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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------693号--2013.02.17------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「トウモロコシ」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 ノロウィルスの食中毒で、こんな事件があったそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 神奈川県茅ヶ崎市の料亭「中味川」の店舗責任者・中三川俊行容
疑者(60)は去年12月、客17人が食中毒にかかり、3日間の営業禁
止処分を受けたにもかかわらず、処分中に店を営業して客に飲食を
提供した疑いが持たれています。その際、飲食した親子3人がノロ
ウイルスに感染したということです。取り調べに対し、中三川容疑
者は「見ていないのでよく分かりません」と容疑を否認しています。
警察によりますと、中三川容疑者は処分中、照明を暗くして営業す
るように従業員に指示していたということです。

http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/230213067.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ノロウィルスについては、飲食店側ではなかなか打つ手がなくて、
食中毒を起こした店にもつい同情してしまいますが、これはいけま
せん。

 営業停止期間は3日ということですから、最初の事件の影響が残
っていたのでしょうか。飲食店をやる資格なし、と言いたくなりま
す。

 ところで、昨年末から、病院や施設などでのノロウィルス集団感
染が何度も報道されました。死者もたくさん出ていますが、食中毒
とは違う扱いになっていることは以前に紹介しました。

 その件について、興味深い話がFOOCOM.NETのリンク集に紹介され
ていました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 私たちには何が見えていて、何が見えていないか。何を見ようと
していて、何を見ようとしていないか。このような自己認識をもっ
て、世の中の観察事象を捉えることは、科学的思考の第一歩といえ
ます。そんな思考に立ち返って、このノロウイルス騒動を考えてみ
たいと思います。

 簡便なイムノクロマト法による迅速診断キットが、ノロウイルス
について商品化されたのは2008年冬のことでした。それまでは、高
齢者がノロウイルス腸炎で亡くなっても、そもそも診断しようがな
かったんですね。なので、2008年までは「高齢者のノロウイルス腸
炎が見えない時代」といえます。

 ただし、ノロウイルスによる食中毒は別です。食品衛生法で食中
毒に関しての届出規定があるので、医療機関で食中毒が疑われたら、
速やかに保健所に届けなければなりません。そして、保健所は地方
衛生研究所に依頼して、専門機器を用いるRT-PCR法によりノロウイ
ルスを同定していました。つまり、「ノロウイルスの食中毒は見よ
うとしていた時代」ともいえますね。だから、このころから「飲食
店提供の仕出料理でノロウイルス食中毒」みたいな記事は多かった
のです。ただし、寝たきり高齢者が外食をしたり、仕出し弁当を食
べるような機会はまずないこともあり、食中毒による死亡者が出る
ことはありませんでした。

 さて、2008年になり、ついにノロウイルスの迅速診断キットが発
売されました。医療機関において簡便に診断ができるようになった
のですが、まだ保険適応になっていなかったので普及までには至り
ません。全額(2000〜5000円程度)を自己負担で検査をお勧めしな
ければならなかったからです。

「感染性腸炎の迅速診断ですがノロウイルスだけは検査法がありま
す。やってみますか? ただし、検査料3000円の自己負担をお願い
しています」

「ノロウイルスと分かったら、特別な治療法があるのですか?」

「いいえ、ありません。他の下痢症と同じことをします」

「では、結構です」

 こんな会話が日本中で重ねられたことと思います。つまり、これ
は「高齢者のノロウイルス腸炎を見ようとしていない時代」といえ
ます。だから、なかなか報道にもならなかったのです。

 ところが、昨年(2012年)春、ついにノロウイルスの迅速診断が
保険適応となりました。もうお分かりですね。安価に検査ができる
ようになったので、「高齢者のノロウイルス腸炎を見ようとする時
代」がやってきたのです。

