安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>747号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------747号--2014.03.02------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「ネオニコチノイド系農薬」

-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
------------------------------------------------------------
ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
------------------------------------------------------------
---〔話題〕-------------------------------------------------

 私はもう一つ、宮沢賢治に関するメールマガジンを発行していま
すが、その賢治の名前が出てくるニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

東北大、イネ冷害の発生メカニズムを解明し被害の緩和に成功

「賢治の思いを一歩前へ―イネ冷害の克服―」
イネ冷害の発生メカニズムを解明し、被害の緩和に成功

 東北大学大学院生命科学研究科の東谷篤志教授(ゲノム継承シス
テム分野)らの研究グループは、古川農業試験場、名古屋大学、理
化学研究所、農研機構の協力、農林水産省新農業展開ゲノムプロジ
ェクトの支援のもとで、イネ冷害の発生メカニズムとして、葯にお
けるジベレリン生合成が低温で抑えられ活性型ジベレリン含量が低
下することを明らかにし、さらに、外部からジベレリン、また糖を
同時に与えることで冷害の被害を緩和させることに成功しました。
宮沢賢治の作品のなかには東北地方で冷害に立ち向かう思いが強く
記されています。本研究成果は米国植物生理学誌(Plant 
Physiology)のオンライン版2014年2月25日付けで公開され
ました。


【研究成果の要点】
 ・冷温(20℃程度)により、イネの花粉形成は著しく阻害され
る。
 ・その際、葯(花粉をつくる器官)のジベレリン(植物ホルモン
のひとつ)の生合成が抑えられ活性型ジベレリン含量が低下する。

 ・ジベレリン生合成を抑え草丈を低くし、倒伏し難い「緑の革命」
イネの形質は、冷害を起こしやすいことも明らかになった。

 ・花粉が作られる時期ピンポイントに、ジベレリンと同時に糖を
投与することで、冷温下においても花粉を作る能力が維持され収量
低下を抑える効果が確認された。

【研究の詳細】

 北海道から東北・関東にかけての太平洋側の地域では、春から夏
にかけて「やませ」と呼ばれているオホーツク海からの冷たく湿っ
た風が吹き込むことで、イネの低温障害(冷害)が発生し壊滅的な
収量低下が生じる。平成5年の大冷害ではその被害が甚大で、海外
から米を緊急輸入したことは記憶に残っている方も多い。

 イネ冷害の克服を目指した研究は古く、宮沢賢治の「雨ニモマケ
ズ」の一節にも「サムサノナツハオロオロアルキ」と記されるほど、
賢治が強く懸念した稲作上の課題である。本生命科学研究科のルー
ツのひとつとなる東北大学(旧)農学研究所は、昭和14年に冷害
対策を使命として設立され、宮城県古川農業試験場では冷害に強い
イネ品種の育種が行われ「ひとめぼれ」という優良品種が作出され
るなど、これまでに長い歴史と多くの研究が行われてきた。

 冷害の主要因は、冷温(20℃程度)により花粉が正常にできな
くなることで、その後、出穂しても受粉に至らず種子が結実しなく
なることにある。これまで、発生初期の葯は小さな器官であるため、
顕微鏡を用いた形態学的な解析が中心となり、また育種現場におい
ては経験的な掛け合わせにより冷害に強い種の選抜が行われてきた
が、本質的な冷害発生のメカニズムについては不明であった。

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=356326&lindID=5
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ジベレリンで冷害が防止できるというのはなかなかすごい発見で
す。今年の夏は冷夏になりそうという予報もあるので、今年に間に
合えばよいのですが。

 次は前回の「山崎パン偉い」に関連した話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

●自社トラックを持つ背景

 しかし、今回活躍した山崎製パンのトラック。トラックの車両を
見たことがある人もいると思いますが、トラックには「ヤマザキ」
のロゴがしっかりと書いています。つまり山崎製パンのトラックは
運輸業を営んでいる外部の会社のものではなく、自社グループで確
保している車両だったということを意味します。もし仮に、パンを
積んでいたトラックが山崎製パングループのものではなく、どこか
の物流業者のものだったとしたら、今回のようなエピソードは生ま
れなかったはずです。

 山崎製パンではグループ内に物流の子会社を2つ持っており、そ
こが工場から店舗などへの配送の大部分を引き受けています。

 しかし、ここで素朴な疑問が湧いてきます。なぜ山崎製パンは、
現在の潮流を踏襲して、物流を全面的にアウトソースしないのでし
ょうか?

