安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>653号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------653号--2012.05.13------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「内部被曝の現状」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回の「電子線殺菌」について、メールをいただきました。少し
長いのですが全文を紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもメルマガを楽しく拝読しています。

 652号「電子線殺菌」について、すでに他の方から情報提供があっ
たかもしれませんが、念の為、お便りします。

> --〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
>
>  電子線をプラスチックなどの高分子材料に照射すると、分子構造
> の変化により、材料が改質され、強度が向上したり耐熱性が増した
> りします。また、プラスチック、半導体、繊維等の材料改質分野で
> 利用されています。
>
> http://www.kbeam.co.jp/faq/index.html
> --〔↑引用おわり〕------------------------------------------
>
>  ガンマ線だとこのようなことはほとんど起こらないと思います。

 ガンマ線でも電子線でも、線量が同じであれば同じ効果がありま
す。

 線量率という時間のファクターと、透過性という線量分布のファ
クターが異なるだけで、殺菌対象の微生物であれ、改質対象のプラ
スチックであれ、照射された分子へのミクロな効果は同じです。ガ
ンマ線も、最終的にはコンプトン電子として作用する訳ですから。

 そして、どちらも様々な工業製品に利用されています。

 メルマガで引用されていた内容とも重複しますが、分かり易くま
とめてあるサイトをご紹介しますね。

【ラジエ工業株式会社】
■滅菌・殺菌も特徴
http://www.radia-ind.co.jp/products/service01_04.htm
■なぜ放射線で改質や加工ができるか?
http://www.radia-ind.co.jp/products/service01_05.htm

> とはいえ、線源の扱いにくさはともかく、ガンマ線も電子線も殺菌
> 効果としては使える技術です。

 今後は、その両者の利点を兼ね備えた第3の方法もあります。電
子線加速器によって発生した電子線をX線に変換する方式です。
(医療で用いられるX線発生装置と同じ原理)

 こうして得られたX線の透過力の大きさはガンマ線と同じかそれ
以上です。

 線源の放射性物質が要らない、電源を切れば止まる、という点は
電子線と同じです。ただ、X線への変換効率は低く、装置が高価で
耐久性に疑問があったことから、従来はあまり多くありませんでし
たが、最近は装置の改良が進んでいることから、将来はこのX線の
利用が主流になるかもしれません。

>  ところが、ガンマ線殺菌は規制されていて、外国で使用実績があ
> り、被害も皆無であるのに、ガンマ線殺菌されていることがわかる
> と輸入禁止になったりしています。
>
>  一方、「電子線殺菌」は誰かが許可を出したのでしょうか?食品
> 衛生法で、使用基準などが決められているのでしょうか?安全であ
> るという保証はあるのでしょうか?

 食品への放射線照射は、ガンマ線によるジャガイモの芽止めを除
いて、ガンマ線であれ電子線であれ食品衛生法で禁止されています
が、食品容器への放射線照射はOKです。

> 安全であるという保証はあるのでしょうか?

…と書かれているのは、次の話題:「従来育種(伝統的育種)の絶
対化(神格化)と遺伝子組換えとの奇妙な逆転」につなげるための
反語的表現かな?と受けとりました。

 医療器具や医薬品の、ガンマ線や電子線による照射滅菌が、とっ
くに許可され実用化されているのですから…

 なお、ご存知とは思いますが、食品への放射線照射は、国際的に
は安全性が認められています。

【日本食品照射研究協議会】
http://jrafi.ac.affrc.go.jp/FItoha.htm

 「世界保健機関(WHO)をはじめとする国際機関や、 EU、米国、
カナダなどの多くの政府機関では、照射した食品の動物投与実験を
含む多くの毒性学的研究の結果や、食品の照射による化学的および
栄養学的な実験結果を科学的に評価し、照射食品は安全で、食品と
しての適性を備えていると結論しています。」

■(同上)国際機関・政府機関による照射食品の安全性評価
http://jrafi.ac.affrc.go.jp/WHO&seifu%28anzensei%29.htm

順序が前後しますが、
>  コカコーラの工場では、ペットボトルの殺菌に使われていました
> が、生肉などにも使えるようですね。このごろ話題の「肉を生で安
> 全に食べる」ということが実現できそうですが、そういう動きはな
> いものでしょうか。

 まったく同感です。食品衛生当局は、食中毒防止のために利用可能
なあらゆる技術を検討し、もし必要になったらすぐに使える道具とし
て、法規制の整備も含めてふだんから用意しておいて欲しいものです。

 そして、実際に利用するかどうかは、消費者の「納得した上での選
択」に委ねるべきではないかと思います。欧米各国でできていること
がなぜ日本ではできないのでしょうか。。。

失礼しました。もし何かありましたら、質問でも何でも、いつでもど
うぞ!

