安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>727号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------726号--2013.10.13------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「化学調味料」

-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
------------------------------------------------------------
ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
------------------------------------------------------------
---〔話題〕-------------------------------------------------

 「ダイエタリーサプリメント」について、困ったニュースがあり
ます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ハワイ州保健省(DOH)は地元の小売業者に、現在調査中の肝障
害と急性肝炎の症例と関連するOxyElite Proの販売を自主的に中止
するよう求めている。DOHの食品と医薬品部門は本日から小売り・
販売業者に、さらなる通知があるまでこの製品の販売を中止するよ
う通知している。人々に対しては現時点で製品の使用を中止するよ
う助言する。

 DOHは現在2013年5月から10月までにハワイで発生した29例の急性
肝炎および肝障害について調査していて、痩身用/筋肉増強用サプ
リメントの使用に関連する可能性がある。症例の中には肝移植2例
と死亡1例が含まれる。

 24例が病気になる前にOxyElite Proを使用していた。2人以上の
患者で共通する医薬品やサプリメントは他にはない。保健省は人々
に対して痩身や筋肉増強用ダイエタリーあるいは栄養サプリメント
を使用している場合は医師や医療提供者に相談するよう強く求める。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20131009#p1
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いつもお世話になっているうねやまさんのブログからの情報です。
以下はこの件に関するうねやまさんのコメント。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

(公式発表で名指しされた。日本語でオキシエリートプロで検索し
てもたくさんヒットするんだが。アマゾンとか楽天とか。個人輸入
の場合自己責任とはいえなんだかな。

 ちなみに日本ではサプリメントは食品扱いだが米国ではダイエタ
リーサプリメントは食品ではなく「ダイエタリーサプリメント」。
これはFDAが食品について規制できるいろいろなことがダイエタリ
ーサプリメントでは規制できないことを意味する。食品だったら病
気予防効果を宣伝できないのにダイエタリーサプリメントではやり
たい放題。だから日本のいわゆる健康食品業者はこのような制度を
求めているわけ。しかも食品形態のものにまで。消費者にできるこ
とはダイエタリーサプリメントやいわゆる健康食品には近づかない
ことくらいしかない。自分は知識があるから大丈夫、と思っている
人はカモでしかないだろう。)

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20131009#p1
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アメリカではこんなことを言っている人もいるとか。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今回の事件で実際に死亡した原因は不明であるが、何が問題だっ
たかはやがて明らかになるであろう。しかしやがて次の馬鹿馬鹿し
いできごとが別のサプリメントで繰り返されるだろう。サプリメン
ト業界が1994年にサプリメントをFDAの認可対象外にしたことは全
くもって素晴らしい仕事だった。(皮肉:危険なサプリメントを販
売禁止にするためには死体が必要。)

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20131010#p14
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上にも書かれていましたが、日本でも結構売っていたようです。
ただし、大手の販売サイトは既に閉鎖または扱い終了になっていま
す。

 以下は使っていた人のコメントです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ハワイの件、読みました。

 ほんとにものすごいいきおいで痩せました。

 副作用も半端なくでました。だから死亡者がでたことは、怖いな
がら納得してしまいました。私ももうやめます。

http://www.diet-cafe.jp/2010/03/post-1197.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「健康食品」が効いたらダメだろう、というのが今回にも共通す
る教訓です。

 しかし、日本でも「ダイエタリーサプリメント」と同等の制度を
目指している人たちがいるので、何とか阻止しないといけないです
ね。

 次は「フグ」のニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食用フグの最高級品といわれる日本近海の天然トラフグが、資源
量枯渇の危機に直面している。

 全国の水揚げの約4割が集まる「フグの本場」として日本一の取
扱量を誇る山口県下関市の南風泊はえどまり市場では、2012年
度の取扱量が過去40年間で最低となり、ピーク時の6%にまで激
減した。乱獲が原因とみられ、専門家は「このままでは絶滅してし
まう」と警鐘を鳴らしている。

 トラフグの漁場、日本海や瀬戸内海に面する下関市の南風泊市場
は、日本最大の天然フグの市場として圧倒的な取扱量を誇る。連日、
山口や福岡県沖を始め、遠くは秋田県沖でとれたフグも水揚げされ、
「下関ブランド」のフグを求める大消費地・首都圏などへ出荷され
ていく。

