安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>728号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------728号--2013.10.20------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「鶏卵価格」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回の記事について、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもに日曜日の朝のメールを楽しみにしています。

 さて、今回のイオンの対応は本当に暴挙だったでしょうか?

 という前に、現在の文春の記事を報道といえるでしょうか?(で
も、今回は記事の良しあしは話題にしないほうがいいかと思います)

 どうも文春は報道の自由を履き違えているように感じています。
そして、自分たちが出版した書籍(この場合は文春を)は全からく
店頭に並べられる権利を有しているとも勘違いしています。

 イオンは小売業です。小売業というのは、消費者のお買いもの代
行業です。世の中にあまたある商品から、自分のお店に買い物に来
ていただくお客様にお買い求めになっていただければ幸せにできる
というものを選んで店頭に用意しておくのが仕事なのです。

 文春はその眼鏡にかなわない商品を作ってしまっただけです。

 自信を持ってお勧めできない商品を店頭に並べないのは小売業と
して当然の対応です。

 小売業には、売らない権利・発注しない権利があるのです。

 それを暴挙とおっしゃってはだめだと思います。

 文春は読者が読みたい雑誌を作る必要があると同時に、流通が販
売したい雑誌を作る必要があるという視点が欠けていたのでしょう。
それでも文春が報道の自由を標榜したいのであれば、TVやラジオ
や新聞社のように自分で御客様のところまで直接に商品を届ける仕
組みを作り上げるべきでしょう。

 2013年現在書店の数は14000件まで減少している一方で
CVSは約50000店あります。

 週刊誌を御客様に届けているのが誰かを忘れたのか、時代の変化
を把握していなかったのか、もともと流通機構へのリスペクトの心
を持ち合わせていなかったか。原因はどこにあったのでしょう?

 中国食品をバッシングしたり、芸能人や金融業界を非難する記事
を書いても、販売部数に悪影響はありませんでしたが、実際に商品
を販売してもらっている企業を記事にした場合に、その内容による
影響についてのシュミレーションなど思いもよらなかったのでしょ
うね。

 流通の仕組みが変わり、規模も拡大(集約)している時代の流れ
を、改めて思い知らされる事案でした。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 念のため、事実関係を報道から紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 「見出しを含め、イオンが意図的に産地偽装をしていたと言わん
ばかりですよ、この週刊文春の記事は!」

 J-CASTニュース記者に対し、イオンの担当者は怒りをぶちまけた。

 「『全商品の8割が中国産』などと書いてありますが、これも全
くの誤りです。報道の自由は尊重すべきと私どもも考えております
が、それにしても……」

■全国のイオンから「文春」消えた

 2013年10月10日午後、都内のイオンを訪れた。2階書店の週刊誌
売り場、前日発売されたばかりの「週刊文春」最新号の姿は、どこ
にも見当たらない。あるのは同日発売のライバル誌「週刊新潮」だ
けで、残りのスペースは女性誌に占領されている。

 何も知らないふりをして、「週刊文春ありますか」とレジで尋ね
てみた。

  「文春ですか……」

 女性店員は絶句し、困ったように他の店員の姿を探した。しかし
数秒後、諦めたように「今週号は、当店では入荷しておりません」。

 この店だけではない。全国のイオンから、週刊文春が姿を消して
いた。イオンによれば、グループ直営の全店舗に対し撤去を指示し
たという。ちなみに、上記の店舗に入っていた書店はイオン系列の
企業だ。テナントで入っている書店での取り扱いについてイオンに
尋ねると、「強制はしておりません」との回答が戻ってきた。

■「イオンの大罪暴く」と特集組んでいた

 イオンを激怒させたのは、文春の「『中国猛毒米』偽装 イオン
の大罪を暴く」と題した記事だ。

 イオンでは9月末、弁当やおにぎりなどへの「中国米」混入が発
覚している。三重県の米卸業者・三瀧商事がイオンと契約する食品
メーカー・日本デリカフレッシュと日本フーズデリカの2社に対し、
国産米と偽って大量の中国米を納入していたためだ。中には質の低
い加工用米も含まれ、期間はわかっているだけでも3年間に及ぶ過
去最大級のコメ偽装事件となった。

