安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>768号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------768号--2014.07.27------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「上海QS違反事件」

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ブログ毎日?更新中

http://why0531.sblo.jp/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前々回の「ヨーロッパウナギ」について、こんな記事がありまし
た。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ワシントン条約で絶滅の恐れがある生物に指定され、2010年
12月以降、欧州が輸出を禁じているヨーロッパウナギ(欧州ウナ
ギ)が、中国から日本に大量に輸入されていることが分かった。

 中国が規制前に欧州から稚魚を仕入れていたとしても、稚魚が3
年半以上養殖されて出荷されるのは不自然だとして、水産庁は中国
政府に対し、適正な輸出かどうか調査を求める方針を固めた。

 ウナギの養殖期間は国内では1年程度。これまで中国は同庁に対
し、平均2年と主張し、「10年にフランスから輸入された稚魚
(シラスウナギ)が13年に成鰻せいまんで出荷されることはあり
うる」と説明してきた。

 説明通りなら3年7か月以上の養殖となるが、あるウナギ専門店
は「2年目は硬くなり、食用に適さない」とする。養殖池の経済効
率から長期間の養殖はあり得ないとする指摘もあり、水産庁も「養
殖期間があまりに長い」と判断。養殖から出荷までのトレーサビリ
ティー(履歴管理)がしっかりと行われているのか、中国に対し詳
細に聞く方針だ。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140723-OYT1T50199.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下はこれについての解説です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 国際的な取引も極めて不透明だ。その一例が、国際自然保護連合
(IUCN)によって「近い将来に絶滅の恐れが極めて高い種」に指定
され、ワシントン条約の規制対象となったヨーロッパウナギの取引
だ。

 ヨーロッパウナギは同条約の附属書2の対象種なので、輸出国の
許可証があれば、輸出は可能である。

 ただ、欧州連合(EU)は、2009年の規制開始とともに域内からの
輸出を禁止する措置を取っているので、原則として国際市場にはヨ
ーロッパウナギは出回らないことになっている。現在、流通してい
るのは条約の規制やEUの規制が始まる前に漁獲され、売買の契約な
どが成立していたという、例外的なものにとどまるはずだ。

 ワシントン条約事務局の貿易データベースを見ても、2011年には
ヨーロッパウナギが大量にEU諸国から輸出され、中国などからも再
輸出されていたとの記録があるが、12年には、ギリシャからの成魚
と加工品の輸出がわずかにあったとの記録が残っているだけだ。

ヨーロッパウナギの不自然な輸入

 ところが日本の貿易統計では、今年の1月から5月の間に、フラン
ス、モロッコ、チュニジアなどから成魚の輸入があったことが分か
っている。中国から大量に輸入されるウナギの成魚や加工品の中に
も、ヨーロッパウナギが含まれているはずなのだが、貿易統計では、
ニホンウナギとヨーロッパウナギを区別していないので、判断する
ことができない。

 今年の5月、水産庁はようやくニホンウナギの表示をそれまでの
「ウナギ」から「ニホンウナギ」とするよう行政指導を行ったが、
それまではヨーロッパウナギもニホンウナギも「ウナギ」と表示さ
れるだけだった。この点からも両者を区別することは難しかった。

 条約の規制開始前のヨーロッパウナギはそろそろなくなっている
はずだし、ワシントン条約のデータベースに登録されるまでにかな
り時間がかかることを考慮したとしても、国内に依然としてかなり
の量のヨーロッパウナギが流通していることは明らかに不自然であ
る。

http://nationalgeographic.jp/nng/article/20130718/358458/index2.shtml
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「欧州連合(EU)は、2009年の規制開始とともに域内からの輸出
を禁止」とありますが、EUは主権国家ではありませんので、主権
国家たるフランスなどが独自に輸出していたものなのでしょう。

 一応、EUの顔を立てるために統計からは姿を消したようですが、
不思議というほどのことはないと思います。

 それより、日本国内でのウナギ消費量抑制の方が問題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 政府は23日、ウナギの養殖業者に届け出制を導入する方針を固
めた。年内にも政令で決定し、将来は許可制にする方向だ。

 養殖ウナギの生産量を適正化し、生息数が減っている稚魚のシラ
スウナギの乱獲防止につなげる。国際自然保護連合(IUCN)が
ニホンウナギを絶滅危惧種に指定するなど資源保護の必要性が高ま
っていることもあり、対応を急ぐ。