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ありがとうございました。某研究機関の方で、本当の専門家から
のメールです。こういう方が読者にいらっしゃるのは光栄なのです
が、油断できないのでなかなか大変だな、などと感じています。

 でも、すぐに訂正や補足が入るのは大変ありがたいですし、そう
いう指摘がなければ、私の書いたことも間違っていたわけではない
と理解していただけるわけです。

 これからもよろしくお願いします。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「内部被曝の現状」
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 前回の記事について、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも参考になる情報をありがとうございます。

 652号の質問コーナーでとりあげた方のコメントで、少し気に
なる表記があったので、メールさせていただきます。

 一読者の方のお考えなので、渡辺さんにお尋ねするのは筋違いな
のは承知しておりますが、かといってこの方に直接問い合わせる術
もありませんので、ご容赦ください。

生活クラブ生協のチラシの件で、
・・・・・・・・・・

【以下は自分の考えです】

 このチラシ(お手数ですが添付pdfをご覧ください)、以下の点
が問題だと考えます。

1)内部被曝が人体にほぼ間違いなく実害を及ぼさないと考えられ
るデータが明らかとなっている現在でも「内部被ばくを少しでも避
けるため」という言葉で不安を煽っている。

・・・・・・

 この中に「内部被曝が人体にほぼ間違いなく実害を及ぼさないと
考えられるデータが明らかとなっている」との表記がありますが、
こんなデータが本当にあるんでしょうか?

 渡辺さんご自身も放射能については「それほど気にしなくてもい
い」お考えなのはここしばらくのメルマガから感じておりますが、
まだ成長期の子どもを育てている私はとてもそのような気持ちには
なれません。

 「内部被曝が人体にほぼ間違いなく実害を及ぼさないと考えられ
るデータが明らかとなっている」という意見もにわかには信じられ
ません。

 もし可能であるなら、この方のデータの出処を教えていただきた
いです。

 最初に書きましたが、渡辺さんご自身の表記ではありませんので、
あくまでも可能なら、の範囲で結構ですので尋ねていただけません
でしょうか。

 不躾なお願いで申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「内部被曝」の現状については、探すと簡単に見つかります。以
下は福島県のホームページで発表しているもので、ご質問に対する
決定的な回答になるものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ホールボディカウンタによる内部被ばく検査の実施状況について

 平成24年3月31日までの内部被ばく検査について、以下の資料の
とおりとりまとめましたので、お知らせします。

 平成23年6月27日から平成24年3月31日までに31,622人が検査を受
けましたが、全員、健康に影響が及ぶ数値ではありませんでした。

 4月は、福島市、伊達市、郡山市、いわき市、川俣町、鏡石町、
西郷村等の18歳以下の子ども、妊婦を優先に検査を実施しており、
5月は、福島市、国見町、大玉村、郡山市、鏡石町、西郷村、いわ
き市等で実施する予定です。

【参考】

平成23年6月〜平成24年3月 検査人数  31,622人

検査結果

預託実効線量

1mSv未満  31,596人
1mSv  14人
2mSv  10人
3mSv  2人

平成24年3月 検査人数  8,905人

検査結果

預託実効線量

1mSv未満  8,905人(全員)

実施機関別

県(直営)  5,057人
日本原子力研究開発機構(委託)  2,713人
総合磐城共立病院(委託)  864人
南相馬市立総合病院(委託)  141人
新潟県放射線検査室(委託)  130人

http://p.tl/YS8E
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 下に書いているのは短縮URLですが、このページの本来のUR
Lは、
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet

に馬鹿馬鹿しく長い引数がついています。間違いなく福島県のサイ
トですので、ご安心ください。

 内部被曝量が計測可能だというのはあまり知られていないので、
「ホールディングカウンター」の解説を調べてみました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ホールボディカウンタは、測定時に体内に存在する放射能量を測
定する機器であり、体内の放射能量(Bq)が分かったとしても、内
部被ばく線量(Sv)がすぐに求められる訳ではありません。測定し
た放射線は、まさに測定時点に体内にある放射性物質からの放射線
であり、線量を求めるためには、いつどのような形で放射性物質を
体内に取り込んだかの評価が不可欠です。つまりホールボディカウ
ンタによる内部被ばく線量の評価は、測定した時点までに、どのく
らいの量の放射性物質が、どのくらい長く体内に存在したのかを推
定することから始まります。現在の量が同じであっても、何日か前
に1度だけ取り込んだのか、毎日少しずつ取り込んできたのかによ
って内部被ばく線量は異なります。また、空気と一緒に吸い込んだ
のか、食べ物から食べたのかによっても線量は異なります。このた
め、測定される方の行動を聞き取り、どの時点で放射性物質を取り
込んだのかを把握し、線量評価に役立てています。

 さらに、大人と子供では代謝の速さが違いますので、同じ量の放
射性物質を取り込んだとしても子供の方が速く体内量は少なくなり
ます(生物学的半減期が短いという言い方をします)。一方で、子
供の方が臓器の大きさが小さいので、同じ量を取り込めば、線量は
大きくなります。これらの年齢依存性を考慮して、子供については
3ヵ月児、1歳児、5歳児、10歳児、15歳児と年齢区分ごとに成人と
は別の線量換算係数が用意されています。

 内部被ばくでは、体内に放射性物質が存在する間、被ばくを受け
続けることになります。しかし、例えば摂取があってから6カ月目
の線量はいくらかといったような、そのときどきの線量を評価する
ことはせず、職業被ばく及び公衆の成人では摂取したときから50年
間、子供及び乳幼児に対しては70歳までに受けることになる線量を
まとめて摂取した年に受けたものとして評価します。こうした考え
方で評価される線量を預託線量と言い、各々の臓器の等価線量を評
価した場合は預託等価線量、実効線量を評価した場合は預託実効線
量と言います。

 放医研では、国際放射線防護委員会(ICRP)の各モデルに準じて放
医研が開発した線量計算ソフトウェア(MONDAL3)を用いて内部被ば
く線量を評価しています。MONDAL3は、吸入、経口摂取といった
体内取り込みの形式に応じた上記の年齢区分ごとに内部被ばく線
量が計算できます。

http://www.nirs.go.jp/information/info.php?i21
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 要するに体内から出ている放射線を計測しているわけです。体内
にはカリウム40とか炭素14とかいう放射性物質がありますが、
それ以外の、人工的に作られた核種分のみを計測しているのだと思
います。

 核種によって出てくるガンマ線の波長が違うので、分別可能なの
ですね。でも、計測できるのは現在体内に残っている分なので、一
回の計測だけでは、摂取の状況までわかりません。

 少しずつ体内に入ってくる場合もあれば、一度に摂取した分が残
っていることもあるでしょう。また、ごく最近に微量摂取したのか、
かなり以前に大量に摂取した残りかもわかりません。

 これは環境中の状況と生活パターンの聞き取りによってある程度
はわかることでしょう。また、継続的に同じ機器で計測すれば、数
値の減少具合でほぼ正確に推測できると思います。

 こうして計算されたのが「預託実効線量」です。これは以下のよ
うなことです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 体内に摂取された放射性核種の壊変によって体内の組織や臓器が
照射される内部被ばくの場合、それら組織や臓器への線量の与えら
れ方は、時間の経過とともに変化することになります。線量率のこ
の時間的変化は、放射性核種の種類、物理的・化学的形態、摂取の
仕方、及び核種が取り込まれる組織や臓器に依存します。

内部被ばくの場合は、 放射性核種の代謝や排泄の速度をコント
ロールできないのが普通であり、したがって、摂取したときにその
後の線量率分布及びその時間積分値である線量は決まってしまうと
考えられます。組織や臓器Tの受ける預託等価線量H(τ,T)は、
次の数式で表すことができます。

H(τ,T)=∫h(t)dt

 上式において、h(t)は組織や臓器Tの摂取後の時間tにおけ
る線量率であり、τの値は、職業被ばく及び公衆の成人に対しては
50年、子供や乳幼児に対しては摂取から70歳までの期間をとります。

(略)

預託実効線量E(τ)は、放射性物質の体内摂取から受ける組織
や臓器Tの等価線量にその組織や臓器の組織荷重係数W(T)を乗
じて加え合わせたもので、次の数式で示すことができます。

E(τ)=ΣW(T)・H(τ,T)

 ただし、合計は全身の組織や臓器Tについて行なうものとします。

(略)