 今回偽装を行ったのは三瀧商事であり、イオンなども同社に「騙
された」形だ。ところが文春ではこれをイオンの「大罪」だと指摘、
誌面で徹底的な糾弾を行った。

 偽装に気づかなかった検査体制を「ずさん」「怠慢」と切り捨て、
イオンが中国と「親密すぎる」関係であるとし、2010年時点の発言
を元に「全商品の8割が中国産」と小見出しを打つ。岡田元也社長
の実弟・岡田克也元外相の「親中」ぶりもあげつらいながら、最終
的には「中国依存でボロ儲けする企業」と断罪した。

 週刊文春では以前から、中国産食品の危険性を大々的にキャンペ
ーンしている。今回の偽装米については、「安全性に問題がある米
穀が食用に流用されたという事実は確認されていない」(農林水産
省)とされているものの、記事ではその「猛毒」ぶりがこれでもか
と書き連ねられている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131010-00000009-jct-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 大連行きの飛行機に乗るとき、関空で問題の記事を立ち読みしま
した。「中国毒食品」の下りはいつものような煽り記事ですが、そ
こは冒頭(見出し)のキャッチーな部分で、記事はその後、いくつ
かの論点を語ります。

(1)イオンのプライベートブランドは「イオンが全責任を持つ」
のではなかったのか?「騙されていた」は通用しないのでは?(問
題の米はプライベートブランドに使われていたものではないようで
すが。)

(2)三瀧商事はイオンとの関連が強く、また経営的にも安定した
企業だった。(「経営が苦しくて」はウソ?)イオンからの不当な
値下げ要求が偽装の引き金となったのでは?(三瀧商事は突然解散
してしまいましたが。)

(3)その他にもイオンからの不当な値下げ要求が仕入れ先に対し
て行われている。偽装は今後も起きるのでは?

 このあたりはイオンにとっては耳の痛いところです。別に中国産
食品の安全性が問題になったのではないと思います。

 だから販売を止めたわけですが、「小売業には、売らない権利が
ある」というご意見は書店に関しては間違っています。

 書籍を売る商売の倫理として、書籍の内容で売る売らないの判断
をしてはいけない、ということがあります。(公序良俗に反する場
合を除く)

 書店に言論の自由を守る気概があれば、当然の倫理です。

 自社が批判された記事が載っているという理由で、販売拒否した
のは事実でしょうから、書店としては暴挙としか言いようがないで
す。

 立ち読みした感想を言うと、「毒食品」などの煽りは困ったこと
だと思いますが、イオンの不当な値下げ要求が諸悪の根源だという
のは同意ですね。

 これについては政府も承知していて、「消費税転嫁法」が成立し
ています。法文を引用するのも面倒なので、毎日新聞が社説で述べ
た意見を紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 消費増税まで1年となり、政府は、税金の円滑な価格転嫁を促す
ための特別措置法案を国会に提出した。中小事業者が大手小売店な
どから転嫁拒否など不当な扱いを受けたりしないよう対策を盛り込
んだものだ。

 まだ1年もある、とのんびりしてはいられない。すでに来年4月
に備え、価格の交渉が始まっている。法律が施行される前に、増税
分の値引きを納入業者に確約させておこうといった動きも出ている
そうだ。弱者を犠牲にした安売り競争が起きることのないよう、環
境整備を急がねばならない。

 法案は、力関係で優位に立つ大企業が取引先の中小企業に、納入
品への税金上乗せを拒否したり、上乗せを認める代わりに手伝いを
強要したりする行為を禁止している。違反した企業は、公正取引委
員会が転嫁に応じるよう勧告するとともに、名前を公表する。公表
によって企業イメージが損なわれるため、抑止効果も期待されてい
る。