 だが、山口県水産研究センターによると、取扱量は1987年度
の1891トンをピークに減少傾向が続き、2008年度以降は1
00トン台で推移。12年度は109トンまで落ち込み、統計が残
る1971年度以降、最低となった。乱獲による資源量減少は、ク
ロマグロやニホンウナギでも深刻な問題となっている。

 天然トラフグの現状について、水産庁は80年代に価格が高騰し
て乱獲が進んだ結果とみる。縄の先に多くの針をつけてごっそりと
捕獲する「浮きはえ縄」の漁船が急増したことに加え、冷凍技術の
発達で、需要が下がる春以降も漁を続けられるようになったという。

 独立行政法人・水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所(広
島県廿日市市)は11年度、日本海、瀬戸内海、東シナ海に生息す
るトラフグの総重量(資源量)を866トンと推定。「漁獲量をせ
めて年間147トン以下に抑えれば、資源量を回復できる」との試
算を公表した。だが、11年度の三つの海での漁獲量は266トン
に達した。

 20年近くフグ漁に携わる下関市の漁業男性(54)は「絶滅し
てしまうとの意識はあるが、誰かがとるから、自分もとらざるを得
ない」と複雑な思いを明かす。

 山口県水産研究センターの天野千絵・専門研究員は「操業はフグ
の価格が上がる秋から冬に限定し、産卵期の春から成長期の夏にか
けては禁漁にするなど、対策を取らなければ絶滅する恐れもある」
と強く訴えている。

http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20131007-OYT1T00449.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう状態でなお、漁獲高の制御ができていないというのは情
けない話です。日本の漁業が先進国どころか、文明以前の状態であ
ることがわかります。

 最後はイオンがまた馬鹿なことをやっているニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 9日発売の週刊文春がイオン(千葉市美浜区)の加工食品の検査
態勢が機能していなかったとする記事を掲載し、イオンが同誌を売
り場から撤去するよう直営店に指示していたことが分かった。イオ
ン広報部は「不適切な表現があり、お客様に不安と誤解を与える」
と理由を説明している。

 記事は「『中国猛毒米』偽装 イオンの大罪を暴く」と題し、中
国産や米国産を国産と偽装していた三重県内の卸業者の米を使った
弁当やおにぎりを、イオンが2府21県のグループ店舗で販売し、
検査態勢が機能せず偽装を見抜けなかった−−などとしている。

 イオンは自社のホームページで「あたかも人体に有害な食品を安
全な商品と偽って販売していたかのような誤解を読者に与える。内
容についても事実と異なる記述が多く含まれており、断固たる措置
をとる」などと抗議している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131010-00000002-mai-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 文春の記事も悪質なものなので、気持ちはわかるのですが、売場
から撤去というのは暴挙です。

 巨大企業のわりに、いつも何かやらかすのは、常識を持って止め
る人が誰もいないということなのでしょう。流通業界の民主党です
ね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「化学調味料」
------------------------------------------------------------

 前回のQ&Aに関連して、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 先日化学調味料の心配について質問させて頂いた者です。化学調
味料無添加と書いてある粉末のだしを使用していたのですが昆布エ
キス、酵母エキスが含まれていました。家ではだしの素を使用して、
外食もする…ではやはり過剰摂取になってしまうとおもうのですが
心配要らないのでしょうか?ではなぜ化学調味料は悪者扱いされる
のでしょうか?塩分が多くなるからでしょうか?一応、市販の加工
食品等を購入するときは塩分量は気にするようにしています。

 塩分が過多にならなければ、このような化学調味料の心配はしな
くていいか教えて下さい。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 化学調味料という言い方は現在ではしなくて、原材料表示欄には、
「調味料(アミノ酸)」などと書かれています。こう書いてあれば
間違いなく「グルタミン酸ソーダ」のことです。

 「調味料(アミノ酸等)」と書いていると、それ以外にイノシン
酸やグアニル酸などという、アミノ酸ではない調味料も入っていま
す。しかしそれらはごく微量で、グルタミン酸との相乗作用を狙っ
て添加されるものなので、ここでは「グルタミン酸ソーダ」を取り
上げてみます。

