安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>799号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------799号--2015.03.01------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「Q&A」「コレステロール」

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---〔話題〕-------------------------------------------------

 まずはまたまた鳴門わかめで不正のニュースです。今度は産地偽
装とかではなく、脱税です

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 兵庫県・淡路島で特産品「鳴門ワカメ」の養殖など水産業を営む
約150業者が大阪国税局の集中税務調査を受け、総額約3億円の
申告漏れを指摘されていたことが25日、関係者への取材で分かっ
た。一部業者は悪質な仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う所得隠しも指
摘され、重加算税を含めた追徴税額は計約7千万円にのぼるとみら
れる。宮城、岩手両県沿岸の特産品「三陸ワカメ」が平成23年の
東日本大震災で壊滅的な打撃を受け、鳴門ワカメは一時的な特需に
沸いたが、業者はその利益を申告していなかったという。

 関係者によると、淡路島の一部ワカメ業者は震災後、三陸産ワカ
メの供給減に伴う価格高騰で多額の利益を得ていたにもかかわらず、
収入を除外したり経費を架空計上したりするなどし、多額の所得を
隠していたもようだ。大阪国税局の洲本税務署が25年から、島内
の水産業者への集中調査を実施していた。島南部の南あわじ市でワ
カメ養殖・加工業を営む男性(63)は産経新聞の取材に対し、国
税局から約1500万円の申告漏れを指摘されたことを認めた。親
族に対する架空給与の計上や売り上げの計上ミスをしていたとして
約600万円を追徴課税されたといい、すでに納付を済ませたとし
ている。

 水産庁によると、全国主要港のワカメ1キロあたりの卸売価格は、
22年は199円だったが、震災が起きた23年には244円と1
・2倍に上昇した。一方、鳴門ワカメは「震災前は1キロ約350
円だったが、震災後には800円ほどに跳ね上がった」(地元関係
者)といい、1・5〜2・5倍に高騰したとの指摘もある。

http://www.sankei.com/west/news/150225/wst1502250040-n1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 鳴門わかめの業界は米業界と並んで最悪だな、というのが私のい
つもの感想です。

 次は混迷を極める有明海で、こんな提訴がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 有明海で続く不漁の原因は養殖ノリの病気を防ぐために使われる
酸処理剤だとして、沿岸の熊本、福岡、佐賀各県の漁業者約900
人が、国に対し、1人当たり10万円の損害賠償を求める集団訴訟
を熊本地裁に起こすことがわかった。酸処理剤の使用を禁止しない
国の責任を問うとしている。

 提訴をとりまとめるのはNPO法人・有明海を守る会(熊本市、
渡辺年勝理事長)。同会によると、漁業者は「酸処理剤の成分が赤
潮などの汚染を引き起こす原因になっており、使用を禁止しない国
は漁業権を侵害している」と主張している。提訴は3月上旬ごろの
予定で、原告は最終的に1千人を超える見通しという。

 酸処理剤は養殖ノリにつく雑藻の除去や、病気予防のために使わ
れており、1980年代から使用が本格化。84年には水産庁が
「酸処理剤の成分を自然界で分解されやすい有機酸に限定し、残液
についても適正な処理、処分を行う」などとする通達を出している。

 酸処理剤に含まれているリンや有機酸が海の富栄養化や低酸素化
の一因になっているとの指摘は以前からあったが、同庁栽培養殖課
は「リンは微量であり、有機酸も数秒から数分で中和される。通達
に基づいた使用であれば影響がない」としている。

http://www.asahi.com/articles/ASH2N3HGTH2NTLVB002.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何があっても悪いのは国(政府)ですか…。漁民どうしで話し合
って改善していくという視点はないのですね。

 でも、だんだんと「諫早干拓地悪者説」のウソがばれつつあるな、
とも思います。

 「自然界で分解されやすい有機酸」というのも変な話で、塩酸な
どの無機酸なら、分解される必要もないのですけれどね。

 最後はこのところ時々出てくるアレルギーの話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 生後5〜11カ月からピーナツを含む食品を取り続けた子供は、食
べるのを避けていた子供に比べ、5歳の時点でピーナツアレルギー
を発症するリスクが70〜86%低かったとする疫学研究結果を、英研
究チームが米医学誌に23日発表した。