 問題は、いかに不当行為を早期発見できるかだ。弱い立場の企業
は、取引先からの報復を恐れて被害の通報をあきらめがちである。
納入業者の自発的値引きに見せかけるなど、転嫁拒否の手口も巧妙
になっているという。企業が被害を通報しやすくする工夫が必要で
あると同時に、大手小売業者への監視・調査を徹底して行える体制
が求められる。法案では資本金3億円以下を中小企業とみなしてい
るが、被害企業の規模にかかわらず転嫁拒否を見逃さない仕組みに
する必要がある。

 一方、特別措置法案は、小売店が「消費税還元セール」や「消費
税は当店が負担します」などと表示することを禁じる異例の対策も
盛り込んだ。こうした値引き合戦が活発化すれば、余力のない小売
業者も対抗せざるを得なくなり、結果として商品納入元の中小企業
にしわ寄せが及ぶ恐れがあるからだ。

 とはいえ、表示の表現を制限しても、「還元セール」が「春の大
感謝セール」に衣替えするようでは意味がない。かといって、あら
ゆる値下げを行政が縛ることは望ましくないうえ、現実的でもない。

 形ばかりの規制より重要なのは、消費者や小売業者に対する広報
・啓発活動だろう。何のための増税なのかを国民に理解してもらい
協力を求める努力が政府にはもっと必要だ。

 小売業界にも、注文しておきたい。顧客重視はありがたいが、利
益を度外視した値引きは業界を疲弊させるばかりか、結果的にデフ
レを長引かせる。賃金や雇用を圧迫し、消費の回復が遅れ、結局自
らの首を絞めるだけだろう。自分さえよければ、は長続きしない。

http://mainichi.jp/opinion/news/20130330k0000m070131000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 全体としては同意しますが、規制せざるを得なかった政府が悪い
のではなく、放置すれば横暴な行為をする企業があるのが問題なの
です。

 「自分さえよければ」の「大手小売業者」がイオンを指している
のは、誰が見てもわかることです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.幅2m程の沢で現在川エビが取れるのですが、パイプで水を引
き10m×20mのの池を創り川エビを養殖したいと考えています。法律
的なこともそうですが、養殖にあたり注意しなければならないこと
や、池を作るに当たり注意点があれば教えて頂けますか?

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A.これだけではよくわかりませんが、土地の所有権などは大丈夫
なのですか?川は公共の管理物ですし、水利権や漁業権などの問題
もあります。全部問題ないのでしょうか?

 技術的なことはお答えできませんが、養殖は立派な漁業です。素
人が簡単にできることではないとだけ申し上げておきます。

 個人の趣味として、自分の庭で育て、自分で食べるのなら誰にも
迷惑はかかりませんが、それは養殖とは言いません。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「鶏卵価格」
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 珍しく鶏卵価格が記事になっていました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 卵の価格下落を防ぐため、鶏の処分に国が奨励金を交付する農林
水産省の制度の反動で、卵の価格が昨年の同時期と比べて五〜二割
も値上がりしていることが二十九日、分かった。

 五月以降、制度を利用する生産者が殺到して二カ月間で五百万羽
以上が処分され、卵の出荷量が減少。夏の猛暑も卵の生産減少に追
い打ちをかけ、価格上昇につながった。生産者寄りの政策と見込み
の甘さが、家計に負担をかける結果となっている。

 この制度は二〇一一年度に始まった「成鶏更新・空舎延長事業」。
鶏卵価格の下落が生産者の経営に影響することから、卵を産ませる
ための鶏(採卵鶏)を処分した生産者に奨励金を交付して、出荷量
を減らす制度だ。

 制度を適用する価格は毎年度変わり、本年度は平均価格が一キロ
当たり百五十九円を下回った場合に適用されることになっている。

 今年は五月中旬〜七月中旬に制度が発動。採卵鶏を一羽処分する
ごとに百五十〜二百円の奨励金が出るほか、焼き鳥用などに処理す
れば一羽二十〜五十円で民間の鶏肉処理業者に買い取られるため、
「高齢で産卵率の悪い鶏を入れ替えることができる」(養鶏業界関
係者)と、制度を使う生産者が急増した。

 奨励金の交付には処分後六十日以上、新しい採卵鶏を飼えないと
いう条件があるため、初夏に減った鶏の数は九月になっても戻って
いない。今夏の猛暑で採卵鶏が多数死んだことも影響し、八〜九月
の鶏卵の取引価格は過去五年で最高水準に達している。

