安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>594号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------594号--2011.03.27------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「Q&A」「放射能測定」

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ブログ毎日?更新中

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---〔話題〕-------------------------------------------------

 原発事故の報道で「暫定基準」というのがよく出てきます。「基
準の何倍」としか書いていない記事も多くて、もう少し数字を大切
にしてほしいものだと思います。

 そこで、暫定基準の数値をもう一度確認しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

別紙                 食安発0317第3号
平成23年3月17日

都道府県知事
各 保健所設置市長 殿
特 別 区 長

              厚生労働省医薬食品局食品安全部長

     放射能汚染された食品の取り扱いについて

 平成23年3月11日、東京電力株式会社福島第一原子力発電所
事故に係る内閣総理大臣による原子力緊急事態宣言が発出されたと
ころである。

 このため、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって
国民の健康の保護を図ることを目的とする食品衛生法の観点から、
当分の間、別添の原子力安全委員会により示された指標値を暫定規
制値とし、これを上回る食品については、食品衛生法第6条第2号
に当たるものとして食用に供されることがないよう販売その他につ
いて十分処置されたい。

 なお、検査に当たっては、平成14年5月9日付け事務連絡「緊
急時における食品の放射能測定マニュアルの送付について」を参照
し、実施すること。

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飲食物摂取制限に関する指標

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核 種
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原子力施設等の防災対策に係る指針における摂取制限に関する指標
値(Bq/kg)

------------------------------------------------------------
放射性ヨウ素(混合核種の代表核種:131I)
------------------------------------------------------------

飲料水                 300

牛乳・乳製品              300
注)100 Bq/kgを超えるものは、乳児用調製粉乳及び直接飲用に供
する乳に使用しないよう指導すること。

野菜類(根菜、芋類を除く。)      2,000

------------------------------------------------------------
放射性セシウム
------------------------------------------------------------

飲料水/牛乳・乳製品          200
野菜類/穀類/肉・卵・魚・その他    500

------------------------------------------------------------
ウラン
------------------------------------------------------------

乳幼児用食品/飲料水/牛乳・乳製品   20
野菜類/穀類/肉・卵・魚・その他    100

------------------------------------------------------------
プルトニウム及び超ウラン元素のアルファ核種
(238Pu,239Pu, 240Pu, 242Pu, 241Am, 242Cm, 243Cm, 244Cm放射能
濃度の合計)
------------------------------------------------------------

乳幼児用食品/飲料水/牛乳・乳製品   1
野菜類/穀物/肉・卵・魚・その他    10

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは3月17日、つまり原発事故が重大なことになりそうだと
確定した時点で出されたもので、厚労省の部長通知です。

 これに関連する報道発表では、以下のように書かれています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

報道関係者各位

     放射能汚染された食品の取り扱いについて
       (福島原子力発電所事故関連)

 平成23年3月11日に発生した東京電力株式会社福島第一原子
力発電所事故により、周辺環境から放射能が検出されています。こ
のため、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民
の健康の保護を図ることを目的とする食品衛生法の観点から、当分
の間、原子力安全委員会により示された「飲食物摂取制限に関する
指標」を暫定規制値とし、これを上回る食品については食品衛生法
第6条第2号に当たるものとして食用に供されることないよう対応
することとし、別紙のとおり各自治体に通知しました。

<参考2>食品衛生法第6条第2号(抜粋)
第6条

 次に掲げる食品又は添加物は、これを販売し(不特定又は多数の
者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)又は販売の用に
供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、調理し、
貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

2 有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着し、又は
これらの疑いがあるもの。ただし、人の健康を損なうおそれがない
場合として厚生労働大臣が定める場合においては、この限りでない。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 暫定基準値を超えるものは食品衛生法違反である、というのが厚
労省の見解です。こういう大切なことを、官僚が勝手に決めてもよ
いのか?という気もしますが、緊急時の暫定措置だということです。

 この暫定基準値を上回ったとき、「出荷制限」されています。こ
れは以下の根拠によるものだそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

<参考>
○原子力災害対策特別措置法  (抄)

第20条  
3 前項の規定によるもののほか、原子力災害対策本部長は、当該
原子力災害対策本部の緊急事態応急対策実施区域における緊急事態
応急対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めると
きは、その必要な限度において、関係指定行政機関の長及び関係指
定地方行政機関の長並びに前条の規定により権限を委任された当該
指定行政機関の職員及び当該指定地方行政機関の職員、地方公共団
体の長その他の執行機関、指定公共機関及び指定地方公共機関並び
に原子力事業者に対し、必要な指示をすることができる。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015p8a.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 急遽暫定基準値を設定したのは、この法律で出荷制限を発動する
のが目的だったようです。

