安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>734号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------734号--2013.12.01------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「GMトウモロコシとラットの腫瘍」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 最近は「秘密保護法案」について、中核派の機関紙かと思うよう
な過激な見出しが踊る朝日新聞ですが、こんな記事を見つけました。
見出しだけを読むとアレ?と思う書き方ですが…。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「食の安全」も特定秘密の可能性 森担当相

2013年11月28日21時45分

 森雅子・秘密保護法案担当相は28日の参院国家安全保障特別委
員会で、「食品の安全」の情報も特定秘密に指定する可能性がある
との見解を示した。

 森氏は食品安全も担当している。みんなの党の小野次郎氏から、
自らが所管する分野で「法成立後、特定秘密を扱う仕事をするか」
と質問され、「食品の安全に関わる場合、テロ対策で扱う場合もあ
り得る」と答弁。「食品の中に、テロ(リスト)が、何か毒物を入
れる恐れのある情報がもし入手された時、取り扱うこともあるかも
しれない」とも述べた。

http://www.asahi.com/articles/TKY201311280414.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何のことはない、テロの手段として食品が使われる可能性もある、
というだけのことです。

 国民の安全を考えるなら、当たり前としか言いようがないです。

 新聞記事は見出しだけしか読まれないことが多いので、「見出し
でウソをつく」というテクニックが使われるのです。この法案に少
しでも不安感を持たせたら勝ち、なのでしょうが、ひどいものです。

 次は同じく朝日新聞の、算数ができない話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

夫のランチ代、ワンコイン以下 弁当派が平均引き下げ

2013年11月23日05時44分

 既婚男性がランチにかけるお金は、「ワンコイン」の500円以
下――。「いい夫婦の日(11月22日)」にちなんだ明治安田生
命保険の調査で、こんな結果が明らかになった。「アベノミクス」
で株価は上がり、企業の利益は増えているが、その効果はまだ広が
っていないようだ。

 調査は10月半ばに明治安田がインターネットで実施し、20〜
50歳代の既婚の男女1051人が回答した。

 男性の平日のランチ代は平均437円で、前年調査より98円減
った。金額別では、自ら弁当を持参するとみられる「0円」が30
%で最も多く、「500円台」が25・6%で続く。

 一方、既婚女性の平均は、男性の1・8倍の778円。「1千円
〜1500円未満」が35・5%で最も多く、続いて「0円」が1
8・4%だった。明治安田は「妻はたまのランチでちょっとしたぜ
いたくを楽しんでいるのではないか」としている。

http://www.asahi.com/articles/TKY201311220844.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう発表をした明治安田生命の担当者が馬鹿なのですが、そ
れをそのまま記事にしてしまうとは。

 弁当も当然原価ゼロではありません。こういう場合はかかってい
る金額が不明の弁当を食べている人を除外しないと意味のある数字
にはなりません。

 「弁当派」が30%と書かれていますので、正しい値は437×
10÷7で、約620円ほどでしょう。小学生の問題です。

 最後は現実世界の馬鹿な事件の話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

毒殺された犬100匹、大都市の飲食店に出回る―中国広東省

 中国南部、広東省化州市の警察によれば、10月末から11月初
めにかけて、現地で毒殺された犬100匹余りが食用として同省の
大都市、広州市や深セン市の飲食店に販売されていた。新快報が2
6日伝えた。

 毒殺された犬は、このほど現地当局が強制取り壊しを行った犬肉
業者が出荷していた。この業者は路上で見つけた犬を毒殺し、回収
する業者から買い取り、食用として加工、販売。売れ行きは良く、
1日に平均10匹を出荷していたが、周囲の人の通報で摘発され、
関係者ら4人が逮捕された。

 犬の毒殺には青酸ナトリウムを仕込んだ餌を使っており、これを
食べた犬は1分以内に死ぬという。こうした犬の肉を食べることは、
人体にも危険だ。
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/366996/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 やはりこういう話は中国人の独壇場ですね。発想のユニークさと、
平然とこういう行為を行える神経はさすが中国人です。

