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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
--------------------------------------79号--2001.05.13------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「最近のニュースから」「飲料」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

【口蹄疫】

 先日からヨーロッパで大騒ぎになっていた口蹄疫ですが、ようや
く終息の方向に向かっているようです。デンマークなどからの輸入
も再開されるようですが、このまま無事に終るのでしょうか。

 というのは、この口蹄疫が人間に感染した、という気になるニュ
ースがあるのです。今まで、人間には感染しない、とされていただ
けに、ちょっと不気味ですね。

 病気は普通、感染する動物が決まっていて、無節操にどの動物に
でも移る、というのはないのです。ところが、何にでも例外があっ
て、ときどき、こういうことはおこるようです。

 私の知っている人にも、鶏の病気であるニューカッスル病にかか
って(もちろん養鶏場でです。)死にそうになった、という人がい
ましたが、これが突発的(例外的)なものなのか、それとも今後は
人間にも感染する病気になったのか、心配なところです。

【牛乳】

 石川県で給食の牛乳に異常があった、という事件がありました。
これは地元の牛乳会社が、異臭がする、ということで返品になった
牛乳を、異常なし、と判断して、給食の牛乳の原料に使った、とい
うのが原因だということです。

 これは実にひどい話で、

(1)返品の牛乳を再利用することが日常化していた。

(2)品質が劣ると考えられる牛乳は学校給食に使っていた。

という2つの点を私は疑っています。別に証拠なんかがあるわけで
はないんですが、実情はそんなに違わない、と私は思います。

 牛乳に限らず、学校給食には地元優先、という原則があります。
このこと自体は私も賛成なんですが、牛乳などでその工場の評価を
せずに、地元だから、ということだけで採用になっているところが
あるのは気になるところです。

 私の地元でも、近所の数校にだけ供給していた小さな牛乳工場が
食中毒事件をおこして廃業になった、ということが昔ありました。
また地元で一番大きな牛乳工場は、合理化によって、大阪府の工場
に統合され、現在は物流基地になっているのですが、給食の分だけ
は行政からの要請もあって、古い施設で、限られた原乳から、無理
をして製造していました。

 今年の4月から、ようやくそれもやめになって、大阪の最新鋭の
工場で作られた牛乳が給食で使われるようになりました。飲んでみ
てずいぶんと味が違います。

 地元優先というつまらない原則を守るために、味、栄養、安全性
とほぼすべてを犠牲にしていたのですから、じつに困ったことだと
思います。教育委員会では子供第一、という発想はやっぱりないん
だな、というのが私の感想です。

【アニサキス】

 前回の食中毒の話で書きもらしたのが、このアニサキスです。こ
れはサバなんかによくいる寄生虫なんですが、サバだけではなく、
広範囲の魚やイカなんかにいる、という話です。

 本来はクジラやイルカなどの海洋哺乳類の寄生虫で、魚などはそ
の中間宿主ということです。クジラが食べるところを人間が食べて
しまうと、人間の体内では繁殖できないのですが、そのかわり、い
ろいろと悪い影響があります。

 人の体内では、うまく寄生できないので、アニサキスの幼虫はあ
ちこちに侵入して生き延びようとするようで、胃や腸の細胞壁から
体内に侵入し、ひどい痛みを感じさせます。中には体内を移動して、
肺や肝臓などの他の臓器にまで達する、というものもあり、要注意
です。

 幼虫1匹でも症状が出ることがある、といいますから、ちょっと
防ぎようがない、という感じです。魚を生で食べる、ということ自
体に問題があるのかも知れません。

 細菌は冷凍しても死にませんが、この幼虫は冷凍によって死んで
いく、ということです。アメリカやEUなどでは、生で食べる魚は
必ず一度冷凍保管(35 ℃以下15時間または‐20 ℃以下7日間)し
てから食べるように指導されている、という話です。

