安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>664号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------664号--2012.07.29------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「不当廉売」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回の記事について、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 本日のメールマガジンの記事ですが、赤バイ貝については、境港
周辺であれば地元でも唾液線に毒があることは良く知られていて、
唾液線を取って食べるのは常識とされているところですが、他所か
ら転入されてきた人が、禁漁のため市場に出せないものを漁業者か
ら貰ったなどが考えられますね。渡辺さまのおっしゃる赤バイはこ
ちらではないでしょうか。

一般的に出回っているバイ貝
http://www.zukan-bouz.com/makigai/ezobai/balylonia/bai.html

こちらでも多少ですが中毒が報告されています。

 ヒラメの寄生虫、クドアセプテンプンクタータについては、国内
での検査体制が整ったため、韓国側での検査を緩めたのだと思いま
す。

http://www.jfa.maff.go.jp/test/saibai/hirame.html

 それでも市場では価格だけで取引される場合があるので、今回の
ような中毒の事例があるのでしょうね。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもありがとうございました。

 また、生レバーの駆け込み需要については、こんなまとめのニュ
ースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

生レバー駆け込み、食中毒11件 3日間で1年分超える

 7月1から提供が禁止された牛のレバ刺し(生レバー)を食べた
人の食中毒が、禁止直前の3日間に全国で11件発生し、54人に
症状が出ていたことが厚生労働省のまとめでわかった。通常、牛生
レバーが原因となった食中毒は年間でも9件程度で、「駆け込み消
費で発生が急増したのではないか」とみている。

 厚労省食中毒被害情報管理室によると、牛生レバーを食べた人が
下痢や発熱などを訴えた食中毒は、6月は12件58人が報告され
た。このうち埼玉県の1件を除く11件は28〜30日の食事で発
生していた。

http://www.asahi.com/national/update/0720/TKY201207200148.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この他にも、大量の食中毒が実際には出ていると思います。生レ
バーは安全に食べられる食材ではない、ということが確認できたの
ではないでしょうか。

 また、前回掲載の食品表示については、やはり原料原産地表示は
見送りになったようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 消費者庁は20日、食品表示一元化検討会を開き、焦点となって
いた加工食品の原料原産地表示の拡大について「議論を進めたが合
意には至らなかった」とし、食品表示一元化の検討とは「別の事項」
として棚上げし、再検討するとの報告書案を示した。先送りについ
ては、消費者側の委員から反発の声が相次いだ。また報告書案では、
栄養成分表示を5年以内をめどに義務化する方針を示した。年間の
販売個数が一定以下の食品や家族経営のような零細事業者は適用除
外とする。

 原料原産地表示の扱いを棚上げするのは、食品の安全・安心の観
点から拡大を求める消費者側と、コストの増加を懸念し消極的な食
品産業側の意見の対立が解けなかったためだ。

 同表示の拡大は、民主党が政権を取った2009年の衆院選のマ
ニフェスト(政権公約)に盛り込み、10年3月には消費者基本計
画で「表示義務付けを着実に拡大する」との閣議決定も行った。た
だ今後、新たな検討の場を設けても両者の議論が平行線をたどる恐
れがあり、政治主導での判断が求められそうだ。

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=15552
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この引用は農業新聞です。農協サイドの意見を代表しているわけ
ですが、「原料原産地表示」が実際には国産品を持ち上げる運動の
一環であることがよくわかる記事です。

 全農の国産品キャンペーンは異例の成功を収めたと考えてよいの
ですが、もういい加減にしないと信用をなくしてしまうと思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「不当廉売」
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 先週、こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

イオンに原価以下でビール納入…公取委警告へ

 ビールなどの販売を巡り、大手スーパー「イオン」(千葉市)に
仕入れ値を下回る価格で卸した疑いがあるとして、公正取引委員会
は独占禁止法違反(不当廉売)で大手卸売3社に警告する方針を固
め、20日、事前通知した。

 ビール会社の販売奨励金が2005年に減らされて以降、3社は
イオンに赤字で卸していたという。公取委は、ビール大手4社とイ
オンにも不当廉売の原因があるとして、適正な価格で取引するよう
異例の協力要請を行う。

