スーパーやコンビニエンスストアなどで販売し、12月末までに150
万ケース(1ケースは24本)の販売を見込む。難消化性デキストリ
ンはトクホのコーラ飲料などにも利用されている。

 ノンアルビールのトクホ表示は内閣府の消費者委員会が未成年者
への影響などからいったん「不適切」と答申したが、消費者庁がこ
れを覆して2月に認めた経緯がある。花王も許可を得ており、サッ
ポロ以外のビール大手も申請中だ。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ23IBH_T20C15A3TI0000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは根強く反対している人たちがいるようですが、ノンアルコ
ール飲料のどこが悪いのか、私には理解できません。

 未成年でも飲む人は飲みます。「ガキはノンアルでも飲んでおけ」
というのが正しいと思うのですけれどね。

 もう一つ、奇態な表示制度の話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■「健康な食事」表示制度 批判相次ぎ見直しへ

 厚生労働省は1食当たりに必要な炭水化物などの栄養素の基準を
定め基準を満たしている弁当などに専用のマークを表示できる制度
を来月から始める予定でしたが、「基準を設けることで米の消費が
落ち込みかねない」といった批判が相次いだため、制度を見直すこ
とを決めました。

 厚生労働省は栄養バランスが取れた食事を食べてもらい、生活習
慣病の予防などにつなげようと1食当たりに必要な栄養素の基準を
設け、基準を満たしていれば「健康な食事」としてコンビニや飲食
店などで販売される弁当や定食に専用のマークを表示できる制度を
来月から導入することにしていました。

 基準では主食となる米などの炭水化物は40グラムから70グラ
ム取ることなどが盛り込まれ、厚生労働省はパブリックコメントを
行い広く意見を募っていました。

 その結果、「基準を設けることで米の消費が落ち込みかねない」
とか、「食事の制限につながり、エネルギーが不足する人も出る」、
さらには「国が主導して導入すべきではない」などと、制度そのも
のへの批判も寄せられたということです。

 このため、厚生労働省は農林水産省と協議を行い、「農作物の消
費や生産にも影響する可能性があり、慎重な議論が必要だ」として、
制度の導入を先送りし、仕組みや基準などを見直すことを決めまし
た。

 厚生労働省は「専用のマークの表示を行うかどうかも含め、再度
検討したい」としています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150323/k10010024741000.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは「小人閑居して…」というやつです。余計なことに無駄な
カネを使うな、と思っていましたが、中止になったようでよかった
です。

 次は前回の続報のようなものですが、いよいよ食事中の放射性セ
シウムが検出できなくなっているという話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■食事のセシウム調査、初の不検出…生協連

 日本生活協同組合連合会が、全国の組合員の食事に含まれる放射
性セシウムを調査したところ、今年度は検出されなかった。201
1年度以降初めて。

 調査は、実際の食事に含まれるセシウムの量を把握するため、組
合員の協力を得て11年度から毎年実施している。各家庭で2日分
の食事(6食分と間食)を1人分多く作り、冷凍して生協連に送っ
て測定器でセシウムの濃度を測る。

 今回の調査は、昨年7月から今年2月まで、東北から九州まで1
8都県の256世帯が参加し、福島県からは100世帯が協力した。
その結果、検出限界の1キロ・グラムあたり1ベクレルを上回るセ
シウムは出なかった。

 これまでの調査では、7〜12世帯で最大同11・7ベクレルを
検出。1年間継続して食べたと仮定した内部被曝ひばくの推定量は、
いずれも年間許容線量を大幅に下回っていた。

 生協連は「セシウムはこれまでも減少傾向にあり、1ベクレル以
上のセシウムを含む食べ物を食べ続ける可能性は極めて低い」とし
ている。調査は新年度も継続する方針。

 協力した組合員からは「何を信じるか分からず不安だったが、よ
い判断材料になった」などの声が寄せられた。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=114731
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ところが、行政の方ではまだ検査を一部で続けています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■放射性セシウム検査食品を縮小 17都県、茶など除外

 政府は20日、東京電力福島第1原発事故を受け、東北や関東な
どの17都県が実施している放射性セシウム検査の対象食品の見直
しを発表した。これまでの検査結果を踏まえ、ブロッコリーやウメ、
茶などを原則除外。4月以降、検査が必要な食品は20減り45品
目・類となる。

 牛肉や牛乳は餌などの飼育状況の影響を大きく受けるため、引き
続き検査対象とした。牛肉は農家ごとに3カ月に1回程度の検査を
実施しているが、飼養管理の適切な実施が確認されれば、12カ月
に1回程度に減らせるようにした。

