安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>737号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------737号--2013.12.22------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「食物アレルギー」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 今週は上海に行っていました。ところが途中でノロウイルスにや
られてダウンしてしまいました。仕事で数人一緒に食事していたの
に、どうも私だけが感染したようです。

 私以外は若い人なので、年齢の違いもあるのかもしれません。そ
れともホテルの部屋が悪かったのか…。

 約1日半、ホテルで寝ていました。ようやく起き上がって、やっ
とのことで帰国したのですが、妻にそのことを言うと、早速息子の
ところに電話して、孫を連れてきてはいけない、などと言われてし
まいました。

 症状はほぼ収まったのですが、まだまだ回復というわけにはいき
ません。今回は短めですが、ご容赦を。

 さて、ちょっと驚きの事件がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 盛岡市保健所は16日、盛岡市玉山区の総菜製造業「岩手ファー
ム」の食品加工場で製造された「味付けゆでたまご」から動物用医
薬品が検出された、と発表した。製造方法の改善が確認されるまで、
同社を営業禁止処分にした。

 この医薬品は塩化ジデシルジメチルアンモニウム。畜舎の消毒な
どに使われる消毒・殺菌剤で、食べ物には使用できない。保健所の
担当者は「健康被害の原因となることは考えづらい」とするが、購
入者には念のために食べないように呼びかけている。

 岩手ファームによると、9月後半から、この添加物をカビ防止の
ため卵の殻部分に使っていた。動物用医薬品と認識していたが、担
当者は「基準値を下回れば、食べ物にも使えると勘違いしていた。
消費者に申し訳ないことをした」と釈明している。

http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312170061.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもカビのクレーム対策としてやったらしいのですが、どうし
てこういう発想になったのかもう一つ理解できません。養鶏と同じ
経営でやっているのなら、手近にあったということなのでしょうか。

 ゆで卵にカビというのはどんな状態なのかと思っていると、こん
な記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 盛岡市保健所によると、岩手ファームは、製造している味付けゆ
でたまごの表面にカビが生えるのを防ぐために、今年9月頃から、
違反添加物である動物用医薬品を鍋に加えてたまごをゆでていたと
いう。

http://prayforjp.exblog.jp/20112608/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 表面にカビが生えるというのは食品として成立していないです。
衛生管理や温度管理をすっ飛ばして明後日の方向に対策が向かって
いたようですね。

 次はFood Watch Japanに連載中の、

繁盛の秘密・付加価値の正体
http://www.foodwatch.jp/tertiary_inds/truevalue

 というコラムに、「メニュー偽装」について興味深い意見が出て
いましたので紹介します。この連載はいつもなかなか面白いので、
楽しみに読んでいます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 長く繁盛を持続させている店は、店全体がよく整理されていて、
全体が与える印象がまとまっています。外観、内装、什器備品、食
卓、食器、ユニフォーム、人の立ち居振る舞いや話し方、そして商
品(料理)などなど、これらが全体として一つの統合された印象を
作り出しているものです。

(略)

 ホテル、とくにシティホテルやリゾートの名店は、統合された店
の例と言えます。ファミリーレストランやディナーレストランには、
そのようなホテルの模倣が見られるものです。かつて流行した大型
喫茶店も、基本的にはホテルのラウンジを模倣したインテリアが多
かったものです。

 さて、ホテルでも、その全体の統合は料理にも及んでいなければ
ならないわけですが、近年はここに問題を生じる潜在的な可能性が
増えてきました。

 ホテルが長く培ってきた統合された世界は一つの歴史であり、と
きどき革新を受容することはあっても、どちらかというとお客に変
化を感じさせたくない部分があります。ところが、農林水産物の生
産、食品加工の技術、これらの流通は、日々進歩し、抜本的な革新
も多くあるものです。そこに齟齬を生じることがあるわけです。