 研究対象としたのは開始時点でピーナツアレルギーはないが、ア
トピー性皮膚炎や卵アレルギーがあり、発症するリスクの高い子供
たち。

 チームは「アレルギーを恐れてピーナツの摂取を避けることには
疑問がある」と指摘。卵など他の食品でも早く食べ始めることで発
症を抑える効果があるかどうかは今後の研究課題だが、アレルギー
予防の新たな指針づくりにつながりそうだ。

 ロンドン大キングズ・カレッジのチームは、2006〜14年に英国で
11カ月未満の約640人を、ピーナツバターを含む食品を週に3回以
上食べるグループと、食べるのを避けるグループに分けて追跡した。

 5歳時点で発症した割合は、食べるグループが2〜11%なのに比
べ、食べないグループが14〜35%と高かった。統計的な発症リスク
は、食べるグループが70〜86%低いという結果になった。

 欧米では最近10年で子供のピーナツアレルギーの比率が倍増。英
国や米国では一時、幼児や妊婦にアレルギーの原因食品の摂取を避
けるよう勧める指針が出たが、効果が不明なため取り下げられた経
緯がある。

 日本では厚生労働省の研究班が「正しい診断に基づき摂取を避け
る食品は必要最小限にする」との手引きを出している。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24H0F_U5A220C1000000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いわゆる「除去食」は根本的に間違っていたのだろうと私は考え
ています。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

Q.単純な質問ですが ジャムやそれらにまつわるペーストの殺菌
時間を教えてください。(菌の死滅)と 冷却時間があると思いま
すが その時間と意味を教えてください。

------------------------------------------------------------

A.ジャム類のように煮詰めて作る食品に、「殺菌」という概念は
ないと思います。

 「調理」を高温で行う場合、殺菌目的で再度加熱する必要はない
からです。

 一般食品の場合は、調理=加熱後の再汚染を防ぐため、密封が必
要です。レトルト食品のように、材料を密封してから加熱するのが
最も効果的な方法です。

 加熱→冷却→密封 よりも、 密封→加熱→冷却

の方が優れています。前者では冷却時間はできるだけ短くしますが、
後者ではそれほどでもありません。

 ただし、ジャムの場合はジャム自体に保存性があるので、普通に
作って常温で保存しても問題ないという、便利な食品です。

 これはジャムに「酸性」「高糖度」という二つの特性があるから
です。

 このごろの「低糖度」のジャムは冷蔵が必要ですが、伝統的な高
糖度のジャムは必要ありません。

 糖度65度くらいだと、水分活性値が低く、微生物が繁殖できな
いのだそうです。

 ということで、ジャムについては特に殺菌を気にする必要はない
というのが私の意見です。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「コレステロール」
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 コレステロールに関するニュースが話題になっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■コレステロール摂取の心配は不要、米指針で新見解

 米厚生省と農務省が5年ごとに発行している米国人の食生活に関
するガイドラインの改訂に向けて、専門家でつくる諮問委員会が
「コレステロールは過剰摂取を懸念すべき栄養素とは見なさない」
とする見解をまとめた。

 この見解は食事ガイドライン諮問委員会がまとめた2015年版
の報告書に盛り込まれた。「これまでのガイドラインでは、コレス
テロールの摂取は1日300ミリ以内に抑えることを勧告してきた。
2015年版のガイドラインにはこの勧告は盛り込まない。食事に
よるコレステロールの摂取と血清(血中)コレステロールの間に特
段の因果関係はないことが実証されている。コレステロールは過剰
摂取を懸念すべき栄養素とは見なさない」と明記している。

 コレステロールはこれまで50年以上の間、米心臓協会なども警
告の対象としてきた。しかしクリーブランドクリニックの心臓血管
専門医、スティーブン・ニッセン氏によれば、「飽和脂肪とコレス
テロールを制限しなければならないという考え方のために、米国人
はバランスの取れた食事から糖分の多い食事へと移り、食べる量が
増えてさらに太った」という。

