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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------658号--2012.06.17------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「韓国産貝類」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 今回はこんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今週号のアエラ、「100ベクレルの欠陥」は信頼できる記事なの
でしょうか?なんか読んでいて漠然と「ちがうんじゃないか」と感
じるのですが。
(勉強不足で予備知識がないので自分で判断できません)

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いつもネタをふってくださる方なので、「自分で判断できません」
は怪しいものです。でも一応聞かれたということで、調べてみまし
た。

 残念ながら「アエラ」という雑誌を読んでいませんので、ネット
上で探したら、こんな記事を見つけました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
AERA 6.18号「100ベクレルの欠陥」より

 今年3月に、生存した原爆被爆者の被曝線量とがん死亡などの関
係について半世紀以上にわたり疫学追跡をしてきた日米共同運営の
財団法人放射線影響研究所(放影研・広島市)がその第14報で、あ
る量以下なら障害は発生しないという閾値が放射線量にはなく、ま
た若齢であるほど被曝影響は大きいことを改めて明確に確認し、米
学会誌に発表した。

 放影研のこの疫学調査については、被曝と非被被曝影響が過小評
価されていると指摘されてきたが、批判者の一人で放射線医学研究
者の松井英介氏(岐阜大学医学部放射線医学講座助教授を経て診療
所開設)は、その欠点をふまえつつ、第14報で放影研が「放射線量
に閾値なし」の計算結果をはっきり文章でも明記したことを重視す
る。松井氏は、とくに影響が深刻な胎児、つまり妊婦の被曝を最小
限に食い止める策が欠かせないとみて、食品の放射能はゼロを目指
さなければならない、と強調する。

 また、この関連で見逃せないのは、ICRPすらも、08年10月の
「Publication(広報)111」で、チェルノブイリ原発事故でのセシ
ウム137汚染の調査を例に、低線量被曝の怖さを以下のように明記
していることだ。

「1千Bqを一時的に摂取しても(体外への排出で)1年後には100Bq
以下に減ってしまうが、10ないし1Bqであろうと、毎日摂ると、
(排出があっても)体内への蓄積は2,3年で前者は1400、後者は200
Bqに達する」(要約)

http://togetter.com/li/321237
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「要約」だと、肝心の煽り部分でどう煽っているのかがよくわか
りませんね。

 前半の方の「放射線影響研究所」の話は、何も雑誌で取り上げる
までもなく、ホームページ上で公開されている情報です。

原爆被爆者における固形がんリスク
http://www.rerf.or.jp/radefx/late/cancrisk.html

 この研究所は「日米共同研究機関」ということで、日本とアメリ
カの国旗を掲げています。原爆に関してアメリカの国旗を見ると、
日本国民としてちょっとムッとするのですが、だからと言って研究
結果がダメということではありません。

 この研究報告では、被曝の単位が「グレイ」になっています。こ
れはどういうことかというと、原爆で直接被曝した量を言っている
のでしょう。あくまで原爆被爆者に関しての研究ですので、当たり
前のことです。

 したがって一般的な被曝管理に関するICRPの見解とは必ずしも一
致しません。これも当たり前のことです。

 最後の「ベクレル」の話は何故こんなところに出てくるのかはよ
くわかりませんが、小学生レベルの算数の話です。

 毎日10ベクレルで3年経過すれば1万ベクレルを越えます。1ベ
クレルでも3年で1095ベクレルです。しかもより最近に摂取したも
のも含まれるわけですから、一回に1000ベクレルを摂取したのより、
3年後の残留値が多くなるのは当たり前です。

 だいたい内部被曝のことを言うのなら、こんな計算は必要ありま
せん。摂取したときに、体内に入ったベクレル数から、「生涯預託
線量」が計算できますので、何年後に何ベクレル残っているという
計算は無意味なのです。

 例によって「アエラ」の程度の低い煽り記事なので、無視するの
がよいと思います。

 さて、話は変わりますが、アエラのように程度の低いところはと
もかく、今後の原発事故に関しての議論について、こんな記事があ
りました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「危険煽り」の嘘がばれそうになると何が起こるか

 実際に原子力発電所の過酷事故が起こったことで、発生直後には
反原発活動家は千載一遇のチャンスとばかりにその活動を活発化さ
せました。それに乗って放射能の恐怖煽りをする報道機関が続出し、
一般市民はそれを受けて半パニック状態になり、政府機関は慌てて
規制強化や除染事業に走りました。

 しかし、時間が経つにしたがって実態が見えてきます。福島第一
原発事故では放射能による死傷者は一般市民には一人も出ていませ
んしこれからも出ないでしょう。

 そういう実態が見えてきて、市民が落ち着きを取り戻すにつれて、
反原発活動家の「メルトダウンで日本壊滅」的な「恐怖煽り」は嘘
だったことが明らかになります。

 そうなると、「活動家」達の行動はおおまかに2グループに分か
れます。

 焦ってさらに主張を先鋭化させるグループと、空気を読んで撤退
を始めるグループです。

■「先鋭化」組は:放射能障害は既に出ている! そしてこれから
が本番だ!

