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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
--------------------------------------76号--2001.04.22------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「食品の表示について」「Q&A」「こんにゃく」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 食品の表示について、農水省のパンフレットから、紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

農産物の表示

【名称】 その内容を表す一般的な名称を記載。
【原産地】 国産品は、都道府県名(市町村名、その他一般に知ら
れている地名でも可)を記載。
 輸入品は原産国名(一般に知られている地名でも可)を記載。
 同じ種類の農産物で複数の原産地の物を混合している場合は、全
体重量に占める割合が多いものから順に記載。
【表示例】 タマネギ/北海道産 キャベツ/つまごい産 グレー
プフルーツ/カリフォルニア産

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水産物の表示

【名称】 その内容を表す一般的な名称を記載。
【原産地】 国産品は、漁獲された水域の名称(例えば、相模灘)
を記載。ただし、水域名の記載が困難な場合は、水揚げした港名
(例えば境港)または水揚げした港が属する都道府県名をもって水
域の記載に代えられます。
 輸入品は漁獲された原産国名を記載。
【解凍】 冷凍したものを解凍した場合は解凍と記載。
【養殖】 養殖されたものである場合は養殖と記載。
【表示例】 マアジ/相模灘 まさば/ノルウェー産 クロマグロ
/アメリカ・解凍(「ボストン沖」と水域名を併記しても可)
アトランティクサーモン/カナダ・養殖・解凍

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畜産物の表示

【名称】 その内容を表す一般的な名称を記載。
【原産地】 国産品は、国産と記載するか主たる飼養地が属する都
道府県名、市町村名その他一般に知られている地名を原産地として
記載。
 輸入品は原産国名を記載。

 生体を輸入した場合、国内で飼育された期間が牛は3ヶ月以内、
豚は2ヶ月以内、牛また豚以外は1ヶ月以内である食肉は輸入品と
なります。

【表示例】 牛バラ肉/国産(具体的地名の記載も可) 豚肩ロー
ス肉/鹿児島 鶏肉/中国

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玄米および精米の表示

 名称、原料玄米、内容量、精米年月日、販売業者等の氏名または
名称、住所及び電話番号を下記の様式に従い一括して表示。(原料
玄米の記載欄は、一部省略される場合があります。)

| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 名称                |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|原料玄米 産地/品種/産年/使用割合 |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|内容量                |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|精米年月日              |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
|販売者                |
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
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加工食品の表示概要

 名称、原材料名、内容量、賞味期限(品質保持期間)、保存方法、
製造業者等(輸入品は輸入者)の氏名または名称及び住所を下記の
様式(一括表示枠)に従い一括して表示。輸入品の場合は、この他
に原産国を記載。

| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|名称                          |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|原材料名                        |
|    (食品添加物は、食品衛生法に従い記載します。) |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|内容量                         |
|固形量  該当する項目がある場合は、全て記載します。  |
|内容総量                        |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|賞味期限 この枠の外に表示する場合は、「容器上部に記載」|
|     等、記載場所を明記します。          |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|保存方法「10℃以下で保存」等具体的保存方法を記載します。|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|原産国名                        |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 
|製造者  住所、氏名を記載します。           |
|     (輸入品の場合は「輸入者」、販売者が表示をする|
|     場合は「販売者」とします。          |
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 外食や、作ったその場で販売するお弁当などは、この品質表示基
準の対象となりません。

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遺伝子組換え食品の表示

 2001年4月から大豆、とうもろこしなどの遺伝子組換え農産物と
その加工品について改正JAS法による表示制度が始まります。

【遺伝子組換え農産物を原材料とする場合】表示義務あり

 「遺伝子組換えのものを分別」
 「遺伝子組換え」等

【遺伝子組換え不分別の農産物を原材料とする場合】表示義務あり

 「遺伝子組換え不分別」等

【生産・流通段階を通じて分別された非遺伝子組換え農産物を原材
料とする場合】任意表示

 表示不用(農産物の名称のみ)
 「遺伝子組換えでないものを分別」
 「遺伝子組換えない」等
 
 対象となる大豆・とうもろこしの加工品
・豆腐、油揚げなど…原材料である「大豆」について表示
・コーンスナック菓子、コーンスターチなど…原材料である「とう
もろこし」について表示

