安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>622号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------622号--2011.10.09------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「薬事法違反」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 以下は「鮮魚の達人」さんからのメールです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ご無沙汰しておりますが、メールマガジンは毎回興味を持って拝
見しております。

 さて本日の621号に消費者からの質問に答える形式で、魚介類に
含まれる放射性物質の件がありました。

 おっしゃるように週刊現代のサイトはトンデモ系ではありますが、
出ている5月の数値は環境団体グリーンピースが調査したものです。

 こちらの数値は、特に沿岸から数十キロ離れた地点で採取された
海藻類については、海底に生えているものではなく、枯れて流れて
いる海草に、海面に降り注いだ放射性物質が付着したものです。

 ただ、私たちとしては安心はしておりません。ご存知のように魚
は捕食性向があり、大きい魚が小さい魚を食べることによって生物
の循環が成り立っております。

 この時、大きい魚の中で生物濃縮が行われ、魚によっては蓄積さ
れていくことになります。

 詳しいことは、友人の三重大学准教授 勝川利雄さんのサイトを
ご覧ください。
http://katukawa.com/?page_id=4304

 また放射性物質の数値を参照されるのでしたら、業界新聞ですが、
水産経済新聞のサイトが最も見やすいかと思います。
http://www.suikei.co.jp/incsearch/sample.html

 私としては、500ベクレルが大した数値じゃないと思っています
が、やはり自分の子供たちには勧められません。情報が錯綜する中
で一般の方々に理解してもらうために、上記勝川氏などと共に、飛
び回っております。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ご紹介の勝川さんのサイトの解説を少し紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 IAEAのレポートに、様々な水生生物の濃縮係数の一覧表がありま
す。海洋の生態系汚染の主役の放射性セシウムの濃縮係数は以下の
通りです。たとえば、植物プランクトンの濃縮係数は20ですから、
海水中のセシウムが10Bq/Lなら、植物プランクトンの体内はその2
0倍の200Bq/Kgに汚染されます。植物プランクトンから、海産ほ乳
類まで、食物段階が上がるほど高くなる傾向があります。イカ・タ
コは、食物段階のわりに、放射性セシウムを蓄積しづらいようです。

イカタコ      9
植物プランクトン  20
動物プランクトン  40
藻類        50
エビカニ      50
貝類        60
魚         100
イルカ       300
海獣(トド)    400

 福島周辺海域では、植物プランクトンを食べるコウナゴがすでに
高いレベルで汚染されています。コウナゴは多くの魚の餌になりま
すから、今後は生態系内での放射性物質の移動に注意する必要があ
ります。現段階で、汚染が検出されなかったとしても、将来の安全
は確保できません。

 下の図は茨城のヒラメから検出されたセシウム(Bq/kg)です。生
態系に取り込まれたセシウムが徐々にヒラメに蓄積されつつあるよ
うです。チェルノブイリの時と同じことがおこるなら、今後も高次
捕食者に汚染が蓄積されていき、半年〜1年後にピークになるでし
ょう。継続的に汚染状況を確認し、汚染がどこまで進むのかを見極
める必要があります。

 魚が放射性セシウムで汚染されたからといって、その魚を未来永
劫食べられなくなるわけではありません。チェルノブイリの湖でも、
被食魚は事故後2年、捕食魚は事故7年後で、日本の暫定基準値
(500Bq/Kg)よりも低い値まで汚染が減少しました。海産魚は、淡水
魚よりも、放射性物質の減少が早いと考えられています。その理由
は、湖は閉鎖系なので、水中の放射性物質の濃度が下がりづらいこ
とと、淡水魚は浸透圧調節のために、カリウムやセシウムなどのイ
オンを体内に取り込むのに対して、海産魚は体内の浸透圧調節のた
めに、カリウムやセシウムなどのイオンを積極的に排出するからで
す。チェルノブイリの事故で、日本近海の海産魚の放射性セシウム
の濃度が上昇しました。事故以前の濃度レベルに回復するのに要し
た時間は、スズキで1.7年,マダラでは2.5年でした。