■「撤退」組は:当初心配したほどの大きな被害が出なくてよかっ
たね。でも東電と政府は悪い奴だから追及はやめないよ

 という感じの主張をするようになります。そしてこの2グループ
は互いに相手の存在が都合が悪くなるため、内ゲバを始めるように
なります。ざっくばらんに言うと、「先鋭化」組が「撤退」組を批
判するようになるわけです。

 なお、「危険煽りの嘘」と私は書きましたが、当人達は「嘘」と
は思っていないはずです。この問題が厄介なのは、「活動家」の多
くが「放射能の危険」を真実だと信じ込んでいることで、当人達は
ほとんどの場合完全に善意でやってるんですね。だからこそ事態を
深刻化させるのですが。

 一方、政府は慌ててやってしまった「規制強化」の悪影響に苦し
むようになります。一度選択してしまった政策の方向転換をするの
は難しいもので、私たちはその副作用にまだ何年も苦しまされるこ
とになるでしょう。

http://blogs.bizmakoto.jp/kaimai_mizuhiro/entry/4929.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このブログで継続的にこの問題について取り上げられていて、自
称「反原発運動ウォッチャー」である開米氏の論にはなかなか感心
させられました。

 「内ゲバ」の論理を見事についています。私もこのような運動に
は少しですがかかわったことがあるので、よくわかります。

 見出し一覧は以下のところにあります。

原子力論考 一覧ページ
http://blogs.bizmakoto.jp/kaimai_mizuhiro/entry/4790.html

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「韓国産貝類」
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 久しぶりに「産地偽装」のニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

偽装表示:シジミ販売業者、国産と偽装 県が改善指示 /鳥取

毎日新聞 6月8日(金)15時11分配信

 外国産のシジミとハマグリをそれぞれ島根産、熊本産と偽り表示
して販売していたとして、県は7日、境港市日ノ出町の水産物卸会
社「マル浜」(森山留治代表)に対し、JAS法に基づいて表示是
正などの改善指示をした。

 県などによると、少なくとも昨年1月から今年3月にかけて、県
内外の卸売業者にロシア産などのシジミ約25トンを「島根産」と
して、中国産などのハマグリ約9トンを「熊本産」と表示して販売
していた。価格は通常の国産並だった。外国産と比べると、4〜5
倍程度高いという。

 今年2月上旬、中国四国農政局に「不適正な産地表示をしたシジ
ミが出回っている」という匿名の通報があったことから発覚。同月
から4月にかけて、山陰地方を中心に同局や県が調査したところ、
取引先の資料などからマル浜に疑いが浮上したという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120608-00000214-mailo-l31
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ロシア産などのシジミ」「中国産などのハマグリ」とあります
が、何だか奥歯にもののはさまったような「など」が気になります。

 というのは、以前に紹介したアメリカの話で、とうとう韓国産貝
類の販売禁止勧告が出たというのです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

韓国産貝類の販売禁止勧告 ノロウイルス汚染懸念で米国
2012.6.15 10:43

 米食品医薬品局(FDA)は14日、韓国産のカキやムール貝、
ホタテなどの貝類が、感染性胃腸炎などの原因となるノロウイルス
に汚染されている恐れがあるとして、スーパーなどの店頭で販売し
ないよう勧告した。

 生息域や、水揚げ後の処理の過程で汚染されている可能性があり、
米国の衛生基準を満たしていないという。

 販売禁止の対象は生ものだけでなく缶詰や冷凍、加工食品を含む
が、米国で流通している韓国産の貝は少量で、商品不足になること
はないとしている。

 ノロウイルスは、感染した人の便などに含まれるウイルスが下水
から海へと広がり、貝に蓄積、濃縮すると考えられている。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/120615/trd12061510440008-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 韓国では人や家畜の糞便処理に問題があるようだという話は以前
に書きました。

 台湾でもこんなニュースが流れています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 韓国から米国に輸出された貝類はノロウイルスに汚染された可能
性があるとの理由で、回収を要求されたことを受け、台湾の衛生当
局は、最近国内で韓国の生牡蠣が起こった食中毒事件との関連性の
有無を調査している。

 米国の衛生当局は14日、韓国の牡蠣とハマグリなどが汚染され、
胃腸を害する恐れがあるので、販売店やレストランなどから同国の
新鮮・冷凍・缶詰・加工品の貝類の撤去を要求した。

 ノロウイルス(Norovirus)とは非細菌性急性胃腸炎を引き起こす
ウイルスの一種で、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状を引き起
こす。

 先週ごろ、新北市、台北市、台中市のレストランチェーン「饗食
天堂」で食中毒事件が発生、原因は韓国から輸入された生牡蠣にあ
ると推定され、衛生署食品薬物管理局は9日から調査を始め、事件
の元凶だと分かった。

