安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>765号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------764号--2014.07.06------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「機能性表示制度」

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ブログ毎日?更新中

http://why0531.sblo.jp/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回の記事に関連して、こんな面白い話があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アメリカが国家としてピザを「野菜」に認定している。そんな情
報が日本のネット上で広まり、多くのネットユーザーに衝撃を与え
ている。

 この「ピザは野菜」という考えは、2011年1月にアメリカ議会で
出された改正歳出予算案が通って認定されたもの。この、日本人か
らしたら考えられないような認定がされた背景には、オバマ政権が
取り組んできた公立学校の学校給食の改善の動きがある。

 2008年にとられた統計で、アメリカの子供のおよそ3割が「肥満」
に分類された。このような状況にファーストレディであるミシェル
・オバマ夫人が警鐘を鳴らし、オバマ政権は給食に野菜とフルーツ
を増やすよう取り組むこととなった。しかし、学校給食に利権を持
つ食品業界と、業界とつながりの深い共和党がこれに反発。現行法
では「大さじ2杯のトマト・ペースト」が野菜とされていたため、
その量のトマト・ペーストを使うピザは「野菜」ということになっ
たのである。

 この経緯が、およそ3年の時を経て日本のネットで注目されている。
きっかけは、「もぐもぐニュース」という食の情報サイトに6月28日
に掲載されたコラム「アメリカで『ピザは野菜』と国家が認定 理由
はトマトソース…」だ。

http://snn.getnews.jp/archives/353607
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アメリカという国で「ファーストレディ」にどんな権限があるの
か、いつも不思議に思っていますが、とにかく「給食に野菜とフル
ーツを増やす」取り組みがあるのですね。

 次は最近報道されている、「賞味期限」についてのニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品メーカーや流通企業で組織し、消費財の流通効率化を目指す
「製・配・販連携協議会」は4日の総会で、一部の加工食品の賞味
期限の表示を「年月日」から「年月」に変更する方針を決めた。20
15年7月発売の新商品からの適用を目指す。商品の配送などを効率
化し、賞味期限切れなどに伴う廃棄を減らすのが狙い。

 対象は調味料など、賞味期間が製造日から1年以上の商品。協議
会には、味の素やキユーピー、日清食品などの食品メーカーが加
盟している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140704-00000172-jij-bus_all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上記は「加工食品」のカテゴリーですが、「飲料」ではすでに取
り組みが始まっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品・飲料メーカーやスーパーなど流通企業が連携策を検討する
組織「日本TCGF」は3日、缶コーヒーをはじめ賞味期間が1年
以上の清涼飲料の期限表示について、従来の「年月日」から「年月」
に変更すると発表した。商品管理を効率化し、配送に伴う二酸化炭
素(CO2)排出を減らす狙い。加盟各社は順次、切り替える予定
だ。

 キリンビバレッジの缶コーヒー「ファイア」やサントリー食品イ
ンターナショナルの「サントリーウーロン茶」などは、今月製造分
から表示を変更する。(2014/06/03-16:15)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201406/2014060300696
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「月単位」で表示すると賞味期限が延長されるように受け取って
いる人が多く、テレビでも大体そんな言い方になっています。

 しかしこれは誤解でして、「2014年7月6日」が本来の賞味期限だ
とすると、月単位での表示では「2014年6月」という表示になりま
す。これは「2014年6月30日」の意味で、前月末が期限となり、実
質的には賞味期限は短縮されます。

 どうして月単位表示にしようとしているのかというと上の記事の
「商品管理を効率化」ということが目的です。

 日単位だと、日付ごとに管理しなければならず、特に小売りの現
場では、「賞味期限の逆転」を嫌いますので、一度納品した商品よ
り以前の賞味期限を持つ商品は納品できなくなります。

 ここで大いに不都合が起こっているので、月単位表示として、月
ごとの大きなまとまりで同じ賞味期限として管理しようというので
す。

 店頭で奥の方から、一日でも新しい表示のものを引っ張りだして
くる客への対策にもなりますし。

 以下のニュースは本当に賞味期限を延長するという話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 日清食品と明星食品は30日、インスタントラーメンの賞味期限
を4月1日製造分から延長すると発表した。カップ麺はこれまで5
カ月だった賞味期限を6カ月に、袋入り麺は6カ月を8カ月に変更
する。まだ食べることができるにもかかわらず捨てる「食品ロス」
の削減に貢献することが目的。(2014/01/30-19:48)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201401/2014013000885
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 インスタントラーメンの賞味期限は、油が酸化しやすいため、今
まで短めに設定されていましたが、現在では技術の向上によって、
かなり長い賞味期限を設定できるようになったようです。

