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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------729号--2013.10.27------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「原料原産地表示」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 このところマスコミを賑わせている「メニュー偽装」の話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 阪急阪神ホテルズは22日、運営する一部のホテルやレストランで、
メニュー表示と異なる食材を使用して客に料理を提供していたと発
表した。近年の食品表示に関する問題の広がりを受け、社内調査を
行ったところ、今回の問題が判明したという。

 メニュー表示と異なる食材を使った料理を提供していたのは、大
阪新阪急ホテル、宝塚ホテル、六甲山ホテル、ホテル阪神、京都新
阪急ホテル、ホテル阪急インターナショナル、第一ホテル東京シー
フォート、吉祥寺第一ホテルの8ホテル、および同社がホテル外に
て運営している「パティオ」(大阪市立大学病院内)などレストラン
4店舗。

 これらの施設では、「ビーフステーキ」と表示しながら「牛の脂
を注入した牛肉」を使用したり、「鮮魚」と表示しながら冷凍保存
した魚を使用したりするなど、47の料理でメニューの表示と異なる
食材を使っていた。

 同社は問題が起きた原因について、各ホテル・事業部において、
メニューを作成する調理担当、食材を発注する発注購買担当、メニ
ュー表示を担当するレストラン・宴会(サービス)、食材納品仕入
業者との間で情報伝達と連携に不備があったと説明。その結果、メ
ニューを新たに作成・変更する際、メニューブックなどの表示へ反
映を行う作業過程に遺漏が生じたという。また、景品表示法・JAS
法の理解不足、知識不足により、表示についての認識も誤っていた
としている。

http://news.mynavi.jp/news/2013/10/24/025/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 大阪市立大学病院というと、私が初めて勤めた場所です。病院内
の生協売店で働いていました。ここにホテルのレストランができて
いたのは驚きです。

 それはさておき、ホテルのメニュー表示がおかしかったというこ
とですが、こんな話もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 阪急阪神ホテルズ(本社・大阪市)がホテルのレストランなどで
メニュー表示と異なる食材を使っていた問題で、農園名を冠した料
理を提供した六甲山ホテル(神戸市灘区)に野菜を納入していた農
家の男性(72)が朝日新聞の取材に応じ、「屋号をつけるほどの
規模でもブランドでもないのに『農園』と称され、名前も使われて
いた」と証言した。生産者の「顔」を無断で表に出し、付加価値を
高めていた可能性がある。

 同社などによると、六甲山ホテルは2011年4月〜今年7月、
婚礼パーティー料理メニューの炭火焼きに「小山農園の焼き野菜を
添えて」と表示していたが、納入された以外の野菜を提供したケー
スがあった。

 男性は神戸市の自宅前のビニールハウスなどで、妻とパートの従
業員1人とでやりくりし、トマトやレッドキャベツなどを栽培して
いる。「地産地消」を進めたいホテル側の求めで、6年ほど前に取
引を始めた。

http://www.asahi.com/articles/OSK201310230195.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 世の中で「○○農園野菜を使った」などというメニュー表示で1
00%正しいものはないはずです。

 野菜農家であっても、普段の食事のためにはスーパーで野菜を買
ってくるのが当たり前なのに、特定の農園の野菜だけでプロが料理
を作れるわけがありません。

 こういう表示は良くいえば「差別化」悪く言うと「優良誤認」の
ためにやるのですが、よほどの覚悟と準備をもってしても、厳密に
言うと完全に行うのは難しいと思います。

 このため、納入業者が「不正」を働くことになるのですが、その
不正は仕入している側がやらせていることに他なりません。

 私の経験だと、某生協で、某生産者団体からの野菜だと言って売
っているのですが、その団体が農協の集荷場にトラックを横付けし
て野菜を買っていくのは有名な話でした。

 買っている側は無農薬とかそういうことを期待しているのですが、
実は団体内部の栽培方法は一般の畑と同じですので、他の農家から
買っても実質的に同じ品質だというオチがつくのです。