 河川や池での養殖業を規制する「内水面漁業振興法」が6月に国
会で成立し、これまでなかったウナギ養殖業への規制に乗り出す。

 まず養殖業者に農水相への届け出を義務付け、生産量など養殖の
実態を把握しやすくする。その上で、中国や台湾などと交渉を進め
ているウナギ生産の国際的な管理の枠組みづくりの状況を踏まえな
がら、許可制に移行したい考えだ。

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140724/mca1407240500010-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この政策により、ウナギが無制限に乱獲、乱消費される事態が改
善されると思います。「ウナギの値段」にしか関心のないマスコミ
が何というか想像がつきますが、規制強化は必要でしょうね。

 次は「口蹄疫」の話題です。いつもおなじみ韓国での話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 韓国南東部、慶尚北道義城郡は24日、郡内の養豚場の豚が口蹄
疫に感染していることが確認されたと発表した。これにより、韓国
は国際獣疫事務局(OIE)から再指定を受けた「ワクチン接種清
浄国」のステータスを2カ月で失った。

 韓国では2011年4月から3年以上口蹄疫が発生せず、「清浄
国」の指定を受ける最低条件を満たし、今年5月28日にフランス
・パリで開かれたOIE総会で口蹄疫の「ワクチン接種清浄国」に
再指定された。

 政府は防疫システムのレベルが国際的に認められたため、畜産物
の信頼度が高まり、輸出を増やすことができるとの見通しを示して
いた。

 また農林畜産食品部は、「ワクチン接種清浄国」より一段上の
「口蹄疫ワクチン非接種清浄国」への指定を目標に中長期計画を立
てて推進すると明らかにしていた。

 しかし口蹄疫が3年3カ月ぶりに国内で発生したため、政府の目
標は2カ月で水泡に帰すことになった。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/24/2014072402837.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 想像なんですが、「ワクチン非接種」を急ぎすぎたのではないで
しょうかね。隣に北朝鮮があり、韓国自身の環境もあまりよくない
ので、これからも繰り返し発生しそうです。

 日本側はまた防衛作戦に追われることになりますが、何事もない
ことを祈ります。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「上海QS違反事件」
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 おいしい映像つきだったためか、マスコミが大騒ぎしている例の
事件です。まず報道の発端から。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 中国・上海の米国系の食品会社が、外資系ファストフード大手に
保存期限の切れた食肉加工品を供給していた問題で、中国のマクド
ナルドは21日までに、中国の全店舗で、問題の食品会社から仕入
れた食肉加工品の使用を停止すると発表した。この食品会社に対す
る調査を始めたという。

 中国でケンタッキー・フライド・チキン(KFC)などを運営す
る会社も同様の発表をした。

 中国メディアによると、この食品会社は期限切れの肉を使ったハ
ンバーグなどを供給、生産日時の改ざんも行っていたという。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140721/chn14072122140012-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下で問題のメーカーが明らかになっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 日本マクドナルドとファミリーマートは22日、中国・上海の食
品加工会社が保存期限を過ぎた鶏肉を使用した可能性があるとして、
この食品加工会社が製造したチキンナゲットの販売を中止したと発
表した。

 両社が取引していた食品会社は「上海福喜食品」。

 日本マクドナルドによると、この食品会社から「チキンマックナ
ゲット」の約2割を調達し、関東を中心に1340店で販売してい
た。保存期限切れの鶏肉だったかどうかは不明という。取引中のタ
イや中国メーカーからの調達を増やし、ナゲットの販売自体は続け
る。

 一方、ファミマはナゲット2商品の販売を中止した。「ガーリッ
クナゲット」は今月1日から全国約1万店で販売し、「ポップコー
ンチキン」は21日から関東10店舗で試験販売していた。

 この食品会社を巡っては、中国のメディアが保存期限が過ぎた食
肉を販売していると報道していた。中国内の取引先と報じられたケ
ンタッキー・フライド・チキンやスターバックス、セブン―イレブ
ンは、いずれも日本国内の店舗では扱っていないと運営会社などが
説明している。

 日本マクドナルドは2002年から、この食品会社のナゲット用
の鶏肉を仕入れており、「あってはならない事態で、ご心配をおか
けし、大変申し訳ございません」(広報)としている。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=102256
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下はこの件に関する記事ですが、最近はこんなのばかりたくさ
んあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 期限切れの鶏肉を供給していた中国・上海の食品会社「上海福喜
食品」の従業員は、テレビ局の潜入取材で「期限切れを食べても死
ぬことはない」と話していた。上海当局の調べに対し責任者が、期
限切れの利用は長年続いた会社のやり方で上層部の指示だと語った
ことも明らかになった。

