安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>795号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------795号--2015.02.01------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「ナチュラルチーズと発酵乳」

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---〔話題〕-------------------------------------------------

 以下は岡山県のニュースですが、フグ調理師の免許制を新設する
という話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 県がフグの除毒や調理などについて定めた「県ふぐ調理等規制条
例」の改正を検討している。飲食店の営業形態が様変わりする中、
約40年ぶりの抜本改正。フグの処理をこれまでの講習を受けると
認められる登録制から試験に合格する必要がある免許制として、安
全を確保する一方、毒の含まれる内臓などを取り除いた加工品(身
欠フグ)の提供、販売は規制を緩和する。早ければ9月の定例議会
に改正条例案を提案し、2016年4月の施行を目指す。

 食中毒の恐れがあるフグの取り扱いは都道府県ごとに条例で規制
しており、県は1974年に条例を制定。現行の条例では、フグ処
理は「除毒、調理」を一括して規制し、知事の認める講習(4時間
以上)を受けた調理師を要件とする「登録制」としている。また、
身欠フグを調理、提供する場合であっても、登録者がいることや施
設の県への届け出を義務付け、それ以外の飲食店、販売店では取り
扱えないと定めている。

 最も規制の厳しいとされる東京都では、戦後間もない49年に
「ふぐ調理師試験制度」を導入。その後、2012年には技術の発
達により、有害な部位を残したまま流通することはないとして、身
欠フグの取り扱い制限を緩和した。手を加えていないフグについて
は、「処理は講習会を受けた者に限る」との国の通知(1983年)
が現在も適用されているが、フグの消費が多い西日本の府県では、
すでに13府県が「免許制」を採用し、身欠フグの調理、提供は実
情に合わせ、東京と同様に免許は必要なくなった。

 こうした状況を踏まえ、改正条例案では、規制対象を「除毒」に
絞り込み、フグの種類や毒に関する知識を問う試験などを課す「ふ
ぐ処理師」の資格免許を創設。除毒する場所については、資格者の
設置と登録を義務付ける。また、身欠フグは規制外となり、条例の
施行により、通常の飲食店やスーパーも刺し身やフグちりなどを提
供できるようになる。

http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20150127-OYTNT50434.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 フグ調理の規制が地域によって違うことは聞いていましたが、免
許制ではないところもあったのですね。

 このような制度がある都道府県は意外と少なくて、以下のように
なっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

都府県  名称      手法

山形県  フグ取扱者   講習
埼玉県  ふぐ調理師   試験
千葉県  ふぐ処理師   試験
東京都  ふぐ調理師   試験
神奈川県 ふぐ包丁師   試験
富山県  ふぐ処理師   試験
石川県  ふぐ処理資格者 試験
福井県  ふぐ処理登録者 講習
静岡県  ふぐ処理師   試験
愛知県  ふぐ処理師   試験
三重県  ふぐ取扱者   講習と試験
滋賀県  ふぐ調理師   試験
京都府  ふぐ処理師   試験
大阪府  ふぐ取扱登録者 講習
奈良県  ふぐ処理師   試験
鳥取県  ふぐ処理師   試験
岡山県  ふぐ調理者   講習
山口県  ふぐ処理師   試験
香川県  ふぐ処理師   試験
愛媛県  ふぐ取扱者   試験
高知県  ふぐ処理師   試験
福岡県  ふぐ処理師   試験
佐賀県  フグ取扱者   講習
熊本県  ふぐ処理師   試験
大分県  ふぐ処理者   講習
宮崎県  ふぐ処理師   試験
鹿児島県 ふぐ調理師   試験

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B5%E3%81%90%E8%AA%BF%E7%90%86%E5%B8%AB
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このうち、岡山県が「講習を受けて登録」から「試験を受けて免
許取得」に変わるというニュースでした。

 次は長引いているアメリカの港湾問題について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■米西海岸の港湾5カ所で貨物輸送がほぼ停滞、労使交渉難航で
2015年01月13日

 米西海岸の29の港湾を代表する太平洋海事協会(PMA)によ
ると、労使交渉が難航していることから、ロサンゼルスやロングビ
ーチを含む西海岸の大型港湾5カ所で貨物の出入りがほぼ停滞して
いる。