 冷凍した魚は美味しくない、というイメージがありますが、最近
では冷凍技術も進み、きちんと管理されたものなら、まず判らない
程度になっています。本マグロなどはほぼ100%冷凍ですが、解
凍の専門業者というものがあって、問題なく食べられているのはご
存じの通りです。

 魚も昔のように、近海でとって時間がたたないうちに食べる、と
いうスタイルではなくなってきています。漁港で水揚げ、セリ、消
費地への輸送、市場での売買、包装して店頭で販売、といううちに
結構日数がかかっています。

 いっそ、遠洋もののように、漁獲後すぐに冷凍して流通する、と
いうスタイルに変更した方がよいのかもしれません。これはこれで
エネルギーの無駄遣いには違いないんですが。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回はお休みです。
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--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「飲料」
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 缶やペットボトル入りで売っている飲料はだいたい次のようなも
のがあります。

【缶コーヒー類】

「缶コーヒー」「缶コーヒー(ブラック)」「ミルクコーヒー(カ
フェオレ)」

【炭酸飲料類】

「サイダー系」

【ジュース類】

「ストレートジュース」「濃縮果汁還元ジュース」「無果汁飲料」
「無果汁・炭酸入り」「果汁入り飲料」「果汁・炭酸入り」

【ミルク類】

「牛乳・加工乳」「乳酸飲料」「乳酸・炭酸入り」

【水類】

「ミネラルウォーター」「スポーツ飲料」

【茶類】

「緑茶」「烏龍茶」「紅茶」「麦茶系」

【ドリンク類】

 実にいろいろとあります。面白いのは、ドリンク類を除いて、ど
の飲料もほぼ同じくらいの値段で、自動販売機で売られていること
です。

 350ミリリットルの缶で110円、500ミリリットルのボト
ルで150円、というのが自動販売機では、普通の値段です。

 自動販売機を置くのは、基本的にはその場所の所有者ですが、実
際に自動販売機を買って、商品も仕入れて売っている場合と、業者
がすべてを管理していて、場所を貸しているだけの場合があります。

 自動販売機の管理を専門にしている業者をベンダーといったりし
ますが、ベンダーのトラックがたくさん走っているのを見ても、こ
のごろでは業者まかせの自動販売機が多いのだと思います。

 私はずいぶん昔のことですが、ある病院の売店(大学病院の生協
の店)で働いていたことがあります。新米の仕事に、「自動販売機
の補充」というのがありました。

 病院というのは、実によく飲料の売れるところです。旧館は既存
の業者、新館は生協、と縄張りがあったのですが、各階に1台ずつ
の自動販売機に、毎朝、缶ジュースを持っていくと、ほとんどすべ
て売り切れになっていたりしました。

 昼にチェックして、最後に夕方にもう一度詰める、ということで、
日に2〜3回、缶ジュースをつめて廻るのです。1975年あたりの話
ですが、缶ジュースの価格は80円程度だったと思います。世間では
だんだんと100円になってきていました。

 缶ジュースの原価はかなり安いので、利益率は高かったです。た
だ、たいへん手間がかかるのと、絶対的には安い商品ですので、は
たして儲かっていたのかどうか、私にはよくわかりませんでした。

 その病院の玄関に、コカコーラの大きな自動販売機がありました。
これは紙カップが出てくるタイプで、コカコーラの車が毎日来て、
カップと原液とガスボンベを補充していきます。原液を水道水で薄
め、炭酸を吹き込む、というやり方です。

 これも私の店の管轄で、苦情があったりすると、カギを持って、
玄関まで走るのです。噂によると、その自動販売機は、大阪で一番
の売り上げを誇っていたそうです。基本的に何もしないで良くて、
1杯うれるごとに10円だったか、くれるので、これはかなり儲か
っていたようです。