 厚生労働省は「検査で放射性セシウムが検出されない食品が多く
なっているため」と説明している。

http://www.47news.jp/CN/201503/CN2015032001002068.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もうそろそろ、全部やめる時期になっていると思います。今年は
機会を逃しましたが、来年の5周年をもって一切の検査を中止する
というのはどうでしょうか。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「グリホサート」
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 「農薬に発ガン性」というニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■米モンサント開発の除草剤に発がん性の恐れ

 世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(本部フ
ランス・リヨン、IARC)は23日までに、米モンサントが開発し
た除草剤「グリホサート」に発がん性の恐れがあるとする報告書を
公表した。

 グリホサートは「ラウンドアップ」の商品名で知られる除草剤の
主成分。日本を含む多くの国で使われている一方、安全性を懸念す
る声も強い。

 IARCは、人での発がん性を示す証拠は限られているものの、
動物実験や薬理作用などの研究結果に基づいて判断したと説明。5
段階分類で上から2番目にリスクが高く「人に対する発がん性が恐
らくある」ことを示す「2A」にグリホサートを位置付けた。

 報告についてモンサントは「グリホサートは人の健康に安全だ」
と反論している。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H69_U5A320C1FF2000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は日本の農薬メーカーの反論です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■国際がん研究機関(IARC)におけるグリホサートの発がん性評価
について

 IARC は、2015年3月3日から10日にかけて、ラウンドアップRの有
効成分であるグリホサートほか数剤の農薬の発がん性を評価しまし
た。その結果、グリホサートをグループ2A (ヒトに対しておそら
く発がん性がある)に分類すると、3月20日(現地時間)に発表されま
した。

 グリホサートは、米国環境保護庁(U.S.EPA)において最もリス
クの低い E に分類され、欧州連合および FAO/WHO 合同残留農薬専
門家会議(JMPR : Joint Meeting on Pesticide Residues)では、
がんとの因果関係はないとされています。また、2015年1月、ドイ
ツ政府はEUを代表した4年間にわたるグリホサートの評価を完了し
ました。ドイツ規制当局では、IARCが考慮したデータに加え、さら
に多くの研究を精査したうえで、ヒトに対して発がんリスクを有す
るとは考えにくいと結論づけています。

 以上のことから、弊社はグリホサートに発がん性は無いと判断し
ております。

 IARCは、世界保健機構(WHO)の下部組織であり、公表されてい
る限られた文献情報に基づき、物質や環境等の因子に発がん性があ
るかどうかという可能性を評価し、5つのグループに分類していま
す。今回グリホサートを2A としましたが、WHO の他のプログラム
による「グリホサートに発がん性がない」という評価と矛盾してい
ます。加えて、WHO飲料水水質ガイドラインは、グリホサートが人
の健康に害を示さないと結論付けています。

 農薬に関しては、日本を含む各国の規制当局が、発がん性を含む
様々な項目についての適正なガイドラインに沿った多数の試験成績
を基に、継続的かつ厳正に審査したうえで使用を認可しています。

 また、IARCによるグリホサートの分類が、農薬規制当局の従来の
判断に影響を与えるものではないと考えております。

 ラウンドアップRは40年にわたり世界各国で安全に使用されてお
ります。弊社は、これからも普及販売に注力することで、国内にお
ける農業、環境保護に貢献してまいります。

http://www.nissanchem.co.jp/news_relese/news/n2015_03_25.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この文書の中に、IARCの分類の表がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■グループ1:ヒトに対して発がん性がある。
(Carcinogenic to humans)

たばこ、紫外線、アルコール飲料、太陽光など116事例

■グループ2A:ヒトに対しておそらく発がん性がある。
(Probably carcinogenic to humans)

アクリルアミド、熱いマテ茶、日内リズムを乱すシフト労働など
70事例

■グループ2B:ヒトに対する発がん性が疑われる。
(Possibly carcinogenic to humans)

コーヒー、アロエベラ抽出液、漬物など285事例

■グループ3:発がん性について分類出来ない。
(Not classifiable as to its carcinogenicity to humans)

コレステロール、茶、カフェイン、水銀など506事例

■グループ4:ヒトに対しておそらく発がん性がない。
(Probably not carcinogenic to humans)

カプロラクタム(ナイロンの原料) の1事例

http://www.nissanchem.co.jp/news_relese/news/n2015_03_25.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「熱いマテ茶」はマテ茶に発ガン性があるのではなく、熱いのを
飲む習慣があって、食道を痛めるからなんだそうです。その他にも
食品ではないものも多くあります。