 国の指示での出荷制限ですから、当然補償の対象となります。ま
た、国内外に向けて、市販されている食品がこの基準値を上回らな
いよう、責任を持って監視しているというアピールの意味もあった
のだと思います。

 しかし、結果から見ると、政府の力不足のため、どうも逆効果と
いう感じがします。

 そこで、これについて、こんな報道もあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

放射性物質:食品や飲料水、規制値緩和へ 食品安全委

 食品や飲料水に含まれる放射性物質について、内閣府の食品安全
委員会は25日、暫定規制値の根拠となっている健康への安全性の
許容範囲を広げる方針を固めた。これを受け、厚生労働省は現在よ
り緩やかな規制値を策定する見通し。暫定規制値は厚労省が17日
に急きょ策定。原子力安全委員会の「飲食物摂取制限に関する指標」
を用い、水や食品から1年間に摂取するヨウ素を50ミリシーベル
ト以下、セシウムを5ミリシーベルト以下としている。
【小島正美、中西拓司】

http://mainichi.jp/select/science/news/20110326k0000m040133000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう対応で、国民の信頼を得るのは難しいだろうというのが
率直な感想です。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「放射能測定」
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 福島の原発事故は破滅的なことになりそうでならず、終息しそう
でせず、という状況が続いています。

 事故そのものについては私は発言するほど知識はありませんので、
放射能のことを調べてみました。

 まず、放射能はどうやって測定しているのか?という素朴な疑問
です。冒頭で紹介した厚労省の部長通知で言及されていたマニュア
ルがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

緊急時における食品の放射能測定マニュアル
平成14年3月

はじめに

 「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」(以下「本マニ
ュアル」という)は、平成12年度厚生科学研究費補助金特別研究
事業(H12-特別-047)「原子力施設の事故等緊急時における食品中
の放射能の測定と安全性評価に関する研究」(主任研究者:出雲義
郎)報告書に基づいて農畜水産食品の放射能汚染に関する食品衛生
上の問題を検討するための環境試料である葉菜、原乳及び農畜水産
物における放射能の分析方法についてとりまとめたものである。

 原子力施設等に放射性物質や放射線の異常な放出がある場合又は
そのおそれがある場合には、「災害対策基本法」(昭和36年法律
第223号)及び「原子力災害対策特別措置法」(平成11年法律
第156号。平成12年6月施行。以下「原災法」と略す。)に基
づき、国、地方公共団体及び原子力事業者は、それぞれの防災計画
に従い所要の防護対策を講ずることになっている。

 この防災対策の一環として、「原子力施設等の防災対策について」
(原子力安全委員会、平成12年5月一部改訂。以下「防災指針」
と略す。)及び「防災指針」に基づく「緊急時環境放射線モニタリ
ング指針」(原子力安全委員会、平成12年8月一部改訂。以下
「緊急時モニタリング指針」と略す。)等により、周辺環境の放射
性物質又は放射線に関するモニタリングが実施される。この緊急時
モニタリング指針は、緊急事態発生時に、迅速に行う第1段階のモ
ニタリングと周辺環境に対する全般的影響を評価する第2段階のモ
ニタリングから成っている。各段階の測定項目には、いずれも空間
放射線量率、大気中の放射性物質濃度のほかに、環境試料として飲
料水、葉菜、原乳、雨水、土壌、植物、農畜産物、源水及び魚介類
が対象になっている。

 本マニュアルは、食品に対する原子力関連テロ時や原子力施設の
事故等において、食品の安全を確認する際に参考となるものであり、
第1章 基本的な考え方、第2章 食品中の放射能の各種分析法、参
考として緊急時モニタリング計画における食品の放射能測定・分析、
被ばく線量等の推定と評価及び解説から構成されている。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は牛乳の放射性ヨウ素を計測する方法です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

1 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータによる放射性ヨウ素の
測定法

 第一段階モニタリングにおける測定法として、NaI(Tl)シンチレ
ーションサーベイメータを用いた放射性ヨウ素測定法を以下に示す。
なお、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータを用いた測定では、
核種弁別が出来ないことから放射性核種を全てI-131 として扱う。
従って、Cs-137 などの放射性核種が混在する場合には過大評価と
なることに留意する。

 ここでは、牛乳と野菜(葉菜等)についての測定操作及び機器校正
等を示す。

1 牛乳

 原乳又は加工処理した市販乳を2Lのポリエチレン瓶又は2Lマリネ
リ容器に入れ、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータの検出器
を、前者では牛乳中に挿入し、後者では容器中央部の凹み部分に密
着させて測定する。

(1)機器

 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータ:NaI(Tl)検出器の大き
さが25mmφ×25mm(1 インチφ×1 インチ)程度で、計数率表示型の
機器で1cps まで読み取れるもの