 念のため言っておくと、私は中国人大好きでして、慇懃無礼な日
本人サラリーマン(新聞記者とか)よりはるかに好感を持っていま
す。しかしワイルドかつデンジャラスなもので、遠くで見ている分
には面白いですが、一緒に暮らすのは無理のようです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「GMトウモロコシとラットの腫瘍」
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 「食品安全情報blog」で、こんな記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ElsevierはFood and Chemical Toxicologyの論文取り下げを発表

 Gilles Eric Se'raliniらによる"Long term toxicity of a
Roundup herbicide and a Roundup-tolerant genetically modified
maize,"はFood and Chemical Toxicologyによって取り下げられた。

 この論文は発表直後から多数の懸念を表明する手紙が編集者に提
出された。雑誌の慣例に倣ってこれらの手紙は著者からの反応と一
緒に雑誌に発表された。編集長はピアレビュープロセスなどの再検
討を行い著者に生データを求めた。詐欺やデータの不正は見つから
なかったが実験デザインには十分な懸念があった。ピアレビュープ
ロセスでは問題点が指摘されていたがそれでも発表する価値がある
と判断されていた。さらに生データを吟味し、Food and Chemical
Toxicologyが発表するレベルに達していないと判断された。

■GMトウモロコシとラットの腫瘍を関連づけた論文は取り下げられた

 著者が反対しているにも関わらず出版社がとりさげた

 ほぼ全ての科学者からの軽蔑に屈して、Food and Chemical Toxico
logyはGMトウモロコシがラットで重大な病気を引き起こすと主張する
論文を、著者が撤回を拒否したため、出版社が取り下げた。この論文
はフランスのCaen大学の分子生物学者Gilles-Eric Se'raliniらによ
るものである。この動きは驚くべきことではない。

■GMトウモロコシとがんの研究は取り下げられた−専門家の反応

 ラットへのGMトウモロコシの影響に関する議論のある研究が雑誌か
ら取り下げられた

 この研究はラウンドアップ耐性遺伝子組換えトウモロコシがラット
にがんを誘発する可能性があることを示唆したもので、Gilles-Eric
Se'raliniらがFood and Chemical Toxicologyに発表したものである。
サイエンスメディアセンターの世界的ネットワークは、この論文が発
表された2012年9月に非常に多くの、概ね批判的意見を集めていた。

 今回この雑誌からプレスリリースが発表され、調査を完了したので
この論文を取り下げるとしている。発表によると調査の結果「詐欺や
意図的データの不当表示の根拠は見つからなかったが、動物の数や選
んだ動物系統などについて正当な懸念がある。・・生データの詳細な
調査の結果、このサンプルサイズの小ささでNK603についてもグリホ
サートについても、総死亡や腫瘍頻度に何らかの役割があると結論す
ることはできない」

 以下に英国SMC が集めた専門家のコメントを掲載する。

▼Imperial College Londonの生化学薬理学Alan Boobis教授

 科学論文の取り下げは最後の手段である。たとえ決定的でなくて
も論文は科学に貢献する。知見の再現性が重要な理由である。しか
しこの場合のように論文の結論が知見に対してあまりにも過剰解釈
であり、それがメディアや一般の人々の関心をひく場合には問題が
ある。Se'raliniらの論文については雑誌は責任ある適切な対応を
したと思う

▼Sainsbury LaboratoryのプロジェクトリーダーJonathan Jones教授

 Food and Chemical Toxicologyを祝福する。この論文のデータは
グリホサートとGMトウモロコシががんを誘発することを示唆しない。

▼John Innes Centre長Dale Sanders教授

 信頼できる結論を出すには実験のデザインが重要である。多くの
研究で同じ結果が出れば科学に基づいた政策を作ることができる。
許容できる水準に満たない論文の取り下げは、特にヨーロッパのGM
作物を巡る議論においては重要である

▼John Innes CentreグループリーダーCathie Martin教授

 この論文の大きな欠陥を考えれば取り下げは正当である。

▼Cambridge大学公衆のリスクの理解に関するWinton Professorで
ある David Spiegelhalter教授

 この論文はざっと見ただけで出版に値するものではないことがわ
かるもので、ピアレビューが適切に働いていないことを示す。しか
しそれを取り下げたことは何もしないよりはいい。残念ながらこの
論文取り下げは発表時ほど注目されないだろう。