 トラックを自社で持てば、トラックの減価償却費、維持費、駐車
スペースなどの固定費を抱えることになります。しかも最近はエネ
ルギーコストの高騰などが目立っています。売上がせっかく増加し
てもなかなか利益増加に結びついてこないのは、多分にそういった
背景が含まれているのです。

 それでもなお、山崎製パンが自社グループ内で物流網を確保する
のには、以下のような理由があるからだと推測できます。

理由1:十分な供給量

 山崎製パンの製品は、自社グループで運営している「デイリーヤ
マザキ」「不二家」などの店舗のほか、各社コンビニ、スーパーな
どに輸送しています。基本的に同社が扱う製品は「生活必需品」の
部類に入るため、景気や季節による変動はそれほど大きくありませ
ん。パンを広範囲に、安定的に、しかも大量に供給するのであれば、
自社グループのトラックをフルに生かすことができます。

 もっとも、山崎製パンも全ての物流をグループでまかなっている
わけではないようです。例えば「不二家」のケーキなどは、売れ行
きに季節的なブレがあります。ピーク時には外部の輸送業者を併用
することで、無駄なコストを抑えながら製品の供給を行う体制がと
られていることが推測されます。

理由2:トレーサビリティ

 日本語で「追跡可能性」と訳されるトレーサビリティ。10年ほど
前に騒ぎになった食品偽装などの事件をきっかけに、「食の安全」
に関する意識が非常に高まってきています。

 例えば、工場を出て店舗に届くまでの間に、大事なパンに異物が
混入したら……その責任があくまで輸送業者にあったとしても、山
崎製パンのイメージダウンは避けられません。パンを作るだけでな
く、店舗に届けるところまでをしっかり自社の管理下におくことで、
食の安全性を自社でコントロールすることが可能になるのです。

理由3:パンを届けるという社会的使命

 前述の通り、山崎製パンの作っているパンは「生活必需品」。だ
からこそ、確実に消費者の手元に届くような供給体制を持っていな
ければなりません。

 しかし、日本国内を走っている輸送業者のトラックの台数には限
りがあります。例えば2014年4月に予定されている消費増税の影響
で、駆け込み需要に伴う物流のひっ迫が指摘されています。家電や
家具など、耐久消費財の販売数量が増加する。そうでなくても年度
末は何かと物流量が増える時期です。これらの影響で、すでに輸送
業者のトラックは「満杯」の状態になりつつあります。

 生活必需品たるパンが輸送できなくなったら、私たちの生活に影
響が出てきます。そうした場合でも私たちの手元にしっかりとパン
を届けるためには、自社グループでトラックを確保しておくことが
一番確実な手段と言えるわけです。

 物流はほとんどのビジネスにとって欠かせないものですが、その
機能はあくまでも「コスト」という側面でしか語られない傾向があ
ります。しかし、食の安全を確保する、供給体制を確実なものにす
る、そういった観点から自社で物流機能を維持するという発想は、
将来の不測の事態を回避したり、あるいは企業の価値そのものを高
めるための「投資」という意味合いを持っているのです。

 今回はその投資がバッチリ当たり、ドライバーの活躍によって
“株価”も上昇したようです。これからも私たちにおいしいパンを
届け続けてくれることでしょう。

http://news.livedoor.com/article/detail/8575195/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 なるほど、自社トラックだから、あのような行動をとることがで
きたということなのですね。

 ここでも触れられていますが、このところ流通業界では人手が不
足して、輸送力が限界に来ているということです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

ドライバーが消える日 人手不足がますます深刻に
2014.02.10

 昨年11月ごろから急激に荷動きが活発化するなかで、トラック
不足が顕著になっている。消費増税や震災復興の需要、五輪ムード
などで物量が増加している側面もあるが、ハンドルの担い手が見つ
からないことで減車するトラック事業者も増えており、ドライバー
不足を深刻にとらえるムードが一段と強まってきた。

 長時間労働と、それに見合う賃金が確保できないトラック業界で
は適正運賃の収受とともに、若年労働力を確保するうえの足かせと
なっている運転免許制度の改正を求めて動いている。ただ、大きな
成果を得られていないのが現実で、こうした現状が続けば近い将来、
ドライバー不在による企業倒産も現実味を帯びてくる。