 PMAは、8カ月にわたり続いている契約交渉をめぐり、港湾労
働者約2万人を代表する国際港湾倉庫労組(ILWU)が故意に作
業を遅らせていると主張。

 労組側は、これを否定し、港湾運営会社が夜勤を削減したことな
どが停滞を招いていると主張している。

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKBN0KM0S520150113
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こんな調子で昨秋からずっと貨物の停滞があったのですが、よう
やく解決のきざしが見えてきたというニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■米西海岸港湾の労使交渉が前進、設備メンテナンスなどで暫定合
意2015年01月28日

 米西海岸の29の港湾を代表する太平洋海事協会(PMA)と港
湾労働者約2万人を代表する国際港湾倉庫労組(ILWU)の間で
難航していた労使交渉が、コンテナを載せるトラックのメンテナン
スなどをめぐる問題で暫定合意し、主なハードルをクリアした。

 双方が27日、明らかにした。

 米西海岸の港湾では労使交渉の難航で貨物の出入りが数カ月にわ
たってほぼ停滞している。

 PMAの広報担当者、ウェード・ゲイツ氏は、これによって近い
うちに全面合意できるとの期待を示した。

 ILWUは正式なコメントは出さなかったが、労使交渉の状況に
詳しい労組関係者は、コンテナを載せるトラックのメンテナンスや
修繕、点検などに関し、双方が今週暫定合意したことを確認した。

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKBN0L109120150128
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 正式のストではなくて、全面的なサボタージュといったところの
ようです。実施日が限定されるストより始末に悪いですね。

 とばっちりはいろんなところで出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

2015.1.23

■日本KFCがポテト販売を一時中止 米港湾労使紛争で原料輸送
できず、マックに続き

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)が、ポテトの販
売を一時中止すると同社ホームページで公表したことが23日、分
かった。米西海岸での港湾労使交渉が長期化し、原材料の調達が難
しくなったためと説明している。安定的な調達のめどが立ち次第、
販売を再開する。

 ポテトの原材料をめぐっては日本マクドナルドも、同じ理由で米
国からの輸入が遅れるなどの支障が出たため、昨年12月17日か
ら今年1月4日まで「マックフライポテト」を最も小さいSサイズ
に限定して販売していた。

http://www.sankei.com/economy/news/150123/ecn1501230023-n1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「ナチュラルチーズと発酵乳」
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 1月9日付けで、「ナチュラルチーズと発酵乳」の表示に変更が
ありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品衛生法第19条第1項の規定に基づく乳及び乳製品並びにこれ
らを主要原料とする食品の表示の基準に関する内閣府令の一部が平
成27年1月9日内閣府令第1号をもって改正され、同日から施行され
ることとなりました。

第1 改正の要旨

 今般、厚生労働省において食品衛生法第11条第1項の規定に基づ
く乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部が改正され、

(1)ナチュラルチーズ(ソフト及びセミハードのものに限る。)
の成分規格にリステリア・モノサイトゲネスの汚染菌数の基準値の
設定、

(2)発酵乳の成分規格の改正、

(3)発酵乳及び乳酸菌飲料の乳酸菌数の測定法が改正されたとこ
ろである。

 これらを踏まえて、乳等表示基準府令の一部を改正し、必要な表
示基準を設ける措置を講じるものである。

第2 改正の内容

1 乳等省令に新たにナチュラルチーズ(ソフト及びセミハードの
ものに限る。)におけるリステリア・モノサイトゲネスに係る成分
規格が設定されたところであるが、容器包装に入れた後、加熱殺菌
したもの又は飲食に供する際に加熱するものにあっては、当該成分
規格の適用除外とされたことを踏まえ、容器包装に入れた後、加熱
殺菌したナチュラルチーズである場合には、容器包装に入れた後、
加熱殺菌した旨を、飲食に供する際に加熱するナチュラルチーズで
ある場合には、飲食に供する際に加熱する旨を表示することとした
こと。

2 発酵後殺菌した発酵乳について、乳等省令で定める発酵乳の成
分規格のうち、乳酸菌数又は酵母数を適用除外とする改正が行われ
たことを踏まえ、発酵後に殺菌した発酵乳である場合には、殺菌し
た発酵乳である旨を表示することとしたこと。

3 発酵乳及び乳酸菌飲料の乳酸菌数について、乳等省令において
製造時の発酵温度が摂氏25度前後の乳酸菌も測定可能とする測定法
の改正が行われたことを踏まえ、製造時の発酵温度が摂氏25度前後
である場合には、製造時の発酵温度が摂氏25度前後である旨を表示
することとしたこと。

http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin1403.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 3項目が列挙されていますので、一つずつ見ていきます。まずは
ナチュラルチーズです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

