安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>657号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------657号--2012.06.10------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「食中毒事件が多発」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 先日メールをいただいた方からのメールです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもメルマガを楽しく拝読しています。先日は長いコメントを
まるまる引用してご紹介下さり恐縮でした。

 さて、また細かいことですが、情報提供を。
>  さくらんぼの輸入も大変ですね。臭化メチルは温暖化に影響する
> とか言って、禁止になったのかと思っていましたが、こういう場面
> ではやはり使っているようです。代替品がないのだと聞いたことが
> あります。

 臭化メチルは、「オゾン層破壊物質」と分かったため、モントリ
オール議定書により使用量の削減が進められていますが、良い代替
薬剤がないというのは、その通りです。

 植物検疫では熱や放射線による物理的処理への切り替えが世界の
流れですが、残念ながら、わが国の対応は消極的です。

 農林水産省・国際植物防疫条約に関する国内連絡会

第7回(平成22年9月21日)資料1
http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/keneki/k_renraku/07/pdf/siryou1.pdf

p.12-13 
(4)チチュウカイミバエに対する放射線処理(ISPM No.28の附属
書)

「(わが国の)対応根拠文献に基づき技術的に正当な消毒基準
であるか検討した結果、特段のコメントなし。なお、食品への放射
線照射は食品衛生法の規制があり、我が国向けの農産物には適用さ
れない。」

同、議事録
http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/keneki/k_renraku/pdf/gijiroku.pdf
p.31
「○北原係長(農林水産省消費・安全局 植物防疫課 調査係長)

(前略)これに対する我が国の対応・意見ですが、根拠文献に基づ
いて技術的に正当な基準であるのか、植物検疫上の有効性について
検討した結果、特段の問題はないということです。なお、食品への
放射線照射は、我が国は食品衛生法の規制がありまして、日本国へ
の農作物には適用されないというこ とになっております。」

p.33
「○阪村室長(農林水産省消費・安全局 植物防疫課 検疫対策室長)

 食品衛生法の規制については、これは厚生労働省の案件ですが、
私どもこういう基準を採択するに当たっては、すべて情報をお流し
しておりますの で、そういう検討がなされると思っております。
(後略)」

 さて、私も会員になっている消費者グループのメンバーで、栗の
害虫の殺菌処理を体験実験したレポートがあります。

食のコミュニケーション円卓会議
http://food-entaku.no.coocan.jp/index.htm

ガンマ線処理と高圧二酸化炭素処理後の栗の味比べ!
http://food-entaku.no.coocan.jp/garlicweb/garlic-3.pdf

 今回の本題からはそれますが、ガンマ線で照射殺菌した香辛料と
過熱水蒸気で加熱殺菌した香辛料でそれぞれカレーを作って(ブラ
インドで)味比べ!の巻もあります。
http://food-entaku.no.coocan.jp/garlicweb/garlic-5.pdf

 ガーリック+通信の最新号の第31号までをサイトに公開する作業
が滞っていますが、その後もいろいろな体験実験を重ねて楽しんで
います。

 学生気分に戻れること請け合いです。機会があればどうぞご参加
下さい!

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 放射線の専門家の方ですね。確かに、最良の解決策があるのに、
それを使うことができないという困った状況にあります。

 いつまでも日本の特殊事情というわけにはいかないのではないか?
と思います。

 次は「トクホ」についてのメールです。これくらい短いメールも
珍しいですが、本当にこれだけの文面でした。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 発がん性の認められた花王の油「エコナ」が「トクホ」だったと
いうことを忘れてはいけないとおもいます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これには誤解もあるのですが、トクホ商法に走った花王の、「身
から出たサビ」であると私も思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.妊娠2か月です。普通の色のじゃがいもを切り1日冷凍したら
少し黒くなっているところがありました。急いでいたのでそのまま
揚げてフライドポテトにしました。食べてみるとヨウ素のような苦
味のある味がしました。急いでいたので食べてしまって後で心配し
てます。胎児に影響はありませんか?

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A.じゃがいもを冷凍するときは普通茹でてからなのですが、生の
ままで冷凍したのでしょうか?

