安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>777号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------777号--2014.09.28------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「熟成肉」

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ブログ毎日?更新中

http://why0531.sblo.jp/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 今回はこんなニュースから。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

高島・道の駅、パック入りキノコに毒キノコ混入か 滋賀
2014.9.22 07:02

 県は21日、「道の駅くつき新本陣」(高島市朽木市場)で、2
0日に販売したパック入りキノコに有毒の「ツキヨタケ」が混入し
ている可能性があると発表した。県は、購入者に対し食べないよう
呼びかけるとともに、道の駅の運営会社に商品の回収を指示した。

 県によると、「道の駅くつき新本陣」で20日に販売されたパッ
ク入りキノコを購入した人から、「腹痛などの症状が出た。毒キノ
コが混入しているのではないか」と連絡があった。高島保健所が残
品を調べたところ、「ツキヨタケ」が混入していることが判明。

 ツキヨタケは10〜20センチの傘をもち、食用のヒラタケやシ
イタケなどと間違えられやすい。食べると嘔吐や下痢、腹痛などの
症状が現れる。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/140922/shg14092207020003-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 混入は一本や二本ではなかったらしく、被害が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

高島・道の駅毒キノコ、被害者14人に増 滋賀県が販売停止命令

 滋賀県高島市朽木市場の「道の駅くつき新本陣」で販売したキノ
コのパックに有毒の「ツキヨタケ」が混入していた問題で、滋賀県
は22日、食中毒の症状が出た人が12人増えて計14人になった
と発表した。県は、道の駅くつき新本陣に対し、23日から3日間、
食品販売業務の停止を命じた。(京都新聞)

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6132186
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「道の駅」といえども商店なわけで、山で採ってきたキノコを売
るのはまずいと思わないといけません。

 商品として作った農作物以外の、山野で自生している植物は、食
べるとしてもあくまで自分で採ってきて食べるものです。それでも
間違いは多くキノコ類は自分で採ってきて食べるのもやめた方がよ
いです。栽培したものでないキノコを売るのはもっといけません。

 次は穀物価格の話です。今年は豊作でずいぶん安くなっているそ
うです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 穀物の国際価格が下落している。大豆のシカゴ先物が直近高値の
4月末から4割弱下落するなど下げが続き、大豆、小麦、トウモロ
コシはいずれも約4年ぶりの安値を付けている。大豆とトウモロコ
シは収穫期を迎えた米国で豊作見通しが強まっていることなどが弱
材料だ。配合飼料や食用油など川下の製品へ波及する可能性がある。

 シカゴ市場の大豆先物価格は19日の時間外取引で1ブッシェル9.7
ドル前後で推移している。トウモロコシは5月上旬より3割強安い
1ブッシェル3.4ドル前後で取引されている。小麦は19日の時間外
取引で1ブッシェル4.9ドル前後で推移し、直近の高値の5月上旬
から3割強安い。いずれも約4年ぶりの安値圏だ。

 大豆の場合、米国産地の生育好調が価格の下落につながっている。
米農務省が発表した主要産地18州の14日時点の作柄は5段階評価の
上位2つが72%を占め、前年同期を22ポイント上回った。

 作付面積も前年より1割程度増加し、丸紅経済研究所の美甘哲秀
所長は「歴史的な豊作となる見通し」と語る。トウモロコシも大豆
と同じく主要産地での作柄が良好で、米国での豊作が確実視されて
いる。

 大豆は、年末から作付けが始まる南米で作付面積が増加するとの
観測も、弱材料になっている。

 小麦は欧州の作柄が良い。米農務省は11日に発表した2014〜15穀
物年度(14年6月〜15年5月)の需給報告で、世界の小麦在庫見通
しを、8月の予測値に対して342万トン上方修正した。

 米商品先物取引委員会(CFTC)が報告する建玉報告によると、
ファンドなどの投資家は7月中旬に大豆先物の売り越しに転じた。
「投資ファンドは今後も値下がりが続くとみて、売り持ち高を増や
している」(グリーン・カウンティの大本尚之代表)という。

 川下の製品にも値下げ圧力が掛かりそうだ。トウモロコシと大豆
を搾油する際の副産物を主な原料とする配合飼料は、7〜9月期の
価格が、過去最高値圏の1トン6万7500円程度だとみられる。