 海産魚の場合、水槽実験では、体内の放射性セシウムの濃度が半
分に減るのに50日かかることが解っています。たとえば、基準値
の倍のレベルまで汚染された場合には、(餌がクリーンであれば)
基準値まで下がるには50日程度かかるいうことです。福島のイカ
ナゴからは、14000ベクレルという高濃度のセシウム汚染が観
察されています。基準値の28倍ですから、半減期が50日として
計算をすると、1年せずに暫定基準値よりも下がることになります。

http://katukawa.com/?page_id=4304
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 水産経済新聞のサイトには、最新の検査結果が載っていました。
放射性ヨウ素と放射性セシウムが報告されていますが、ヨウ素の方
はすべて不検出ですので、セシウムのみ引用します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

都道府県名等 採取(購入)日 魚種 採取地 放射性セシウム
全国さんま漁協 9月29日 サンマ N40°57、E144°10 検出限界未満
近かつ協    10月1日 カツオ 房総沖北東約500km 16.1
山形県     9月29日 マダラ    鶴岡市  検出限界未満
山形県     9月29日 スケトウダラ 鶴岡市  検出限界未満
山形県     10月4日 ハタハタ   鶴岡市  検出限界未満
福島県     10月3日 シラス    いわき市   27
福島県     10月3日 シラス    いわき市   9.3
福島県     10月3日 アイナメ   いわき市   260
福島県     10月3日 アカエイ   いわき市   37
福島県     10月3日 イシガレイ  いわき市   87
福島県     10月3日 イシガレイ  いわき市   230
福島県 10月2日 エゾイソアイナメ(ドンコ) いわき市 40
福島県 10月3日 カナガシラ      いわき市   105
福島県 10月2日 ギス         いわき市   37
福島県 10月1日 クロマグロ(メジマグロ) いわき市 24

http://www.suikei.co.jp/incsearch/sample.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 山形県でも検査しているのが不思議ですが、当然不検出です。房
総沖で少し検出されていますが、上の解説サイトでの予想どおりで
す。

 いわき市での検査結果は魚種によってバラツキがありますが、今
後減っていくものと、まだしばらく増えるものとがあるというのが
予想です。

 どうもありがとうございました。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.冷凍の魚の包材について質問させていただきます。誤って沸騰
したお湯のなかに魚の包材も少し入れてしまいました。丁度印字は
されてないところだったのですが、明らかに溶けた形状になったの
で、気になりました。

 そのあとお湯を入れ替えて料理して食べてしまったのですが、後
から心配になってしまいました。外袋はポリエチレンの表示のみで
でした。こういう場合は、食してもなんの問題はないのでしょうか?
今後のために教えてください。

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A.ポリエチレンは代表的なプラスチックです。プラスチックは巨
大な分子で、生分解性が悪くて、ゴミになって埋め立てたりすると、
長い間分解されないので困ります。燃やすしかないのですが、これ
は生物がプラスチックを分解できないからです。

 私たちの身体も、プラスチックを分解することはできませんので、
もし食べてしまっても、そのまま出てきます。したがって、基本的
にすべてのプラスチックは毒性的に言うと無害です。(喉に詰めた
り、物理的にケガしたりするかもしれませんが。)

 懸念材料としては、プラスチックは基本単位となる分子が重合し
てつながっているのですが、重合しきれずにいる分子が溶け出てく
る場合、その分子の毒性が問題になります。また、各種の添加剤や
不純物も問題になります。

 このため、食品包装用の資材は、すべて食品用として作られ、検
査に合格したものを使います。

 また、ポリエチレンの基本単位はエチレンで、無害と言ってよい
物質です。添加剤もポリエチレンで使われることはまずありません。
不純物なども問題ない範囲であると確認されているはずです。