 「グルタミン酸ソーダ」と言うより、「味の素」と言った方がな
じみがあります。味の素は商品名ですが、グルタミン酸ソーダの別
名のように使われるのには理由があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 現在,「味の素」などの商品名で一般家庭に広く普及しているう
ま味調味料(成分:L-グルタミン酸ナトリウム)は,東京帝国大学
理学部化学科(現在の東京大学理学部化学科)の池田菊苗(きくな
え)教授により,1907年に発見されたものです。

 今年はグルタミン酸ナトリウム製造法特許成立100周年に当たる
ため,数多くの祝賀行事が企画されており,テレビや雑誌などでも
報じられています。池田教授が,昆布から抽出したグルタミン酸ナ
トリウム(表紙)は,うま味発見の歴史的な資料として本専攻で受
け継がれています。本稿では,うま味発見の経緯について化学者池
田菊苗教授の足跡を辿りながら紹介します。

(略)

 池田教授は多くの基礎化学的な研究を行う一方で,実学的な研究
にも広く興味をもっていました。京都生まれの池田教授は,幼少の
頃より料理に使われる昆布のだしに関心をもっていました。だしの
起源は何なのかを知るため,湯豆腐のだし汁昆布を対象とした研究
に着手しました。

 1907年に約38kgの昆布から煮汁をとり,ついにうま味の素である
L-グルタミン酸ナトリウム約30 gを得ることに成功しました。この
とき昆布を煮詰めるために用いられた英国製の大蒸発皿は,当時の
貴重な資料として,池田教授−鮫島教授−赤松教授−黒田教授−太
田教授−当研究室へと受け継がれています。

 池田教授は,1908年4月24日,「グルタミン酸を主要成分とせる
調味料製造法」に関する特許を出願し,同年7月25日に特許登録さ
れました。この発明は,「日本の十大発明」の一つとして現在位置
づけられています。

 池田教授から事業経営を請け負った鈴木三郎助氏(当時鈴木製薬
所代表)は,L-グルタミン酸ナトリウムに「味の素」という商品名
をつけ,製造販売事業を展開し,現在の味の素株式会社へと発展し
ています。

http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/story/newsletter/treasure/02.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このように、池田菊苗博士の「味の素」の発見は、鈴木梅太郎博
士の「オリザニン(ビタミンB1)」と並んで、文明開化の時代の
偉大な発見なのです。

 昆布で出しをとるのも、西洋料理でトマトを調味料に使うのも、
基本的にはこの味の素の成分=グルタミン酸ソーダを使っています。

 グルタミン酸はごく普遍的に存在するアミノ酸ですので、特に毒
性というものは存在しません。

 特に脳に多く存在し、脳の活動に貢献する物質なので、昔は「味
の素を食べると頭が良くなる」という俗説がありました。

 その後、いろいろと嫌われるようになって現在に至りますが、全
体的な説明としては、以下のものが妥当と思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 グルタミン酸は、おもに脳神経細胞のエネルギー源となるアミノ
酸の一種です。

 脳機能を活性化して、ストレスへの抵抗力を強くする作用があり
ます。昆布やしいたけのうまみ成分でもあり、化学調味料として使
われていますが、とり過ぎると脳細胞に障害が出ることがあるので
注意が必要です。

■グルタミン酸のはたらき

 体内にアンモニアが入ると脳の機能を妨げますが、グルタミン酸
はアンモニアを捕らえ、酸性度を調節してグルタミンを合成します。
同時に尿の排泄を促進する作用もあり、アンモニアを速やかに体外
に出します。

 グルタミンはまた、細胞の柔軟性を維持し、エネルギー代謝、窒
素代謝に関与します。

 アルコール依存症を抑制する、潰瘍の治癒を早める、疲労や気分
の落ち込みを軽くしてED(インポテンツ)を改善する、ボケを予防
するなどの効果も確認されています。

■グルタミン酸のとりかた

 グルタミン酸は海藻や小麦、大豆、落花生、アーモンド、ごまな
どに多く含まれています。

 脳、神経の症状の治療に効果をあげているグルタミン酸ですが、
よいことばかりではありません。脳でグルタミン酸が過剰に放出さ
れると、脳細胞が障害を受けるという報告があります。