 冷凍することでいろんな変化が起こります。おいしく食べること
ができないような変化も多いですが、別に毒になるようなことはな
いと思います。

 「胎児への影響」はつい考えてしまうでしょうが、余計な心配で
す。心配することはないと思いますよ。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「食中毒事件が多発」
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 こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもありがとうございます。今日また焼肉屋でO157が出たとニ
ュースがありました。やはりなくならないものですね。なぜいつも
焼肉屋からなのでしょうか?ホルモンなどにO157などは付着率高そ
うなのになぜホルモン鍋屋さんとか商店街のホルモン屋さんとかで
はなく焼肉屋からなのでしょうか?不思議です。今回は33人中16人
が病院おくりなんでそこそこな数字だと思います…怖い…いくら管
理の問題だとか不衛生な取り扱いだったからだとかいってもそもそ
もの肉自体に付着していたんだから どうしようもないし O157が付
着していない肉はどこにいけばあるんでしょうか?付着前提で対処
するしかないんでしょうか?スーパーの肉と焼肉屋の肉はどちらが
安全ですか?また安全な焼肉屋はどうしたら見抜けますか?はなか
ら肉を食べるのをやめたほうがいいんじゃないかと思ってしまいま
す。とくに牛肉に関しては。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 市販の肉と飲食店のものでは最後の流通ルートは違いますが、基
本的に同じと考えてよいと思います。

 いわゆるホルモンは内臓肉のことですが、これは元々の流通ルー
トから違い、専門のところから流通していきます。安全性というこ
とからすると普通の肉の方がよいと思いますが、このごろは内臓肉
も輸入の冷凍品を使うことが多いと思いますので、その場合はあま
り違いはないのではないでしょうか。

 鍋の方が食中毒が少ないのは当然です。焼肉でもきちんと加熱し
たものを食べれば食中毒菌も死んでいるはずです。焼肉店で食中毒
が起こったというのは、生に近い状態で食べたか、サラダなどに交
差汚染したかのどちらかでしょう。焼肉店でサラダというのはやめ
ておいた方がよいですね。

 食中毒、特にO157のようなものに関しては、安全な店という
ものはありません。安全な食べ方はありますので、よく注意してい
れば大丈夫と考えてよいです。

 最後に、家庭で少ないように思うのは、たぶん届け出がされない
からです。よほど重症にならないと、単なる発熱程度で処理されて
しまうことが多いと思います。

 とにかく、扱いに注意して、必ず加熱して食べるようにすれば、
肉を食べても問題ないです。

 さて、この食中毒事件は以下のようなものと思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 神奈川県は8日、同県大和市福田の「炭火焼肉・ホルモン美貴亭
 藤沢街道大和店」で、食事をした高校生16人が食中毒を起こし
たと発表した。県は同日から、同店を営業禁止処分にした。女子生
徒3人が入院したが、重症者はいないという。

 同店のホームページによると、同店は「モーニング娘。」の元リ
ーダー藤本美貴さんがプロデュースする焼き肉店。

 県食品衛生課によると、横浜市内の県立高校に通う高校生33人
が同店で5月31日、ハラミ、中落ちカルビ、上カルビなどを飲食
し、うち16人が下痢、腹痛などの食中毒の症状を訴えた。病院の
検査で、病原性大腸菌O(オー)157が検出された生徒もいたと
いう。

http://jp.wsj.com/Japan/node_457609
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上で家庭での食中毒はあまり報道されないと書きましたが、この
ところいくつかニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 さいたま市は7日、同市内に住む30代の男性が腸管出血性大腸
菌O(オー)157に感染したと発表した。男性は快方に向かって
いるという。市は感染の原因と経路について詳しく調べている。

 市によると、男性は5月28日に下痢や腹痛の症状を訴え、今月
1日に市内の診療所を受診。検査の結果、6日にO157が検出さ
れたことがわかった。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120607/stm12060711490002-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 県健康推進課は31日、田辺市在住の男子小学生と40代女性の
2人から、腸管出血性大腸菌O157が検出されたと発表した。2
人とも症状はほぼ回復しているという。同課によると、男子小学生
は23日に腹痛を訴え、25日に医療機関を受診。検査の結果、2
9日にO157が検出された。40代女性は24日に腹痛を訴え、
26日に医療機関を受診。31日にO157が検出された。同課で
感染経路を調べている。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120601/wky12060102110001-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 県は6日、菊池郡内の男児(2)が腸管出血性大腸菌O111に
感染したと発表した。溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し入院
中という。県によると、男児は先月30日に下痢などの症状が出て
翌31日に熊本市内の医療機関に入院。O111に感染しているこ
とが分かった。男児は同じ菊池郡内でO111に感染した女児と、
女児が入院する前に接触していたという。

http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20120607ddlk43040582000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次のものは保育園での食中毒です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 大阪市は1日、同市淀川区三国本町の「メリーポピンズ保育園」
の園児18人が、下痢や発熱などの食中毒症状を発症し、このうち
11人から腸管出血性大腸菌O(オー)26が検出されたと発表し
た。いずれも軽症で快方に向かっている。市は、園内の厨房で調理
された給食が原因の食中毒と断定し、同園に対し1日から2日間の
給食業務の停止を命じた。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120602/osk12060202010000-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いずれも病原性大腸菌が原因です。原因の食物については書かれ
ていませんが、常識的に考えると牛肉が怪しいですね。