 自動販売機もこのごろはようやく頭打ちになってきたようですが、
その勃興期に、私も片棒をかついでいたというわけです。

 ここまで書いて、無意識のうちに「缶ジュース」という言葉を使
いましたが、当時の缶入り飲料は、ほとんどが無果汁でしたが、果
汁のような色や味の、ジュース系が圧倒的に多かったのです。

 私の少年時代には、「ジュースの素」という怪しげな商品が大ヒ
ットしたことがあります。あれは砂糖(甘味料)に香料、酸味料を
入れただけのもので、今にして思えば実にいい加減なものでしたが、
子供はとても喜んだものでした。

 「クリームソーダの素」というのもあって、粉末を水に溶かすと、
泡が立ってきて、しかも上にはクリームのようなものが浮かんでく
る、というものでした。別に美味しくはないんですが、そのパフォ
ーマンスがうれしくて、いつもそれが目当てで、お金持ちの友だち
の家へ遊びに行ったものです。

 その後、コカコーラが日本に来たときのキャンペーンも話題にな
りました。街頭に宣伝車を出して、通行人に無料でコーラを飲ます、
という、大変大がかりなもので、さすがアメリカはやることが違う、
と感心したものでした。なにしろ1ドル360円の時代です。

 私もそこで飲ませてもらったことがあります。すごい薬のような
苦さで、こんなものが売れるとは信じられませんでした。「ポパイ」
に出てくるハンバーガーというのが謎の食べ物で、翻訳小説に出て
くる「ティッシュペーパー」が訳しようがなくて困った(田村隆一
氏談)という時代の話です。

 ハンバーガーにコーラ、というアメリカ文化がようやくやってき
た、1960年代初頭の話です。

 そのコーラですが、学生時代に一度、ハマッてしまって、一夏、
コーラ漬けで暮らしたことがあります。ペットボトルなどない時代
ですので、「ホームサイズ」という大きな瓶を買ってきて、バイト
をしてようやく買った小さな冷蔵庫に入れて、毎日飲んでいました。

 毎日、ホームサイズ1本を飲むのが、とても贅沢なことだったの
です。(1本100円もしなかったと思います。)友人の間では、
コカコーラ中毒説(コカコーラには麻薬の成分が含まれていて、飲
むと中毒になってやめられなくなる・・)なども流布していて、私
も案外本当かも、などと考えながら飲んでいました。

 実際にはコーラは思ったほど売れず、そのかわりファンタが大ヒ
ットして、コカコーラの日本上陸は成功したようでした。無果汁・
炭酸入り、という「缶ジュース」のスタンダードになった、あのフ
ァンタです。

 迎え撃つ日本側には、「バヤリース」「プラッシー」というのが
ありました。いずれもオレンジジュース風の飲料です。日本側がオ
レンジジュース風にこだわっていたのに対して、ファンタは毒々し
い紫色の「グレープ」が主力でした。毒々しさでファンタの勝ち、
といったところだったようです。

 そういう時代を経て、あまりに不自然な飲料に疑問を持つ人も多
くなりました。それまでも個人的には、インテリ層を中心に、無果
汁飲料に批判的な人はいたのですが、1970年代に入って、ようやく
社会的に、果汁飲料への転換が求められるようになっていきました。

 私が自動販売機にタッチしていたのは、ちょうどそのころでした。
果汁入り飲料が美味しい、というのは受け入れられてきたのですが、
抵抗勢力も根強くて、100%ジュースはかえって美味しくないの
で、50%が適当だ、とか、いや30%で良い、などと、いろいろ
と言っていました。

 これは結構まじめに論じられていて、そう言っている人は、利害
がからんでいるとはいえ、本当にそう想っていたようでした。混ぜ
物をした方が本物より美味しいなんて、あまりありそうにない話で
すが、本物は庶民の口には合わないだろう、というあたりが本音だ
ったんだと思います。

 勿論、私は100%ジュース派だったのです。大学生協から地域
生協へ移ったころ、地元のみかんジュース工場の製造する、100
%ストレートジュースを仕入れる話をつけたのは、1977年頃だった
でしょうか。