▼UC Riverside自然農業科学部植物バイオテクノロジーAlan
McHughen博士

 取り下げは遅すぎる。この論文は決して発表されてはならないも
のだった。

▼Saskatchewan大学Cami Ryan教授

 取り下げは正しいが、Se'raliniが雑誌の編集者から選択肢とし
て提示された取り下げを選ばなかったことは残念である。

▼Vancouver Island大学生物学部Robert Wager教員

 私は雑誌の編集者に、Se'raliniの論文について問題があると送
られた16の手紙のうちの1つを書いた。取り下げは良いことだが、
残念ながらSe'raliniは一部のGMの危険性を信じている人たちから
殉教者とみなされるだろう。疑似科学が恐怖を生み出す力をなめて
はいけない。一度信じ込まれると、事実がその恐怖を消すことは滅
多にできない。

 Se'raliniの研究が世界中の食品安全機関から厳しくしかられた
のはこれで3度目である。彼らのグループの全ての論文が「不適切
なデザイン、解析、報告」である。私は主流メディアがこのような
欠陥にもっと気をつけて、本当の専門家に取材することを望む。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20131129#p9
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何だかボロクソに言われていますね。普段は冷静だろう科学者が
ここまで言うのは、やはり相当怒らせるような内容だったのでしょ
う。

 とはいえ、悪口だけだと「政治的圧力」などと勘違いする人もい
るでしょうから、昨年に発表された、冷静な批判を紹介しておきま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 欧州食品安全機関(EFSA)は10月4日、遺伝子組換え(GM)トウモ
ロコシNK603とグリホサート含有農薬に毒性の可能性があるとする
研究論文の初期審査を終え、リスク評価として有効とみなすには科
学的質が不十分であるとの結論を発表した。概要は以下のとおり。

 EFSAの初期審査により、当該論文に略述されている研究の計画法、
報告及び分析が不適切であることが判明した。この研究を十分に理
解できるよう、EFSAは執筆者のSeralini らに主要な追加情報の開
示を要請した。

 このような不備があることは、EFSAが現状では著者らの結論を科
学的に健全なものとみなし得ないことを意味する。論文中で説明さ
れている研究の計画法と方法論に関する数多くの問題点は、実験ラ
ットにおける腫瘍の発生について、いかなる結論をも下し得ないこ
とを意味する。

 よってEFSAは、著者らが発表した情報を根拠に、NK603に係る従
来の安全評価を見直す必要はなく、グリホサートに係る現行評価に
おける知見を検討する必要もないと考える。

 EFSAは、世界的に合意を得た研究・報告ガイドライン等、広く認
められている適性科学規範に照らして当該論文を評価した。

 本審査作業グループの座長は次のようにコメントしている。

「EFSAの声明が当該研究の結果にではなく、方法論に焦点を当てて
いることに驚く向きもあろうが、ここがまさに問題の核心である。
研究を行う際には、適正な枠組みを確保することが肝要である。明
確な目的や正しい計画法と方法論を持つことで揺るぎない基盤が出
来、そこから正確なデータと妥当な結論が生じる。このような要素
がなければ、信頼できる有効な研究となる見込みはない。」

 本日発表する初期審査結果は、2段階に分けたプロセスの最初の
ステップとなるもので、2回目の分析結果は本年10月末までに発表
する予定である。2回目は著者らから得た補足情報を考慮に入れる。
著者らは、研究文書や手順書をEFSAに提供して、この研究ができる
だけ明確に理解されるようにする機会が与えられる。加盟国による
当該論文の評価概要書、グリホサート評価を担当しているドイツ当
局の分析書もこれに含まれよう。

【初期審査で判明した点(全9項目)】

 EFSAの遺伝子組換え生物(GMO)、農薬及び科学評価ユニットか
ら選抜したメンバーで構成されるタスクフォースは、当該論文が適
正に実施・記録された研究とみなされるために、解決しなければな
らない問題点の一覧を以下のとおりまとめた。

1. 2年間の研究で用いたラットは、約2年の平均寿命期間中に腫瘍
を発現しやすい系統である。よって観察された腫瘍の発生頻度は、
ラットに施した処置とは無関係に、この系統特有の腫瘍の自然発生
率から影響を受けるが、この点が考慮・言及されていない。