 しかし、穀物価格の下げを受けて価格が下落する可能性が出てき
た。大豆が原料の食用油も「今後値下がりするかもしれない」(加
工油脂メーカー)という。

 ただ、円安が進むと円建ての輸入価格が上昇し、国際価格の下げ
を打ち消す可能性もある。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO77312050Z10C14A9QM8000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後は詐欺の話なんですが、何でも詐欺のネタになると感心して
しまいます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 絶滅が危惧されているニホンウナギの養殖をめぐり、出資金名目
などで現金をだまし取られるトラブルが相次ぎ、全国の消費生活セ
ンターに60件以上の相談が寄せられていることが22日、国民生
活センターへの取材で分かった。今年6月の絶滅危惧種指定で希少
性が高まるニホンウナギは価格も上昇傾向にあり、同センターは
「養殖事業などにかこつけた出資話は今後増える可能性がある」と
して注意を呼びかけている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140923-00000126-san-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。


-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「熟成肉」
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 こんなメールをいただきました。 以下、牛肉についての話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 最近、「熟成肉」を看板に掲げるお店を頻繁に見かけるようにな
りました。

 気になったので、この「熟成肉」についてざっと調べてみたとこ
ろ、熟成肉の美味しさ、衛生面の安全性についてもっともらしいこ
とが書いてあるサイトも散見される一方で、明らかに品質の悪いも
のを提供していると思しき店もありました。

 現在の「熟成肉」ブームについて、渡辺様はどのようにお考えに
なられますか。

 この熟成肉の美味しさ、安全性というのは実際のところどうなの
でしょうか。機会がございましたらぜひ採り上げていただけると幸
いです。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「熟成肉」の話題はテレビなどでも取り上げられたりしています。
以下は少し前の記事ですが、代表的なものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 しばらく寝かせてうまみを増した「熟成肉」がブームだ。この肉
を使った料理を専門に扱う飲食店が相次ぎ登場しているほか、吉野
家が4月中旬から牛丼の肉を熟成肉に変える。昔から「肉は腐りか
けがうまい」ともいわれるように、肉には寝かせて生まれる価値が
ある。「熟成肉」はただの「腐った肉」とは何が違うのか。

■黒ずんだ肉の表面 漂うまろやかな香り

 東京・食肉市場で仲買業務を手がける小川畜産興業(東京・港)
の冷蔵庫。セ氏1〜4℃、湿度60〜80%に調節された室内にはいく
つもの扇風機が回り、棚に並んだ肉に風を送る。

 「これが40日間熟成した牛ロースですね」。高木聡取締役が指さ
した肉の塊。表面は黒ずみ、ふさふさした綿毛状のカビが風に揺れ
ている。「食欲をそそる」とか「おいしそう」というイメージでは
ない。むしろグロテスクである。熟成肉だと知らされずに見たら、
ほとんどの人は単なる「腐った肉」だと思うだろう。

 ところが室内にかび臭さはなく、漂うのはナッツのようなまろや
かな香り。東京・芝浦などの食肉市場で覚えのある生肉の臭いとも
違う。

■うまみ成分のアミノ酸 微生物の力で5〜6倍に

 肉を熟成させるにはいくつかのやり方があるが、いま最も注目さ
れているのが温度や湿度、風を調節する「ドライエイジング」だ。
一定の条件のもと、風を当て続けることで肉が含む余計な水分(自
由水)を飛ばし、タンパク質やミネラルを凝縮させる。

 乾燥が進む過程で付着する特定の微生物が生成する酵素は、凝縮
されたタンパク質をうまみ成分のアミノ酸に変える。「干物と同じ
理屈」(高木取締役)だ。

 小川畜産が依頼した研究機関の分析では40日の熟成を経た牛肉の
アミノ酸は5〜6倍に増えた。繊維もほぐれ、2割少ない力でかみ
切れるようになった。つまり2割軟らかくなった。

■肉の“発酵食品” 「腐った肉」とは違う

 ドライエイジングはニューヨークなど欧米で発展した伝統だ。
「欧米では水分が多い赤身肉が主流。これをいかに柔らかく、おい
しくするかというのが出発点になっている」。日本ドライエイジン
グビーフ普及協会の会長を務める食肉販売会社「さの萬」(静岡県
富士宮市)の佐野佳治社長は解説する。牛肉は豚や鶏に比べて自由
水を多く含み、熟成が最も効果を発揮する。