 中型免許が創設された平成19年6月以降、新しく普通免許を取
得したドライバーは総重量5トン未満の車両しか運転できない。大
ざっぱにいえば2トン車しか扱えないということだが、パワーゲー
トが装備されたトラックやロングボディーのタイプだと2トン車に
さえ乗れないのが実情だ。

 免許制度の改正から6年半が経過し、取得可能な年齢に達したと
同時に普免を手にしたドライバーの最年長者が今年、25歳を迎え
る。あと5年もすれば、およそ1700万人といわれる18〜30
歳の若年労働力が、トラック運送の世界では「まったく使いモノに
ならない」という状態になることも予想される。

 一方、いわゆる団塊の世代がバリバリの現役として活躍するトラ
ック運送業界だが、まもなく古希の年齢に達するのも事実。免許制
度の手直しを求めると同時に、業務に見合った賃金が払える適正運
賃の収受、さらには業種・職種ごとの特性を踏まえた労働関係法の
整備などについても早急な対策が不可欠だろう。

http://www.weekly-net.co.jp/logistics/post-9414.php
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いくらよいものを作っても、物流があってこそ初めて意味があり
ます。コスト削減の一点張りで物流をいじめてきた報いが来ている
と言えると思います。

 いい加減に「デフレマインド」を払拭しないと、あちこちで破綻
が生じてしまいます。「わが社は値上げしません」などという某大
手小売業者のようなことをしていてはいけないということです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「ネオニコチノイド系農薬」
------------------------------------------------------------

 少し前の記事ですが、こんなのがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

農薬残留基準:ネオニコチノイド系緩和方針凍結を申し入れ

毎日新聞 2014年02月03日 22時39分

 厚生労働省がネオニコチノイド系農薬の食品への残留基準を緩和
する案を検討していることについて、環境NGO「グリーンピース
・ジャパン」など5団体は3日、緩和方針を凍結するよう同省に申
し入れた。この農薬はミツバチ大量死の原因の一つと指摘されてい
る。5団体は「EU(欧州連合)が使用規制を始めた中、日本の行
政の対応は逆行している」と批判している。

 見直しの対象は、ネオニコチノイド系農薬「クロチアニジン」の、
野菜や穀類などへの残留基準値。すでに見直し案が同省薬事・食品
衛生審議会の部会で了承された。それによると、ホウレンソウでは
現行の3ppmから40ppmに、カブ類の葉は0.02ppmか
ら40ppmに、ミツバは0.02ppmから20ppmに引き上
げる。

 クロチアニジンは昨年12月、EUがミツバチ保護の観点から使
用規制に乗り出している。5団体は「ホウレンソウが特に問題。新
基準が許容する残留濃度をEUの規制基準で解析すると、子ども
(体重16キロ)が可食部分を40グラム食べただけで急性中毒を
起こす可能性がある」と指摘する。

http://mainichi.jp/select/news/20140204k0000m040113000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 相変わらずの毎日新聞クオリティです。この記事ではさっぱりわ
かりませんが、事実関係は以下のようなもののようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 厚労省は、10月4日から11月2日まで、農薬残留基準設定について
のパブコメ意見募集を実施していますが、この中に、EU(欧州連
合)で、ミツバチ被害防止のため、12月から使用規制されるネオニ
コチノイド系殺虫剤クロチアニジン(以下、クロチアという)の基
準改定が含まれています。

★アブラムシ駆除に適用拡大

 クロチアを有効成分とする農薬は、現在、81製剤(うち単剤28)が
登録されており、稲や野菜や果実ほかに適用されています。

 その残留基準は2009年にも改定され、私たちは、2ppm以上に設定
された39作物の基準設定に反対しましたが、受け容れられませんで
した。

 今回の改定は、16%クロチア水和剤と0.5%クロチア粒剤に係わ
るもので、主として、アブラムシ駆除を目的に、次のような登録変
更が申請されたことによります。

(a)16%クロチアニジン水溶剤の15作物への適用拡大

こまつな、未成熟とうもろこし、豆類(未成熟、ただし、えだまめ
を除く)、非結球あぶらな科葉菜類(こまつな、チンゲンサイを除
く)、みつば、しゅんぎく、ほうれんそう、パセリ、セロリ、わけ
ぎ、あさつき、はくさい、かぶ、とうがらし類、キウイ