1.ナチュラルチーズの成分規格設定に伴う表示基準の見直しにつ
いて

■ナチュラルチーズ(ソフト及びセミハードのものに限る。)の成
分規格として、リステリア・モノサイトゲネスについては、国際的
に設定されている100cfu/g以下

 ただし、LMは加熱すると死滅することから、容器包装に入れた後
加熱殺菌したものや飲食の際に加熱を要するものは除外

■ナチュラルチーズ(ソフト及びセミハードのものに限る。)であ
って、容器包装に入れた後加熱殺菌したもの又は飲食に供する際に
加熱を要するものにあっては、加熱殺菌した旨又は加熱を要する旨
を新たに「乳等表示基準府令」に追加する

(参考)

 対象のソフト及びセミハードについては、コーデックスのナチュ
ラルチーズの一般規格にいう識別語の定義を満たすものとする

ソフト:MFFB(%)>67

セミハード: MFFB(%)=54〜69

MFFB(percentage Moisture on a Fat-Free Basis)

=チーズの水分重量/(チーズの重量−チーズの脂肪重量)×100

http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/140725_shiryou2.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 リステリアについては100cfu/g以下という基準ができたようです。
ただし、「加熱殺菌したものや飲食の際に加熱を要するものは除外」
ですので、それがわかるように表示しろ、ということです。

 ナチュラルチーズも殺菌済みが当たり前ということになっていき
そうです。今まで、チーズは避けていた人も、殺菌済みのものを選
んで買えば問題ないとも言えそうです。

 ただ、「加熱を要する旨」の表示はどうなんでしょうか。表示ど
おり加熱してくれるかどうかはわかりませんので、すべて加熱済み
にしてしまった方が有効だと思うのですが。

 以下は食品安全委員会のリステリアに関する評価書です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

22.リステリア菌

1)リステリア菌の概要

(1)病原体と疾病の概要

リステリア症を起こすListeria monocytogenesは通性嫌気性で芽胞
を形成しないグラム陽性短桿菌である。
Listeria属には8菌種が属しているが、ヒトに疾病を起こすのは
L.monocytogenesのみである。

 当初はペットなどからヒトへ感染する人獣共通感染症細菌として
知られていたが、1980年代以降、牛乳、チーズなどの食品を介して
リステリア症の集団発生が欧米諸国で相次ぎ、重要な食品媒介感染
症のひとつとして捉えられるようになった。

 本菌は土壌や河川等の自然環境中や動物の腸管内に広く生息して
おり、感染動物との接触や、その糞便に汚染された土壌、農業用水、
サイレージ等を通じて野菜や食肉、乳が汚染され、これらの食品を
介してヒトに感染する。また、食品製造工場における二次汚染も大
きな要因となっている。

 健康な成人の場合には感染しても軽い胃腸炎症状や無症状である
ことも多いが、高齢者、免疫不全者、乳幼児等は髄膜炎や敗血症等、
重篤な症状に陥ることもあり、致死率も 20-30%と非常に高い。ま
た、妊婦は流産や早産、死産の原因となる。

(2)汚染の実態

 本菌は通常の加熱調理条件で死滅するが、低温増殖性を有し冷蔵
庫内の温度でも増殖することが可能なため、消費者が購入後に加熱
調理をしない非加熱喫食食品(スモークサーモン等の燻製魚介類、
チーズ、サラダ等)を介して食中毒を起こす。

 我が国においては、リステリア症が多発している欧米諸国と同様
に、市販の非加熱喫食食品におけるリステリア汚染が確認されてい
る。

 特に燻製魚介類、ネギトロ、魚卵製品(明太子、筋子、たらこ)
においては汚染率の高さが注目される。

 食中毒を予防するためには、これらの食品を適正な温度に保存し、
できるだけ早く喫食すること、そして加熱できる食品は十分に加熱
すること、妊婦等ハイリスクグループに属する人々はこれらの食品
をできるだけ避けること等が重要である。

(3)リスク評価と対策

 我が国では2001年に北海道でナチュラルチーズを原因とした集団
感染事例が起こっているが、これが我が国で判明している唯一の食
中毒事例である。

 しかしその一方で、厚生労働省では我が国において毎年約83件
(0.65人/100万人)のリステリア症が発生していると推計している。

 その感染源は明らかになっていないが、欧米諸国においてこれま
でに発生したリステリア症のほとんどが汚染された食品を介したも
のであること、我が国に流通している非加熱喫食食品をリステリア
が高率(スモークサーモン:11.1-27.8%、ネギトロ:14.3%、魚卵:
10.4%)で汚染していること等を考慮すると、他にもこれまでにリ
ステリア食中毒が発生していた可能性は否定できない。また、今後
発生する可能性も十分に考えられる。

http://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/H21_22.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 汚染率が10〜20%あるのに、発症率が0.65人/100万人という
のは低すぎる推計だと思います。本当のリスクはもっと大きいので
は?