 商品の回転をよくするため、わざと賞味期限を短めに設定すると
いう技もあります。なかなか一筋縄ではいかない賞味期限ですが、
業界全体で合理化に取り組むことができればよいと思います。

 具体的な合理化の目的は、

(1)月単位表示による管理の簡素化

(2)賞味期限の可能な限りの長期化

の2点です。特に(2)では、保存試験で保存可能な日数に係数を
かけて賞味期限を設定するのですが、その係数が0.7とか0.5だった
りしていますが、思い切って0.9くらいにすべきと思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「機能性表示制度」
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 FOOCOM.NETに高橋久仁子先生が寄稿されています。最近何度か話
題にした「機能性表示制度」に関連して、「健康食品」のリスクに
ついてまとめている部分を引用します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 なんらかの保健効果を期待して経口的に摂取する製品をいわゆる
「健康食品」と総称しています。このうち、錠剤やカプセル、粉末
など、医薬品を連想させる形態の製品を「サプリメント」と呼ぶ風
潮もありますが、「健康食品」にも「サプリメント」にも定義はあ
りません。しかも「体に良いらしい」との期待で利用するにも関わ
らず健康被害が生じることがあります。筆者は「健康食品」の健康
問題を次の7点に整理しています。

(1)有害物質を含むものがある:クロレラ錠剤中に葉緑素の分解
物であるフェオフォルバイドが大量に含有されていたために、利用
者が重症の皮膚炎を起こした事件がありました。

(2)医薬品成分を含むものがある:動物の甲状腺粉末が配合され
た痩身用健康食品で甲状腺機能亢進を起こすことがあります。医師
の処方がなければ使えない医薬品・グリベンクラミド(血糖降下薬)
を添加した製品で低血糖症を起こして死亡した人がいました。

(3)有害物質は含まないが特定の人に有害作用をもたらすものが
ある: 腎機能が低下しタンパク質摂取制限の必要な人はタンパク
質関連物質であるプロテイン製品やコラーゲン、アミノ酸配合製品
を摂ってはいけません。クロレラ錠剤もタンパク質量が多く、これ
らを摂取するとよけいなタンパク質を摂取することになってしまい、
体に悪いのです。

(4)抽出・濃縮・乾燥等による特定成分の大量摂取:「医薬品では
ありません。食品だから安全です」は「健康食品」の常套句ですが、
根拠はありません。たとえ「それ」が食品そのものや食品に含有さ
れる成分であっても、抽出・濃縮・乾燥等によって「それ」を大量
に摂取すると、元の食品をたくさん食べることでは起こりえない有
害事象を引き起こすことがあるのです。アレルギー性の肝障害や腎
障害を引き起こすことにもつながります。β-カロテン摂取による
喫煙者の肺がん罹患率増加、α-リポ酸錠剤摂取によるインスリン
自己免疫症候群など、事例はたくさんあります。

(5)食生活の改善を錯覚させる:ビタミンやミネラル、食物繊維
などを配合した製品や、野菜乾燥粉末を粒化した製品があります。
これらを利用して「体によいこと」をした錯覚に陥ることは、根本
的な食生活の改善を忘れさせ、結果的に不健康な状況を継続させる
ことにつながります。

(6)「治療効果」の過信で通常医療を軽んじる:「がんに効く」
等の虚偽宣伝で、標準医療を受ける機会を逸する人がいます。わら
にもすがりたい思いの人につけ込み、通常の医療から遠ざけさせる
ことは人命軽視です。

(7)非食品の食品化:イチョウの葉やハチヤニ(プロポリス)、
胎盤(プラセンタ)に食用歴はありません。「もともと食品ではな
いもの」が「プロポリス」や「イチョウ葉エキス」「プラセンタエ
キス」という「健康食品」になると「食品」の範疇に入ってしまう
のはおかしなことです。

 これら以外にも注意点があります。「効く・効かないより、効い
た気分がほしいから」との利用も要注意です。病気の治療のために
薬を服用している人はその薬と「健康食品」の相互作用が問題とな
ることがあります。例えば血栓を作らせないためにワルファリンを
服用している人が膝によいからとグルコサミンを、あるいは認知症
予防にとイチョウ葉エキスを摂取していると出血傾向が増加するこ
とが疑われています。