 預託実効線量は、摂取した年の1年間に受けたものと見なして、
その年の外部被ばくの実効線量と合計し、その合計値が線量限度を
超えないように核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する
法律等において、個人の被ばくを管理することになっています。

http://search.kankyo-hoshano.go.jp/food2/Yougo/yotaku_jikkou_syousai.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ちょっとわかりにくいので、わかりやすい解説は以下のようなも
のです。 

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

問:「実効線量」と「預託実効線量」の関係がわかりません。たと
えば、300ベクレルの放射性ヨウ素131が検出された食品1kgを食べ
たときの人体への影響は、300×1.6×10のマイナス5乗で0.0048ミ
リシーベルトになると聞きましたが、この0.048mSvは預託実効線量
なのでしょうか。

 預託実効線量だとすると、0.48mSvは、つまりこの食品を1年間食
べることによって、人体が生涯にわたって受ける影響ということで
しょうか。

答: 内部被ばくの場合、「預託実効線量」という用語を使用しま
す。これを単に「実効線量」と言うこともあります。

 外部被ばく線量を考える場合、放射線にさらされた期間だけを考
えればよいのですが、内部被ばくの場合は、放射性物質が体内に取
り込まれてから排泄される、もしくは、減衰する(例えば、ヨウ素
131の場合は8日で初期の半分になります。)まで臓器が放射線にさ
らされるので、その期間の線量を計算する必要があります。放射性
物質によっては数年間、体に留まり続け、放射線を出し続けるもの
もありますので、成人の場合は摂取してから50年間に受ける線量を
積算します。

 しかし、それを、「最初の1年間ですべての線量を受けた」とし
て○mSv/年と表します。これが「預託」(貯蓄:一度に預けた)と
いうことです。

 したがって、ご質問にありますように1年間食べ続けた場合の線
量という意味ではありません。もし、毎日1kgを1年間食べ続けたと
すると摂取量は365kgとなって、それによる線量も1.8mSvと大きい
値となります。

 なお、計算されている0.0048mSv/年というのは、内部被ばく線量
のことですので、「預託実効線量」となります。計算式の意味は、
以下の通りです。

300Bq/kg(摂取した食品の放射能濃度)
×1kg(食品を食べた量)
×1.6×10-5 mSv/Bq(成人に対して、放射性物質を体内に摂取した
量から預託実効線量に換算する係数)=0.0048mSv /年
(最初の1年間ですべての線量を受けたとして求めた線量
(預託実効線量))

http://radi-info.com/q-614/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 福島県の発表では、ほとんどの人が今後50年間の間に受ける追加
の内部被曝量が1ミリシーベルト未満ということになります。

 ちなみに、食品安全委員会が「新基準」を作るときには、生涯で
食物からの追加被曝量を100ミリシーベルト以下に設定しようと
しています。つまりこの程度までは安全であると認識されているの
です。(厳しすぎると批判している人もいます。)

 また、これ以下の低線量での影響は「わかっていない」という話
がありますが、これは正確な表現ではありません。「被害があるか
どうかわかっていない」ということではなくて、「被害がないのか、
統計的に検知できない程度の微量の被害があるのか」がわかってい
ないのです。どちらにしても「被害はほとんどない」ことは事実と
して認められています。

 そして、ほぼ被害がないであろうという値である、新基準値の元
となった被爆量の百分の一以下が実際の内部被爆量である、という
のが明快な結論になります。

 だから私も「内部被曝が人体にほぼ間違いなく実害を及ぼさない
と考えられるデータが明らかとなっている」という意見は正しいと
考えています。

 また、放射性物質が蓄積されている人体ではなく、摂取する食事
そのものを計測したデータもあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 家庭で1日の食事に含まれる放射性セシウムの量について、福島、
関東、西日本の53家族を対象に、朝日新聞社と京都大学・環境衛
生研究室が共同で調査した。福島県では3食で4.01ベクレル、
関東地方で0.35ベクレル、西日本でほとんど検出されないなど、
東京電力福島第一原発からの距離で差があった。福島の水準の食事
を1年間食べた場合、人体の内部被曝(ひばく)線量は、4月から
適用される国の新基準で超えないよう定められた年間被曝線量の4
0分の1にとどまっていた。