 この問題は、上海のテレビ局が内部告発をきっかけに、約3カ月
にわたって取材し発覚。内部告発した従業員は期限切れ鶏肉の利用
について、問題があると上司に訴えたが解雇された。従業員の一カ
月の給与は約2千元(約3万3千円)で、従業員の入れ替わりも激
しかったという。

 食品会社は、マクドナルドの「チキンマックナゲット」を製造す
る際に期限が半月過ぎた冷凍鶏肉約18トンを混ぜ込んだり、別の
レストランチェーンに納品する加工肉に期限を7カ月過ぎた肉を使
ったりしていた。既に全面的に生産を停止した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140722-OYT1T50095.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「期限切れ」ばかりが強調されていますが、これは一種の誤解と
いうかミスリードです。摘発された本質は「製造規範に違反」して
いるからです。

 中国の食品衛生に関する法律は非常に厳しくて、特に上海ではす
べての食品工場が「QS」と呼ばれる製造規範規制に合格すること
が求められています。

 私の知っている例では、日本人のパティシィエが上海の繁華街に
スイーツの店を出し、店舗の奥で製造していたところ、この設備で
はQSに合格しないと言われ、泣く泣く郊外の既存(QS取得済)
工場に製造を委託したという話があります。

 また、当局はこの規範に違反していないかどうか、調査する権利
があり、違反事例は今回のように摘発されます。

 日本は基本的に自由ですので、製造規範が咎められるのは明白な
食品衛生法違反や食中毒などが発覚したとき以外はありません。

 今回は「映像つき」でしたので騒ぎが大きくなっていますが、製
品から明白な違反が見つかったわけではなく、また健康被害を引き
起こしたわけでもありません。

 あくまで中国国内での食品衛生管理の一貫としての摘発です。今
までは法律が厳しすぎること、中国特有の「人治主義」などから、
あまり摘発に熱心ではありませんでしたが、いよいよ本格的な規制
に乗り出すのかな、と感じました。

 現地テレビ局のスクープということになっていますが、当局の関
知なしにこんなことができる国ではありません。

 でも、反響が大きすぎて今頃当局もびびっているのではないかと
想像しています。

 さて、日本への影響ですが、以下のようなところです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 中国の米国系食品加工会社「上海福喜食品」が加工品に期限切れ
の鶏肉などを混ぜていた問題で、厚生労働省は23日、上海福喜か
ら日本国内への輸入量は今月21日までの1年間に計5956トン
だったと明らかにした。輸入業者への聞き取りではファミリーマー
トに約180トン、日本マクドナルドに残り全量が納められ、流通
先はこの2社に限られるという。

 菅義偉官房長官は23日午前の記者会見で、「問題のある食品が
国内に入ることがないように検査態勢を強化し、国民の食の安全の
ための対策を講じていく」と述べ、対応に万全を期す考えを示した。
菅氏はまた、「問題のある製造業者から輸入届等が出された場合は、
貨物を保留するよう指示している」と説明した。

 厚労省によると、多くの中国の食品加工会社は国内向けと輸出向
けの製品で、ラインや製造時間を分けて生産している。2008年
の中国製冷凍ギョーザ事件以降、中国政府が輸出向けの検査を厳し
くしてきたためで、国内向けの製品と混ざる可能性は少ない。厚労
省は、期限切れの肉を混ぜたものが輸出向けの製品に含まれていた
のか中国大使館を通じて中国当局に確認を求めている。

 その上で中国から回答があるまでの措置として、空港や港にある
全国32カ所の検疫所に対し上海福喜の製品の輸入を差し止めるよ
う指示。輸入業者はその間、陸揚げせず倉庫などで製品を保管する
ことになる。

◇上海福喜食品…米大手子会社 従業員500人

 上海福喜食品は米食肉加工大手OSIグループの中国子会社。1
996年に上海市に設立され、従業員約500人。外食チェーン向
け肉製品などを製造する。

http://mainichi.jp/select/news/20140724k0000m040072000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 非常に限られた取引先ですし、日本に入ってきたものは問題がな
い可能性が強いと思っています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 25日付の中国紙、新京報によると、米ファストフード大手マク
ドナルドなどに使用期限切れの食肉による加工品を販売していた
「上海福喜食品」の元従業員を名乗る人物が昨年1月、短文投稿サ
イトの微博(ウェイボ)に「日本マクドナルドには優れた原料(の
加工品)を提供し、中国では期限切れや質の劣る原料を使っていた」
と書き込んでいた。