2. ラットを10の試験群に分けているが、対照群はわずか1試験群し
か設定されていない。これは4試験群、つまりグリホサート含有農
薬処理済みGMトウモロコシ又は未処理GMトウモロコシを給餌された
全ラットの約40%に適切な対照群が存在しなかったということであ
る。

3. 当該論文は世界的に認められた標準的手法、すなわち、実験の
準備・実施に関するプロトコルに従っていない。そのような手順の
多くはOECDが定めている。

4. OECDガイドラインによれば、この種の実験では、試験群ごとに
最低50匹のラットが必要と規定されているが、著者らは10匹ずつし
か用いていない。この数では、腫瘍の発生率が偶然か処置の結果に
よるものかを判別するに足りない。

5. 研究目的は、研究が答を与えるべき疑問点であるが、著者らは
その研究目的を述べていない。研究目的は、研究の計画法、適正な
サンプルサイズ、データ解析に用いる統計的手法等、肝要な要因を
定義づけるものであり、これら全てが結果の信頼性に直接影響する。

6. ラットに給餌した餌の組成に関する情報がなく、保存方法や含
まれていた可能性があるかび毒その他の有害物質の詳細が不明であ
る。

7. 摂取量が不明であるため、ラットの農薬暴露量を正しく評価で
きない。著者らは、植物への農薬散布量とラットの飲料水への添加
濃度について言及しているだけで、実際に摂取した飼料・飲料水の
量については不明である。

8. この論文では、一般的に用いられている統計解析手法を採用し
ておらず、研究開始前に手法を定めていたかどうかも述べられてい
ない。用いた手法の妥当性について照会中であるが、腫瘍発生率の
記録には疑問がある。論文には、実験動物の脱落(Drop outs)に
関する要約、偏りのない処置結果の推定といった重要なデータが盛
り込まれていない。

9. 腫瘍以外に観察された病変に関する記録等、研究で計測したエ
ンドポイントの多くが論文中に記載されていない。EFSAは著者らに、
公開性と透明性を確保する目的で全てのエンドポイントを開示する
よう要請した。

http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03680850149
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 エサの内容も、食べた量も不明というのは驚きます。これではま
ともな科学者は怒って当然です。

 でも、立場が変わると、こういう紹介の仕方になって、こちらが
科学的に正しいと信じている人もいるのです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

遺伝子組み換えトウモロコシの長期給餌試験でラットに早死と腫
瘍が多発  フランス・カン大学研究グループが突き止める

 フランス・カン大学の研究グループが二年間の長期試験結果、遺
伝子組み換え(GM)トウモロコシを与えたラットが明らかに早死し
たり腫瘍が多発することを突き止めた。 研究グループは、こうし
た健康障害の原因は、GMトウモロコシによる内分泌のかく乱や、挿
入遺伝子の過剰発現とその代謝の結果で説明できるとしている。試
験に使われたのはモンサントの除草剤ラウンドアップ耐性コーン。
GM食品お安全性は従来90日間の短期試験で判断され、安全とのお
墨付きが与えられてきた。カン大学の研究はこれまでの安全性基準
に全面的な見直しを迫るものといえる。有機農業ニュースクリップ
が伝えるその試験のあらましを紹介する。(大野和興)

■GMコーンの長期給餌試験 早期死亡と多発する腫瘍

 遺伝子組み換え作物の健康影響評価は、通常は90日の急性試験で
済まされている。フランスのカン大学の研究者らのグループは、モ
ンサントのラウンドアップ耐性GMコーン(NK603)とラウンドア
ップについて、ラットに対する2年間の長期給餌試験をおこない、
その結果を9月19日に公表した。研究結果は『Food and Chemical
Toxicology』に掲載された。

 試験は、GMコーンを含むエサをを与えるグループ、通常のエサ
とラウンドアップを加えた水を与えるグループ、GMコーンとラウ
ンドアップを加えた水を与えるグループについて行われた。各グル
ープ、オス、メスが10匹づつの合計200匹で行われた。