(b)16%クロチアニジン水溶剤の使用回数や使用時期の変更:

チンゲンサイ(収穫14日前まで→収穫7日前まで、3回以内→4回以内)、
うめ(収穫3日前まで→収穫前日)

(c)0.5%クロチアニジン粒剤の6作物への適用拡大

はくさい、かぶ、こまつな、しゅんぎく、ほうれんそう、チンゲン
サイ

★緩和によりTMDIは倍増

 その結果、大幅な残留基準緩和が提案されました。主な作物の残
留基準の改定案は、次のようです。

表1 クロチアニジンの残留農薬基準の推移 (単位:ppm)

作物名  2006年基準 2009年基準 2013年基準案

かぶの葉 0.02  0.02  40
ほうれんそう 0.02  3    40
みつば   0.02  0.02    20
パセリ   2   2    15
ケール     0.02    1     10
こまつな 0.5   1    10
チンゲンサイ 5   5    10
非結球あぶらな科葉菜類(こまつな、チンゲンサイを除く)
      5   5    10
しゅんぎく 0.02  0.2   10
セロリ   5   5    10
その他のハーブ 5  5    10
とうがらし類(その他なす科野菜として)
      1   1    10

 このような基準の大幅緩和の結果、TMDI(理論最大一日摂取
量)は、表2のように、いままでの、約2倍になりましたが、厚労
省は、TMDIとADI(一日摂取許容量)の比は、安全の目安と
する80%には届かないから、問題ないとしています。

http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/kiji/t26601.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このあとに反対の論が続くのですが、この「反農薬東京グループ」
の記事は事実をわりと正確に伝えていて、好感が持てます。毎日新
聞とは大きな違いがあります。

 ここで省略している反対論の中心は、「暴露評価」で、幼児の暴
露率が高いということです。

 以下は厚生労働省が発表している、パブリックコメント用の参考
資料から。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

(3)暴露評価

 各食品について基準値案の上限までクロチアニジンが残留してい
ると仮定した場合、国民栄養調査結果における各食品の平均摂食量
に基づき試算される、1日当たり摂取する農薬の量のADIに対する比
は、以下のとおりである。

 なお、本暴露評価は、各食品分類において、加工・調理による残
留農薬の増減が全くないとの仮定の下に行った。

TMDI/ADI(%)   注)
国民平均      34.8
幼小児(1〜6 歳)  63.0
妊婦        29.2
高齢者(65 歳以上) 38.3

注)TMDI試算は、基準値案×各食品の平均摂取量の総和として計算している。

http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000104517
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 確かに、幼児では50%を越えています。この数字は「すべての農
産物に、基準値上限の農薬が含まれていたとき」のものです。実際
の暴露は当然これよりはるかに下回りますから、最悪の場合でもADI
を越えないと確認できればよさそうなものです。このあたりは感じ
方の問題かもしれません。

 さて、上記の毎日新聞の記事では、「ホウレンソウが特に問題。
新基準が許容する残留濃度をEUの規制基準で解析すると、子ども
(体重16キロ)が可食部分を40グラム食べただけで急性中毒を
起こす可能性がある」と書いています。

 これはEUで次のような特殊事情があることを利用したデマ宣伝
です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 EUは2013年12月から、ネオニコチノイド系農薬のうちの3種の使
用制限を始める。先週、NHKが「クローズアップ現代」で取り上げ
たこともあり、日本でもにわかに関心が高まっているようだ。だが、
EUの規制の中身や日本の対応を正しく把握したうえで議論が行われ
ているとは思えない。

 この問題、かなり複雑だ。簡単に「予防原則の適用を」と言える
ような話ではない、と私は思う。重要な情報源をいくつか、ご紹介
したい。

 一口にネオニコチノイド系農薬といっても、種類はさまざま。ミ
ツバチに対する毒性もさまざまだ。そのうちの3種、クロチアニジ
ンとイミダクロプリド、チアメトキサムについて、欧州委員会は使
用規制を決めた。ミツバチが訪花する作物と穀物への種子消毒や土
壌処理、茎や葉への散布などを止める。ただし、種子処理、土壌処
理の規制は1月から6月までの播種に限るなど、全面的な禁止ではな
く、例外的な使用方法なども明示されている。今年12月から2年間
にわかって使用を制限し、その間に研究を進める――というのが主
な内容だ。

http://www.foocom.net/column/editor/10031/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ネオニコチノイド系農薬と蜜蜂というのはこの数年いろいろと言
われてきたネタですね。