 質の悪い豚肉や、腐った鶏の手羽先を原料として使っていたとも
指摘した。

 同紙によると、この人物は24日、微博上で「昨年、暴露したこ
とは絶対に事実だが、当時は注目されなかった」と表明したという。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140725/chn14072521200010-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 日本へ売る際の要求事項は中国国内よりも多いでしょうし、工場
自体は立派なものですから、日本側の要求に応えることはそれほど
難しいわけではありません。

 あくまで「馴れ合い」になっている中国国内向けで暴利をむさぼ
ろうとしたのだと思います。いくら「外資系」と言っても、売る側
も買う側も中国人ですから、そういう馴れ合いはあるのでしょう。

 このところマクドナルドやケンタッキーなどの「外資系」がやり
玉にあがっていますが、中国国内の会社だと珍しくもなくて、あま
りニュースバリューがないということも関係しています。

 今回もそういう流れで「(中国国内での)外資系食品会社の不祥
事」という報道のはずが、日本では過剰反応を引き起こしてしまい
ました。何度も言いますが「映像」は怖いですね。

 以下の資料は茨城県のものですが、実質的にQS制度を解説して
います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 鰻から大腸菌が検出(日本)やペットフードを食べた犬や猫が死
亡(アメリカ)する事件など、中国産食品の事故が海外で相次ぎ、
中国産食品の安全性に対する世界的な懸念が高まっている。

 そのような状況下で、中国国家質量検験検疫総局の李長江局長は、
中央テレビ局の番組で、一部の小企業、小作業所が生産する製品は
不安定で、不合格品があると問題も認識した上で、「中国政府は品
質の安全、特に食品の安全を非常に重視し、法体系を構築。環境と
安全に関わる製品については、強制的認証制度を整備している」と
中国産食品の安全性を強調した。

 中国政府が食品の安全を保障するための具体的な対策は以下のと
おり。

1.市場への参入制度の取り締まり強化と課題

 中国国家質量検験検疫総局は、2001年から食品安全監督・管理の
一連のシステムを構築。市場参入制度は下記の3つに分けられる。

(1)生産許可制度

 食品生産加工企業は、品質安全を保証する必要な条件を備え、食
品生産許可証を得てから、生産・販売ができる。

(2)強制検査制度

 法律に従い企業は製品を検査し、合格した製品だけを出荷、販売
する。

(3)市場参入標識制度

 企業は合格した製品に対して、QS(品質安全)標識を貼り、食品
の品質を保証する。

 2007年上半期までに、国家質量検験検疫総局は生産企業に10.7万
枚の食品生産許可証を授与。許可された企業の食品のシェアは同類
の食品の90%以上に達した。また基準に適合できない食品生産許可
を1276件取り消した。その結果2006年、中国食品国家監督抜き取り
検査の合格率は77.9%であったが、2007年上半期は85.1%に向上し
ている。

2.食品安全基準体系の整備、食品認証を強める

 中国には食品安全についての国家標準は約1800項目、食品業界標
準は約2900項目あり、その中、強制性国家標準は634項目ある。中
国国家質量検験検疫総局は、食品安全標準の中長期的な計画を制定
し、各標準の基準の差や責任の所在の明確化などを解決することを
目指す。

 国家食品薬品監督管理局のスポークスマン、顔江瑛は、わが国は
今後2週間ごとに食品の安全情報を発表すると8月8日の記者会見で
述べた。

 食品認証では、畑から食卓までの全過程を対象に、農産物認証認
可体系を設立、飼料製品の認証、農業規範(GAP)認証、無公害農
産物認証、食品の品質(酒類)の認証などの認証制度を設立した。

3.輸出品の管理と監査を厳格化

 中国は輸出食品の原料の栽培・飼育養殖拠点に対し、登録管理を
実施しており、登録した栽培・飼育養殖拠点の原料しか、輸出食品
の生産・加工に使用することができない。同時に輸出食品の生産企
業に対して、衛生登録制度を実施しており、登録した企業だけが輸
出食品を生産できる。生産過程の中では、出入国検査検疫機関が輸
出食品の生産過程に対して全面監査を実施している。輸出食品はさ
らに適合したラベルまたはマークをはり、トレーサビリティーや問
題のある産品の回収ができようにしなければならない。輸出に先立
ち、段階ごとに検査を行い、合格してはじめて輸出できる。輸入国
の要求があれば、食品について公式の証書も発給する。