 こうして、「お腹の風邪をこじらせて亡くなった」という解釈で
終わっていた高齢者の下痢症について、少なからずノロウイルスが
原因であることが、今年になって明らかとなってきました。そして、
「介護施設でノロウイルス集団感染」という記事が紙面を飾るよう
になったのです。決して「昔は食中毒が多かったのに、最近は介護
施設で流行している」わけではありません。これは単に、私たちの
見る姿勢によって作られた観察事象なんです。これを、疫学の世界
では「検出バイアス」と呼んでいるのです。

 横浜市の病院で4人の高齢者がノロウイルス腸炎により亡くなる
という「事件」がありましたが、その年齢は80歳、92歳、95
歳、そして97歳だったそうです。この方々はどのような感染症で
あれ、死亡するリスクが高い方々だったと思います。

 ウイルス感染症であれば、集団生活、とくにトイレの共有などが
感染拡大要因としてあります。さらに、手洗いなどの衛生行動が守
れない認知症高齢者の感染リスクは高まりますね。そして、そのよ
うなインパクトは、有名無名のウイルスによって、常にどこかの高
齢者施設や療養型医療機関で発生していたのです。

 ただ、感染症の微生物名がつかなければ、新聞記者は報道しよう
がないし、行政は指導しようがないのでしょう。もちろん、ある程
度のアウトブレイクなら保健所は察知して調べる努力をしています。
でも、行政がアクションを起こせるのは(つまり指導を入れるのは)、
やっぱり微生物名が明らかになってからねんですよね。症候に対し
て行動を起こしている医療者との懸隔について、もっと世間の人々
は理解するべきでしょう。

 いま、安価に簡便に迅速診断が可能なウイルスは、ノロとインフ
ルエンザだけです(小児領域だったら、他にもアデノとか、RSとか、
ロタとかありますけど・・・)。だから、お約束のようにノロとイ
ンフルだけ世間は騒いでいるのです。もし、今後、ヒトメタニュー
モの迅速診断キットが発売されれば、そこにヒトメタニューモが加
わるでしょう。

http://apital.asahi.com/article/takayama/2013021200001.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「2012年春、ノロウイルスの迅速診断が保険適応」というのは全
く知りませんでした。これがこの間のノロウィルス報道の原因だっ
たというわけです。

 以下はその検査キットの情報ですが、保険点数まできちんと記載
されています。15分で検出可能のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

クイックナビTM−ノロ(10回用)

商品番号 324320

測定原理 イムノクロマト法

使用目的 糞便中のノロウイルス(NV)抗原の検出(NV感染の
診断の補助)

有効期間 製造日から24箇月間

貯法   2〜30℃

反応時間 15分

保険点数

実施料 150点 D012 感染症免疫学的検査 21.ノロウイルス抗原
定性

判断料 144点 D026 5.免疫学的検査判断料、月1回に限る

http://denka-seiken.jp/japanese/html/secure/products/poct03.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 とにかく、ノロウィルス自体とは全く関係のない理由で、報道量
に差が出ます。「検出バイアス」というのは覚えておいてよさそう
ですね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「トウモロコシ」
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 昨年秋ですが、アメリカ産トウモロコシについて、こんな記事が
ありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

米産トウモロコシ、カビ毒汚染の懸念 予防措置で牛乳も検査

2012/9/3 12:01
日本経済新聞 電子版

 半世紀ぶりの干ばつに見舞われた米国で、発がん性の高いカビ毒
「アフラトキシン」によるトウモロコシ汚染の懸念が浮上している。
主産地のアイオワ州は8月31日、トウモロコシを飼料とする乳牛の
汚染を懸念し、予防措置として州内の酪農農家が生産する牛乳を検
査する規制を導入した。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0102U_T00C12A9EB1000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 干ばつによってアフラトキシン汚染が増えるだろうという予想で
すが、どうやら現実のものになってきたようです。

 以下は厚労省の「輸入時における輸入食品違反事例」で、今年の
1月分です。20件以上のトウモロコシ違反例があって、非常に目
立っています。

 以下はそのリスト(Excelの表)から、検出量だけをコピーした
ものです。一行が一件になります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
輸入食品等の食品衛生法違反事例
(平成25年1月分)