 価格の指標となる「JA全農たまご」は九月二十七日現在、一キ
ロ当たりの東京や名古屋で昨年同日比五十五〜三十二円高い。ただ、
鶏は成長が早いため、ケーキなど卵の使用が増える十二月までには
落ち着く見込みだ。

 農水省の担当者は、価格高騰の一因になった制度について「価格
が低迷し、鶏卵農家がつぶれると、逆に安定的に卵を供給できなく
なる。需給バランスを取るために制度は必要だ」と説明している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013093002000109.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 鶏卵価格の上昇は珍しいことではありませんが、「農林水産省の
制度」について話題にしたいようです。

 その制度とは、以下のようなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

2013.05.25発行

 5月の連休明けの鶏卵相場は、7日に各地で各サイズが5〜10
円下落し、東京はさらに翌週の13日(月)に10円値下がりした。
この結果、JA全農たまごの東京と大阪の各サイズの加重平均から
試算される日々の標準取引価格が158円となり、(社)日本養鶏
協会の鶏卵生産者経営安定対策事業に基づく『成鶏更新・空舎延長
事業』の発動基準(159円)を下回ったため、今年度初の発動と
なった。

 同事業は、日々の標準取引価格が安定基準価格を下回った30日
前から対象になるため、今回の対象は5月13日の30日前の4月
13日に出荷した成鶏分から。60日以上の空舎期間を置いてひな
(成鶏を含む)を導入した場合、10万羽未満の生産者には1羽当
たり200円、10万羽以上の生産者には同150円、協力した食
鳥処理場には同17.4円の奨励金が支払われる。

 鶏卵相場は25年度に入っても低迷し、4月早々から『価格差補
てん事業』が発動され、24年度に続いて財源の枯渇が心配されて
いる。例年であれば梅雨と、その後の夏季は、さらなる相場低迷が
懸念されるため、成鶏更新・空舎延長事業の発動によって、成鶏の
稼働羽数が減少し、相場の下落が止まることが期待される。

 日本成鶏処理流通協議会の4〜6月の集鳥予想によると、同会加
入の約58%の処理場が例年に比べて「やや少ない」「かなり少な
い」と回答(「適量」との回答は約18%)しており、成鶏の出荷
が増えても処理については問題ないとみられる。

■平成24年度成鶏更新・空舎延長事業 558万羽が対象に

 (社)日本養鶏協会は、このほど平成24年度の『成鶏更新・空
舎延長事業』の奨励金交付実績をまとめた。発動期間は昨年5月〜
8月と同12月〜今年1月の2回で、参加生産者の合計は、10万
羽以上層が119戸、457万3245羽(奨励金は6億8598
万6750円)、10万羽未満層が99戸、101万2223羽
(奨励金は2億244万4600円)、協力処理場は72社で奨励
金は9717万5637円で、奨励金の合計は9億8560万69
87円であった。

http://www.keimei.ne.jp/article/20130525t2.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 春に値下がりしたので、生産調整の制度が発動したというわけで
す。

 鶏を処分して全体の生産量を減らして価格を回復させるのですか
ら、その結果として価格が上昇するのは当然です。これのどこがニ
ュースなんだか。

 鶏卵価格については、この間の推移のグラフがあります。

鶏卵価格変動表(全農東京市場)L・Mサイズ
http://www.zis-ja.com/d1100000000/d1100100000/d1100103000/p0604.html

 確かに、この秋は価格が上昇していますが、一昨年春の高価格に
は及びません。また、昨年の年末も現在と同程度に上昇しています。
今年はこの後、下がっていきそうな雰囲気もありますね。

 価格の報道はだいたいこんな感じで、長期的に見ればどうでもよ
いようなことを取り上げていることが覆いのです。

 以下の記事も合わせて読んでください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 タマゴの価格上昇がとまらない。「物価の優等生」といわれるほ
ど価格の安定した食材であったタマゴが、原料高に起因する値上げ
の波に飲み込まれてしまった。鶏卵価格上昇が、食品産業に及ぼす
影響について取材した。