 30年以上昔から、こういう「差別化」を流行らせたのは自分た
ちであるという自覚はあるので、何だか複雑な気持ちです。

・原材料の生産、流通の事情

・製造現場の事情

・消費者の志向

・表現方法の工夫

・コンプライアンスの確立

 一見簡単なことのように見える「メニューの差別化」には、こん
な様々な事情を理解し、最適な答えを出す必要があります。一営業
担当者や現場の料理人の手に追えるはずはなくて、こういう事態が
発生するのは必然だと思います。

 相談してくれれば教えてあげたのに…などと考えています。

 今回の阪急阪神は記者会見で画像を提供してしまったため、扱い
が大きくなりましたが、その前史があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ホテルのレストランでの“メニュー偽装”は、これまでにも相次
いで発覚。客側に不信を抱かせ、ブランド力を失墜させた。

 今年6月には、東京ディズニーリゾート(TDR)のホテルやプ
リンスホテルで、メニュー表記と異なる食材を使ったことが相次い
で判明。この問題が、阪急阪神ホテルズが今回の調査を行うきっか
けになった。

 TDR内の3ホテルでは「車エビ」と表記しながら「ブラックタ
イガー」を使うなど、少なくとも計1400食を提供。プリンスホ
テルが運営する「品川プリンスホテル」など全国の計16施設のレ
ストランでは、メニューでチリ産牛肉を「国産」などと表示してい
た。同社は「仕入れ部門と調理部門で情報共有されていなかった」
とした。

 平成20年12月には「ヒルトン東京」内の有名フランス料理店
で、料理長の指示で山形牛を前沢牛と表示偽装したとして、公正取
引委員会が景品表示法違反(優良誤認)で、ホテルを運営する日本
ヒルトンに排除命令を出した。フランス料理店は20年10月に閉
店した。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131022/waf13102221210043-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ディズニー」や「プリンスホテル」や「ヒルトン」はうまく立
ち回ったということでしょうが、マスコミ諸氏の物忘れのよさも大
変なものです。

 今後、更にいろんなところから出てくるでしょうが、世の中の差
別化メニューはほとんどが問題ありなのは間違いないと思います。

 今からでも遅くないですから、差別化メニューから撤退あるのみ
です。

 ところが、こういう危ない橋をメーカーにあえて渡らそうという
動きがあるのです。ということで下の欄に続きます。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「原料原産地表示」
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 加工食品について、「原料原産地表示」が義務付けられているも
のは以下のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

《 加工食品品質表示基準別表2(抜粋)(平成23年3月31日改正)》

1 乾燥きのこ類、乾燥野菜及び乾燥果実(フレーク状又は粉末状
にしたものを除く。)

2 塩蔵したきのこ類、塩蔵野菜及び塩蔵果実(農産物漬物品質表
示基準(平成12年12月28日農林水産省告示第1747号)第2条に規定
する農産物漬物を除く。)

3 ゆで、又は蒸したきのこ類、野菜及び豆類並びにあん(缶詰、
瓶詰及びレトルトパウチ食品に該当するものを除く。)

4 異種混合したカット野菜、異種混合したカット果実その他野菜、
果実及びきのこ類を異種混合したもの(切断せずに詰め合わせたも
のを除く。)

5 緑茶及び緑茶飲料

6 もち

7 いりさや落花生、いり落花生、あげ落花生及びいり豆類

8 黒糖及び黒糖加工品

9 こんにゃく

10 調味した食肉(加熱調理したものを除く。)

11 ゆで、又は蒸した食肉及び食用鳥卵(缶詰、瓶詰及びレトルト
パウチ食品に該当するものを除く。)

12 表面をあぶった食肉

13 フライ種として衣をつけた食肉(加熱調理したもの及び調理冷
凍食品に該当するものを除く。)

14 合挽肉その他異種混合した食肉(肉塊又は挽肉を容器に詰め、
成形したものを含む。)