 ということで、問題ないというのが結論になります。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「薬事法違反」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 がんへの効能などをうたった書籍と健康食品をセットで販売した
として、神奈川県警は6日、東京都八王子市の健康食品会社「キト
サンコーワ」社長、国安春子容疑者(65)(東京都八王子市)を
薬事法違反(無許可販売、未承認医薬品の広告禁止など)容疑で逮
捕した。

 出版元の「現代書林」元社長、武谷紘之容疑者(72)(長野県
軽井沢町)ら4人についても、同法違反(無許可販売のほう助、未
承認医薬品の広告禁止)容疑で逮捕した。

 発表によると、国安容疑者は、医薬品の販売許可がないまま20
09年6月〜今年4月、首都圏などの男女6人に、カニの甲羅など
から抽出したとされる「キトサン」を主成分とする錠剤「キトサン
コーワ」84瓶(1瓶400粒入り)などと、「医師・研究者が認
めた!私がすすめる『水溶性キトサン』」と題する本をセットにし
て計約80万円で販売した疑い。

 武谷容疑者ら出版側の4人は、医薬品の無許可販売と知りながら、
「バイブル本」と呼ばれる書籍を出版し、商品の販売量を増やした
疑い。また、5人は共謀して09年6月〜昨年7月、バイブル本を
男女6人に送り、未承認の医薬品を広告した疑い。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=48275
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう本はたくさん出ていますが、逮捕にまで至るのは珍しい
ですね。「現代書林」のサイトを見てみると、この本は見当たりま
せんが、他の本もみんな似たようなものです。

 つまり、明らかなインチキで、商品の販売か何かを狙った、タチ
の悪い本が並んでいます。

 これらの本で書かれている内容の科学的根拠がどうのという話で
はなく、全くのインチキばかり書いていて、こんなことも報道され
ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 健康食品ががんに効くなどとうたった本の出版会社関係者らが逮
捕された薬事法違反事件で、本に購入者の体験談が無断で掲載され
たり、症状などが誇張して表現されたりしていたことが、関係者へ
の取材で分かった。

 神奈川県警幹部によると、逮捕された著者のフリーライター石田
義孝容疑者(54)は「捏造ねつぞうやウソの部分もある」と話し
ているという。県警は、食品の売り上げを伸ばす目的があったとみ
て調べている。

 問題の本は、健康食品「キトサンコーワ」について取り上げた
「現代書林」(東京都新宿区)発行の「医師・研究者が認めた! 
私がすすめる『水溶性キトサン』」で、購入者7人の体験談を紹介。
しかし、ホルモンが過剰分泌される病気と湿疹が治ったと紹介され
た主婦は、無断で掲載されたと話している。

 主婦によると、知人に勧められ、食品を購入したのは十数年前。
病気や湿疹は徐々に改善したが、数種類の健康食品を使っていたと
いい、「どれが効いたか分からない」程度だった。数年後、知らな
い男から電話で効果を聞かれ、「多少はあった」と回答。さらに、
キトサンコーワ社(東京都八王子市)に商品を買いに行った際には、
社長の国安春子容疑者(65)から写真を撮らせてほしいと頼まれ
たという。

 主婦は今年に入って、自分の体験談が写真入りで掲載されている
ことを知った。湿疹の症状は「靴も履けないほど」と誇張されてい
た。抗議すると、国安容疑者は「商品には自信があるし、偉い先生
も効果を認めている。迷惑はかけない」と説明したという。主婦は
「広告塔にされたみたいで納得できない」と話している。

http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20111007-567-OYT1T00821.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どんなインチキな内容でも、書いている人が真面目に信じている
のなら、まだ救いはあるのです。

 しかし実際はそんな暢気なものではなく、初めから詐欺行為を目
的として作られていたものであるのは間違いありません。

 こういう怪しげな話はいくらでもありますが、詐欺にあたるかど
うかはなかなか線引きが難しいものがあります。

 以下はあるマスコミの記事です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 厚生労働省によると、「がんに効く」表記問題を含めた健康食品
関連で業者に行政指導した件数の全国的なとりまとめはない。