 小型のエビを例に取れば、かつてはそれはシバエビというものが
標準でした。しかも、それは国産であるのが普通だった。それは通
年安定して供給されるものではなかった。ところが、生産、流通の
革新で、同様の大きさで味もよいバナメイエビというものがアジア
等の地域で生産され、輸入されるようになった。それは、味、品質
としては、ホテルのスペックに合うので当然使おうということにな
ります。ところが、「バナメイエビ」という表示が、ホテルの統合
された世界観からはずれるという感覚が残ってしまう。そこで、バ
ナメイエビを使いながらメニュー表に「芝海老」と書いてしまう、
「筆が滑ってしまった」ということが起こり得るわけです。

 同様に、インジェクションビーフ(メルティークビーフ)を使い
ながら、そうは書けない、「○○牛」と書きたい、いや書いてしま
った、そういう衝動が起こり得ることは十分考えられます。

http://www.foodwatch.jp/tertiary_inds/truevalue/37124
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 実際はたぶんこんなところだったのだろうな、と私も思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「食物アレルギー」
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 このところ「学校」と「アレルギー」に関するニュースをよく見
かけます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食物アレルギーのある公立小中学生約4200人を対象とした文
部科学省の抽出調査で、原因食品を取り除いた給食を提供されてい
る児童生徒が61・1%にとどまることが16日分かった。28・
1%は自分で原因食品を取り除いて食べており、10・8%は昼食
に弁当を持参して対応していた。

 文科省は学校向けのガイドラインで、誤食事故を防ぐには原因食
品を除いた給食を出す方式が望ましいとしているが、対策の進んで
いない現状が明らかになった。

 同省担当者は「調理員不足や施設整備の遅れが原因」と分析して
いる。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013121601001532.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「自分で取り除いている」ようではアレルギーは防げないのでは
ないかと心配になります。

 それで済むのなら、食品業界の苦労は何なのだ、といったところ
です。

 でも、引き続きこんな報道もあったのです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今回の調査は、去年12月、東京・調布市の小学校で食物アレル
ギーのある女子児童が給食を食べたあとに亡くなった事故を受けて、
文部科学省が全国の公立の小中学校と高校を対象に9年ぶりに行い
ました。

 その結果、食物アレルギーがあると学校に届けられている子ども
は全体の4.5%に当たる45万3962人と、9年前の1.7倍
に増えていることが分かりました。

 しかし、このうち医師の診断書などが提出されているのは21%
にとどまっていて、明確な根拠がないまま対応している可能性があ
ることも示されました。

 特に、重いショック症状が出たことがあるとされる子どもでも3
7%、緊急時に備えて「エピペン」と呼ばれる自己注射薬を持って
いる子どもでも31%しか医師の診断書などは提出されていません
でした。

■学校現場では混乱も

 根拠のない届け出は学校現場の大きな負担となっています。

 このうち横浜市立小机小学校では、以前は保護者の届け出だけで
も児童を食物アレルギーと判断し、給食から原因とされる食材を取
り除く対応を行っていました。

 しかし、「卵にアレルギーがある」と言いながら「うずらの卵や
アイスクリームは食べられる」といった本当に症状が出るのか疑問
なケースも少なくなかったといいます。

 このため学校では今年度から、医師の診断に基づく届け出でなけ
れば給食のアレルギー対応はしないように改めました。

 その結果、届け出は2割ほど減り、重い症状が出る危険がある子
どもの対応に集中できるようになったということです。

 酒井均校長は「より確実な情報に基づいて学校が判断したいとい
うことで決断しました。緊急時の対応もそれぞれ違うので、そのた
めにも正しい診断に基づいてその子にあった適切な対処ができる学
校にしていきたい」と話しています。

 一方で、食物アレルギーを巡る専門知識を持つ医師が不足してい
ることも混乱に拍車をかけていると指摘する声もあります。

 私が取材した小学6年生の女の子は、これまで複数の医療機関で
血液検査を受け、少しでも反応が出た20種類近くの食材をすべて
アレルギーと届け出て給食から取り除いてもらっていました。

 医師から「念のため食べないように」と指示されていたからです。
しかし、血液検査ではアレルギーの疑いがあることまでは分かって
も、本当に症状が出るかはその食材を食べてみる「負荷試験」と呼
ばれる検査を受けなければ分かりません。