 日本にも熟成の伝統があった。「枝枯らし」と呼ばれる手法で、
枝肉のまま風を当てずに熟成させる。

 食肉卸ミートコンパニオン(東京都立川市)の植村光一郎常務に
よると「枝枯らしではドライエイジングでは付着しない微生物もつ
き、ミソのような香りが出る」。ブルーチーズなど通好みの発酵食
品を思い起こせばいい。しかし、ただ寝かせておくだけでは有害な
微生物も付着する。これでは単なる「腐った肉」。適切な微生物を
いかに付着させるかが熟成のノウハウでありキモとなる。

■和牛とは違う魅力 濃厚でまろやか

 バブル期のころまでは枝枯らしにした和牛の需要が多かった。し
かし熟成させれば水分が減る分、目方も減る。カビが生える表面は
削らなければならず歩留まりは悪くなる。卸値は必然的に4〜5割
高くなる。和牛は熟成させなくても軟らかい。バブル崩壊後は手間
暇やコストをかけてまで和牛を熟成させようという向きは減った。

 現在のドライエイジングは和牛より価格の安い交雑牛や乳牛を熟
成させることが多い。

 小川畜産の高木取締役は「こうした赤身肉の付加価値を高め、和
牛とは違う魅力を出せるのが熟成の意義」と話す。確かに乳牛を熟
成させた千刻牛のハンバーグを食べてみると、熟成させていない乳
牛よりも濃厚でまろやかな趣がある。

■熟成肉人気 消費者の赤身志向が背景に

 健康志向などで赤身を好む人が増えているのに加え、消費者の肉
の食べ方も変化している。

 仏文学者の青柳瑞穂は小説家の太宰治や井伏鱒二とすき焼きを食
べた時、太宰が貴重な肉をひとりでパクパク食べてしまい、多量の
ネギやシラタキには目もくれない様子をユーモアを交えながらも、
少々あきれ気味に書いている。

 ミートコンパニオンの植村常務は解説する。「すき焼きをする時、
昔は肉を少しだけ入れて、その脂をほかの野菜にも浸透させて食べ
ていたわけです。けれども今は肉そのものをしっかり食べるように
なった。霜降りではたくさん食べられないので、やはり脂の少ない
赤身になります」。赤身をおいしく食べるなら熟成の出番だ。

■4月中旬から吉野家も熟成肉を採用

 JA全農では今月、米ロサンゼルスの高級住宅街ビバリーヒルズ
に和牛を提供する高級レストランを開く。背景にはサシの多い高級
和牛が国内で消化しきれなくなっていることがある。熟成肉の台頭
は、和牛霜降りを頂点とする牛肉のヒエラルキーが変わりつつある
ことの証左でもあるようだ。

 大手外食チェーンも活用を始めた。ファミリーレストラン大手の
ロイヤルホールディングスは「ロイヤルホスト」や「カウボーイ家
族」で熟成肉のステーキを提供している。

 4月中旬には「吉野家」が牛丼の肉を熟成肉に変える。これまで
は港に着いた米国産の冷凍品をそのまま工場に運んで加工していた
が、今後は肉が凍る寸前の温度に設定した冷蔵庫で2週間ほど寝か
せて加工する。「一般の人でもきっと違いがわかる」(ミートコン
パニオンの植村常務)というから楽しみだ。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0700H_X00C14A4000000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 牛肉は新鮮なほどおいしいというわけではなく、ある程度保存し
て「熟成」させることは普通に行われてきました。

 死後硬直がとけると肉は次第に柔らかくなっていきます。そのと
き、自己消化も進んできて、たんぱく質がアミノ酸に分解したり、
核酸ができたりして、うま味が増していきます。

 この過程で微生物による腐敗の心配もありますが、肉が酸性に傾
くことで腐敗を遅らせることができます。酸性になる元は肉に含ま
れるATPなどですので、できるだけ健康な牛を、ストレスなくと
殺することが肝心だと習ったものです。