アフラトキシン 23μg/kg(B1:21.4, B2:1.3)検出
アフラトキシン 20μg/kg(B1:18.9, B2:1.1)検出
アフラトキシン 18μg/kg(B1:15.1, B2:2.4)検出
アフラトキシン 23μg/kg(B1: 21.0, B2: 2.2) 検出
アフラトキシン 16μg/kg(B1: 14.6, B2: 1.4) 検出
アフラトキシン 11μg/kg(B1: 9.7, B2: 1.1) 検出
アフラトキシン 12μg/kg(B1: 10.7, B2: 1.4) 検出
アフラトキシン 17μg/kg(B1: 15.2, B2: 2.2) 検出
アフラトキシン 22μg/kg(B1: 18.8, B2: 3.0) 検出
アフラトキシン 16μg/kg(B1: 15.3, B2: 1.1) 検出
アフラトキシン 12μg/kg(B1: 10.5, B2: 1.2) 検出
アフラトキシン 14μg/kg(B1: 13.8) 検出
アフラトキシン 11μg/kg(B1: 8.7, G1: 2.3) 検出
アフラトキシン 17μg/kg(B1: 10.6, B2: 4.7, G1: 1.5) 検出
アフラトキシン 15μg/kg(B1: 13.7, B2: 1.3) 検出
アフラトキシン 27μg/kg(B1: 25.1, B2: 1.8) 検出
アフラトキシン 21μg/kg(B1: 19.3, B2: 1.5) 検出
アフラトキシン 16μg/kg(B1: 14.3, B2: 1.2) 検出
アフラトキシン 22μg/kg(B1: 19.6, B2: 2.0) 検出
アフラトキシン 15μg/kg(B1: 13.8, B2: 1.5) 検出

http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/ihan/2012/xls/2a.xls
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以前の「B1」のみを検査する方法から、「総量」で10ppbとす
る基準に変わっていますが、2例を除いてB1の量だけでも10ppb
を上回っています。

 この違反例はみな廃棄処分になるのですが、しばらくはこんな状
態が続くのかもしれません。

 以前から、輸入トウモロコシにはアフラトキシンの危険があるこ
とはわかっていました。実際に微量の汚染があり、牛乳に影響が出
ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 これは、2002年の学会(日本食品衛生学会、マイコトキシン研究
会)で発表された事例である。科学的な牛乳中アフラトキシンM1汚
染実態調査データを、ハザード報道的な見出しを付けるとこうなる
のだろうか。しかし、「発がん性カビ毒のアフラトキシンがほとん
どの牛乳から検出!」といったハザード報道ではびっくりさせられ
ることはあっても、正しい実態は伝わってこない。読み手のために
なるリスク報道になっていないからである。

 事実を正確に記述すると、この調査は長年カビ毒分析に携わって
きた地方衛生研究所などの専門家たちが、全国で購入した208検体
の市販牛乳をアフィニティークロマト(アフラトキシンなどを選択
的に捕捉する)を用いた精密微量分析法で検査したものである(Na
kajima Mら、Food Addit Contam.21(5):472-8(2004))。その結果、
トウモロコシなどの飼料に由来するカビ毒アフラトキシンB1が体内
で代謝されて乳中に排泄されるアフラトキシンM1が207検体(99.5%)
から微量に検出された。その濃度は0.001〜0.029ppb(μg/kg)、
平均0.009ppbであった。確かに検出はされるが、その濃度はCodex
の基準乳0.5ppbと比べて平均で50分の1位なので、まあ大丈夫かな
と判断できる。