 衛生当局は、台北駐在の韓国代表処などを通じて、米国で問題を
起こした韓国輸出業者の貝類も台湾に輸出したかどうか、また食中
毒事件との関連性の有無を調べている。

http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201206150009
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 かなり危なそうな話ですが、日本ではあまり報道されていないと
思います。そこに冒頭の記事があったので、「など」に韓国が含ま
れる可能性は高いのでは?などと思いました。

 以下は先月、食品安全委員会で発表された情報です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米国食品医薬品庁(FDA)の食品安全・応用栄養センターは5月18
日、韓国産貝類を販売・提供しないよう関係業界に通知した。概要
は以下のとおり。

 FDAは5月1日、韓国の軟体動物貝類(カキ、ハマグリ、ムール貝
及びホタテ)認定出荷者を全て貝類州間出荷者認定一覧から削除し
た(訳注:同一覧は毎月1日付けで更新される)。これはFDAの総合
的な評価の結果、韓国貝類衛生計画が米国の全国貝類衛生計画の衛
生規定に適合していないと判断されたためである。評価では以下の
欠陥が指摘されている。

1. 貝類の生育に影響を及ぼす陸地の汚染源管理に効果がない

2. 生育水域内又は付近で操業する養殖場、漁場及び養殖船にヒト
の糞便が流出しないようにする衛生対策が不十分

3. 評価時の解析で、生育水域内からノロウイルスが検出された

 衛生対策が不十分なため、韓国で収獲された貝類はヒトの糞便に
暴露し、ノロウイルスに汚染されている可能性がある。

 韓国の出荷者を当該一覧から削除したのは、汚染水域で収獲した
貝類の輸入を停止するためである。5月1日前に米国に入った韓国産
貝類及びその製品は、連邦食品医薬品化粧品法に照らして汚染され
ているとみなされる。

 FDAは食品流通業者、小売業者及び食品提供業者に対し、生、冷
凍、加工品の別を問わず、すべての韓国産貝類及びその製品を販売
又は提供しないよう勧告する。

 韓国産貝類の量は、米国で販売されているカキ、ハマグリ、ムー
ル貝及びホタテのごくわずかにすぎない。FDAは現在、製品の流通
状況を明らかにすべく努めている。

http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03580660107
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この情報から一か月たって、またニュースになっている理由がよ
くわからないのですが、FDAが何かプレスリリースでもしたので
しょう。

 日本の食品安全委員会は、この情報を公開していますが、何も対
策をとろうとはしていないようです。こういうことはアメリカ追随
で結構ですので、何か手を打ってほしいものです。

 韓国産食品については、こんな話もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 2012年4月18日、韓国紙・東亜日報によると、韓国・農林水産食
品部が韓国産キムチ、生マッコリ、4年物高麗人参の衛生基準策定
を中国に要請した。環球時報が伝えた。

 15日、韓国・済州島で開催された日中韓農相会合の席上、徐圭竜
・農林水産食品部長官は中国に衛生基準策定を申し入れた。「キム
チの宗主国」韓国だが、中国市場では苦戦している。2011年の中国
向け輸出は61トンにとどまった。一方、中国産キムチは23万トンが
韓国に輸出されている。

 輸出が困難な理由は、キムチに泡菜(中国の漬物)の衛生基準が
適用されていること。「大腸菌群は100グラム当たり30個以下」と
定められ、乳酸菌を含むキムチは規定を満たすことができない。

 生マッコリも同様で、「1ミリリットル当たり大腸菌群50個以下」
という黄酒(紹興酒など中国の醸造酒)の基準が適用されてしまう。
韓国側は韓国産食品に適合した新たな衛生基準策定を求めている。

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=60579
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 記事の中で、大腸菌群の規定について、「乳酸菌を含むキムチは
規定を満たすことができない。」とサラリとウソをついています。

 もちろん、乳酸菌と大腸菌群は関係ありません。日本の乳酸菌飲
料の規格では「大腸菌群陰性」です。乳酸菌がいくらたくさんいて
も、大腸菌群は陰性にできるのです。

 海だけではなく、醸造業の現場でも、糞便の処理に問題があると
いうことのようです。中国に輸出できないものが、日本に輸出され
てくる可能性が大いにあるのではないか?とちょっと心配になりま
すね。

 大腸菌群が出るというのは、動物の糞便系の汚染があるという指
標です。食中毒の原因というだけにとどまらない危険性があるので
はないかと思います。このあたりの輸入時の対応はどうなっている
のでしょうか。 

--〔後記〕--------------------------------------------------

 17日からまた大連に行くのですが、こんなニュースを見かけま
した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 【北京時事】中国国内で15日夜から、インターネットサイトのURL
の末尾に「co.jp」が付く日本のウェブサイトに接続できない状態
が続いている。原因は分かっていないが、中国当局がネット規制を
強化した可能性がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120616-00000082-jij-int
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 相変わらず、こんな手段で人民をコントロールできると思ってい
るようです。今回は対応策として某所にプロキシサーバーを立てて
みました。うまく行けば日本と同じ環境でネット接続できます。

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