 次は発酵乳の菌数についてです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

2.発酵後に殺菌する発酵乳の表示について

■ 発酵乳について

・発酵乳については、食品衛生法第11条第1項に基づき規定された
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(昭和26年厚生省令第
52号。以下「乳等省令」という。)により規格基準が定められてい
る。

・乳等省令において、発酵乳の成分規格として乳酸菌数又は酵母数
は1ml当たり1000万以上と定められている。

■ 発酵乳の規格基準の見直しの経緯

・発酵後に殺菌した発酵乳は、乳酸菌数又は酵母数が成分規格を満
たさないため、「発酵乳」ではなく「乳等を主要原料とする食品」
に分類されている

・一方、乳酸菌飲料(殺菌)は、成分規格のうち、乳酸菌数又は酵
母数については、適用除外とされているため、乳製品として取扱わ
れている

・発酵後、殺菌した発酵乳は、国際的には発酵乳の範疇に含められ
ている

 以上のことから、実態に即した規格基準となるよう発酵後に殺菌
した発酵乳についても、発酵乳の成分規格のうち、乳酸菌数又は酵
母数については、適用除外とする見直しが必要

 乳等省令の改正について、厚生労働大臣から薬事・食品衛生審議
会に、発酵後に殺菌した発酵乳についても、成分規格のうち、乳酸
菌数又は酵母数の適用除外とすることを諮問(平成26年2月)

■発酵乳の表示基準の見直し(案)

 厚生労働省において、発酵後に殺菌した発酵乳について、成分規
格のうち、乳酸菌数又は酵母数について、適用除外とする見直しが
行われることから、

----------------------------------
□殺菌した発酵乳及び乳酸菌飲料にあっては、その旨
----------------------------------

を「乳等表示基準府令」に追加する

http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/140725_shiryou2.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 発酵乳の規格には「乳酸菌数又は酵母数1ml当たり1000万以上」
というのがあり、殺菌してしまうとこの基準に達しないので、発酵
乳とは言えなくなっていたのを改善しようというわけです。

 発酵乳を殺菌してしまったら、健康によいと言われる効果がなく
なってしまうのではと思いますが、そうでもないというのが以下の
記事です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■生菌でも死菌でも効果は変わらない

殺菌酸乳の保健効果

 発酵乳に含まれる生きた乳酸菌の作用を除くため、マウスに殺菌
酸乳を用い、1群90匹のマウスを、普通飼料投与群、牛乳14%添加
飼料投与群、殺菌酸乳14%添加飼料投与群の3群に分け、離乳期か
ら一生にわたって試験飼料を与えて寿命をしらべました。その結果、
普通飼料群、牛乳投与群がそれぞれ平均寿命84.9週と84.4週で変わ
らなかったのに対し、殺菌酸乳投与群では平均寿命は約7週間(8%)
伸び、91.8週という結果が得られました。なお、この実験に使用し
た殺菌酸乳はL.helveticus、Saccharomyces cervisiae から成るス
ターターで長時間発酵・熟成した殺菌酸乳です。

 この成績から、殺菌酸乳の中に含まれる乳酸菌の発酵生成物か、
あるいは乳酸菌の菌体成分が、延命に何らか有効に働いているもの
と推測されました。

 また、この実験で各群の腸内菌叢を調べた結果、殺菌酸乳群では
他の2群よりビフィズス菌の菌数が常に約10倍高く、このことも何
らか延命に影響を及ぼしていると考えられました。

http://www.daiwa-pharm.com/info/mitsuoka/6459/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「生きたまま…」とか言う宣伝はどうなんでしょうか。ウソくさ
いという感触はあるのですが。

 最後は発酵乳によっては菌数が数えられなかったという話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

3.低温で発酵した発酵乳及び乳酸菌飲料の表示について

■ 低温で発酵した製品の乳酸菌数の測定法の見直しについて

<背景>

・一般的な発酵乳に用いられる乳酸菌の増殖の至適温度は、35度か
ら40度までである。そのため、乳酸菌数の測定法に、「35度から37
度までの温度で72時間培養する」と定めている