 飲料の話で「ストレート」というのは、濃縮還元ではない、とい
う意味です。今では「ジュース」という言葉は100%果汁のもの
しか使えない、という約束になっていますが、濃縮還元で100%
であっても良いのです。

 普通5分の1程度に濃縮したものが売られています。それを4倍
の水で薄めると、100%になる、という計算です。100%以上
のものもできてしまう・・。

 「チューチューキャンデー」などといって、ポリの細長い容器に、
飲料を詰め、凍らせて食べる、というものが流行ったことがありま
す。あれは生協でも人気商品で、どこでも扱っていました。市販で
は無果汁が普通でしたが、生協のは果汁入り、ということがセール
スポイントだったのですが、当時は10%ほどの表示でした。

 濃縮果汁を2%いれておけば、10%の表示ができますので、原
価はほとんど変わらない、というのが本当なのですが、生協の消費
者はそれで満足していたようです。

 また、果汁の種類も、いろいろな色をつけて、取り揃えていまし
たが、実は果汁はどれも一緒なのです。一番味が薄くて、価格も手
頃な、濃縮りんご果汁なんかを仕入れて、あとは着色料、香料で何
にでも化けさせる、という手を使います。

 私は100%果汁のものを作ろうと、いろいろとあたって見まし
た。ああいうものはどこで作っているかというと、もち屋さんとか、
こんにゃく屋さんとかなのです。

 要するに夏にヒマな食品メーカーの、夏場の仕事、としてやるわ
けです。こんにゃく屋さんはその後、ゼリーなんかに乗り換えたよ
うですが、もち屋さんは今でも作っていると思います。

 最初に30%果汁のものを作っているメーカーを見つけてそれを
扱い、最終的には100%表示のできるものを作ってもらいました。
少し割高にはなりましたが、ああいうものでも、やっぱり100%
のものは美味しいです。(果汁の種類も本物にして、グレープ・オ
レンジ・パイン・りんごというように果汁を仕入れていました。)

 蛇足ですが、袋入りキャンデーというのは、凍ったまま吸います
ので、口に飲料が常にたまることになります。これは哺乳瓶をくわ
えっぱなしにするのと同じような効果があり、結果として虫歯の原
因になりますので、要注意です。

 そこで最近では、真ん中で二つに折って、吸うのではなく、かじ
るように勧めています。これが正しい?食べ方ですので、チューチ
ュー吸わないようにしましょう。

 全然、収拾がつかなくなりましたが、この話は次回も続けます。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回は少しスタイルを変えて、最近の話題から、ということでニ
ュースから食べ物に関することを紹介しました。皆さんからもいろ
いろな情報をお寄せいただくよう、お願いします。

 飲料の話を書き出したら、昔話になってしまって収拾がつかない
ことになってきました。次回はまじめに、今の話を書きますので、
ご容赦を。

 一説には、一番最初のコカコーラは、本当にコカの葉の成分を含
んでいた、ということで、件のウワサはこんなところから出ていた
のでしょうね。もちろん今のコカコーラに麻薬の成分が入っている、
ということはありませんので、誤解のないよう、お願いします。

 私のいた生協では絶対にやりませんでしたが、コカコーラに子供
の乳歯の抜けたのを入れて、溶けていくのを見せて、こんなに危険
です、という宣伝をするのがはやったことがあります。

 あれはまったくのインチキで、別に手品ではないんですが、歯は
ジュースでも何でも、酸性のものに漬けておけばすぐに溶けていき
ます。あの実験でコーラは危険だからといってジュースを勧めたら、
これは詐欺というものです。

 とはいえ、私はさすがに歳で、コーラなんかはもう飲めなくなっ
てしまいました。甘いのも苦いのも刺激があるのも苦手なので、最
近は「麦茶系」飲料ばかり飲んでいます。スポーツ飲料でも、甘す
ぎる気がします。

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