安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>755号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------755号--2014.04.27------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「不正「有機」が横行」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 まずはこんなニュースから。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

消費者委員会/課徴金に控除制度/返金対応、寄付で課徴金から減額

 消費者委員会は4月16日、「景品表示法における不当表示に係る
課徴金制度等に関する専門調査会」の第8回会合を開催、消費者庁
から、課徴金を減額する控除制度の設立などが提案された。違反事
業者が被害消費者に対して自主的に返金対応を行えば、その金額を
課徴金から減額するという。

 今回の会合では、「被害回復」をテーマに検討が行われた。消費
者庁は、通常、国庫に納付される課徴金を、消費者の被害回復に充
てる案を発表した。

http://www.bci.co.jp/ryutsu/political_organization/2014/1408.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 表示違反に対して「課徴金」という話か出ていましたが、具体的
には消費者還元の方に力点があるようです。でも、「消費者還元」
がうまくできない現実の方はどうなることか。

 次は「捕鯨」の続報で、政府は継続の方針です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農林水産省は18日、北西太平洋での調査捕鯨について、規模を
縮小した上で継続すると正式に発表。林農水相(写真)は同日夕、
記者団に対し「今後も調査捕鯨を実施し、商業捕鯨の再開を目指す」
などと表明した。 (2014年04月18日 配信)  【時事通信社】

http://www.jiji.com/jc/p_archives?rel=j7&id=20140418202707-0017055559
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「商業捕鯨の再開」とはっきり言っています。その最中、こんな
ニュースがありました。ちょっと未確認情報のようですが、興味深
いものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アイスランドの捕鯨業者が、一度の輸送量としては過去最高とみ
られる約2千トンのナガスクジラの肉を日本に輸出することを計画
し、早ければ5月初めにも肉を積んだ輸送船が日本に到着する見通
しであることが分かった。環境保護団体関係者が22日、明らかに
した。

 ナガスクジラは絶滅の恐れがあるとしてワシントン条約で国際取
引が禁止されているが、近年、例外的に認められているアイスラン
ドから日本への輸出が急増。条約の実効性が損なわれるのを懸念し
たオバマ米大統領が4月、アイスランドに捕鯨や輸出の中止を働き
掛けるよう政府機関に指示するなど国際的な批判が強まっており、
日本側の対応も注目を浴びそうだ。

 環境保護団体の国際動物福祉基金(IFAW)やグリーンピース
によると、アイスランドの業者が捕獲したナガスクジラの肉を積ん
だ船は3月に同国を出港。 5月初めか半ばごろに 日本に到着する
予定という。具体的な入港場所や輸入業者などは分かっていない。

 関係者によると、アイスランドが商業捕鯨で捕獲したナガスクジ
ラの肉はほぼ全量が日本向け。日本の貿易統計によると、輸入が再
開された2008年から13年までの間にアイスランドから輸入さ
れた鯨肉は合わせて約2112トンで、今回の輸入量は1回で過去
の輸入全量に匹敵する。

 米政府によると、アイスランドのナガスクジラ捕獲は1987〜
2008年が計7頭だったのに対し、13年は134頭に増えてお
り、米政府は日本市場をにらんだ急拡大に強い懸念を表明している

 ナガスクジラの国際取引はワシントン条約で禁止されているが、
日本、アイスランド両国ともこの規制を受け入れない「留保」を申
し立てているため、条約違反には当たらない。

■日本の鯨肉輸入

 日本の鯨肉輸入 日本の貿易統計によると、アイスランドから日
本へのナガスクジラ肉の輸入は1990年代初め以降途絶えていた
が、2008年に再開され、この年は計66トンが輸入された。そ
の後、毎年約400〜約700トンが輸入され、13年までの累計
は約2112トンになる。日本にはこのほかノルウェーからミンク
クジラの肉も輸入され、調査捕鯨の肉を加えた市場供給量のほぼ3
分の1が輸入品になっている。

http://www.47news.jp/47topics/e/252849.php
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 鯨肉は大量に余っているという話もありましたが、こんなに輸入
するのは、売れているのでしょうか?