 警告を受けるのは、三菱食品、伊藤忠食品、日本酒類販売(いず
れも東京)。独禁法上の警告は、違反と認定するまでの証拠はない
ものの、違反の疑いが残る行為をやめさせるために行う行政指導。

 関係者によると、遅くとも09年以降、卸売3社は特定のビール
や発泡酒などについて、ビール会社からの仕入れ値以下の価格でイ
オンに納め続けた疑いがある。例えば1ケース(350ミリ・リッ
トル缶24本入り)で生産者価格が約3800円の場合、仕入れ値
を100円以上割り込んだ商品もあったという。安売りの影響で、
イオン各店舗の周辺で経営が悪化する酒店もあったとみられる。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120720-OYT1T01686.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 酒の卸各社がスーパー大手のイオンに対して、不当に安くビール
を卸していたという事件です。

 普通はこういう場合、卸よりも小売側が、「優越的地位の濫用」
で問題視されるものなのですが、不思議なことに卸側に警告が出る
のだそうです。

 実際には小売側がいろんな要求をして、卸などをいじめているの
が日常化しています。 

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 スーパーなどの大規模小売業者が食品メーカーに対し、値引きの
要求などの不当な取引をしている実態が食品産業センターの調査で
分かった。調査対象期間の2011年度は東日本大震災発生による
イベント自粛や、罰則を強化した改正独占禁止法で違反業者に多額
の課徴金納付命令が出されたことが影響し、改善の傾向がみられた
が、依然として不当な取引を要求するケースが後を絶たない。

 同センターは、日本チェーンストア協会をはじめ小売業者団体に、
不当な取引慣行を改善するよう指導・協力の要請を行った。

 調査は1998年度から毎年行い、11年度は総菜や菓子など2
3業種1700社の食品メーカーを対象に実施。調査対象期間は1
1年2月から12年3月で、12年2〜4月に行った。351社
(21%)から回答を得た。

 「協賛金の要求」など不当な取引につながる取引慣行を個別に尋
ねた。協賛金は、小売業者が販売促進などを目的に要請する。

 全てが不当といえないが、協賛金を負担したと回答したメーカー
のうち24%が「協賛金が不当に高い」、20%が「販売促進の効
果が期待できない」と回答した。禁止行為の「決算対策の協賛金」
を要求されたメーカーは23%で、前回調査より3ポイント増えた。

 物流センターなどの使用料は、54%が「負担している」と回答
した。使用額や算出根拠を十分協議し、合理的な負担であれば問題
ないが、負担しているメーカーのうち56%が「コスト削減分を上
回る負担がある」と回答。使用料の算出基準や根拠が明らかにされ
ているのは全体の20%にとどまった。

 従業員の派遣要請があったのは31%。不当な値引きを要求され
たメーカーは17%で、特売商品の買いたたきなどを受けたメーカ
ーも18%あった。

 同センターの信太英治企画調査部長は「前年度の調査に比べ、従
業員の派遣や協賛金負担の要請が減るなど、全体として改善されて
いた」と分析。しかし、「個別では不当な取引が完全にはなくなら
ず、負担を強いられているメーカーはある」と指摘する。

 11年度は、罰則が強化された改正独占禁止法の施行後、違反し
た大規模小売業者に6月、初の課徴金納付命令があり、同年度中に
計3件の多額の課徴金命令が出され「けん制機能があった」(同)。
また、東日本大震災の発生でイベントが中止・延期されたことも改
善の要因とみる。「例年とは大きく異なる状況だった。今後の動向
を注視したい」と話す。

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=15566
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういうことの一例として、この件もあったということは明白で
す。

 ところが、イオン側はこんなことを言っています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

イオン「値上げ応じず」 酒類の不当廉売問題

 三菱食品など食品卸大手3社がイオンに原価より安い価格でビー
ル類を卸売りしていたとされる問題で、イオンの横尾博専務執行役
は23日都内で記者会見し、卸3社から値上げの要請があっても「応
じる意向はない」と表明した。公正取引委員会からの取引条件変更
を求める要請についても「消費者の納得が得られない」と受け入れ
ない考えだ。