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有機食品の表示

 改正JAS法では有機農産物及び有機農産物加工食品のJAS規
格を定め、JAS規格に適合するものであることにつき検査を受け、
これに合格し、有機JASマークが付けられたものでなければ「有
機栽培」「オーガニック」等の表示をしてはならないこととなる制
度が導入されました。

 農林水産大臣から認可を受けた登録認定機関が生産者を認定し、
認定された生産者が自ら格付を行い、有機JASマークを貼付する
仕組みとなります。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「有機JAS法」以前のことですが、「無農薬」などの表示に関
するガイドラインというのがありました。それは今でも有効なんだ
そうです。

 つまり、「有機栽培」や「オーガニック」は、JASの認定基準
を満たす必要があるのですが、「無農薬」表示はガイドラインに従
って、任意に表示して良いのです。

 この表示は、認定の方法がありませんので、あくまで任意という
ことになります。つまり、信用性はほとんどない、ということです。

 店頭で「有機栽培」と「無農薬」という表示が並んだら、消費者
はどう考えるでしょうか?しかも「無農薬」の方が安いのです。

 「有機JAS法」の目的は、公正な競争ができる環境を保証する、
ということだと思います。コストをかけた「有機栽培」を、市場で
正当に評価してもらうには、それなりの保証がいる、ということで
す。

 ところが、片方で、その保証のない、「無農薬」や「減農薬」が
あり、なのですから、これは困った問題です。こんなことで、高い
費用をかけて、本当の「有機栽培」に取り組む人が、多くなること
はないと、私は思います。

 「無農薬」という表示の野菜が本当に無農薬である、という保証
はどこにもない、ということを再度強調しておきます。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は農水省パンフレットからの抜粋です。
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Q.生鮮食品の注文書やカタログに原産地を表示する必要がありま
すか?また原産地を注文書に表示した場合も、商品の容器、包装等
に原産地を表示する必要がありますか。

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A.注文書やカタログに表示義務はありません。しかし、注文書や
カタログに原産地を表示している場合でも、商品(容器、包装を含
む。)や納品書に原産地を表示しなければなりません。

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Q.「賞味期限」と「消費期限」はどう違うのですか。

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A.「賞味期限」(品質保持期限とも言います)とは、缶詰やラー
メンのように品質変化が比較的緩やかな食品に表示され、「すべて
の品質が十分に保持される期限」という意味です。製造日を含め品
質が保たれる期間が5日を超えるものに表示されます。

 これに対し、「消費期限」は、弁当や生めんのように品質劣化が
早い食品に表示され、「腐敗、変敗等による食品の劣化に伴う衛生
上の危害が発生する恐れのない期限」という意味です。つまり「飲
食可能な期限(食べられる期限)」を示しており、製造日を含め品
質が保たれる期間がおおむね5日以内のものに表示されます。

 これらは「年月日」で表示されますが、品質が保たれる期間が3
ヶ月を超えるものは「年月」のみの表示でも可となっています。

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Q.複数の原産地のものを混ぜた場合はどう表示されるのですか。

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A.同じ種類の生鮮食品であって複数の原産地のものを混合した場
合は、その生鮮食品の製造に占める重量の割合の多いものから順に
記載することとなります。

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Q.スパイスをふりかけた食肉、たたき牛肉、焼肉のたれを混合し
た食肉、パン粉をつけた豚カツ用豚肉には、どの表示基準が適用さ
れるのですか。

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A.いずれの場合も加工食品に該当しますので、加工食品の表示基
準に基づいて表示することとなります。

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Q.加工食品の包装の表面に「A県産」とかいてあるのは、原料の
原産地のことですか。