 最後は大阪湾で貝毒という、毎年恒例のニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 大阪府は23日、大阪湾で採取されたアカガイから国の規制値の
約10倍、トリガイから約1・5倍のまひ性貝毒をそれぞれ検出し
たと発表した。また、前回の調査で規制値を超える貝毒が検出され
た箱作海岸(阪南市)のアサリや淀川のシジミの数値が引き続き規
制値を超えていたことも明らかにした。

 府は安全性が確認されるまで、府沿岸で採取したアカガイやトリ
ガイなどの二枚貝を食べないよう呼びかけている。府内の潮干狩り
場では、潮干狩り用のアサリとは別に、持ち帰り用の安全なアサリ
を用意するなどの対策をとっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140424-00000523-san-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 県は24日、洲本市の海岸で採取したアサリから、食品衛生法の
基準値を超える1グラム当たり4・6MU(マウスユニット)の麻
痺(まひ)性貝毒が検出されたと発表した。また、17日に基準値
を超える貝毒が出た芦屋市の潮芦屋浜でも、前回を9・7MU上回
る19・2MUが検出された。

 このため、県は芦屋、西宮、神戸、洲本、南あわじ、淡路の各市
の海岸(播磨灘沿岸を除く)で潮干狩りを行う際、二枚貝を捕らな
いよう呼びかけている。

 現在、麻痺性貝毒が検出されているのは大阪湾と紀伊水道の沿岸
で、播磨灘沿岸では出ていない。

 貝毒は毒を持つプランクトンを二枚貝が食べて体内に蓄積される。
麻痺性貝毒の基準値は4MUで、超えた場合は販売が禁止される。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140425-00000048-san-l28
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 潮干狩りのシーズンですが、十分ご注意ください。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「不正「有機」が横行」
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 先週のことなのですが、こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

不正「有機」が横行、JAS違反 指導182件、非公表

 日本農林規格(JAS)法で定められた有機食品ではないのに
「有機」と表示し、2011年11月〜13年11月に農林水産省
が同法違反で指導した事例が182件あったことが20日、分かっ
た。ほかに、福島県産を他県産とした同法違反が18件あったが、
同省はいずれも業者名などの詳細を公表していない。

 共同通信による農水省への情報公開請求で分かった。食品の不正
表示が相次いで指摘される中、食品表示への消費者の関心が高まっ
ており、十分な情報公開が求められる。

 有機と表示するには第三者機関の認証が必要で、表示がない食品
より価格が高いものが多い。

http://www.47news.jp/CN/201404/CN2014042001001571.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 共同通信が発表したものですが、その後続報がありません。農水
省はこれ以上の情報を出していませんし、他のメディアの食いつき
もよくありません。やはり記者会見の映像でもなければいけないの
でしょう。

 現在の「有機認証」が怪しいものである…というのは既に周知の
事実です。相変わらずだと思うと同時に、違反事例を公表できない
というのは政府の方も困っているのでしょう。「百年河清を待つ」
というやつです。

 私は以前から、日本の有機認証制度は出直しをはかるべきだ、と
言ってきました。今回はいくつかの情報を紹介してお茶を濁してお
きます。

 まずジェトロからの記事です。意外なことに海外の有機認証マー
クをそのまま使ってはいけないのだそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

1. 有機食品の表示制度

 有機農産物や加工食品に「有機」、「オーガニック」と表示して
日本国内で販売するためには、当該食品に「有機JASマーク」を貼
付する必要があります。有機JASマークの貼付(「格付け表示」と
もいう)は、有機JAS規格に適合して生産が行われていることを登
録認定機関が検査し、認定した事業者のみに認められます。


2.有機食品の輸入手続き

 「有機」、「オーガニック」などを表示して輸入販売する際には、
一般的な食品輸入手続きのほか、有機JASマークを貼付するため
の手続きが必要です。すなわち、海外の有機食品を日本で販売する
場合も日本で有機JAS規格の認定を受けなければ、有機JASマークの
貼付および「有機」、「オーガニック」などの表示はできません。
海外で認定された「Organic」、「BIO」などと表示されている食品
をそのまま輸入販売すると法律違反になります。

 海外の有機食品に有機JASマークを付すには、3つの方法がありま
す。

1. 日本国内の登録認定機関または登録外国認定機関から認定を受
けた外国製造業者が生産・製造した有機食品に有機JAS マークを貼
付して流通させる方法

 日本の農林水産省に登録している登録外国認定機関(2013年12月
時点で18機関)、または外国で認定を行っている日本の登録認定機
関に申請し、JAS認定を受けた外国製造業者等は自社で有機JASマー
クを貼付できます。日本の輸入業者は有機JASマークが貼付された
当該物資を日本に輸入し、「有機○○」等の表示をして販売できま
す。