 その結果、対照群に比べて試験群では、早い時期に死亡したり、
腫瘍が多発した。腫瘍も外から見てわかるような大きなものであっ
た。

・雄では50%、雌では70%が早死にしている。対象群ではそれぞれ
30%と20%。

・汚染量、性別に関係なく試験群は対照群よりも2-3倍大きなガン
になった。

・実験開始24ヶ月目に入る頃には試験群の雌50-80%に最大3つのガ
ン腫瘍が発生した。対象群は30%であった。

・最初に大きな腫瘍を確認したのは雄で4週後、雌で7週後、対象群
では14ヵ月後だった。但し、大多数のガンが確認されたのは 18ヵ
月後であった。

 研究グループは、こうした健康障害の原因は、ラウンドアップに
よる内分泌のかく乱や、挿入遺伝子の過剰発現とその代謝の結果で
説明できるとしている。

 今回の研究結果は、遺伝子組み換え作物について「実質同等性」
のもとで、90日の短期試験で良しとしてきたことが、実は、遺伝子
組み換え作物とそのシステムの数ある問題の一つとしての健康に関
する問題点を、隠ぺいすることに他ならなかったことを意味してい
る。遺伝子組み換え作物・食品の退場を求めたい。

 百歩譲ったとしても、「遺伝子組み換え作物は安全である」とす
るならば、少なくとも、申請者の試験データに依存せず、独自の透
明性ある長期試験を実施すると同時に、最低限、結果が確定するま
で即時的なモラトリアムを行うべきだろう。

 また、遺伝子組み換え食品にお墨付きを与えてきた食品食品安全
委員会は、従来の安全性審査の基本的な点に疑義を示された以上、
少なくともこの論文を検証するとともに、独自の透明性のある追試
を行う必要がある。また、その結果を確認するまで審査中の案件審
査を停止し、同時に、過去の「安全である」とした審査結果を検証
するべきである。福島原発事故をみれば分かるように、危険性を指
摘されても何ら動かず、口先だけで「安全」としてきたことが、大
事故と取り返しのつかない大きな被害をもたらしたことを思い起こ
すことが必要だ。

 2005年のロシア科学アカデミーのエルマコヴァ博士の予備的な給
餌試験で、GMダイズを与えたラットの仔に異常が発生するという
結果が公表された際には、遺伝子組み換え推進派はマスコミや研究
者を動員してつぶしにかかった。古くは、GMジャガイモの健康障
害について指摘し迫害されたプシュタイ博士(英国)の例もある。
今回早くもニューヨーク・タイムスに推進派が登場し、「奇妙な結
果」であるとか「結論を出すには、試験頭数が少なすぎる」といっ
た批判を述べている。イリノイ大学の某教授に至っては「純粋に科
学的な発表ではない」「良く練られたメディア・イベントだ」と、
科学的ではない評価を述べている。過去にも、こうした発言をずっ
と見てきた気がする。なお、一方の当事者であるモンサント社はま
だ、公式にはコメントしていないようだ。

http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201209241227531
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 実はこういうのはまだマシな方で、以下のブログを読んでみてく
ださい。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 こんにちは

 先日は動画でご紹介したピンポン大の腫瘍に苦しむラットについ
てですが、今日は写真をご紹介。

 食品と化学物質毒ジャーナルに発表された研究です。この研究は
フランスのカン大学(les universitaires de Caen)で行われた、
遺伝子組み換えと農薬に関する2年間にわたる実験の結果が発表さ
れたが、それによると、世界ではじめて遺伝子組み換えと農薬によ
る健康への被害が推定された。その実験は政府や企業が行うものよ
りもより完全で長期に渡るものであった。(以前の実験データは3
ヶ月間の実験によるもの。)

 みなさん遺伝子組み換え食品には本当に注意してくださいね。こ
のブログでも何度もお伝えしていますが、いくら豆腐屋油揚げのパ
ッケージに遺伝子組み換え食品ではありませんという表示の商品を
選んでもそれだけでは、その被害は逃れることはできません。それ
は見えにくい形で私たちの食品の中に入っています。

 それは殆どの糖加剤ブドウ糖、異性化糖、キシリトール、マンニ
トール、ソルビトール等の糖アルコール類、スクラロース、アスパ
ルテーム、などの人工甘味料の類。そしてキャノーラオイル、大豆
油、綿実油、とうもろこし油などの油の形で知らずに私たちは摂取
しています。加工食品の全てはアメリカのGMコーンの畑に辿りつく
と言われています。そして何気なく買う牛、豚、鶏、などの家畜は
遺伝子組み換えの資料で育てられている可能性があります。遺伝子
組み換えされた遺伝子は煮ても焼いても消化されても壊れずあなた
の身体の中に残り続けるのです。(これはGM小麦の研究者が先日も
発表したばかりです。過去記事参照にしてね)