 また、高齢者の場合、特に病気がなくても体の機能全般、すなわ
ち代謝や排泄、体温調節や抵抗力等が若いときよりも低下します。
そのため「健康食品」を利用したとき、含まれている物質をスムー
ズに代謝できず、問題を引き起こすこともあります。医療機関から
処方される薬も代謝機能が衰えてきた高齢者には負担となることが
ありますが、必要とあらばしかたありません。しかしながら自己判
断で「からだに良かれ」と摂取した物質が、実は体内で処理するた
めによけいな負担をかけてしまうこともあるのです。

 さらに、製品によっては「某国では医薬品」であることを「効果」
の証のように宣伝します。しかしこれは、国によっては「医薬品」
として扱う物質を、「健康食品」として規格も副作用注意もなく使
うのは危険である、と受け止めるべきです。

http://www.foocom.net/column/contrib/11275/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この寄稿では、「トクホ」に関しても極めて脆弱な根拠しかなく、
ましてやトクホ以外は…ということも強調されています。

 実際に、「健康食品」や「サプリメント」に顕著な効果はありま
せん。何故断言できるのかというと、もし誰もが認める効果があっ
たら、それは既に「健康食品」「サプリメント」ではなく、医薬品
として標準治療に使われることになるからです。

 「医薬品ではない」=「効果は実証されていない」ことを確認し
ておかねばなりません。何故効くのかわからなくても、少しくらい
副作用があっても、顕著な効果があれば立派な医薬品です。

 「健康食品」の誤解は特にガン関連のところに多いので、こんな
意見も紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

もっと知ってほしい がんと代替医療(サプリメント)のこと

1.基調講演  玄々堂木更津クリニック 院長 住吉義光さん

 代替医療は普段、病院で受けている西洋医療に代わる医療のこと
を指します。代わるだけでなく、補完するものも含めると、補完代
替医療と言いますが、補完的するものも含めて代替医療などと呼ば
れます。

 補完代替医療はいわゆる民間療法という位置づけになるため、公
的保険が使えずに、自費で行う医療になります。

 厚生労働省研究班の2002年の調査では、がん患者さんの中で、
補完代替医療を行っている人の割合は44.6%。そのうち96.
2%の人が利用しているのが、健康食品・サプリメントでした。

 さらに、目的は「がんの進行を抑える、治る、症状を緩和させる」、
いわゆる抗がん剤と同じようなことを期待して利用していることが
わかりました。

 ただ分類上、健康食品・サプリメントは一般の食品と同じ扱いで
す。摂取量についても、医療者の管理がされているものではありま
せん。注意して欲しいのは、自然のものだからといって、安全なも
のとは限りません。副作用があるものや、のんでいる薬の効果を下
げてしまうような相互作用を引き起こすものもあるということです。

 これまでの科学的な根拠に基づいた臨床試験で、健康食品・サプ
リメントを取ることで「がんが消えた、小さくなった、延命できた」
などという報告はありません。「再発が予防できた」というものも
ありません。「抗がん剤などの副作用を軽減できた」というものや
「不安感が軽減した」などとするものは、今後の検証が必要です。

 健康食品・サプリメントで悩んだら、医療従事者に相談してくだ
さい。例えば、医師のほかにがんの認定看護師、薬剤師、栄養士な
どに聞いてみるといいでしょう。ただし、健康食品・サプリメント
を利用している場合、使っている抗がん剤などに影響を及ぼす可能
性もあるので、担当の医師には必ず相談しましょう。

 日本には補完代替医療に関する中立的な立場で書かれた解説本が
ないことから、解説書を作成しました。がん患者さんだけでなく、
ご家族にも読んで頂きたいと考えています。

解説書はこちらからダウンロードできます。
http://www.shikoku-cc.go.jp/hospital/guide/useful/newest/cam/dl/pdf/cam_guide(3rd)20120220_forWeb.pdf


2.Q&Aトークセッション

 夜間学校の「日直」でおなじみの小林美幸アナウンサーと、6月
からアピタルの編集長になった田村建二が加わったトークセッショ
ンです。

 「複数のサプリメントを取る場合の注意点は?」という質問につ
いて。住吉さんは、「一定の食品を過剰に食べることになるので、
食べて体調に変化があれば、すぐやめてください。放射線や抗がん
剤治療をしている方は、治療期間中はやめるようにしてください」
と指摘します。

 「最近、健康食品の機能性表示を緩和することを知りました。メ
リット、デメリットは?」ということに対しては、「消費者に対し
て、しっかりした情報で正しく理解してもらうための啓蒙活動が必
要」と指摘しました。
 