2. 日本の登録認定機関から認定を受けた輸入業者が有機JASマーク
を貼付して流通させる方法

 輸入時点でJASマークが貼付されていないケースでは、以下のA、B
をともに満たしていれば、日本国内で有機JAS認定を受けた輸入業者
が国内に流通させる前に有機JASマークを貼付することで、国内で販
売できます。

A. 日本政府がJAS格付け制度と同等の水準にあると認めた格付け制
度を有している国(以下、有機JAS同等国)で生産されていること

B. 上記有機JAS同等国の有機認定を受けた有機農産物・同加工食品
であり、これらの国の政府機関やこれに準ずる機関が発行する証明
書が添付されていること

 1.との違いは、「有機JAS同等国」の有機認定事業者は、当該国
の格付制度により認定された商品に「有機JASマーク」を自ら貼付
することができない点です。また、日本側の認定輸入業者は輸入す
る商品に有機JAS表示を付すことはできますが、当該商品に加工を
加えること(輸入された物資の小分け、ブレンド、精米等を含む)
はできません。

【有機JAS同等国】<五十音順、2013年7月現在>

アメリカ合衆国、アルゼンチン、オーストラリア、スイス、ニュー
ジーランド、およびEU加盟国(アイルランド、イタリア、英国、エ
ストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロア
チア、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ
、デンマーク、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブ
ルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、
リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク )

3. 輸出国の有機認証制度に基づき認証された海外の事業者が日本
の輸入業者から委託を受けて有機JASマークを貼付する方法

 日本の輸入業者が、農林水産大臣が外国の政府機関に準ずる機関
として指定したEU加盟国内の有機認定事業者に委託して有機JASマ
ークを貼付することができます(2013年4月1日以降施行)。2013年
3月31日までは海外で生産された有機食品に有機JASマークを貼付す
る方法は上記1 および2の方法に限定されていました。


 倉庫会社に保管、小分け、表示貼付作業等を行わせる場合は、輸
入業者(認定事業者)と委託業者は一体的に審査を受け、「認定輸
入業者」あるいは「認定小分け業者」となる必要があります。小分
けされたものに再びJASマークを付す場合も、あらかじめ登録認定
機関による小分け業者の認定を受ける必要があります。また、当
該認定小分け業者は、複数の種類の食品を混合すること等により、
当該輸入商品に新たな属性が付加される加工行為と見なされる作業
を行うことはできません。

http://www.jetro.go.jp/world/qa/t_basic/04M-080304
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「有機JAS同等国」が、「アメリカ合衆国、アルゼンチン、オー
ストラリア、スイス、ニュージーランド、およびEU加盟国」と案外
少ないことは覚えておいてもよいですね。世界の中で白人が支配し
ている地域と重なるのが微妙なところです。

 次は「有機認証」の商品を扱っているサイトの記事です。意味深
な発言もあり、事情をよく知っている人が書いていることがわかり
ます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q.そもそも『有機』栽培って何なの?『無農薬』栽培とはどう違
うの?

A.『有機』栽培とは、原則として、無農薬かつ無化学肥料による
栽培を一定年数以上続けている栽培方法です。『無農薬』栽培は無
農薬で栽培することは有機栽培と同じですが、化学肥料を使用して
いても無農薬栽培と表記できること、及び、その作物の栽培期間の
み無農薬であれば無農薬栽培と表記できる点で有機栽培と異なりま
す。

 『有機』の規格は『有機農産物の日本農林規格』(平成12年1月
20日農林水産省告示第59号)にあります。この規格に従って栽培・
管理され、かつ、登録認定機関によって認証されたものが『有機農
産物』として流通させることができます。このルールに反して『有
機』の表記・流通を行った場合は罰則規定により処罰されます
(『無農薬栽培』の表記に関しては罰則規定はありません。)。

 ただ、有機の規格では一部の農薬の使用が認められており、その
限りにおいて完全無農薬ではないものも『有機』の中に含まれるこ
とになります。

Q.『有機』の認定はどんな検査をするの?