15 素干魚介類、塩干魚介類、煮干魚介類及びこんぶ、干のり、焼
きのりその他干した海藻類(細切若しくは細刻したもの又は粉末状
にしたものを除く。)

16 塩蔵魚介類及び塩蔵海藻類

17 調味した魚介類及び海藻類(加熱調理したもの並びに缶詰、瓶
詰及びレトルトパウチ食品に該当するものを除く。)

18 こんぶ巻

19 ゆで、又は蒸した魚介類及び海藻類(缶詰、瓶詰及びレトルト
パウチ食品に該当するものを除く。)

20 表面をあぶった魚介類

21 フライ種として衣をつけた魚介類(加熱調理したもの及び調理
冷凍食品に該当するものを除く。)

22 4又は14に掲げるもののほか、生鮮食品を異種混合したもの
(切断せずに詰め合わせたものを除く。)

http://www.caa.go.jp/jas/hyoji/pdf/0717_7qa.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以上の22食品群と、以下の個別4品目が原料原産地表示の対象
となっています。

1 うなぎ加工品
2 かつお削りぶし
3 農産物漬物
4 野菜冷凍食品

 今年、新しい食品表示法ができました。今まで3つの法律に分か
れていてややこしかったものを、一元化したものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

食品表示に関係する3法を一元化し、食品の安全性確保及び消費
者の適切な商品選択の機会の確保という、より一般的・包括的な目
的をもつ食品表示法(仮称)を新たに定めることによって、現行の
制度的な課題を解決し、食品表示制度の充実・強化を実現。

○ 消費者基本法の基本理念を踏まえて、表示義務付けの目的を統
一・拡大

【現行】各法律の目的に応じ、公衆衛生(食品衛生法)、品質(JAS
法)及び栄養(健康増進法)に関する表示

【新制度】食品の安全性確保及び消費者の適切な商品選択の機会の
確保に資する表示に拡大(食品表示法(仮称))

表示基準(内閣府令・告示)レベル

○ 法律毎に定められている表示基準を整理・統合(法律の一元化
による表示義務の範囲の変更はない)

○ 食品表示の文字のポイント数を拡大

 表示基準の整理・統合に併せて表示方法の見直し等を行い、表示
スペースを確保することにより、原則として現行の表示内容を維持
しつつ、文字のポイント数を拡大

○ 加工食品の原料原産地表示は、法案成立後、新たな検討の場で
検討

※ 当面は、消費者基本計画(対象期間:22〜26年度)や食料・農
業・農村基本計画(対象期間:22〜26年度)に基づき、対象品目を
着実に拡大

○ 遺伝子組換え表示は、法案成立後、新たな検討の場で検討

※ 当面は、消費者基本計画に基づき、表示義務の拡大について検討

http://www.caa.go.jp/foods/pdf/121101_img.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以上のように、新しい法律はできても、当面原料原産地表示の範
囲は変わっていません。

 ところが、新しい法律になって、加工食品の原料原産地表示が全
面的に実施されるという誤解が広まっているようです。

 発端は昨年の11月に出た、こんな記事のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 消費者庁は21日までに、加工食品の原料原産地表示について、
義務化する対象食品の拡大を目指す方針を決めた。現在は日本農林
規格(JAS)法に基づき一部の加工食品だけが対象だが、消費者
が商品を選ぶための新たな基準を作り、パンや野菜ジュース、菓子
類など身近な食品のほぼ全てに原産地表示を義務化できる環境作り
を目指す。

 食品表示は複雑で消費者に分かりにくく、同庁は11年9月から
有識者の検討会で見直しを進めてきた。焦点の一つが、加工食品の
原料原産地表示の拡大。加工食品は、ソーセージや漬物など野菜や
精肉などを原料に製造・加工したものだが、生鮮品に比べて原料に
よる品質の差が小さいため、現在はJAS法に基づき、原産地が品
質に影響しやすい4食品(ウナギのかば焼きなど)と22食品群
(緑茶など)のみ表示を義務化している。