・一方、至適温度が20度から30度の乳酸菌を発酵に用いる製品もあ
る(例:カスピ海ヨーグルト、北欧のビーリなどの伝統的発酵乳)

・伝統的発酵乳の製造

 至適温度が低温(25度前後)の乳酸菌を用いた発酵乳は、乳等省
令で定められた測定法(培養温度が高い)では、乳酸菌数が適切に
測定されないため、発酵乳の成分規格(乳酸菌数)を満たさない結
果となる

 このため、成分規格に適合するようにするため、国内で販売され
ている伝統的な発酵乳は、36度前後で増殖する乳酸菌も加えて製造
しており、本来求められている製品を製造することができない

□発酵に使用する乳酸菌の至適温度を考慮した測定法であるべきで
あることから、乳等省令で定められた測定法を改正し、「製造時の
発酵温度が25度前後の製品にあっては、24度から26度」を追加する

□また、乳酸菌飲料についても、今後、同様の乳酸菌を用いた製品
が考えられることから、乳酸菌飲料も対象とする

■発酵乳の表示基準の見直し(案)

☆厚生労働省において、発酵乳及び乳酸菌飲料について、低温で発
酵した製品の乳酸菌数の測定法が設定されることに伴い、低温で発
酵した製品であるか否かを判断するための表示として、

----------------------------------
□発酵乳又は乳酸菌飲料であって、製造時の発酵温度が摂氏25度前
後のものにあっては、その旨
----------------------------------

を新たに「乳等表示基準府令」に追記する

http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/140725_shiryou2.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「菌数」は培養して確認するので、出てきた数値は必ずしも実際
にいた菌の数と一致するわけではありません。

 培養の条件により、適した菌だけが繁殖してきますので。検査で
はゼロであっても、特殊な環境でのみ繁殖する菌は残っているのが
普通です。

 この件では検査の方法が定められているため、その温度では繁殖
しない菌種は正確に数えられないということがありました。

 その場合、上述の菌数の規格を満たすことができないため、今ま
では公定検査法で出てくるタイプの菌を添加していたのだそうです。

 聞いて驚きですが、さすがに不合理なので、適正な検査方法をと
れるようにしたというわけです。

 そこでその旨を表示のですが、「低温発酵」など言えば、何だか
よいことのように誤解する人も出てきそうです。

 以下はおまけで、乳酸菌についての情報です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 乳酸菌が伝統的な発酵食品の調味と貯蔵性付与に重要な役割を演
じることはよく知られています。

 例えば、代表的なはっ酵乳であるヨーグルトの製造にはブルガリ
ア菌(ラクトバチルス デルブリュッキー 亜種 ブルガリクス)と
サーモフィルス菌(ストレプトコックス サーモフィルス)が使わ
れます。これらの乳酸菌が増殖すると、乳酸によるさわやかな酸味
を生じ、乳タンパク質が酸凝固して乳全体がプリン状に固まり、好
ましい舌触りとなります。ヨーグルト特有の香気は主としてブルガ
リア菌が生成するアセトアルデヒドによるものです。また、乳酸菌
が有害微生物(食中毒菌や腐敗菌)の生育を阻止し、ヨーグルトの
安全性と貯蔵性を高める役割を果たします。

 熟成タイプのチーズ(ゴーダ、チェダーなど)の製造には主とし
てラクトコックス ラクチスに属する中温性乳酸球菌が用いられま
す。イタリアやスイス系の硬質チーズ(パルメザン、エメンタール
など)では、高温性のラクトバチルス属の乳酸桿菌も併用されます。

 これらの乳酸菌は原料乳中のラクトース(乳糖)を発酵して乳酸
を生成し、pHを低下させてレンネット(乳タンパク質カゼインを凝
固させる酵素)の凝乳作用を助けます。そして徐々に進行する乳酸
発酵によって適度の酸味を付与するとともに、カード(凝乳)の結
着とホエー(乳清)の排出を促し、また有害微生物の増殖を抑制す
るなど、多様な働きを示します。さらに、チーズの熟成過程におい
て、乳酸菌の菌体酵素(タンパク質分解酵素など)が乳成分をゆっ
くりと分解し、チーズ特有の風味が形成されます。