 諮問委員会では飽和脂肪や糖分、ナトリウムの摂取量を抑えた食
生活を奨励している。

 米厚生省と農務省は同報告書などをもとに、改訂版のガイドライ
ンを発行する。

http://www.cnn.co.jp/usa/35060705.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何でも太る話と結びつくのがアメリカらしいですね。次の記事で
は日本のことにも言及しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 とり過ぎると健康によくないとされてきた食品のコレステロール
について、米政府の諮問委員会は「過剰摂取を心配する必要はない」
とする報告書をまとめた。

 米政府は今年中に食生活指針を改定するが、1日300ミリ・グ
ラム以下という摂取量の目安が撤廃される可能性がある。

 これまで、卵やエビなどコレステロールが多いものを食べ過ぎる
と、血中のコレステロールが増えて動脈硬化を引き起こし、心筋梗
塞や脳卒中などの病気につながるとされてきた。

 しかし、米保健福祉省と農務省の食生活指針諮問委員会が、コレ
ステロール摂取量と血中コレステロールの関係を調べたところ、両
者の関連性を示す証拠はなかったという。

 日本では、厚生労働省が昨年3月にまとめた食事摂取基準の20
15年版から、生活習慣病予防のためのコレステロール摂取の目標
量を廃止している。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20150223-OYT1T50027.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで言及されているのは、以前に紹介した「日本人の食事摂取
基準(2015年版)策定検討会報告書」です。この報告書のコレステ
ロールのところには、こう書かれています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■食事性コレステロール

 コレステロールは体内で合成できる脂質であり、12〜13mg/kg体
重/日(体重50kgの人で600〜650mg/日)生産されている。摂取され
たコレステロールの40〜60%が吸収されるが、個人間の差が大きく
遺伝的背景や代謝状態に影響される。このように経口摂取されるコ
レステロール(食事性コレステロール)は体内で作られるコレステ
ロールの 1/3〜1/7 を占めるのに過ぎない。

 また、コレステロールを多く摂取すると肝臓でのコレステロール
合成は減少し、逆に少なく摂取するとコレステロール合成は増加し、
末梢への補給が一定に保たれるようにフィードバック機構が働く。
このためコレステロール摂取量が直接血中総コレステロール値に反
映されるわけではない。

 動脈硬化関連疾患に関しては、卵(鶏卵)はコレステロール含有
率が高く、また日常の摂取量も多いため、卵の摂取量と疾患リスク
を調べることにより、コレステロール摂取による疾患リスクが推定
されている。卵の摂取量と動脈硬化性疾患罹患との関連を調べた20
13年のメタ・アナリシスでは、卵の摂取量と冠動脈疾患及び脳卒中
罹患との関連は認められていない。日本人を対象にしたコホート研
究のNIPPON DATA80でも、卵の摂取量と虚血性心疾患や脳卒中によ
る死亡率との関連はなく、1日に卵を2個以上摂取した群とほとんど
摂取しない群との死亡率を比べても有意な差は認められていない。
卵の摂取量と冠動脈疾患罹患との関連を調べたJPHC研究でも、卵の
摂取量と冠動脈罹患との関連は認められていない。また、糖尿病患
者においても、卵の摂取量と冠動脈疾患罹患との関連は認められて
おらず、横断的な卵の摂取量と糖尿病有病率との関連も認められて
いない。卵の摂取量でなく、総コレステロール摂取量と各疾患の死
亡率との関連を調べた日本人を対象にした観察研究が一つある。ハ
ワイ在住日系中年男性(45〜68歳)を対象とした観察研究では、食
事性コレステロール摂取量と虚血性心疾患死亡率との間に有意な正
の相関を認め、325mg/1,000kcal以上の群で虚血性心疾患死亡率の
増加を認めている。ただし、飽和脂肪酸摂取量で調整されていない
ため、コレステロール摂取自体が原因ではなく、同時に摂取する飽
和脂肪酸摂取量が影響している可能性がある。