 このところ話題の「熟成肉」は、そうした普通の意味ではなくて、
「ドライエージング」と呼ばれる、特別な熟成技術を応用したもの
です。

 肉の表面を乾燥させながら熟成させるもので、いわば肉の「干物」
です。魚も干物にすればうま味は増しますので、何となく類推して
しまいます。

 肉食文化の本場では昔からある技術ですが、日本にはほとんど伝
わっていませんでした。それがこのところこの技術に取り組む人が
出てきて、話題になっているのです。

 ただし、日本ではまだ普及していない技術なので、「ドライエー
ジング」以外のものも「熟成肉」と呼ばれたりして混乱をきたして
います。

 上の記事で、「熟成肉」の話題で、「ドライエージング」を紹介
しておきながら、吉野家やロイヤルホストも取り上げているのがそ
ういう混乱のもとになっています。

 以下の記事ではそのあたりをかなり意識して書いています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ここ数年、肉を一定期間寝かせてから食す「熟成肉」がブームに
なっている。

 最近ではファミリーレストランの「デニーズ」が熟成肉のステー
キを扱ったり、「吉野家」「松屋」といった牛丼チェーンが冷凍の
牛肉から冷蔵熟成に調理方法を切り替えたりするなど、身近な外食
でも味わえる機会が増えた。

 しかし、飲食店関係者によれば、いつもリスクと隣合わせなのだ
という。

 「熟成の仕方や期間などに明確な定義や規制がないため、店によ
って品質・安全管理がまちまちなのが現状です。

 これだけ人気になっても消費者側の知識が乏しく、実際には“腐
敗”一歩手前の肉を提供する店があっても、『これが熟成肉の特徴
なんだ』と勘違いしているケースがある。

 一度でも食中毒を出す店が出たら、熟成肉を提供するすべての店
が打撃を受けることになるのです」(都内の焼肉レストラン店主)

 熟成と腐敗は紙一重――。それは「ウェットエイジング」、「ド
ライエイジング」という2つの一般的な熟成法と旨味アップのメカ
ニズムを知れば理解できる。

 ウェットエイジングは真空パックや布などで肉を包み、乾燥を抑
えながら低温で30〜50日寝かせる方法。ファミレスや牛丼チェーン
は主にこの製法を用いている。

 一方、ドライエイジングは空気に触れる低温・高湿度の環境で肉
を保管し、扇風機などで風を当てながら水分を飛ばしてじっくりと
熟成させる。保存食の意識が強いアメリカでは古くから赤身の肉で
取り入れており、日本のブームに火をつけたのもこの製法だ。

 「ドライエイジングは熟成が始まると肉の表面が黒ずんで青かび
が付着してくるが、他の菌を寄せ付けないので肉は痛むことなく、
ゆっくりと発酵させることができる。そうしてカビを削って出来上
がった熟成肉は、甘みや柔らかさが格段に上がる」(精肉業者)

 いずれの製法も、酵素の働きで肉のタンパク質が分解され、アミ
ノ酸やペプチドに変化することで旨味が増すとみられている。

 この業者がいうには、「腐るか腐らないかのギリギリのところで
食べるのが一番おいしく、それ以上寝かした熟成肉はアンモニア臭
が漂ってしまう」のだという。

http://www.news-postseven.com/archives/20140831_274002.html?PAGE=2
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次の記事は実際にドライエージングに取り組んでいる人の書いた
ものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 熟成肉がブームになっている。まともな関係者が心配しているの
は、あらぬ方向へいきかけていることである。「熟成肉」というの
は定義がハッキリしていない。そこが盲点でもあるのだが、例えば
肉を3日冷蔵庫に放置していても熟成と言い張れば熟成なのだ。

 「熟成」と「発酵」はよく似た捉え方をされるのだが、「発酵」
は外からの微生物の酵素で分解することで、「熟成」は、一定の温
度を保つ冷蔵庫で肉を「寝かせる」と、肉が持っている酵素によっ
てたんぱく質が分解され、アミノ酸へと変化する。生物学的にいう
ところの「自己消化」が熟成なのだ。

 いまブームになっている熟成肉は、本来ならドライエージングで
あるはずなのだが、ここ最近のメディアが発信する情報を見ると、
なんでもかんでも熟成肉として捉えられている。なかにはおいおい
それは違うやろ、、、という笑っちゃうようなものまで出始めてき
た。