 ただ、事例数からわかるように、まだ評価されていない物質が多
いのです。今後、評価が進んでいくとグループ1や2に評価される
物質が多くでてきそうです。

 以下はモンサントのサイトから、反論している部分です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■IARCの分類は研究ではないこと、新たなデータがないこと。

 2015年1月にドイツ政府がEUを代表して行った4年間にわたるグリ
ホサートの評価を完了しました。ドイツの規制当局は、国際がん研
究機関(IARC)が今回考慮した研究に加え、さらにより多くの研究
を精査した上で、「グリホサートが人に対して発がんリスクを有す
ることは考えにくい」と結論付けています。

■評価にとって重要な科学的データが評価から除外されていること。

 IARCは、グリホサートが人の健康にリスクを与えないという結論
を支持する多くの科学的研究を無視し、これを認めることをしてい
ません。彼らが無視した研究のひとつが、米国納税者が支払った数
百万ドル(数億円)の税金で実施された、20年に渡り農業生産者お
よびその配偶者におけるがんや他の健康状態を調べるために実施さ
れたAgricultural Health Studyです。1993年以降89,000人以上が
この研究に参加しており、この20年の研究データは、グリホサート
ががんを引き起こす確かな証拠はないとの結論を支持しています。

■結論が科学的データに裏付けられていないこと。

 IARCの分類は、世界中の国々で公衆の安全性に責任を持つ何百人
もの科学者が加わって実施した数多くの包括的な評価と整合性があ
りません。更に、IARCは2004年のFAO/WHO国連農薬残留専門家合同
委員会(JMPR)の結論と結果を、はなはだ歪曲しています。3月20
日に発表されたLancet Oncology の要約において、IARCは2004年の
FAO/WHOのレポートからひとつの文章を明確に引用しています。そ
してそのFAO/WHOのレポートは、引用部分から数行離れたところに
おいて、「結論として、グリホサートの投与は、どのような投与量
においても発がん性を示さなかった」と明言しています。この研究
は世界中の数多くの規制当局により審査され、その全てが、発がん
性の証拠はないと結論付けています。

■IARCによる分類は、グリホサートとがんの発症の増加との間の関
連を確立するものでないこと。

 IARCの評価は限定されたもので、その評価プロセスは、「発がん
性が疑われる」もしくは「おそらく発がん性がある」に結論が帰結
するようにデザインされています。IARCによるグリホサートの評価
は、彼らの、コーヒー、携帯電話、野菜のピクルスといった日常的
な物品や、理容師/美容師、揚げ物料理のコックなど専門の職業に
対する、議論が紛糾している評価に似ています。

http://www.monsanto.co.jp/news/release/150324_02.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これに対して、評価したグループの座長はこう言っているそうで
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 前後略でIARCのグリホサート評価を行ったグループの座長Aaron
Blair(NCIの名誉科学者scientist emeritus)の説明部分

 ハザード評価は単純な質問からなる:「ある種の状況で何らかの
暴露量で」その物質は傷害を与えるか?そのような状況や暴露量が
現実世界でどのくらい起こりうるのかは全く別の問題であり、IARC
が答えるべきものではない。

 グリホサートに発がん性がある可能性があると確信した根拠は2
種類で、一つは実験室での研究でヒトの細胞のDNAと染色体を傷つ
けることが示されていた。この種の傷害はがんの発生につながる可
能性がある。二つ目は、グリホサート投与したマウスとラットでが
ん性腫瘍の発生率が増加しているものがあった。これらは希ながん
で自然発生は考えにくいのでグリホサートが原因だという根拠を付
け加えた。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20150326#p11
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 要するにこの評価は「リスク評価」ではなくて、「ハザード評価」
なのです。定量的ではなく、定性的に評価するので、発ガン性があ
ると評価された物質でも、特に規制する必要がないと判断されるこ
ととの間に矛盾はないということです。

 実際、各国の規制当局は現状の使用法で危険はないと判断してい
て、それが変更されることはなさそうです。

 当初はモンサントが痛い目にあえばよいと思っていた私ですが、
どうもこの件はWHOの小役人が「小人閑居して…」をやってしま
った感があります。

 このところ、WHOの動きがどうも変で、本来の役目を果たせて
いないと感じているのは私だけでしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 私はモンサント社が気に食わないので、GMについても擁護する
気になれないのですが、「楽観主義者の未来予測」という本を読ん
でいたら「GMのオープンソース化」という提案が書かれていまし
た。

 折しもトヨタやパナソニックが特許を公開するというニュースが
ありました。モンサント社も特許を公開し、オープンソース化を進
めるなら、GM推進派になってもよいと思いました。

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