 がんとの関連について、NIPPON DATA 80で、女性において、卵を
2個/日以上摂取する群(総対象者の上位 1.3%)では卵を1個/日の
群に比べ有意ではないが、がん死亡の相対危険が約2倍になってい
た。欧米で発表された症例対照研究でも、コレステロール摂取量と
卵巣がんや子宮内膜がんに正の関連が認められている。また、アメ
リカ人を対象とした観察研究で、コレステロール摂取量最大四分位
の群(511mg/日以上)は、コレステロール摂取量最小四分位の群
(156mg/日以下)と比較して、肝硬変又は肝がんになるハザード比
は 2.45 で有意に高いことが示されている。

 コレステロールの摂取量は低めに抑えることが好ましいものと考
えられるものの、目標量を算定するのに十分な科学的根拠が得られ
なかったため、目標量の算定は控えた。

 ただし、コレステロールは動物性たんぱく質が多く含まれる食品
に含まれるため、コレステロール摂取量を制限するとたんぱく質不
足を生じ、特に高齢者において低栄養を生じる可能性があるので注
意が必要である。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067132.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この内容をわかりやすく書いているのが、「健康・体力づくり事
業財団」の以下のページです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■血中のコレステロール値の80%は肝臓でつくられます。

 血中のコレステロール値を問題にするとき、コレステロールの多
い食品が注目されますが、実はそうではありません。私たちの血中
のコレステロールは、80〜90%が肝臓で合成されたもので、食
品に含まれるコレステロールが吸収されたものは10〜20%にす
ぎません。コレステロールを効果的に下げるには、コレステロール
を多く含む食品を減らすことよりも、「コレステロールの合成を増
やす食品を減らすこと」「コレステロールを合成させにくい食品を
増やすこと」が重要です。

■コレステロール低下のカギは、飽和脂肪をへらすことです。

 肝臓でのコレステロールの合成は、食事の内容によって変化しま
す。その主な要因が、脂肪の取り方です。同じ脂肪でも、「飽和脂
肪」を多く摂取するとコレステロールを合成する機能が高まり、
「不飽和脂肪」をとると合成が減ります。飽和脂肪と不飽和脂肪の
バランスが崩れた食事をしていると、血中のコレステロールが上昇
するのです。また、運動したり食物繊維を食べても、コレステロー
ルの合成は減ります。

■同じ肉類でも、コレステロール値を上げにくいものほど、タンパ
ク質が多い。

 牛肉、豚肉、鶏肉、肉加工品のどれも、脂身が少ない、コレステ
ロール値を上げにくいものの方が、タンパク質の含有量も多いので
す。脂肪が減るのでカロリーは下がり、減量にもよい効果をもたら
します。

■どんな食品を選べばよいのでしょう。

 コレステロール値を「上げる食品」のかわりに、「下げる食品」
「あまり変えない食品」を選びましょう。「下げる食品」だけをと
れば、いちばん効果的に下がりますが、長く続けることは難しくな
ります。「上げる食品」から「あまり変えない食品」に変えても、
コレステロールを合成する作用が減り、コレステロール値は下がり
ます。上手に食品を選び、できるだけ多種類の食品をとりましょう。
栄養素が偏っていると、せっかくコレステロール値が低下しても、
健康食とはいえません。

http://www.health-net.or.jp/tairyoku_up/chishiki/cholesterol/t03_02_04_01.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ほぼ同じ内容が、厚生労働省の「脂質異常症を防ぐ食事」という
ページにも書かれています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/kousi/meal.html

 私の記憶でも、食事からのコレステロール摂取量と血中コレステ
ロール濃度に直接的な関係はないという知識は常識だったと思いま
す。

 つまり今更何を騒いでいるのか…ということです。

 コレステロールで気になるのは「コレステロールゼロ」という宣
伝文句をよく見かけることです。

 「減塩」などの場合のように、何か努力してコレステロールを低
減しているかの印象を与えますが、実際には元々コレステロールを
含まない植物性の原料を使っているだけの話です。

 何も努力せずによい印象を与えようという、「言ったもの勝ち」
が許されてもよいのかと思います。

 それに関連して、こんな記事を見つけました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 なお、「プレチキ」投入に伴い、大手コンビニでは初めて、店舗
で使用するフライオイルをコレステロールゼロ(新油時)に全面改
良(沖縄ファミリーマートで先行導入済み)。これにより、コレス
テロールがゼロになることはもちろんのこと、より香ばしさが向上
するとともに、油特有のにおいも抑制されるという。

http://www.narinari.com/Nd/20121019239.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もったいぶって「コレステロールゼロ」と書いていますが、素直
に植物性油脂のみを使用していると何故言えないのでしょうか。業
務用のフライオイルはラードなどの動物性油脂を使用していること
が多いので、それを植物性油脂に変えただけのことです。