 この件に関しては、農水省の見解は以下のようなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 我が国では、2008年から2009年にかけて蜜蜂の蜂群数が減少し、
一部地域において花粉交配用蜜蜂の不足が生じました。その原因と
して、天候不順や寄生ダニの被害等により蜜蜂が十分に繁殖できな
かったことや、オーストラリアで病気が発生したため2007年11月か
ら同国からの女王蜂の輸入が見合わされていたことなどが考えられ
ました。養蜂家などには、農薬の影響ではないかとする声もありま
した。

 一方、欧米では、働き蜂のほとんどが女王蜂や幼虫などを残した
まま突然いなくなり、蜜蜂の群れが維持できなくなってしまう「蜂
群崩壊症候群」(CCD)が2000年代から問題になっています。米国
では、問題が明らかとなった2006年以降、5年連続で蜜蜂の群れの
3割以上が越冬できずに消失し、2011年の冬にも22%の群れが越冬で
きなかったと報告されています。日本ではこのような現象は見られ
ていません。

(略)

 2010年度から2012年度まで、新規女王蜂の生産、ダニ防除、スト
レス緩和等の対策技術に加えて、農薬使用に伴ってどのように蜜蜂
の被害が発生するのかを解明するため、「ミツバチ不足に対応する
ための養蜂技術と花粉交配利用技術の高度化」の研究を行いました。

 我が国では、夏に水稲のカメムシ防除を目的として農薬を使用す
る時期に、蜜蜂の被害が多く報告されています。これは、夏には蜜
蜂が利用できる花が少なく、稲の花粉を求めて蜜蜂が水田を訪れる
ことと関連しているのではないかといわれています。そこで、水田
地帯において、ネオニコチノイド系農薬をはじめ各種の殺虫剤が散
布される時期に、周辺の蜜蜂が受ける影響や農薬への曝露量等を調
査しました。現在、調査結果の解析中です。終了次第、公表します。

http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_mitubati/qanda.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 まず、話題になっていた「蜂群崩壊症候群」は日本では起こって
いない、というのがマスコミが報道しない事実です。

 それに引き続き、ネオニコチノイド系農薬と蜜蜂の被害について
は、関連があるだろうとあっさり認めています。

 カメムシ防除にネオニコチノイド系農薬を使ったとき、蜜蜂が来
るとまずい、という当たり前の話です。人間にはほとんど害がない
とされていますが、昆虫に害がないようでは防虫剤の役目を果たせ
ません。

 上のfoocomの松永さんの記事にもありましたが、カメムシの被害
をどう防ぐのかということも含めて、冷静な議論と判断が必要なと
ころです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ネオニコチノイド系農薬は、人へのリスクは小さい。従来広く使
われてきた有機リン系殺虫剤が、人へのリスクの大きさから強い批
判にさらされ、その代わりのネオニコチノイド系殺虫剤は登場と同
時に歓迎され、一気に普及した。農業者の中には「ネオニコがだめ
ということは、また有機リン系に戻れということなのか? ミツバ
チより人に影響がある方がマシということなのか」と怒りを口にす
る人もいる。

http://www.foocom.net/column/editor/10031/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 今、ネオニコチノイド系農薬反対を言っている人は、別に難しい
ことを考えているわけではなくて、「ネタ」に反応しているだけな
のでしょう。

 当初誰かが「危険だ」と言った、米軍の「オスプレイ」が反対運
動のネタになったとたん、今では誰も本当に危険なのかどうかは確
認しようとしないのも同じです。

 「ネタに思考停止」が「意識の高い人」の共通の弱点なのだと、
改めて思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 一週間ほど入院していまして、現在は自宅で安静と言われていま
す。15年近く、一度も休まずに発行できたのが自慢なこのメール
マガジンも、ちょっと先行きがわからなくなってきました。この先
でまた一カ月ほど入院しなくてはなりません。

 病院ではもちろんネット接続の設備はありませんが、先日買った
スマホに、「テザリング」機能がついていて、試したところ問題な
く接続できました。入院中でも、元気でいれば発行は可能なのです
けれど。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-747号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数3716名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「[\]安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/