 フレッシュチーズ(非熟成タイプのチーズ)、サワークリーム、
発酵バターなどの製造には、ラクトコックス属の酸生成菌とともに
ロイコノストック メセンテロイデス 亜種 クレモリスなど、乳中
のクエン酸から特有の風味成分(ジアセチル)を生成する菌種も用
いられます。また、豆乳を乳酸発酵すると、大豆臭が消え、風味が
改善され、保存性が向上することはご承知の通りです。

 サラミなどの発酵ソーセージの製造においては、練り肉の熟成期
間を短縮するため、ラクトバチルスやペディオコックスに属する乳
酸菌を添加することがあります。乳酸菌の増殖により、適度の酸味
と特有のぴりっとした風味が生じるとともに、肉タンパク質の変性
により発酵ソーセージ特有の締まりのあるテクスチャーとなり、さ
らに製造工程の衛生的安全性を確保し、製品の貯蔵性を高める効果
を発揮します。

 ここまでは乳酸菌をスターター(種菌)として接種する発酵食品
をいくつか紹介しましたが、実際には特定の菌種・菌株の培養を添
加するのではなく、食品原料や製造用設備・器具など、生産環境に
住みついている野生型の乳酸菌の働きを上手に利用する事例の方が
ずっと多いようです。馴れずしや各種の漬物類はその好例です。

 すし飯と魚介類などの具を取り合わせた米飯料理である現今の鮨
(江戸時代以降の早ずし)の起源は、中国・東南アジアから伝来し
た魚の漬物である馴れずしであるといわれています。馴れずしは、
塩蔵した魚介類を米飯とともに漬け込み、乳酸発酵によって長期保
存性と独特の風味を付与するもので、「ふなずし」はわが国に現存
する馴れずしのうちで最も古い形態を残しています。また、わが国
の漬物の多くに乳酸発酵が関与することはご承知の通りですが、海
外のキムチ、泡菜(パオツァイ)、搾菜(ザーツァイ)、サワーク
ラウトなども自然の乳酸発酵に依存しています。乳酸発酵した茶
(漬物茶)は中国や東南アジアで今でもつくられており、わが国で
も地域的な産物ですが、碁石茶、阿波晩茶などとして現存していま
す。

 伝統的な清酒の仕込みでは、酵母を増やす酒母製造工程において、
はじめに低温性乳酸菌が生育しやすい環境を整え、酸性でも生育で
きる酵母だけを優先的に増殖させる技術(生、山廃)が用いられて
きました。

 ワインの酸味を低減させ、風味を改善するマロラクティック発酵
は、リンゴ酸を乳酸に変える乳酸菌の作用です。

 味噌では、乳酸菌が大豆などの原料臭をマスキングし、塩なれや
色の冴えを良くする効果があるとされています。

 また、醤油の製造過程でも耐塩性の乳酸菌が乳酸などを生成する
とともに、醤油の淡色化に寄与するといわれています。

 パンに関する乳酸菌としては、サワーブレッドの乳酸菌が有名で
す。サンフランシスコサワーブレッド、パネトーネ、ライサワーブ
レッドなど、すっぱくなった生地種を使うサワーブレッドは世界各
地に分布しています。日持ちの良さ、長時間持続する柔らかさは、
乳酸菌の働きによるといわれています。わが国で一般的なホワイト
ブレッド(食パンなど)でも、その風味改善に乳酸菌が役立ってい
ることが明らかにされています。

 このように乳酸菌は私たちの身近のいろいろな食品で大変役に立
っていますが、乳酸菌が食品の品質を損なう場合もしばしばあるこ
とを忘れてはなりません。漬物などで見られる乳酸菌の過剰な増殖
による酸敗、包装食肉製品などの冷蔵中の異味・異臭やガス生成に
よる膨張、清酒・ビールやジュースなどの変敗、野菜や果物の腐敗、
糖度の高い食品での粘質物の生成などがその例です。

 フレッシュチーズやサワークリームでは特有の好ましい香りとさ
れるジアセチルが、清酒やジュース類では不潔な異臭と見なされま
す。このように、食品の種類によって乳酸菌の発酵生産物に対する
評価が大きく分かれることは注意すべきです。

http://www.nyusankin.or.jp/scientific/moriji_5.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔後記〕--------------------------------------------------

 2月1日は90歳になる母のお祝いをします。まだまだ元気で、
一人で暮らしています。「要介護」ではないので、ヘルパーなどの
介護サービスはなしです。曾孫が3人いて、手形を押してプレゼン
トするそうです。3人ともまだ小さい男の子なので、大いに盛り上
がったとか。

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