 調査は昨年12月4日、全国53家族から家族1人が1日に食べ
た食事や飲んだものをすべて提供してもらい行った。協力家族の居
住地は、福島県が26、関東地方(群馬・栃木・茨城・千葉・埼玉
・東京・神奈川)が16、中部(長野・愛知・岐阜・三重)、関西
(大阪・京都)、九州(福岡)など西日本が11。普段通りの食材
で料理してもらった。福島では、地元産の野菜などを使う人が多か
った。

 1日の食事から取り込むセシウムの量は、福島県内に住む26家
族で中央値は4.01ベクレルだった。この検査法で確認できる値
(検出限界)以下の正確な値がわからないため、平均値ではなく、
検出値を順に並べて真ん中に当たる中央値で分析した。

 この食事を毎日1年間、食べた場合の被曝線量は0.023ミリ
シーベルトで、国が4月から適用する食品の新基準で、超えないよ
う定めた1ミリシーベルトを大きく下回っていた。福島でもっとも
多かったのは、1日あたり17.30ベクレル。この水準でも年間
の推定被曝線量は0.1ミリシーベルトで、新基準の10分の1に
なる。原発事故前から食品には、放射性のカリウム40が含まれて
おり、その自然放射線による年間被曝線量は0.2ミリシーベルト
(日本人平均)ある。セシウムによる被曝線量はこれを下回った。

 調査した京都大医学研究科の小泉昭夫教授は「福島のセシウム量
でも十分低く、健康影響を心配するほどのレベルではなかった」と
話している。

http://www.asahi.com/national/update/0118/TKY201201180799.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 人体の計測データも、食事からの計測データもほぼ一致していま
す。つまり疑問の余地はありません。

 さらにこのデータは公表されていますし、事実関係としては議論
の余地もないと考えてよいです。結局、内部被曝による健康被害が
心配される状況ではないということです。

 「内部被曝の恐怖」を煽っている人たちは、この事実を認めるこ
となく、陰謀論を持ち出すか、トンデモ理論を振り回すかするしか
ないのが現状です。

 事故直後には「原発事故の恐怖」が現実のものになったために勢
いづいていましたが、やはり馬脚が現れてきたというところです。

 要するに彼らは、人々の安全を確保することには興味がなくて、
不安を煽ることを商売のネタにしようとしているか、ある心理状態
によって、このような認識を捨てきれずにいるのでしょう。

 「ある心理状態」というのは、以下のようなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

−つまり「強烈な不安」が「心の穴」に蓋をして、生きる目的まで
つくってしまったのですね。

 ええ、そうです。不安が強ければ強いほど現実の問題から目を背
ける事ができました。「放射能で子どもが死ぬ」というのは強烈な
メッセージで心底怯えました。しかも母親として子供を救う使命感
もありました。「母親」という立場が、パニックに拍車をかけたと
思います。

 私は役割を得たとも思いました。思うような人生を歩むことがで
きない事を、社会のシステムの責任にしていました。「原発」問題
は社会に反撃を行うチャンス。原発というこれほど分かりやすい
「悪」はありません。「反原発」を唱えることで、特別な使命を持
った選民意識を持てましたし、自己愛が満たされました。自分のパ
ニックの背景に「自尊心の維持」があったと、今になって思います。

(略)

−放射能パニックに陥った方をどのように救うべきでしょうか。

 放射能パニックはカルト宗教への依存と似たものがあったと感じ
ています。パニックに陥った人々の世界には、不満や不安を抱いて
いる自分を心地よく受け入れてくれる仲間がいます。同類同士が傷
の舐め合うことができます。しかも現実の煩わしさの少ない、ネッ
トでの情報のやり取りが多かったのです。さらに自分の頭で考える
ことを放棄できます。道を示してくれる崇拝者、つまり「恐怖情報
ソース」がいるのでとても楽でした。居心地のいい場所で、現実の
世界にはない絶対的安心感を抱けました。

(略)

 私はできるなら、こうした方々を救うお手伝いをしたいと思って
インタビューに応じました。パニックに陥った人を批判、攻撃する
のではなく、温かく見守ってほしいと思います。

http://blogos.com/article/38692/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 結論は人それぞれでしょうが、事実は事実として、よく考えてい
ただきたいと思っています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 連休前からの体調不良も、ようやく回復してきました。なるべく
無理はしないことですね。

 5月というのにとても寒い日が続いています。北海道では雪が降
ったところもあるとか。日本がこれだけ寒いと、どこか暖かくなっ
ているところがあるはずですが、どうなっているのでしょうか。も
う少し「温暖化」してほしいものです。

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