 例として神奈川県に聞いてみると、横浜市など5市を除く県管轄内
では、2010年度に8件の指導を行い、ほかに30件の通報(指導要請)
を管轄外自治体へ行った。うち、「がんに効く」表記問題が含まれ
ているかどうかは分からないそうだ。

 「効能効果 胃癌 肺癌」「がん細胞の増殖を阻止」などの表記
が薬事法上認められている医薬品はいくつもあり、広告も可能だ。
しかし、広告の範囲は、一般向けは認められておらず、医薬関係者
向け業界紙・誌などに限定されている。

 ということは、一般書籍などで「がんに効く」という表現があれ
ば即アウトなのか。薬事行政関係者によると、「広告」にあたるか
どうかなどが問題となるため、即アウトというわけではないそうだ。

 「がんに効く」とうたおうとする健康食品業者の手口は巧妙化し
ている。

 「個人ブログ」でがん抑制効果を主張しつつ、同じページに載せ
た商品紹介欄をクリックして商品サイトへ飛ぶと、そこには「がん
の『が』の字もない」といった例が多数見受けられる。「会社とし
ては違法なことはしてませんよ」「あくまで個人の人が感想を述べ、
勝手にリンクを張ってるだけですよ」という形を取ろうとしている
と見られるという。

http://www.j-cast.com/2011/10/06109325.html?p=all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もっと徹底的に取り締まればよいと思ってしまいがちですが、や
はり難しいものがあるのでしょうね。

 たとえば「トクホ」などというのも結構怪しかったりします。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■[EFSA]イソロイシル−プロリル−プロリン(IPP)とバリル−プ
ロリル−プロリン(VPP)と正常血圧維持に関連する健康強調表示
の立証についての科学的意見Add Starsomebodyssin

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2380.htm

 発表されている20の介入試験(論文は19でそのうち5文献は日本
語を英語に翻訳したもの)、未発表研究1つ、メタ解析発表済み2つ
未発表1つのデータが提出された。13の無作為対照試験(RCT)のう
ち4つが収縮期圧の群間の差を検出するのに適切な検出力があるも
のであったが、収縮期圧でも拡張期圧でも差がなかった。効果があ
るとされた論文8つのうち7つについては重要な方法論上の限界があ
った。動物実験の結果はヒトへのペプチドの作用について追加の情
報をもたらさず、作用メカニズムの一貫した根拠にもならない。因
果関係は確立されていない。

(日本ではトクホとして認められているけど。予想通りEFSAの求め
る水準では却下。)

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20111003#p10
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 でも、日本ではトクホは政府のお墨付きのようになっていますの
で、内容がいくら怪しくても詐欺にはならないのです。政府が詐欺
の先棒を担いでいると言った方があたっています。

 そして怪しげな会社だけではなく、日本を代表するような大企業
まで、似たような詐欺行為に励んでいるというのがちょっと情けな
い現状です。

 詐欺というほどではありませんが、日本の大企業の情けない話と
いうのは、こんなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

新ジャンルに麦100% アサヒ一番麦

2011年度モンドセレクション 金賞受賞

2011年度のセレクションにおいてアサヒ 一番麦 缶350mlはビール
部門の金賞に輝きました。

http://www.asahibeer.co.jp/ichibanmugi/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これがアサヒビールのサイトに書いてある宣伝なんですが、知ら
ずに読むと、国際的な賞を受賞したと思ってしまいます。ビール部
門で一等賞になったと思いそうですが、実は同じ部門でも金賞はた
くさん出ています。というより、この賞自体、味のよいものを決め
る賞ではないのです。

 ところがテレビCMでは、室伏、吉田、荒川とオリンピックで金
メダルをとった選手を並べて、モンドセレクション金賞がオリンピ
ック優勝に匹敵することであると言っています。これはひどいです。