 同時に調査された飼料中のアフラトキシンB1は平均で0.5ppb検出
されたが、飼料の基準10ppbは十分にクリアしていた。この餌を食
べた牛の体内で0.3〜6.2%程度のB1がM1に変換(水酸化体)したも
のと推定されている。このように、検査データに基づく飼料管理を
きちんとやっていれば牛乳中のアフラトキシンM1をわざわざ分析し
なくても有効であることも理解できる。日常的に、この程度の牛乳
中アフラトキシンM1を摂取していると肝がん発生率が年間50億人に
1人程度の増加することとなり、現状レベルでは問題はないと判断
されている。こういうデータこそ、嫌になるくらい報道してもら
いたいものである。しかし、とかくリスク報道になると問題の本質
が正確に伝わらないのも事実である。

http://www.foocom.net/fs/residue_old/2374/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 量的には問題ないのですが、こういう汚染ルートがあることは確
かですので、継続して監視が必要というところです。

 さて、トウモロコシのアフラトキシン汚染については、遺伝子組
み換え技術が有効である、という話があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 通常トウモロコシは虫害をうけるとフザリウムやアスペルジウス
などのカビの感染を受けます。 この虫害は農薬散布を行ってもか
なりの程度受けます。 無農薬ではほとんどのトウモロコシが虫害
を激しく受けます。

 この感染によりカビの生産する毒素が製品に混じることになりま
す。 この毒素とはマイコトキシン(カビ毒)とよばれアフラトキ
シンがその代表格です。この毒性は20ppbという濃度でも発生
しPCBやダイオキシンと並ぶ猛毒でありまた長期摂取によりガンを
誘導することが知られています。 しかも研究が進むにつれさらに
新しいカビ毒が見つかってきており、これらのヒトへの影響がいま
だ未評価で危険きわまりないものがたくさんあります。

 しかも、このアフラトキシンなどのカビ毒は動物が餌として摂取
したために、ダイオキシンやPCBなどと同様にミルクなどの乳製品
に移行します。現実に餌のトウモロコシにこの危険レベルを超える
アフラトキシンがしばしば含まれているわけです。 しかも、病害
虫の多い熱帯や亜熱帯地域では深刻な問題です。

 ところが、遺伝子操作により作出されたBT−トウモロコシはこの
ようなカビの感染を起こす虫害を受けにくいためこれらの毒素レベ
ルが極めて低い特徴があり(普通品とくらべて1/20-1/40以下(最
新の情報)、一方で遺伝子組換えによる導入遺伝子の危険性は極め
て低く(高濃度においても毒性はいまだ検出できていない)、結果
的に従来品より健康によいものであるという結論になります。

 以下のデーターが示すとおり、安全限界をこえるアフラトキシン
等が非組換えのトウモロコシにはしばしば検出されており、遺伝子
組換え品よりも普通のトウモロコシのほうが健康に害があると考え
ることができます。

http://web-mcb.agr.ehime-u.ac.jp/gmo/rec_data/related/helth1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この件について、独立行政法人農業環境技術研究所から、以下の
ような情報が出ています。現在のところ、最も信頼性が高い情報の
ようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 Btコーンは、土壌中に生息する昆虫病原菌であるバチルス・チ
ューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)が作る殺虫成分を発
現する遺伝子組換えトウモロコシである。2006年には北米を中
心にスペイン、南アフリカ、フィリピンなど、世界で約2000万
ヘクタールに栽培され、除草剤耐性ダイズに次いで栽培面積の多い
組換え作物となっている。アワノメイガ(コーンボーラー)など鱗
翅(りんし)目の害虫を防除対象とする系統と、鞘翅(しょうし)
目害虫であるネクイハムシ(コーンルートワーム)を防除するため
の系統が商業栽培されているが、ここで取り上げるBtコーンは鱗
翅目害虫を対象とする系統である。

 Btコーンは殺虫剤の散布を大幅に減らすことができるため、生
産者にとっては経費と健康の面で大きな利点がある。さらに、組換
え作物の栽培を推進する側では、消費者へのメリットとしてカビ毒
被害の軽減をあげている。だが、組換え作物の栽培に懸念や慎重な
態度を示す側は、Btコーンによるカビ毒被害の軽減については科
学的な立証がされていないと主張している。実際、Btコーンと非
Btコーンを比較した学術論文でも、カビ毒被害の評価は一定して
いないことが多い。