 今回の動きは、イオン周辺の一部の小売店からイオンのビール類
の価格が安過ぎるなどの申告があったことが発端と見られる。そこ
で公取委は、メーカーから販売奨励金を削減された卸売業者が値上
げを要請したのにもかかわらず、イオンが応じていないことについ
て、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いがあるとして、20
11年11月ごろに調査を開始。ただイオンについては違反の事実は認
められないと判断し20日、同社に通知した。

 ただ調査の過程で三菱食品と伊藤忠食品、日本酒類販売の卸売り
3社が原価割れの価格でイオンに納入していた可能性が浮上。公取
委は3社に対し独禁法違反(不当廉売)で警告する方針に切り替え、
20日に事前通知した。市場価格の適正化を狙った結果、「不当安値
の原因が卸にある」との裁定に変わった格好だ。

 ただ仕入れたイオン側にも原因があるとして、公取委は「適正な
価格での取引に応じるよう後日文書で通知する」と同社に伝えてい
る。これに対してイオンの横尾専務は「ビールの仕入れ価格は十分
に協議した上で合意したもの」とし、「卸3社に原価を下回る価格
での納品は要請しておらず、原価割れ状態だったかどうかも知り得
なかった」と述べた。

 また「今よりもっと安く商品を提供することが我々の使命」とも
話し「場合によっては取引先を絞ることもあるかもしれない」と踏
み込んだ。

 この問題の発端は05年にさかのぼる。キリンビールなど大手4社
が過剰な安売りの是正を目的に販売数量に応じて支払うリベートを
廃止。卸や小売業界の抵抗感は強かったが、結局は大半が受け入れ
店頭価格は上昇した。ただイオンはこれに反発し、価格転嫁できな
い卸3社はビール類取引での原価割れが続いていたという。

 現在の大手小売りと卸の力関係を見ると、卸が小売りに従わざる
を得ないのは常識だ。食品卸業界からは困惑の声も上がる。公取委
の聴取を受けた食品卸のある幹部は「卸はメーカーと小売りの板挟
みになり、不本意ながら利益を出せなかった」といい、「卸だけ警
告を受けるのは納得しづらい」と打ち明ける。

 ある別の食品卸大手の幹部は「ビールは消費低迷でメーカー、卸、
小売りの3者とも利益が出ない構造が続いている」と明かす。メー
カーが実質的な値上げをした場合、卸は小売り側にもコスト負担を
求めるが、「ビール以外の商品の取引で利益が出れば、ビールには
転嫁しない事例もあった」(同)とし、取引全体が以前からいびつ
だったとの指摘もある。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD230HH_T20C12A7TJ1000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「原価を下回る価格での納品は要請していない」というのは、い
じめ事件の加害者側が、金銭を要求した事実はない、被害者側が勝
手に持ってきたものだ…と言っているようなものです。

 恥を知れ!というのが率直な感想です。

 現在の日本では、こういう小売り(スーパー業界)側のジャイア
ン化が大きな問題となっていると認識しています。

 デフレ状況化において、需要と供給のバランスが崩れていること
が背景にあるのですが、その中で相対的に力を持ってしまった小売
り側に、思想も節操もないことが、事態をより悪くしています。

 小売りのバイヤー一人一人が頑張って、社会全体を悪くしている
のです。自らの「優越的地位」に無関心なのはマスコミと同根の病
気でもあります。

 デフレというのは基本的にはマクロ経済の話なのですが、その中
には社会の構成要素の動向に左右される面もあります。

 日本ではイオンに代表される小売り業界が、デフレの進行に大き
な役割を果たしてきたのは事実です。

 その結果、適正な利益が失われ、社会全体が不利益を被ることに
なります。

 「放射能検査」騒ぎでイオンの本性を見たと思いましたが、案の
定、裏ではこんなこともやっていたわけです。

 やはりイオンは会社として、恥を知るべきです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回は食べ物の話とはあまり言えないのですが、価格も大切とい
うことであえて取り上げてみました。

 急に暑くなりました。やはり冷房は必要だと改めて感じています。
現代生活はエネルギー問題抜きでは成り立たないということを考え
てみる必要があると思います。「電気より生命」ではなくて、「電
気が生命を守る」ということです。その前提がなければ子供のわが
ままと変わりません。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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