 このため女の子は、専門医がいるさいたま市民医療センターで原
因とされる食材を食べて症状が出るかどうかを調べてもらいました。

■この日試したのは「ごま」。

 医師の管理のもとで米粒ほどの量から食べ始め、徐々に量を増や
していきましたが、4グラム食べても症状は出ず、ごまのアレルギ
ーはないと診断されました。

 女の子の母親は「これからも疑わしい食材についてアレルギーが
あるかどうかはっきりさせるため試験を受けていきたい」と話して
いました。

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2013_1219.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アレルギーが重篤な症状を引き起こすものであるのは間違いあり
ませんが、「なんちゃって」アレルギーも多いということのようで
す。

 こんなニュースもありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

食物アレルギー:乳製品アレルギー男児にバター提供−−横浜の保育
園 /神奈川

 横浜市は18日、市立川井宿保育園(旭区都岡町)の給食で、乳
製品にアレルギーのある男児(3)に、バターとベーコン入りのソ
ースがかかった魚のホイル焼きを誤って食べさせたと発表した。ア
レルギー症状は起きなかった。

http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/m20131219ddlk14040238000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こんな「事件」を報道すること自体どうかしています。「症状が
出なかった」のは結果としては本当のアレルギーではなかったとい
うことでしょう。

 とはいえ、アレルギーというのはなかなか簡単ではありません。
私の弟は小さいとき「そば」アレルギーで死にかけたことがありま
す。

 ところが、先日会ったとき、うっかり「そば」を食べたけれど、
何ともなかったと言っていました。知らないうちにアレルギーが治
っていたようです。

 また、先に記事にありましたように、何でもアレルギーにしてし
まう「名医」がのさばっていることも心配です。

 最近の研究では、アレルギーは治癒可能だそうです。パッチテス
トなんかでびびらずに、きちんと診断を受け、治療していくように
したいものです。

 アレルギーと診断して、「食べるな」で終わり、つまり治療する
気のない「名医」には近寄らないことです。

 最後は少しネタ気味ですが、こんな話題をどうぞ。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Susan Lynch氏率いる研究グループでの実験では、犬を飼っていな
い家庭と、屋内もしくは屋外で犬を飼っている家庭の両方で家の中
のホコリを集め、それを水に混ぜて若いマウスに与えた。そして、
アレルギー源となるすり潰したゴキブリもしくは卵のタンパク質を
マウスに与えて免疫システムを刺激したという。

 その結果、犬を飼っている家のホコリ入りの水を与えられたマウ
スは、アレルギー反応が全くないか、あったとしてもその反応は弱
かったという。もう一方のグループのマウスには、鼻や気管支にア
レルギー症状がみられたとのこと。マウスの腸内を調べたところ、
犬のホコリを体内に取り込んだマウスの腸内からはラクトバチルス
・ジョンソニーと呼ばれる微生物がたくさんみつかったのだそうだ。
犬のホコリを体内に取り込んでいないマウスにこの微生物を与えた
ところ、アレルギー反応を押さえる働きが確認できたとのこと。

 10年以上も前に米国で行われた調査でも、家で犬や猫といったペ
ットを飼っている子供はペットを飼っていない子供と比べて、アレ
ルギーや喘息になりづらいことが分かっている。欧州でも同様の研
究が行われており、ペットだけでなく家畜でも同様の効果が得られ
ることが分かっている。

http://www.zaikei.co.jp/article/20131219/169176.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私の息子も重いアトピー性皮膚炎でした。その子もときどきアト
ピーのような感じが出るのですが、いつの間にか消えています。

 生まれたときから犬二匹猫一匹と一緒に暮らしているからではな
いかと私は思っています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 冒頭にも書きましたが、上海ではひどい目に会いました。おかげ
でイベントには出られないし、書類作りも遅れてしまい、明日から
休日返上です。

 上海の地下鉄で「大気汚染情報」を流していました。「重度汚染」
ということで泣き顔マークが出ていました。雨が降るか風が吹くか
しないとひどいことになるようです。

 結局のところ、汚染は「拡散」するしかないのかもしれません。

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