 また、医療関係者からの質問もありました。「患者さんが探して
来たサプリメントについて、医療者はどのように対応すべきか」と
いうことに対しては、「じっくり患者さんの話を聞いてください。
サプリメントは何の目的で使うのかを聞てみて、『がんが治る』な
どということであれば、『それはなかなか難しいですね』と話して
ください。さらに治療をするうえで、副作用がないかどうか確認し、
あった場合にすぐに中止するよう助言してください」と話しました。

http://apital.asahi.com/school/cancer/2014062700007.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 さて、「機能性表示制度」について、具体的な案が消費者庁から
出ています。以下のページからPDFファイルを見ることができま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

平成26年6月26日 第7回 食品の新たな機能性表示制度に関する
検討会

http://www.caa.go.jp/foods/index19.html

【資料1】食品の新たな機能性表示制度における機能性の表示の
在り方について(対応方針(案))

http://www.caa.go.jp/foods/pdf/140626_shiryo_1.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下はその内容です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

食品の新たな機能性表示制度に関する対応方針(案)

■基本的方向性(案)

□栄養機能食品制度及び特定保健用食品制度は、規制改革実施計画
(平成25年6月14日閣議決定)を踏まえて、それぞれ存置すること
とする(廃止はしない。)。

□(消費者調査の結果を踏まえ、)新制度における機能性表示は、
国ではなく企業等の責任によって行われるものであるため、栄養機
能食品及び特定保健用食品とは別の制度とする必要がある。

□新制度における機能性表示に求められる科学的根拠の水準は、我
が国の消費者の意向、科学的な観点等を十分に踏まえることで、消
費者の誤認を招くものではなく、消費者の自主的かつ合理的な商品
選択に資するものとする必要がある。

□新制度においては、表示しようとする機能性について、

(1)最終製品を用いたヒト試験による実証

(2)適切な研究レビューによる実証

のいずれかを行うことを必須とする。

□複数の保健機能成分についてそれぞれ機能性を表示しようとする
場合は、成分ごとに機能性を実証すればよいこととする。(なお、
安全性については、相互作用等の有無が確認されているという前提)

□企業による品質担保、機能性表示に係る科学的評価等については、
実効性を担保するためのモニタリングの実施、違反した場合の国の
措置等が必要である。

□バランスの取れた食生活の普及啓発、食品の機能性表示制度に関
する消費者の理解増進に向けた取組も継続的に実施する。

■具体的対応方針(案)

■対象食品・対象成分

□対象食品:食品全般とする。ただし、ビール等のアルコール含有
飲料や、ナトリウム、糖分等を過剰に摂取させることとなる食品は、
一定の機能が認められたとしても、摂取による健康への悪影響を否
定できないため、対象としない。

□対象成分:直接的又は間接的に定量可能な成分(※)とする。た
だし、食事摂取基準において摂取基準が策定されている栄養成分は、
栄養政策上の観点から、国が管理する栄養機能食品制度及び特定保
健用食品制度で取り扱うこととし、対象としない。

(※)対象成分の作用機序、作用動態について、次のいずれかに基
づき考察より実証されていることとする。

・in vitro及び動物を用いたin vivo試験
・ヒト試験

□保健機能成分を中心とする食品の機能性を担保するため、事業者
は規格を設定し、それに基づいて登録検査機関等で製品分析を行い、
保健機能成分の量を確認する。(第3回の安全性の議論でも言及)

■対象者

□対象者:生活習慣病等の疾病に“罹患する前の人”又は“境界線
上の人”とする。疾病に既に罹患している人については対象としな
いこととする。

□また、次の理由により、未成年者、妊産婦(妊娠計画中の者を含
む。)及び授乳婦については、対象としないこととする。

・未成年者については、製品の購入・利用に係る判断能力が成人に
比べて十分ではない可能性があること。

・一般に、上記の者を対象とした安全性試験の実施は倫理的に困難
であり、安全性に係る情報は十分ではないこと。

■可能な機能性表示の範囲

□可能な機能性表示の範囲:前ページの対象者に関する健康維持・
増進に関する表現とする。

□疾病の治療又は予防を目的とする表示・疾病リスク低減表示を始
めとした疾病名を含む表示については、診療機会の逸失等を招く可
能性があり、国の管理下(医薬品・特定保健用食品)で慎重に取り
扱われるべきであり、対象とはしない。

□主観的な指標によってのみ評価可能な機能の表示についても新制
度の対象となり得るが、その指標は日本人において妥当性が得られ、
かつ、学術的に広くコンセンサスが得られたものに限ることとする。