A.基本的には実地調査と書類審査で行われます。

 有機の認定を受けようとする農家はまず任意の登録認定機関に認
証の申請を行います。その申請に基づいて、申請を受けた登録認定
機関は検査員を派遣し、申請農家の実地調査を行います。具体的に
は、申請農地や保管倉庫等を詳細に検分して申請書類の記載内容に
疑義を生じないか、及び、『有機農産物の日本農林規格』に準拠し
た栽培及び管理が出来ているかどうか等を確認します。その実地調
査結果と申請書類の記載内容を吟味した上で、登録認定機関で認定
するかどうかを決定します。なお認証を受けた後も年1回以上の実
地調査が義務付けられており、継続的に検査を受けることになりま
す。

Q.有機認証の検査では残留農薬検査とかもするの?

A.有機認証の過程では残留農薬検査はありません。

 これは残留農薬検査が現段階では非常にコストがかかり、これを
認証の段階で義務付けると認証費用のコスト高を伴い、それに応じ
て、有機認証気運の高まりを妨げるとともに有機農産物の価格暴騰
にもつながるためです。ただ、有機栽培か否かの判定は残留農薬検
査という科学的根拠が最も信頼できるものとなりますので、現行の
有機認証制度の信頼性を高め、その欠陥を補完するために、現在は
消費者団体によって残留農薬のサンプル調査が実施されています。

Q.有機栽培と通常の農薬を使用した栽培(慣行栽培)を併用して
ても有機認証は受けられるの?

A.有機栽培と慣行栽培を併用していても有機認証は受けられます。

 有機JAS法では、有機栽培と慣行栽培を併用する場合を考慮し
て、その場合の栽培方法、生産物の管理方法について厳格に規定し
ています。 具体的には、有機栽培区と慣行栽培区は緩衝地帯を1m
以上空ける等明確に区分されていること、輸送・選別・調製・洗浄
・貯蔵・包装その他の行程において有機農産物とそれ以外のものが
混同しないように管理されていること等が明確に規定されています。

Q.有機栽培と慣行栽培を併用していると商品が混同してしまうっ
てことはないの?

A.混同することはまず考えられません。

 有機JAS法では、有機栽培と慣行栽培を併用する場合を考慮し
て、輸送・選別・調製・洗浄・貯蔵・包装その他の行程において有
機農産物とそれ以外のものが混同しないように管理すべきことが明
確に規定されています。 そのため、貯蔵する場合のコンテナ(入
れ物)を有機栽培農産物と慣行栽培農産物とで分けたり、貯蔵場所
を明確に区分したりすることが必要になります。 これらのことは
有機認証の実地検査で確認されますので、有機認証を受けた商品は、
貯蔵や出荷等の各行程の管理が十分であることがある程度保証され
ているのです。

Q.いろんなホームページで『有機』って書かれた農産物が売って
あるけど、『有機』(または『オーガニック』)って表現されてい
る商品は全部有機認証を受けてるってことなの?

A.ホームページ上で『有機栽培』の記載があっても有機認証を受
けているとは限りません。有機JAS法によって規制の対象となる
のは、シール、立て札、包装、容器などの即物的な表示(モノが特
定できる表示)のみで、新聞、雑誌、インターネット等の広告媒体
による広告や新聞の折り込みチラシ、パンフレット、看板などのモ
ノが特定できない表示は規制の対象になっていないからです。つま
り、インターネット上で有機認証を受けていない商品を有機農産物
として表示して販売している場合でも、手元に届いた商品の箱や包
装に『有機』(または『オーガニック』)の表現が用いられていな
ければ構わないことになります。

 ただし、瀬戸内のみかん屋では、『有機』という言葉を厳格な意
味で用いることでお客様への誤解をなくすことを最優先しておりま
すので、有機認証を受けていない商品にはサイト上も『有機○○』
等の表現は用いておりません(当サイト上で『有機○○』という商
品名のものはすべて有機認証を受けた商品です。)。

http://www.setouchimikan.com/shopping/nin_gaiyo.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次は有機認証の新しい取り組みを模索している人からの報告です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

認証制度の発展段階

「自分で自分を褒めたい。」有森裕子さんの名言ですが、この言葉
は、つまりは、第1者認証。自分で自分のことを「私は有機農業を
しています。」と認証することです。次は、第2者認証、スーパー
マーケットや、利害関係のある組織が認証すること。コープマート
の「安全野菜基準」などがそれにあたると思います。そして、次の
ステップの第3者認証へと進みます。利害関係のない、通常、公の
機関、または、公の機関からライセンスをもらった中立な機関が、
監査をして、「ここは、きちんと有機農業をしています。はい、太
鼓判!」と認証することです。日本の有機JASやアメリカのUSDAな
どがそれにあたると思います。有機認証ではないですが、VIETGAP
やGLOBAL GAPも第3者認証になります。通常は、1より2、2より
3の方が信頼性があります。