 皆さんGMOにノーと言いましょう。どうやって言うかって?それ
は本当に簡単な事です。買わなけれはいいのです!

http://ameblo.jp/friends-dc/entry-11361064299.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 言っていることが山本太郎レベルで、まったく理解できないので
すが、これを書いているのが開業している歯科医らしいというのは
内緒です。

 でも、こういう人にはここに掲載されている「腫瘍になったラッ
トの写真」がインパクト絶大です。因果関係など全部飛び越えて、
「GMトウモロコシとラットの腫瘍」の研究→腫瘍になったラット
→驚くほど大きい腫瘍だ→やはりGMトウモロコシは危険だ!と思
考回路が働くのです。

 昔の話ですが、生協で合成洗剤のシャンプーが危険だ、というの
をやっていて、生協サイドの研究者に一枚の写真を見せられたこと
があります。

 かなり痛んだ髪の毛の顕微鏡写真です。その写真を見せて、この
ように合成洗剤のシャンプーが危険だ、と主張するのですが、対照
群の設定も、使用したシャンプーの種類、使い方、頻度など一切の
情報は出さないのです。

 それを聞こうとしたら、敵の回し者のように言われたことがあり、
こういう運動はダメだな、と感じたあたりから生協活動に限界を感
じていったわけです。

 前のがあまりにひどいので、公平を期すため、少しまともなGM
O反対派の意見も紹介しておきます。


--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

フランス誌 ラウンドアップ除草剤・GM作物とラットの腫瘍等の関
連を示した昨年掲載の研究を取り下げ

 フランスのピアレビュー誌”Food and Chemical Toxicology”が、
昨年9月19日付で掲載し、世界中で大きな反響を呼び起こしたカー
ン大学(ノルマンジー)のGilles-Eric Se'ralini等による「ラウ
ンドアップ除草剤およびラウンドアップ耐性GMトウモロコシの長期
毒性」なる研究を取り下げた。この研究は、この除草剤及びGM作物
と実験に使われたラットの腫瘍発生・多臓器障害・早死との関連性
を結論しているが、その証拠が不十分というのが取り下げの理由で
ある。

 この研究が発表されるやいなや、世界中の科学者からこの研究は
そういう結論を支持する適切なデータを提供していないとう抗議が
殺到、欧州食品安全機関(EFSA)やドイツ連邦リスク評価研究所も
こういう科学者たちの主張を認めざるを得なかった。私自身も、こ
の研究がこれら薬剤と作物の長期毒性を明証したとは思えず、その
恐ろしさを強調する一部反GM活動家の動きに同調するのを控えてき
た。それは、反GM活動が拠って立つべき堅固な科学的基盤を危うく
しかねないと考えたのである。

 この研究の著者はなお取り下げを拒否しているというが、彼らが
なすべきことは、その結論が確かなものだと誰をも納得させる新た
なデータの提供であろう。なぜそれをしようとしないのだろうか。 

http://www.juno.dti.ne.jp/tkitaba/gmo/news/13112901.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「なぜそれをしようとしないのだろうか。」とおっしゃいますが、
初めからインチキだったからに決まっているでしょう。

 こういう風に考えていけば、「反GM活動が拠って立つべき堅固な
科学的基盤」そのものが幻であるという結論が出るまでそれほど時
間はかからないと思います。

 念のために言っておくと、私もモンサントは嫌いですけれどね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今年の春から、家で読む新聞が、毎日新聞から朝日新聞に変わり
ました。妻が景品のビール1ケースに負けて変えてしまったのです
が、朝日新聞的にはこういう不正競争はOKなのでしょうかね。

 ということで、最近朝日新聞の記事に文句をいいたくなることが
増えています。朝日新聞に変わってよくなったことは、毎朝、新聞
を読む時間が半減したことです。本当に読むべき記事が見当たらな
いのです。囲碁の解説でさえ読む気がおきないのは、よほど相性が
悪いのだろうとは思いますが。

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