■機能性表示に係る科学的根拠のレベル

(1)最終製品を用いたヒト試験による実証

□最終製品を用いた安全性及び有効性のヒト試験を行い、安全性と
表示内容が実証された製品について、機能性表示を認める。

□ヒト試験の方法は、原則として、特定保健用食品に準じる。ただ
し、「食品の機能性評価モデル事業」の結果を踏まえ、有効性試験
については、研究計画について「UMIN臨床試験登録システム」等に
事前登録(被験者1例目が登録される前の登録を必須とする。)が
行われていること、また、結果については、その内容を誰もが適切
に評価できるよう、国際的にコンセンサスの得られた指針(CONSORT
声明等)に準拠した形式で査読付き論文により報告されたものに限
ることとする。

(2)適切な研究レビューによる実証

□消費者調査の結果を踏まえ、次の事項を満たしたものについて、
機能性表示を認めることとする。

1.サプリメント形状の食品においては、摂取量を踏まえたヒト介
入試験で肯定的結果が得られていること。

2.その他加工食品、生鮮食品においては、摂取量を踏まえたヒト
研究(介入試験又は観察研究)で肯定的結果が得られていること。

3.いずれの食品形態においても、Totality of Evidenceの観点か
ら肯定的結果があると判断された機能であること。

□科学的根拠レベルに関する具体的要件は、次のとおりとする。

1.査読付きの学術論文等、広く入手可能な文献(一次研究)※を
用いたシステマティック・レビュー(SR)を必須とし、機能性表示
をしようとする保健機能成分の機能について、Totality of Evidence
の観点から肯定的といえるかどうか、企業責任で評価を行うこと。

※ 未公表論文についても収集することが望まれる。

2.SRに当たっては、その結果の客観性・透明性を担保するために
検索条件や採択・不採択の文献情報等、結果に至るプロセス、スポ
ンサー・共同スポンサー ※ 及び利益相反に関する情報、出版バイ
アスの検討結果等について、詳細に公表すること。

※ 研究の発案、運営及び/又は資金に責任を負う個人、会社、研
究機関又は団体

3.海外で行われた研究についてもレビュー対象になり得るが、日
本人への外挿性を考慮すること。

4.SRの結果、ヒト研究について次のいずれかに該当した場合は、
機能性表示を行うための科学的根拠が十分ではないとみなし、機能
性表示を認めないこと。

・査読付きのヒト研究論文が1本もなかった場合

・表示しようとする機能について、査読付きのヒト研究論文がこれ
を支持しない場合

□SRについてもできるだけ事前登録を行い、新たな知見を含めた検
討を定期的に実施、公表していくよう努めることとする。

□SRの実施者については特に定めないが、実証責任は最終製品の事
業者が負うこととする。

■情報開示

□新制度を消費者の自主的かつ合理的な商品選択に資する制度とす
るため、次の2つの手段により、機能性に関する情報を開示するこ
ととする。

(1)容器包装への表示

□機能性表示の内容について国による評価を受けたものではない旨
の表示

□疾病に既に罹患している人、未成年者、妊産婦(妊娠計画中の者
を含む。)及び授乳婦を対象としたものではない旨の表示(生鮮食
品を除く。)

□バランスの取れた食生活の普及啓発を図る文言



(2)表示以外の情報開示

□容器包装はスペースが限られる等の問題があるため、機能性表示
の内容に関する科学的根拠情報については、表示以外の手段により
詳細に情報開示を行うこととする。

□対応されていない事項(例:最終製品によるヒト試験は行われて
いない、等のネガティブな情報)が分かるような情報開示を行う。

□なお、情報開示に当たっては、一般消費者にも理解、活用しやす
い形式も整備する。

http://www.caa.go.jp/foods/pdf/140626_shiryo_1.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これだけを読むと尤もらしいです。しかしこの制度は必ず乱用と
混乱を産むと思います。

 前述のように、「確かな効果を認められた健康食品」など存在し
ないからです。

 良心的なところだと、たった一本の怪しげな論文を根拠にしたも
のを使うでしょうが、そうでないところは適当な根拠をでっち上げ
て使うことになるでしょう。

 アメリカでやっている方法を取り入れようという話なのですが、
そのアメリカの方法が失敗だったと思わないのかが不思議です。

 「規制緩和」の名を借りた、業界の利益追求が政治を動かしてい
る図なのだと思います。こういうのを「レントシーキング」という
らしいので、興味のある人は調べてみてください。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 退院して3ヶ月目の診察も無事終わりました。まあ順調なのです
が、中国に行けるのは秋になってからのようです。最近、妻が持っ
ていたペダルがぐるぐる回る機械でトレーニングをしていて、少し
まっすぐ歩けるようになりました。

 散歩もこれから暑くなるので、日傘を購入しました。とにかく歩
けなければ何もできないので、普通に歩けるようになるまで頑張る
つもりです。

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