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A.加工食品については、国際ルール上「性質を変えるような加工
をしたところが原産地」となります。

 このため、たとえばB国でとれたものを輸入して日本国内で加工
をおこなった場合は、「国産」とみなされることになっています。
(A県で加工したものを「A県産」と表示しているものもあります。)

 しかし、加工したものをB国より輸入し、日本国内で小分け、包
装のみを行う場合は加工にあたらないため、原産国は「B国」とな
ります。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「こんにゃく」(つづき)
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 こんにゃくについては、以前に書きましたが、今回は「有機こん
にゃく芋」の話です。

 つきあっていたこんにゃくメーカーから、「有機こんにゃく芋」
があるのだが、それを商品化したい、という話がありました。

 もちろん、「有機JAS法」以前の話です。見せてもらった資料
では、この手の話の中では、しっかりとした資料で、割と信用でき
そうな農家が栽培しているようでした。

 こんにゃくには、「こんにゃく粉」から作るものと「こんにゃく
芋」から直接作るものとがあります。

 この場合は「こんにゃく芋」を仕入れて、冷凍保存し、それを一
年かけて使っていくことになります。

 商品に「有機栽培こんにゃく芋使用」とうたって、主に自然食品
などの流通に乗せよう、という企画でした。

 そこで私がお願いしたことは、以下のようなことです。

(1)生産現場の確認

(2)入荷量の確認

(3)出荷数と原料の使用量を毎月報告

(4)原料の在庫量を毎月報告

 本来なら、生産工程を検査するのでしょうが、ちょっと無理があ
るので、それに代わって、こんにゃく芋の動きを管理しようという
ことです。

 このような企画の場合、チェックするポイントは、

(1)原料の生産過程の検証と、入荷する原料が間違いなくその産
物であるということの確認。

(2)商品の製造で、その原料を100%使用し、他の原料のもの
と製造工程が区別できること。

(3)製造と出荷との関係で、過不足が発生したときの処理。

 といったところです。ご大層なうたい文句をつけて販売するわけ
ですから、このようなチェックは私たち流通に関わっているものの
責任だと理解していました。

 ところがこれが案外大変なのです。はっきりいって、「信頼関係」
と称して、ノーチェックで流通している商品も多いのです。

 こんにゃくの場合、製造と包装とが別工程で、必ずしも製造当日
に包装までしてしまうとは限らない、ということがネックでした。

 裸のまま、冷蔵庫に入れたら、出荷のときに間違うな、というの
は無理な話です。

 余った分を、一般のこんにゃくに入れる、ということがあるのな
ら、足りないときは一般のこんにゃくが「有機こんにゃく芋使用」
のこんにゃくに化けることも大いに考えられます。

 そういうことを考えて、そのチェック体制をつくろうとしていた
のですが、完成しないうちに、私の職場でのポジションが変わり、
その後すぐに退職してしまったので、果たせないままになりました。

 こういう商品を作るのには、通常とは違う苦労がある、というこ
とと、世の中には、その辺がいい加減な商品もたくさんある、とい
うことを知ってほしいと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週は仕事が忙しくて、日曜日になってようやく書き込んでいま
す。

 新聞の報道では、「有機JAS法」も前途多難という感じです。
特に、以前の「ガイドライン」が今でも有効だ、ということには、
本当に驚きました。

 「国は有機栽培の普及のため、農家に支援策(要するに補助金を
出せ、ということ)をとるべきだ。」という意見も紹介されていま
した。

 私はこういった意見には反対です。確かに有機JAS法に適合す
るためには、コストがかかります。そのコストは市場(最終的には
消費者)が負担すべき性質のものです。

 そのためにも、競争の公正さは大切なことです。政府のすべきこ
とは、補助金などではなく、有機JAS法以外の「無農薬」などの
表示の禁止だと、私は思います。ここを放置しておけば、せっかく
の有機JAS法ですが、市場では生き残れない、ということになる
と思います。

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