一番麦>CM紹介 
http://www.asahibeer.co.jp/ichibanmugi/cm.html

 このことは以下のブログでボロクソに批判されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

アサヒビールまさかの「モンド受賞自慢」で「お前もかorz」

 こないだテレビ見てたら、たまたまアサヒビールのCMが流れた。
でまあ驚いたというかうんざりしたというか。

 モノは第三のビール「アサヒ一番麦」なんだけど、誇らしげに
「2011年度モンドセレクション金賞受賞」とかやってるorz アサ
ヒまでモンドの暗黒面に落ちたか

 モンドセレクションのイカサマについては、本ブログでも数度取
り上げてきた。

モンドセレクションのイカサマを日経流通が暴露
http://blog.livedoor.jp/editors_brain/archives/571952.html

「地場モンド」量産の陰に「モンドブローカー」という闇
http://blog.livedoor.jp/editors_brain/archives/930040.html

大阪市が水道水「ほんまや」モンド受賞を大自慢とは
http://blog.livedoor.jp/editors_brain/archives/1542849.html


 食品流通に携わる人間なら誰もが読む日経MJでの暴露で実態が知
れ渡ってからすでに3年。――まだダマすのか消費者を。アサヒビ
ールともあろう大企業が。


 「モンドセレクションは認証規格であって食品コンテストではな
い」としたり顔で解説する方もおられる。しかし認証ならISOのよ
うに「準拠」で済む話。

 わざわざ「最高金賞」だの「金賞」だのという名称を用いるとこ
ろに、消費者の誤解を狙ったあざとさがある。

 それにモンドの受賞基準ははっきり明示されていないとはいうも
のの、「味」も建前上含まれていたはず。そんな認証あるわけない。

 実際、肝心の一番麦Webに「モンドセレクションとは」というペ
ージがあり、そこに「審査員による品質、味覚等の分析を行い(中
略)評価されます」とはっきり書いてある。ベルギー人が鍋に入れ
る「マロニー(2008年金賞)」を「味で評価」だってさ。それで認
証と言い張るのは無理があるし、食品コンテストと見なすとしても
信頼性に疑問がある。

 それにそもそも消費者が認識しているのは、「世界的な食品コン
テスト」という誤解だ。受賞を喧伝するのなら、そこの誤解を解く
作業も同時にやらなければおかしい。

 しかし多くの受賞メーカーでは誤解を解くどころか逆に「モンド
受賞の味」的な宣伝をしており、明らかに「食品の味覚コンテスト
である」といった誘導をしている。たとえば一番麦のテレビCMでは
室伏広治がうまそうに飲み干してから「これは金を獲るわ」と発言
している。それは作り手が発言させているわけで、誰がどう見ても
「うまいから金を獲った」と認識させるCMに作り込んである。

 私は書いたようにモンド受賞を謳うメーカーは不誠実として「ひ
とり不買運動」を続けている。まああくまで洒落レベルなんで買う
とき頭の隅に置く程度だけど。

 というわけで、ビールはサントリーに続きアサヒもダメと。あと
はキリンとサッポロかあ(ハアー)。アサヒNGだとオリオンもだめだ
しなあ。

 アサヒ頼むよ。社会的責任ってのをひとつ。

http://blog.livedoor.jp/editors_brain/archives/1594933.html#
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アサヒビールはサイダーで「保存料無添加」とかやらかしたとこ
ろです。たぶん同じような人たちが、同じようにやっているのでし
ょう。サントリーも似たようなことをやっていますので、ビール業
界全体に問題あり、なのかもしれません。

 最後の一文が泣かせますね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 もう30年ほど前に、「モンドセレクション金賞」と宣伝してい
る日本酒メーカーがありました。そのときに調べて、ほとんど意味
のない賞を宣伝に利用しているというのを知っていました。地方の
小さなメーカーだけでなく、大企業まで利用するようになったとい
うのは驚きですし、情けないことです。

 ベルギーでやっている企画なんですが、過半数が日本の企業で、
その8割ほどが金賞をもらいます。お金を払って参加すれば、最低
でも銅賞をもらえるらしいですが、「銅賞受賞」などと宣伝してい
るところまであるのはご愛嬌です。

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