 食品の安全法に違反する企業はブラック・リストに入れられ、そ
の製品の輸出を禁止される。国家質量検験検疫総局のHPには、輸出
入食品優良企業と輸出入食品違反企業のリストが掲載されている。
ここ数年、中国の輸出食品は99%以上の合格率を保っている。

http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/kokuko/shanghai/business/07/rp070802.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 繰り返して言いますと、日本にはこのような制度はありません。

 上記記事にも、「輸出品の管理」については項目が別に立てられ
ています。このことも私が日本に入ったものは問題ないだろうと考
えている理由の一つです。

 輸出品の管理が厳しいのなら、何もそこでリスクを冒す必要はあ
りませんから。

 それにしても、製造工程の全てを規制、管理しようというのはも
のすごい行政の肥大化です。本当にやる気なのか疑うレベルですが、
すでに法律は作ってしまっています。条文と運用が一致しなくても
平気な共産党独裁体制の産物ですが、今後の運用はどうなっていく
のか、心配になってきます。

 日本だったら、今回の件での摘発はあり得ません。似たようなこ
とをやっている工場はいくらでもあります。

 また、日本では零細事業所が多く、食品製造現場のかなりの部分
が、今回問題になった上海の工場以下の水準であることは意識して
おいた方がよいと思います。

 それにしてもかなりの過剰反応で、マクドナルドはこんなことを
言っています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 中国・上海の食品加工会社「上海福喜食品」が使用期限切れの鶏
肉を出荷していた問題で、日本マクドナルドは25日、中国製のチ
キン商品の販売を全面的に中止すると発表した。同日から実施した。

 同社は、鶏肉については中国とタイから調達しているが、今回の
問題を受け、消費者の中国産鶏肉への不安が高まっているとして、
全量をタイ製にすることにした。

 鶏肉を使用しているメニューは「チキンマックナゲット」「チキ
ンクリスプ」「チキンタツタ」など8種類。店舗によっては、特定
のメニューで中国産のみを扱っていることもある。その場合は、タ
イ産の鶏肉が届くまで販売を休止する。

 同社のサラ・カサノバ社長は今回の決定に関して「上海福喜食品
の件を契機に当社の中国製チキン商品に対する懸念が高まっている
ことを受け、この決定をした。私たちにとって、お客様に提供する
食事とブランドに対する信頼が何よりも大切だ」との内容のコメン
トを発表した。

http://www.sankeibiz.jp/business/news/140725/bsd1407251640010-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「風評被害」から身を守るためには仕方ないのでしょうが、何だ
か大変ですね。これでは問題の工場から輸入したものに問題がなか
ったとが確認できた後も、復活はとてもできないでしょう。

 「チャイナフリー」と言ったりするのは風評被害の一種なんです
が今後は食品業界で広がっていく可能性が高いです。

 この間のデフレの影響もあり、業界では中国で「半製品」を作り、
日本に持ち込んでから最終包装をして「国産」のように見せている
商品がたくさんできてきています。

 特にコンビニの商品なんかに多いのですが、そういう商品は以前
の「毒餃子事件」のように、日本向けの特別の工場で作るのではな
く、中国国内の一般工場で作られることが多いようです。

 それだけ、中国の一般工場の実力も上がり、満足できる商品を供
給できるようになったということです。

 「特別の工場」は一種の租界ですので、工場そのものの運営は問
題なくても、それを妬んだ「犯罪」の対象になってしまいました。

 「一般の工場」では、中国の国内問題である、「馴れ合いと不正」
を根絶できないという問題があることがよくわかりました。たとえ
契約して購入した商品に問題がなくても、取引先工場が摘発されれ
ばこちらにも(風評)被害が及びます。

 「デフレマインド」から脱却して(価格が高くなっても)、国内
の生産者を育てながら、良質な商品を提供していくのが正しい方針
だと、「中国産半製品」を利用しているコンビニなどのすべての小
売り業界に訴えたいところです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回の中国の件でテレビを見ていて、全部ではないですが、事情
もよくわからないで思いつきを言う「コメンテーター」は何とかな
らないかと改めて思いました。

 映像はインパクトがありましたが、ああした映像を「作る」こと
は十分可能だと思います。結果としてはテレビのよいおもちゃにな
りました。所詮おもちゃをいじって遊んでいるだけですので、コメ
ンテーターがいい加減なのも当然なのかもしれません。

 先日の「ベネッセ」の事件では、記者会見の映像がそういうおも
ちゃにならずに済みました。どこが違ったのかよくわかりませんが、
謝罪会見がおもちゃになるかどうかはどこかに分かれ目があるので
しょう。

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