 チェック用比較線源又はI-131 模擬線源:市販のCs-137 密封線
源又はBa-133、Cs-137 を適当な割合で混合した模擬線源(スクリー
ニングレベルの5倍程度の1000〜3000Bq)

(2)器具

 ポリエチレン瓶(2L)、マリネリ容器(2L)、0.5〜1L 程度のタッパ
ー容器、時計、記録紙、ポリエチレン袋、ペーパータオル等

 Cs-137 を適当な割合で混合した模擬線源(スクリーニングレベル
の5倍程度の1000〜3000Bq)

(3)測定操作

1 採取又は購入地点名、採取時刻等を記録する。

2 測定試料2Lを2Lポリエチレン瓶又は2Lマリネリ容器に入れ、蓋を
する。外側の汚れ等をペーパータオルでふき取る。容器に地点名、
採取時刻等を記入する。

3 サーベイメータの検出部をポリエチレン袋で包む。

4 時定数を30秒に設定し、検出器を試料に密着させる。90秒後から
読み取りを開始する。時計を見ながら、30秒間隔で指示値を3回読
み取り、その値を記録し、平均値を計算する。水の入った測定容器
について試料と同じ条件で測定し、バックグラウンドの平均値を計
算する。

5 試料の測定値からバックグラウンドの平均値を差し引き、正味の
値を計算し、記録する。正味の値(cps)と換算係数(Bq/L/cps)から
I-131 濃度を求める。

2 野菜類(葉菜等)

 試料はあらかじめハサミ、カッター、包丁等で細切りし、機器校
正で用いたものと同様の0.5〜1L程度のタッパー容器又は2Lマリネ
リ容器に入れて検出器を容器に密着させて測定する。

 機器・器具は牛乳の測定と同一のものとする。

(1)測定操作

1 採取又は購入地点名、採取時刻等を記録する。

2 予め0.5〜1L程度のタッパー容器又は2Lマリネリ容器の風袋重量
を量る。

3 採取または購入した葉菜等はその大きさに応じ、必要ならハサミ、
カッター、包丁等で細切りにする。

4 容器にできるだけ空隙を作らないように詰め(1Lの容器に約0.5
kgが入る)、蓋をし、外側の汚れ等をペーパータオルでふき取る。

5 容器重量を量り、先の風袋重量を差し引き、測定試料重量を求め、
記録する。これらの情報を容器に記入する。

6 ビニールテープ等で蓋を固定し、ポリエチレン袋に入れて測定試
料とする。

7 時定数を30秒に設定し、検出器を試料に密着させる。90秒後から
読み取りを開始する。時計を見ながら、30秒間隔で指示値を3 回読
み取り、その値を記録し、平均値を計算する。放射能汚染のない葉
菜等を入れた試料容器を用い、試料と同じ条件で測定したバックグ
ラウンド値を差し引き、正味の値を計算し、記録する。正味の値
(cps)と換算係数(Bq/kg/cps)からI-131濃度を求める。

(2)検出感度

牛乳で100Bq/L、葉菜等で1000Bq/kg のI-131の測定が可能である。
この値は飲食物摂取制限の指標に相当する放射能濃度(牛乳では300
Bq/L、葉菜等では2000Bq/kg)を下回る。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 計測器の写真は以下のところにあります。

頸部甲状腺に沈着した放射性ヨウ素の測定
http://www.remnet.jp.cache.yimg.jp/lecture/b03_01/04-03-03.html

 このメーターはガンマ線を測っているのですね。そこから数式で
ベクレルという単位を導いています。

 野菜はカットして測りますが、洗っているのかどうかはよくわか
りません。これについては3月18日にこんな通達が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 野菜等の試料の前処理に際しては、付着している土、埃等に由来
する検出を防ぐため、これらを洗浄除去し、検査に供すること。

 なお、土、埃等の洗浄除去作業においては、汚染防止の観点から
流水で実施するなど十分注意すること。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015is5.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 18日以前は洗っていない試料を使ったりしたこともあったよう
ですが、この通達以降は洗ったものを使っているはずです。表面を
きれいに洗ってということですから、単に付着していたものではな
くて、水と一緒に野菜の中に吸い上げられたものということです。

 また、バックグラウンドの線量は差し引いて計算しています。こ
ういう風に測っているということで、発表される放射性ヨウ素の量
については信用してもよさそうですね。

 ただ、その評価となると難しくて、非常に危険だと危機感を煽る
人もいれば、この程度では健康に影響はない、という人もいて、一
般人としては判断に迷うところです。

 ベクレルという単位は「一秒間に崩壊する原子の数」です。およ
そ世の中の単位で、「原子の数」を測っているというものは他には
ありません。原子の数を数えるというのは途方もなく困難なことだ
からです。