 それはなぜか? 米ビッツバーグ大学のWu准教授(公衆衛生学)
は、トウモロコシの主要なマイコトキシン(カビ毒)であるアフラ
トキシン(aflatoxin)とフモニシン(fumonisin)とを区別して評
価しないために混乱が生じていると解説している(ISBニュース
リポート、2006年9月)。

 フモニシンはフザリウム菌(おもにFusarium verticillioidesと
F.proliferatum)から産生される毒素で、人の食道ガン、家畜の血
液病や肺腫病の原因となる。一方、アフラトキシンはアスペルギル
ス菌(おもにAspergillus flavusとA. parasiticus)によって産生
され、人の肝臓ガンの原因となり、家畜・家禽(かきん)類にも重
大な病気を引き起こす。どちらについても食品や家畜飼料への混入
に関して、厳しい許容基準が決められている(日本においても、フ
モニシンとアフラトキシンはデオキシニバレノール(DON)など
とともに、輸入トウモロコシのモニタリング対象有害物質とされて
いる)。

 同じマイコトキシン産生菌でも、フザリウム菌とアスペルギルス
菌とでは、トウモロコシへの感染経路が異なっている。フザリウム
菌はトウモロコシの実(穂軸)に潜り込んだアワノメイガの食害痕
から傷口感染するが、アスペルギルス菌はトウモロコシ雌穂(雌花)
から伸びる絹糸から感染する。

 Btコーンでは、アワノメイガの被害が抑えられるためトウモロ
コシ穀粒への食害痕は少なく、フモニシンの被害は大幅に減少する。
だが、Btコーンはアスペルギルス菌の絹糸からの侵入を抑える直
接の効果はないため、アフラトキシンによる被害と明確には関係し
ない。アフラトキシンの被害には、温度や降水量などの気象要因が
大きく影響し、Btコーンか非Btコーンであるかは二次的な決定
要因である。Btコーンがアフラトキシンの被害に有意な抑制効果
を示すのは、雌穂の先端部を加害する害虫の被害が大きく、Btコ
ーンがこれらの害虫にも効果を示す地域 (テキサス州など米国南
東部) に限定される。

 Wu准教授は、Btコーンの導入による米国の市場でのマイコトキ
シン被害軽減の効果を年間2300万ドルと推定し、アフラトキシ
ンの抑制効果も大きい南部地域ではBtコーン導入のメリットが大
きいと予測している。

http://www.niaes.affrc.go.jp/magazine/086/mgzn08605.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 フモニシンについては食害との関連が強いので、Btコーンは極
めて有効だが、アフラトキシンについては必ずしも効果が高いとは
限らないとされています。

 ただ、被害の大きいアメリカ南東部ではアフラトキシンについて
も有効のようですので、全体としてBtコーンがカビ毒の汚染を減
らす…先の記事の「遺伝子組換え品よりも普通のトウモロコシのほ
うが健康に害がある」はほぼ間違いない事実のようです。

 さらに農薬を使わないで栽培すれば、もっと害があることもこの
結論は示唆しています。

 ここで話題になっているトウモロコシは基本的に飼料用です。し
たがって肉や牛乳を通して食べることになるわけですが、こちらの
方面でもある程度のリスクはあると考えた方がよさそうです。特に
「飼料に非遺伝子組み替えトウモロコシ使用」などというのは要警
戒です。

 量的に言うと現在までのところは発ガン性で「年間50億人に1人
程度の増加」ということで、現実的な脅威ではないので、心配する
ほどのことではないのですが。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 以前、日本でBSEによる死者が出る確率より、隕石に当たって
死者が出る確率の方が高いだろう、と言ったことがありますが、ま
あ半分冗談のようなものだと思っていました。しかし現実に隕石が
落ちてきて、爆発によって被害が出るという事件には驚きました。

 小さな隕石だとそのまま地面まで落ちてきますが、大きいものだ
と空中で爆発するのですね。防ぎようもない話です。

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