 検討会では、義務化の拡大を求める消費者団体と、「原料の調達
地変更のたび容器の表示を変えるのは困難」などとする業界団体の
意見が対立。今年8月に発表された検討会の報告書では、原料原産
地表示は現在の規制を維持するとし、結論は先送りにした。しかし、
偽装食品問題や食の安全への関心の高まりを受け、見直しを決めた。
阿南久・消費者庁長官は21日までの毎日新聞の取材に対し「(J
AS法の基準を前提とする)現状を引きずらず、(議論を)ゼロか
らする必要がある」として、義務化拡大に向け新たな基準を作る考
えを示した。【大迫麻記子、小島正美】

http://blogs.yahoo.co.jp/toshi8686/62222522.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 阿南消費者庁長官が拡大方針を語っているというだけのニュース
で、別に何も決まったというわけではありません。

 こんなところにも民主党の置き土産があるわけですが、検討会で
は拡大は難しいという議論になっています。

 もちろん、拡大を求める勢力はあり、その代表は全農です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品表示を一元化するための新法「食品表示法」が6月に成立、
公布された。新法は公布日から2年以内、すなわち27年6月までに
施行されることになっている。それまでに加工食品の原料原産地表
示の新たなルールを検討することになっているのだが、検討の場す
らいまだに決まっていない。

 一方、本欄で紹介してきたように、JA全農は原料原産地を表示
するとした「自主基準」を策定し、原則として取り扱うすべての加
工食品を対象に自主基準を適用する取り組みを始めている。今回は、
新法のもとでの食品表示のあり方や検討体制の課題、JA全農の自
主基準の意義などについて立石幸一食品品質・表示管理部長に聞い
た。

――新法によって何が変わるのか、お聞かせください。

 食品表示の考え方が決定的に変わるということです。新法の基本
理念は「消費者に対し必要な情報が提供されることが消費者の権利
であることを尊重する」と明記しています。 今まではJAS法、
食品衛生法、健康増進法それぞれに食品表示の目的がありましたが、
それを一元化し、つまるところは「消費者が必要とする情報を提供
する」という理念になった。これは画期的なことで、そもそもの骨
格が変わるということです。

――現行の原料原産地表示の考え方との違いと今後の議論に求めら
れることは何でしょうか。

 加工食品の原料原産地表示はJAS法で規定されています。これ
は「品質」の表示を適正化することが目的ですから、原料の原産地
の違いが加工食品の「品質」に反映すると認められる場合に原産地
の表示が義務づけられ、現行では4品目と22食品群に限られていま
す。

 しかし、表示義務のないものが多いために国産品との誤認を与え
ている事例が多いだけでなく、「ゆでダコ」には表示義務があるの
に、ゆでたものをさらに調味したという理由から「酢ダコ」は対象
外など基準が不明確な例も多い。そこで消費者団体やJAグループ
は表示対象を広げるように求めてきましたが、コストがかかるなど
の理由から事業者には抵抗感があり議論が進んでいませんでした。
しかし、新法の成立によって、2年後にはJAS法の考え方による
表示制度はなくなるわけです。つまり、新しい理念に基づく新しい
ルールにここで一気に修正できる機会だということです。

http://www.jacom.or.jp/series/cat191/2013/cat191130920-22229.php
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このように、原料原産地表示の拡大派というのはいつもの「国産
信仰キャンペーン派」です。

 原料原産地を表示すれば、国産品を使った商品が有利になるとい
う考えなのですが、その保証もない話に業界を付き合わそうという
のですから、厚かましい限りです。

 その当時の検討会の報告をFOOCOMの森田さんがしています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 記事中に消費者庁の阿南 久長官のコメントが紹介されています
が、阿南長官は意見交換会の場でも「私は原則的には全ての加工食
品に原料原産地表示をすべきだと考えている。しかし拡大をするた
めには、現行のJAS法の要件ではやっていけないので、そこをゼロ
にして要件について見直しをはかってもらいたい」と述べました。

(略)