 この夏のアウトブレイクの予兆ではないか?そんな気がするのは
考えすぎでしょうか。

 今回の冒頭で放射線殺菌について触れられていましたが、そんな
記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 7月1日にも食品衛生法で禁止されるとみられる生レバー(肝臓)
について、4月18日付「生活面」で食品添加物による殺菌法検証
を提案したところ、「放射線照射による殺菌の方が効果的では」と
の意見が多数寄せられた。確かに米国では食中毒対策として牛肉へ
の放射線照射が行われている。しかし、日本では食品への放射線照
射は原則禁止。安全性についてWHO(世界保健機関)も問題ない
とするこの技術を、レバ刺しのために使うには高いハードルがある。
(平沢裕子)

 放射線照射は、世界で広く利用されている殺菌や殺虫、発芽防止
のための技術だ。FAO(国連食糧農業機関)などによると、20
11年現在、食品照射の許可国は57カ国。許可品目は野菜や果物、
魚介類、肉など100種類以上に及ぶ。日本でもジャガイモの発芽
防止のための使用は認められている。それ以外は同法第11条で禁
止されている。

 日本原子力研究開発機構(JAEA)・量子ビーム応用研究部門
研究主席の小林泰彦さんは「日本は世界的には早い時期に食品への
放射線照射を実用化した。しかし、昭和47年のジャガイモの照射
許可以降、他食品へ広がることはなかった。40カ国以上で実用化
されている香辛料の照射殺菌も禁止されたまま。肉やレバーを生で
食べたい人が安全に食べられる技術があるのに、日本では使えない
のが現状」と指摘する。

 食中毒防止のため、牛肉など肉類へ許可しているのは7カ国。こ
のうち米国は1993年、加熱不十分のハンバーガーが原因で70
0人以上が腸管出血性大腸菌O(オー)157による食中毒を発症、
4人が死亡した事件が契機となり、米国食肉協会がFDA(米食品
医薬品局)に牛肉への照射許可を申請、97年に許可された。

 日本でも生肉や加熱不十分な肉料理が原因で死者が出る食中毒は
繰り返されている。しかし、肉類への照射についてこれまでに検討
されたことはない。厚生労働省によると、特定の食品への放射線照
射の検討は業界団体などからの要請を受けて行うもので、要請がな
いものについて国が積極的に検討はしないという。

 全国食肉事業協同組合連合会の小林喜一専務理事は「放射線照射
について正しく理解している人は少なく、消費者に抵抗感があると
思っていた。今回の生レバー禁止をめぐって照射殺菌を支持する声
も寄せられており、今後、国への要望も考えたい」と話す。

 ただ、業界団体が要請しても必ず許可されるとはかぎらない。平
成12年、全日本スパイス協会が殺菌目的で香辛料への放射線照射
の許可を厚生省(当時)に要請。しかし、許可の前提となる内閣府
食品安全委員会のリスク評価もいまだに実施されていない。

 JAEAの小林さんは「食品の安全を守るために放射線照射とい
う技術をどのように生かすか、国連機関や欧米各国の政府が真剣に
検討を重ねてきた間、日本の行政は何もしてこなかった。普段から
あらゆる技術を検討し、必要になったらいつでもすぐに使える道具
として用意しておくべきではないか。利用するかどうかは、消費者
の納得したうえでの選択に委ねるべきだ」と話している。

 放射線照射の最大のメリットは、非加熱で殺菌・殺虫が可能な点
だ。冷蔵・冷凍のまま新鮮な状態で処理ができ、色や香り、栄養素
などの品質を保つことができる。殺菌能力も、大腸菌O157やカ
ンピロバクター、サルモネラ菌など重篤な食中毒を起こす病原性微
生物に対して優れた効果があることが分かっている。食品内部まで
均一な処理が可能なことから、レバー内部の殺菌に適した技術とい
えるかもしれない。

 デメリットはコストが高いこと。殺菌目的の照射は1キロ当たり
30円以上と推定され、多少高価になっても需要があるものでない
と使い難い。

 懸念されるのは、照射による風味や食感の変化だ。JAEAの小
林さんは「確かに照射によって肉の色や風味が変わる可能性はある。
そのような好ましくない変化は、脱酸素状態や冷凍状態で照射する
などの方法で防止できることが分かっている。工夫によって、これ
までと同様においしく食べられる方法が見つかるはず」という。

http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120520/ecc1205201100000-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 マスコミが常にこういう記事を書いてくれれば、ずいぶん違うと
思うのですが、いかがでしょうか。

 昨年の大規模食中毒事件についての調査報告があったそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 181人が発症し、5人が死亡した「焼肉酒家(さか・や)えび
す」によるユッケの集団食中毒を受け、県衛生研究所が中心となっ
て食中毒の原因や治療方法などを研究してきた成果がまとまり、県
と県医師会は6日夜、県内の医療関係者ら約180人に報告した。