 うまみ調味料のグルタミン酸ナトリウムも、かつて大量使用の中
華料理で頭痛やのぼせ、神経がたかぶって眠れない、手足の痺れな
どを起こす人が続出して問題になったことがありました。現在は、
通常の使用ならば問題ないとされています。

http://www.kenko-seikatsu.org/protein/glutamic_acid.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 さて、嫌われる原因になった「中華料理症候群」というのは、特
に中華料理に味の素がよく使われることからついた名前です。

 「現在は通常の使用ならば問題ないとされています。」というの
は、以下のような根拠によります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■化学調味料を食べ過ぎると、頭痛や腕の震えなどの「中華料理店
症候群」(チャイニーズレストランシンドローム)が起きる

 この話は多くの人が信じ込んでいて、一般向け医学事典などにも
記載されていますし、人気の育児書などにも載っています。しかし、
化学的には完全に否定されています。

 ことの起こりは1968年。「ニュー・イングランド・ジャーナル・
メディシン」というとても権威のある英国の医学誌で「中華料理を
食べた後、頸部と腕のしびれ、脱力感と動悸が起こる例がある」と
報告され、中華量に含まれる化学調味料のグルタミン酸ナトリウム
が原因ではないか、と疑われました。

 しかし、ほかの研究者の調査や実験では同様の結果を確認できな
かったのです。WHO(世界保健機関)なども調査し、グルタミン
酸ナトリウムとは関係ない、と結論づけたのですが、アメリカでも
日本でも噂は止まりません。

 そこで、アメリカでは90年代におおがかりな調査が行われました。
中華料理店症候群になると自分で思っている人130人に集まっても
らい、大量のグルタミン酸ナトリウムを含む食事や含まない食事な
どを用意し、被験者には伝えないまま食べてもらって症状が出るか
どうかを確かめます。その際には、症状を診断する医師にも、グル
タミン酸ナトリウムが含まれているかどうかは知らされない「二重
盲検法」という調査方法を用い、被験者や判定者の思いこみにはま
ったく左右されない結果を得たのです。さらに、グルタミン酸ナト
リウムの摂取で症状が出た人には、同様の試験を再び行い、再現性
があるかどうかも確かめます。

 こうして、科学的に非常に厳密な試験で得られた結果は、グルタ
ミン酸ナトリウムによる症状誘発はない、というものでした。この
研究は2000年に米国の学術誌に発表され、これをとどべに、中華料
理店症候群は完全に否定されたのでした。ところがいまだに、日本
の雑誌などでは報道されてしまいます。

http://kkyamasita.hatenadiary.jp/entry/20070530/1180478176
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下はその試験結果のまとめです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■グルタミン酸ナトリウムが原因と疑われたいわゆる中華料理店症
候群とプラセボ対照多施設二重目隠し試験の結果

 本報告ではグルタミン酸ナトリウム (MSG) と中華料理店症候群
の因果関係について,多施設プラセボ対照二重目隠し試験を実施し,
その結果 MSGのみの大量摂取によっては,対照群に比較して症状が
起こったが,起きた反応は弱く不安定で再現性に乏しく,食事と一
緒に摂取された MSGでは症状が起こらなかったことが報告されてい
る.

http://www.jpha.or.jp/jpha/jphanews/anzen_news/39.html#1
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここでMSGのみの大量摂取では症状が出たと書かれています。
その量はどれくらいかというと、下に説明があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 最初の試験(試験1)では 5g の MSG かプラセボかを2日に分
けて交互に投与し,症状を記録した.その結果,対照物質投与時に
は症例がなく,MSG 投与時には2つ以上の症状が起こった被験者は
180例中50例 (38.5%) であった.