 毎日新聞の記事や阿南長官の当日の発言に、意見交換会の場では
原料原産地表示拡大を求める複数の団体は「好ましい」と評価しま
した。しかし私は、「これでは検討会で議論してきた意味が無い。
消費者庁の検討会の在り方に関わる問題だ。進め方がおかしい」と
思わず抗議をしました。

 これに対して消費者庁事務局は「一元化検討会の議論で、安全性
の確保と商品選択が表示の目的として決められ、現行JAS法に書い
てある表示の枠が拡がる。このことは、原料原産地に限らず、隙
間の部分が埋まっていくことがありうるということ。個々の要件
をどういう用件で具体的にどう進めるかは、今後の表示基準の時
に議論すべき課題だ」と説明をしています。また、阿南長官もそ
の後に消費者庁が示した「食品表示一元化法に関する当面のスケ
ジュール(イメージ)」を示して、このとおりに進めると説明を加
えました。

 つまり、この説明を聞く限りにおいては、消費者庁が何か新た
に拡大を目指す方針を決めたということではなさそうです。この
点については毎日新聞の誤報でしょう。一方、毎日新聞に掲載さ
れた阿南長官のコメント「現状を引きずらず、議論をゼロからす
る必要がある」という部分は、実際に意見交換会でも長官は繰り
返し述べており、さらに「全ての加工食品に原則、原料原産地表
示を拡大する」と踏み込みました。

 しかし、全ての加工食品に原料原産地表示を義務化することが
消費者のメリットになるとは、個人的にはどうしても思えないの
です。そのことについて、私は意見として次のように述べました。

 加工食品の品目によっては、一定の品質を担保するために原材
料の産地をブレンドするケースがよくみられます。果汁や植物油、
小麦粉などがそれにあたります。これらについて正確な表示を事
業者に求めることには、困難を伴います。これを「消費者の知る
権利」として無理やり義務化を求めることは、本来の消費者基本
法の事業者の責務、消費者に求められている役割にも反します。

 また世界的にみても、加工食品の原料原産地表示を推進してい
るのは日本と韓国だけ。国際的な整合性にも欠ける話です。そし
て輸入品には義務付けられないことから、消費者にとっては表示
が片手落ちになるという問題もあります。

 一番大事なのはコストです。事業者団体によれば、使える原材
料が限定されたり、包材の変更等によるコスト高を招くことにつ
ながると言います。間違いが増えれば、無駄な回収も増えるでし
ょう。私たちの暮らし向きが苦しい中で、一円でも安い商品を求
めてスーパーのはしごをしている消費者が、人によっては必要と
しない表示のために、コストを負担しなければならないのでしょ
うか。こういう消費者は、消費者ではないのでしょうか。

http://www.foocom.net/secretariat/foodlabeling/8241/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 今回の阪急阪神ホテルズのニュースを見て、この話を思い出しま
した。

 上の記事の中にこんな一節がありました。「今回の意見交換会の
場では、日本生活協同組合連合会が「加工食品の原料原産地表示に
ついては、これ以上の拡大は求めない」と明確に発言しています。」

 実際の商品開発に関わっている人間なら、当然の意見です。原材
料の調達がラベルに書いたとおりにできるのなら、苦労はありませ
ん。

 マスコミ的にはこういう無理難題をさせておいて、少しの違反で
も鬼の首を取ったように…というのはおいしいでしょうが、私たち
は御免被りたいです。

 原子力規制委員会といい、消費者庁といい、民主党残滓を一掃し
てほしいものですが、まだ時間がかかるのでしょうか。それが心配
です。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 土曜日にいつものノートパソコンが起動できなくなり、あわてま
した。あきらめて放置して晩飯を食べているうちに起動していたの
ですが、不思議なこともあるものです。

 もう4年使ったので、そろそろ新しいのを買わないといけません。
親指シフトのノートパソコンは商品が限られていて、高価なのです
が、今更ローマ字入力もいやなので、やはり親指シフトの後継機を
買うつもりです。

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