 面白いと思ったのは(新油時)とことわっていることです。ここ
は変に正直なんですね。

 フライ用の油脂は、使用しているうちに、フライする食品に含ま
れる油脂が出てきて、油脂の交換が起こります。チキンばかり揚げ
ていると、かなりの部分が鶏脂になります。たぶんこのことを言っ
ているのですが、何だか正直なのか腹黒いのかわからない言いぐさ
です。

 最後に、医療面からのコレステロール(血中値)について、こん
な意見がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 日本人の健康状態は悪化したというのでしょうか。

 実は、診断規準が変わったのです。高コレステロールは、昔は総
コレステロール240〜250以上が診断基準でした。ところが、
1997年に、220以上という新しい診断基準ができました。

 昔の基準だと男性の12%、女性は16%ですが、基準を下げた
ら、男性は26%、女性は33%になったのです。健康状態は悪化
していなくても、基準を下げただけで、高コレステロールといわれ
る人が増えたのです。

■ちょっと高めが一番長生き

 コレステロールが高いと心筋梗塞や脳梗塞になりやすいといわれ
ますが、本当に増えているのでしょうか。実際には、心筋梗塞など
心疾患の死亡率は減っています。コレステロールが高くなったら心
臓病が増えるといわれましたが、心臓病で亡くなる人は減っている
のです。

 コレステロール値と死亡リスクのグラフをご覧ください。コレス
テロールが高いと、男性も女性も死亡率は高くなります。逆に低す
ぎても死亡率が高いことがわかります。高すぎる人も、低すぎる人
も死亡率は高いのです。

 それでは、死亡率が一番低いのはどこでしょうか。240から2
79ですから、診断基準でいうとちょっと高めの人が一番長生きで
きることがわかります。これでコレステロールが低い方がいいとい
うのは、正しいと言えるでしょうか。

 こういった研究をもとに、高い方が長生きという意見がでてきて
います。ところが、日本動脈硬化学会はそんなことない、低い方が
いいと言って、論争になっています。

 2007年に、総コレステロール値が診断基準から外れ、「悪玉
コレステロール」とも呼ばれるLDLコレステロール値140以上
が診断基準となりました。

■なぜそんなに下げたい?

 それにしても、なぜ、専門家はコレステロールを下げることにこ
だわっているのでしょうか。外国で、コレステロールを下げたら死
亡率が30%も低下したというデータがあるからです。これで、ス
タチンという薬が爆発的に使われるようになりました。

 30%下げたというと、かなり効果があったと思われるのですが、
実際にどれくらいの効果があるか詳しく見てみたいと思います。日
本人は、1年で、1000人のうち心筋梗塞になるのは1人だけで
す。この薬で3割心筋梗塞が減るので、年間0.3人減るというこ
とになります。

 言い換えると、この薬物療法の恩恵をうけるのは1000人のう
ち、0.3人分だけということです。実際に減る人数をパーセント
に直すと0.03%。3割というと大きい数字ですが、0.03%
が実際の効果ということになります。

 コレステロールが高い場合、男性と女性では影響が違うこともわ
かってきました。男性はコレステロールが高いと心筋梗塞が増えま
すが、女性はそれほど増えないことがわかっています。

 コレステロールが低い方が良いとは、必ずしも言えないのです。

(2011年11月12日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=50172
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 医療のことはよくわかりませんが、こんな意見もあることをみれ
ば、ますます騒ぐほどのことではないと思えてきます。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 次号はいよいよ800号です。1999年創刊から15年ほど経
ちました。ご愛読ありがとうございます。

 昨年の入院からはやくも一年経過しました。薬の量も減って、最
近はやっと普通に近い状態になってきました。視力が急に落ちたの
ですが、これは薬の副作用なんでしょうか。やむなくメガネを新調
しました。

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