 鶏卵は季節によって卸売り価格が変動し、商品先物市場では値動
きに妙味のあることで知られる商品だが、スーパー等の店頭では価
格が大きく動くことはなかった。

 ところが、年初から店頭での鶏卵価格が上昇を続けている。

(略)

■食糧資源争奪が飼料価格を押し上げる

 さて、そもそも鶏卵価格上昇の原因は何か。最大の要因として、
鶏の餌となる配合飼料高があげられる。原油価格高騰の折、バイオ
エタノールに注目が集まっているが、原料のトウモロコシを配合飼
料、バイオエタノール双方が争奪し合う構図となり、トウモロコシ
価格の大幅上昇を招いた。

 2008年7−9月の配合飼料価格は、全畜種平均でトンあたり
1948円上昇した。養鶏などの畜産業者に対し飼料値上がり分の
一部を補填する「配合飼料価格安定基金」からの補填額も基金払底
のため減少し、鶏卵生産者の実質負担額は、昨年の同時期に比べ、
トンあたり15,000円以上増えている。

 1キロの鶏卵を生産するためには餌が2.3キロ必要であるため、
卵キロあたり餌代だけでも34円50銭のコスト高となる。

 鶏卵生産コストの5割を占めるといわれる餌代高騰のほか、原油
高による包装資材、物流経費の上昇も加わる。

 ところが、JA全農たまごの鶏卵価格変動表をみると、平成19
年7月の145円に対し、平成20年7月は195円と50円しか
増加していない。

 需給を反映した価格とはいえ、生産者にしてみれば、これでは全
く採算が取れないことになる。「価格転嫁はまだ十分には進んでい
ない」(日本農業新聞・福井達之氏)というのが生産者の痛切な思
いだ。

■国産食材の見直しで鶏卵需要は堅調

 せめてもの救いは、夏場にもかかわらず、鶏卵の消費が伸びてい
ることだろう。

(略)

 卵は生もので、一部の冷凍液卵を除き、ほとんどが国産品という
特性がある。日本人は1人あたり、年間約330個の鶏卵を食べる。

 ところが、日本人にとって大切な、この食料生産に携わる鶏卵生
産者、とりわけ中小の業者は廃業の瀬戸際に立たされている。

 食の安心安全は国を挙げて守っていかなければならない。生産者、
加工業者とともに、消費者もコスト増を等しく分担する必要がある
だろう。

http://www.chubuzaikai.com/zaikai200809/news/0809egg.asp
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上記の記事は2008年秋のものです。いつでもこんな調子なのです
ね。何回でもこういう記事を書けるのですから気楽なものです。

 国際的な食糧かかくも同様で、新聞記事しか読まないと際限もな
く上昇しているような印象を持ってしまいがちです。でも、実際は
上がれば下がるのが世のならいで、しばらくすると落ち着くところ
に落ち着くわけです。

 もちろん、諸々の環境変化によって、長期的な変化と考えられる
価格変化もあります。鶏卵は価格が変化しないことで長期的に食品
の中でのポジションが変わってきた、珍しい例です。

 養鶏場の減少と大規模化がその根拠になっています。大規模養鶏
の成功により、価格が低下を続けてきました。また、安全面でも格
段に向上した結果、食中毒といえば鶏卵…という事態も避けること
ができたのです。

 最終的には自主的な生産調整が可能になっていくと思いますが、
現在のところ、価格低下時に羽数を減らす制度は必要やむを得ない
のでしょうね。この制度の活用はたぶん更なる養鶏場の減少を実現
していくことになるのだと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 大連でテレビを見ていたら、PM2.5が発ガン性物質として分
類されたというニュースをやっていました。日本でどのように報道
されているのかわかりませんが、中国のテレビでもこんな話題を流
すようになったのだと感心しました。都合の悪いことは何でも隠す
というイメージがありますが、案外そうでもないのですね。

 とはいえ、大連の秋はすばらしい晴天続きでした。土曜日に帰っ
て来て、自宅から配信しています。

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