 高校の化学の時間を思い出せば、1モルの中に存在する原子の数
は6×10の23乗くらいあります。1pptというと一兆分の一とい
う極微量ですが、1兆は10の12乗ですので、それでもその中に
は6×10の11乗の原子があります。普通の方法ではなかなか原
子にまでたどりつきません。

 ところが「放射能」の世界だけは別で、大した装置もなくて原子
数を計測できてしまいます。これは原子の方から放射線を出して存
在を知らせてくれるからで、「放射能ほど測定しやすいものはない」
と言われる所以です。

 チェルノブイリ原発事故のときは、遠く離れたイタリア産のパス
タが問題になったりしました。それから考えると、現在の状況で事
故現場付近で検出されるのは当然でしょう。

 幸いというか、ヨウ素131の半減期は8日と短いので、今後急
速に減っていくはずです。(半減期が短いということはベクレルと
いう単位で測ったとき、存在する放射性の原子の量の割には大きな
値になるということでもあります。)

 ヨウ素131はウランの核分裂の結果できるものです。現在、原
子炉は停止して核分裂は起こっていませんし、使用済み核燃料の中
のヨウ素131は半減期を考えるともうほとんど残っていないでし
ょうから、これから環境中での測定値は急激に減っていくはずです。

 また現在測定されている値では健康被害は起こらないだろうとい
うのはまず信用してよさそうな話です。

 さる有名教授などは、放射能が検出された野菜を捨てるのであれ
ば私が食べるのでいただきたい、などと発言しています。私も同感
ですね。自分の年齢を考えると、対して怖いものとは思えません。
ここは管首相がホウレンソウを食べるパフォーマンスでもやってみ
ては?などと思います。

 ただし、事故現場での混乱状況を見ていると、これで安心とはと
ても言えないと思うのも無理はありません。

 「絶対安全」などと言っていて、危機管理について研究してこな
かったのが最も反省すべきところです。

 また現状を説明するということでも、政府も保安院も、原子力安
全委員会にも、きちんと説明できる人がいないようです。マスコミ
も解説が面倒なのか、できないのか、「暫定基準値の○倍」という
報道ばかりです。こんなことでは風評被害は防げないです。

 出荷制限した作物については、当然政府が補償することになりま
す。このための暫定基準値であり、出荷制限措置であると説明しま
したが、風評被害についても対応する方針が出たようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 政府は二十五日、福島第一原発事故による農畜産物の風評被害や、
原発から半径二十〜三十キロ圏内の住民による自主避難に必要な費
用を国が補償するための法整備の検討に入った。現行の原子力損害
賠償法では対応が困難と判断した。

 原発事故の被害者を救済する原子力損害賠償法は、原発事故と直
接の因果関係が認められる場合に限って、補償される。

 政府関係者によると、出荷停止になった福島など四県の農畜産物
に対する補償や、政府が避難指示を出した原発から二十キロ圏内の
住民による移動費、避難先での滞在費は、原発事故との因果関係が
明確。このため同法を根拠に、国が補償することができる。

 しかし、出荷停止となっていない地域での風評被害の場合、厳密
には因果関係は明確とはいえない。法的な裏付けがない自主避難を
求められた二十〜三十キロ圏内の住民についても、あくまで自主的
に避難する建前なため、同法の適用は困難になっている。ただ実態
として原発事故の影響は明らかで、政府として救済策を講じる必要
があると判断した。関係省庁で法案の内容を調整した上で、早急に
国会提出・成立を目指す。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011032602000060.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう補償については私も賛成です。復興のためにも、できる
だけたくさんのお金を使うべきです。

 でも、どうせ補償する気があるのなら、「自主避難」などという
ぬるいことを言わずに、避難の必要があれば強制避難、必要がなけ
れば規制なし、とはっきりしてもらいたいです。

 こういうことを責任を持ってやるのが政治家の本領です。度胸の
ない卑怯者ばかりが権力の座についている…ということなのでしょ
うか。

 この事件は外国でも大々的に報道され、一部の国では日本からの
輸入をストップしかねない事態になっています。この件については、
次回に書きたいと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 生協時代にチェルノブイリ原発事故があり、対応に困ったもので
す。後から考えると、当時問題になったのはパスタや香辛料などで、
いずれも乾燥しているので、重量あたりベクレル値が大きく出てい
たのです。水で戻した重さに換算すれば何ということもなかったの
ですが。

 あのときは国産の茶の葉からも検出されました。これもやはり乾
燥させたものです。この件を大げさに取り上げて宣伝のネタにした、
生活クラブのやり方は今も許せないと思っています。今回、そうい
う商売のネタや政治的宣伝のネタに使われることのないよう、願っ
ています。

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