 「ロイヤルホスト」や「カウボーイ家族」でも熟成肉のステーキ
を提供しているが、これらを熟成肉と呼ぶなら、まさになんでもあ
りの世界だ。 4月中旬には「吉野家」が牛丼の肉を熟成肉に変え
るそうで、日本経済新聞の記事にはこう書いていた。

 「これまでは港に着いた米国産の冷凍品をそのまま工場に運んで
加工していたが、今後は肉が凍る寸前の温度に設定した冷蔵庫で2
週間ほど寝かせて加工するととのこと」

 熟成肉は、どうやら私たちが危惧していた方向に向かい始めてい
るようだ。私が熟成肉を知ったのは10年以上も前のこと。枝肉の枯
らしではなく、もちろんウェットエージングでもない。れっきとし
たDAB(ドライエージングビーフ)のことだ。ニューヨークあた
りでみかけるDABだ。私が手がけているのはさしずめ日本式DA
Bといったところだ。

(略)

 ところで、先日「食肉産業展」へ行ってきたのだが、熟成肉を出
展しているブースがいくつかあった。内容はどこも似たりよったり
でレベルは低かった。熟成庫を出展しているブースにも立ち寄って
話を聞いてみたが、まったくもってダメ。ハムだかサラミだかを作
る冷蔵庫を無理やり熟成庫に当てはめているだけで、これで本当の
ドライエージングビーフが作れるのか疑問だけが残った。無理を言
って熟成庫の扉を開けて熟成中とやらの腐りかけたロースを見せて
もらった。案内係の女性は手を団扇のごとく揺らしながら、「甘〜
い香りがしますよ」と私に言った。腕のよい耳鼻科へすぐに行くべ
きだ。と喉元まででかかった言葉を飲み込んで早々にブースを後に
した。

 DABは、今後益々混沌とするでしょう。規定がない以上、取り
締まるものがないですからね。吉野家の牛丼が熟成肉って、、、も
う終わってますね。

 消費者の方は、目の前の熟成肉だけを見るのではなく、背景を確
認の上、買うなり食べるなり判断していただきたい。料理人のみな
さんは、焼き方や調理方法に目がいきがちですが、熟成肉のできる
環境含め、成り立ちに興味を持っていただき、技術と知識、そして
ちゃんとした設備で取り組んでいる人から買っていただきたい。間
違っても自分でDABを・・・なんてチャレンジはやめたほうが良
い。第二のユッケ事件をおこさないためにもお願いしたい。

http://www.omi-gyu.com/blog/?p=4853
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アメリカ風に言うと「DAB(ドライエージングビーフ)」なん
ですね。

 日本人の肉食文化はまだ歴史が浅く、生産から調理に至る全体の
レベルは低いと考えてよいと思います。

 「DAB」などの技術もこれから少しずつ取り入れられて行くの
でしょうが、その過程での事故も心配というところです。

 「熟成」と「腐敗」の関係では、美味しく食べられる状態であれ
ば腐敗の心配はしなくてもよいと思います。心配なのは「熟成肉」
があまり知られていなくて、かなり危ない状態であっても、熟成肉
だからこんなものか、と思って食べてしまうことですね。

 食べる側にも知識と経験が必要です。経験を積む過程で、事故も
起こったりするのですが、今のご時世では事故一つで重大なことと
されてしまうので、より注意が必要です。

 「食の安全」が死屍累々の上に築かれてきた、ということなので
すが、今後はそんなことも言っていられないのがつらいところです。

 結論としては、DABの技法は悪いものではないが、まだ取り組
んでいる人は少なく、よほど信用できる場合以外は安易に手を出さ
ない方が賢明だというところです。

 チェーン店などがより美味しい肉を提供するため、いろいろと工
夫するのは結構ですが、あれもこれも一緒にして、何となくブーム
という現状は、マスコミの迷走というもので、「ブーム」自体が虚
構であると思ってください。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 何気に「777」号です。

 11月に中国語検定2級を受験することにしました。2回落ちて
いて、いずれも数点足りない程度でしたので、3度目の挑戦で合格
を願っています。

 このところテレビで中国時代劇ばかり見ていますが、以前と違っ
てセリフをかなり聞き取れるようになってきました。少しは進歩し
ていると思っています。体力の方が心配なので、体調回復に努めな
ければ…。

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