 報告によると、今回の集団食中毒で重症化の目安になった溶血性
尿毒症症候群(HUS)の発症から、重篤になる危険性がある脳症
の発症までの期間が極めて短かったことが分かった。従来は数日間
かかるとされていたが、24時間以内に発症した例も数例あり、富
山市民病院内科の石田陽一医師は「HUSの確定診断を待っていて
は遅い」と指摘。脳症を抑えるにはステロイド剤を短期間に大量注
射するステロイドパルス療法が有効だったことなどが報告された。

http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000001206080003
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 病原性大腸菌がいかに怖い存在であるかがよくわかります。今年
の夏はもう放射性物質ではなく、病原性大腸菌に関して注目してい
くべきである、と思います。

 次は牛にボツリヌス菌中毒が起こったというニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 岐阜県は6日、岐阜市の畜産農家の子牛48頭が、立てなくなる
などして相次いで死んだと発表した。神経毒を作り出すボツリヌス
菌に感染した「牛ボツリヌス症」の疑いがあるとみている。人には
感染せず、感染牛の出荷もないという。

 農家は肉用牛約200頭を飼育。うち80頭がいた牛舎で、5月
24日から今月6日にかけ、生後5〜17カ月の子牛48頭が、立
てなくなったり、呼吸困難になったりした後に死んだ。

 農家からの相談で、獣医師が岐阜家畜保健衛生所に検査を依頼。
5日に牛特有の毒素遺伝子の陽性反応を確認した。

http://www.47news.jp/CN/201206/CN2012060601002288.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは何が起こったのでしょうか。ボツリヌス菌自体はそれほど
珍しいものではないのですが、通常の環境中で中毒事件が起こるほ
ど増えるというのはどういうことか、少し気になります。

 こんなことが人間に起こったら、病原性大腸菌どころではない大
量死が発生してしまう…などということはないでしょうが。

 などと考えていると、「生レバー禁止」に反対している人が多い
のがどうにも理解できません。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 厚生労働省が7月1日から提供禁止に踏み切る方針の牛生レバー。
昨秋の生牛肉全般(内臓除く)に続く規制強化について、同省は
「安全が最優先」と強調する。しかし、生肉のリスクは周知の事実
だけに、焼き肉店など食肉業界は「何を今更。食文化への過剰な介
入だ」と反発、見直しを訴え続ける構えだ。

 契機はチェーン店「焼肉酒家(やきにくざかや)えびす」の集団
食中毒事件。厚労省は原因の腸管出血性大腸菌が牛から多く検出さ
れることなどに注目し、昨年10月、牛生肉表面の削り取り(トリ
ミング)や専用加工設備の確保を業者に義務づけ、営業停止処分な
ど罰則も盛り込んだ。通常1年程度かかる制度改正が異例のスピー
ドで進んだ背景には政府の意向もあった。

 この過程で問題になったのが生レバーだ。内臓以外の生牛肉によ
る食中毒は98〜10年に5件しかないのに、生レバーは同じ期間
で116件も発生。改めて調べると、腸管にしかいないとされてい
た病原性大腸菌O157が肝臓内部でも確認され、提供禁止は不可
避との判断に傾いた。「生産者への打撃や『食べたい』という消費
者の気持ちも分かるが、食の安全が最優先される時代になった」と
厚労省幹部は語る。

(略)

 一方、全国食肉事業協同組合連合会の小林喜一専務理事は「一部
の店がずさんだっただけで生の牛肉全てがやり玉に挙がった。衛生
管理を徹底すれば生でも提供可能だ」と憤っている。

http://mainichi.jp/select/news/20120520k0000m040125000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 業界の人は利害がからみますから当然としても、いわゆる「文化
人」から反発があるのですね。

 そういう意見自体は理解できなくもないのですが、食中毒事件が
起こったときに食べた人の自己責任であると言わないと、規制反対
の整合性がないように思います。社会全体がそうなら、何も規制す
ることはないのです。

 「食の安全が最優先される時代になった」という認識は正しいの
ではないでしょうか。そのために、とれる手段はすべてとっていく
必要があると。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 いよいよ食中毒のシーズンと思っていたら、早速いろいろ報道さ
れていました。

 中西準子先生のサイトで、「費用対効果解析の境界−福島のコメ、
さらには除染−」という記事がありました。
http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak591_595.html#zakkan593

 コメの放射性物質検査や除染作業について、リスク分析が始まる
ようです。これはかなり難しいのですが、私も学んでみたいと思い
ます。

 このところ体調が悪くて、とうとう金曜日は寝込んでしまいまし
た。別に病気というのではないので、休養すれば復活するつもりで
すが、こういう時こそ食べるものには注意ですね。

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