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 つまり、症状が出るのは、

(1)食事とは別にグルタミン酸ソーダのみを摂取する。

(2)一回に5グラム摂取する。

という条件です。小さじ一杯が小麦粉で3グラム、コーンスターチ
で2グラムがそうですので、味の素5グラムはだいたい小さじ二杯
分くらいだと思います。

 普通に食べられるとは思えません。また、食事と同時に摂れば、
そんな量でも症状は確認できなかったそうです。

 この症状については、ウィキペディアでは以下のように指摘され
ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 科学的検証の結果は中華料理店症候群は一つの原因によるという
よりは、食事後に起こる様々な病的症状につけられた呼称であり、
症状の原因は事例ごとに異なっていると考えられる。

 例えばKenney R.A.は中華料理店症候群の症状が弱い食道炎が存
在するときに、食事による刺激で惹起される症状に似ている点を指
摘し、刺激性の強いソフトドリンク(濃いオレンジジュースやコー
ヒーなど)を飲んだ場合にも類似の症状が現れることを指摘してい
る。

 その他には、過剰のナトリウム(濃い塩分に由来するナトリウム
も含む)を急激に摂取したことによる血圧の変化、劣化した油脂の
多量の摂取なども原因ではないかと考えられている。

 その後、JECFA(ジェクファ、国際連合食糧農業機関 (FAO)と世
界保健機関 (WHO) の合同食品添加物専門家会議)、米国食品薬品
局 (FDA)、ヨーロッパ食品情報会議 (EUFIC)、欧州連合食品科学委
員会 (SCF) などで議論・調査がなされたが、グルタミン酸ナトリ
ウムの摂取によって中華料理店症候群が発生するという根拠は見つ
からなかった。そしてJECFAはグルタミン酸ナトリウムの一日の摂
取量に上限を定める必要はないと決定した。

http://goo.gl/LQCJ
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以上をまとめると、以下のようになります。

(1)「化学調味料」は実質的にグルタミン酸ソーダ(MSG)と
同じものと考えてよい。

(2)グルタミン酸はタンパク質を構成するアミノ酸の一種で、昆
布やトマト、小麦、大豆、落花生、アーモンド、ごまなどに特に多
く含まれるが、食品には普遍的に含まれているものである。

(3)MSGの毒性は特にない。ただし、脳の活動に貢献する物質
なので、大量摂取では脳機能に異常を起こす可能性が指摘されてい
た。

(4)中華料理症候群という、MSGの摂取による症状が報告され
ていたので、化学調味料を批判する際には、その根拠となっていた。

(5)詳細な実験により、MSGは中華料理症候群の原因ではない
という結論が出されている。その結果、グルタミン酸ソーダは特に
摂取量の上限を定める必要がない物質であるとされている。

 ということで、毒性についてはほぼ完全に否定ということでよい
と思います。

 残る問題は、簡単に味をよくする添加物であるため、粗悪な材料
から加工食品ができてしまうということがあります。

 これも現在ではほとんど問題にならない使用実態になっています。

 それよりも、「化学調味料無添加」を謳う食品に、様々な「化学
調味料以外」の調味原料が使われることの方が問題だと考えていま
す。

 「昆布エキス」などから大量のグルタミン酸ソーダを投入しなが
ら、「化学調味料無添加」と言っている商品はたくさんあります。

 今年、オーストラリアで、昆布だしを使った日本製食品でヨード
過剰による健康被害が発生しています。昆布にはグルタミン酸ソー
ダ以外に、大量のヨードが含まれるからです。

 そういう面から見れば、食品添加物としてのグルタミン酸ソーダ
を使った方が安全であるという議論も成り立ちます。

 よい材料からおいしい食品を作る努力は続けてほしいと思います
が、「化学調味料」を批判することで宣伝効果を得ようとするのは
さもしい考えです。

 最後に、ソーダ(ナトリウム)が含まれるので、塩分の取りすぎ
と同じになるという意見もありますが、それほど問題になる量には
ならないので、塩分のみを注意していればよいと思います。

 消費者にとっては、化学調味料を悪いものと信じることにメリッ
トはありません。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 三連休で特に予定はなかったのですが、急に土曜日に白浜温泉に
行くことになりました。それで金曜日の夜に配信しています。

 来週はまたまた大連行きですが、土曜日に帰国しますので、帰っ
て来てからの配信になります。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-727号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数3716名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「[\]安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/