第3者認証制度の功罪

 その昔、海千山千の時代、有機と表示すれば、売れるからという
ことで、有機肥料さえつかっていたら、農薬を使っても、有機農業
だというようないろんな輩が山積していました。基準がなかったの
で、仕方のなかったことですが。もちろん、真面目に取り組んでい
る、ある種、宗教者のような真剣さで取り組んでいる人たちもいま
した。第3者認証制度ができたことで、それまで、誰でも、有機と
言えていたのが、「基準を守り、認証しなければ、有機と言っては
いけないよ!」ということになりました。変な輩達が一掃されたの
はいいことなのですが、真面目に取り組んでいる小さな農家達も、
有機というには、高い費用を払って有機認証をとらないといけなく
なりました。

有機認証制度の現状と流れ

 実は、世界で有機農業をしている人たちの半分以上は、第3者認
証を取っていません。その理由として、1つには、監査費用が高い
ということ。(大きな組織以外ペイできない。)2つには、書類作
成や組織管理がとても大変なこと。(「わしゃ百姓じゃけん、書類
の管理なんぞできん!」これも困ったものですが・・・)。また、
有機農業をしている人たちは、直接、消費者の人たちとつながり、
(産直・生消提携)コミュニケーションを密にとり、消費者の人へ
の信頼と情報公開が十分なので、「うちは、認証をとっていない、
だから有機という表示はしていない、しかし、基準は、公の基準で
つくっている。高い費用を払うと、農産物が高くなり、消費者の人
たちにシワ寄せをしてしまう。」と消費者の人たちも納得づくでこ
うなっている。

IFORM(世界有機農業連盟)

 IFORMの使命は、有機農業を普及していくこと。第3者認証制度を
つくり、統一の基準をつくったことはいいことだった。しかし、大
きな組織、お金持ちの組織しか認証できなくなり有機のことばを使
えなくなってしまった。「今度は、小さい農家や中くらいの農家の
人たちにも、有機農業ができるような形つくりをせねば!」そのと
きに、日本の産直運動や、提携という仕組みが、モデルとして紹介
されました。消費者の人たちに、実際に農場に来てもらいチェック
してもらう方法、第3者認証制度とは違うけれど、(第2者とも若干
違う)「これも、有機認証と言ってもいいんじゃない?」というこ
とで、PGS(参加型有機認証制度)というものが生まれました。PGS
のメリットは、監査費用が少なくていいこと。消費者(食べる人)
が直接、見て、信頼してもらえること。「遠方より友来たり、こん
な嬉しいことはない。」と孔子さんも言っていたかと思いますが、
「遠方より消費者来たり。野菜を買ってくれた上、おいしいと言っ
てくれ、有意義な食べる人からの声を頂き、いつもありがとうと言
ってもらえる。」目が潤み、破顔一笑、農家にとって、こんな嬉し
いことはないんです。

 先進国だけでなく、途上国にも有機農業を広げていこうというム
ーブメントが起こり、盛んにPGSの仕組みが導入され始めています。

http://www.niconicoyasai.com/ja/?p=78
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「参加型有機認証制度」については以下の報告があります。興味
のある人は読んでみてください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

有機農業の参加型有機認証制度(PGS)
―ビジョンと理念を共有しよう―

http://www.ifoam.org/sites/default/files/page/files/pgs_concept_joaa2012.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「海千山千の時代」とは面白い表現です。私が関わっていた時代
の雰囲気そのものですね。この時代の生き残りを一掃しないと、日
本の「有機認証」はダメなままだと思っています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 また風邪をひいたようで、免疫を抑えるステロイド剤の副作用の
ようです。なかなか体調回復とはいきません。

 サーバーの移行が決まりました。こんどのサーバーは年間で1500
円ほど、今までは1400円/月ですから、10分の1です。驚くほど安
くなったものです。5月中には移行を完了する予定です。

 また、「さくらブログ」も同時に使用できるようになったので、
長らく休んでいたブログの方も(体調次第ですが)再開しようかな
と考えています。

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