安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>571号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------571号--2010.10.17------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「亜硝酸塩」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 ある生協で、こんなクレーム報告がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 2010年9月1回にお届けした「ひとくちまぐろ竜田揚げ」におきま
して、「食べた際に舌がしびれる」とのご連絡を1件いただきまし
た。

 保存してあるサンプルの検査を行ったところ、「2010年7月2日」
製造の商品から、当会の基準を上回るヒスタミン(※)が検出され
ました。今のところ、他からはご申告はいただいておりませんが、
ヒスタミンはアレルギー反応を起こす可能性があることから、対象
商品については念のため回収をさせていただくことといたしました
。誠に申し訳ありません。お詫び申し上げます。

※ヒスタミン…赤身魚の筋肉中に含まれるアミノ酸がヒスタミン生
成菌によって変化したもので、アレルギー症状を起こす原因となる
物質です。サバ寿司などが事例として挙げられます。通常は1時間
以内に発症し、1日でほぼ完治いたします。

http://www.pal-system.co.jp/topics/owabi/101007/index.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ヒスタミンによる食中毒というのもあるのですね。以下はその解
説です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

1.ヒスタミン食中毒とは?

 ヒスタミン食中毒とは、鮮度が低下したことによりヒスタミンが
多く蓄積された魚介類やその加工品を喫食した直後に発生するアレ
ルギー様食中毒で、その多くは集団給食施設や飲食店などで発生し
ている。過去5年間(平成12年から平成16年)に都内で発生したヒ
スタミンによる食中毒事例を表に示した。都内では毎年数例のヒス
タミン食中毒が発生しており、平成16年は2件発生している。ヒス
タミン食中毒は原因物質がヒスタミン(化学物質)であるため、わ
が国における食中毒統計では化学性食中毒に分類されている。しか
し実際には、ヒスタミンは魚肉中に多く含まれているアミノ酸の一
種である遊離ヒスチジンを原料としてヒスチジン脱炭酸酵素を有す
る微生物によって生成される。このような生成過程からみると、ヒ
スタミン食中毒は細菌性食中毒に分類されるべきものとも考えられ
る。

2.ヒスタミン産生に関与する微生物

 ヒスチジン脱炭酸酵素を有する菌(ヒスタミン産生菌)には、
Morganella morganii (モルガン菌)や Klebsiella oxytoca を代
表とする腸内細菌、そして好塩性ヒスタミン産生菌である
Photobacterium phosphoreum や P. damselae などが知られてい
る。これらのヒスタミン産生菌が付着した魚介類やその加工品の保
存温度が不適切な場合や長期保存した場合には食品中で菌が増殖し、
その結果としてヒスタミンが魚肉中に蓄積するため、これらを喫食
すると食中毒になる。

 ヒスタミン産生菌のうちモルガン菌を代表とする腸内細菌は主に
漁獲後に魚に付着する二次汚染菌と考えられている。一方、もとも
と海水中に生息している好塩性ヒスタミン産生菌は魚に付着する一
次汚染菌として存在している。これらのヒスタミン産生菌には中温
域で発育する菌のほかに、10℃以下でも発育する低温性菌が存在す
るため、低温で流通している魚介類・加工品においても食品衛生上
重要視すべき菌である。

3.原因食品

 ヒスタミンが生成される原料となる遊離ヒスチジンは、マグロ、
イワシ、サンマなどの青魚(赤身の魚)に多く含まれていることか
ら、本食中毒の原因食品のほとんどは魚介類である。まれに、鶏肉、
ハム、チェダーチーズが原因となった例もある。

4.症状

 ヒスタミン食中毒の多くは、喫食直後から1時間程度という短時
間で発症する。その症状は舌のしびれ、顔面の紅潮、発疹、吐き気、
腹痛、下痢などであるが、症状自体は軽く、通常長くても一日で回
復する。

5.予防法

 日本では魚介類の消費量が多いため、諸外国に比べて、ヒスタミ
ン食中毒を起こす機会は多い。それにもかかわらず、食品中のヒス
タミンに関する法的規制がなく、厳重な衛生管理が図られていない。
これに対して、米国では、すべての水産加工品に対してHACCP
(Hazard Analysis and Control Point:危害分析重要管理点)が
導入されるなど徹底した衛生管理が行われている。

 ヒスタミンは熱で分解されにくいため、加熱処理により菌は死滅
したとしても、一度産生、蓄積されたヒスタミンを取り除くことは
困難である。また、ヒスタミンは腐敗により産生されるアンモニア
などと違い、外観の変化や悪臭を伴わないため、食品を喫食する前
に汚染を感知し回避することは非常に困難である。喫食中に、唇や
舌先にピリピリと刺激を感じた場合は速やかに食品を処分すること
が大切である。

 ヒスタミン食中毒の予防には、食品の保全に注意を払うことが最
も大切である。特に夏の時期、買った魚はその日のうちに食べ、仮
に残った場合でも冷蔵庫内での長期保存を避け、速やかに冷凍する
よう心がけたい。

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/epid/2005/tbkj2607.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういうものにも気をつけないといけないですね。「唇や舌先に
ピリピリと刺激を感じた場合」にはそれ以上食べないようにしまし
ょう。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.発色剤・亜硝酸ナトリウムについてお尋ねします。

 渡辺さんは『食の安全裏側の話―無添加ハム誕生秘話』の中で、
ハムに使われている量とはケタ違いの硝酸イオンを私たちは野菜か
ら摂取している、として「実に複雑な心境」と書いておられます。

 亜硝酸ナトリウムは「アミノ酸の分解物と化合して、発癌性をも
った物質(ニトロソアミン)になる可能性」があることが指摘され
ていますが、私の読んだ本の中に以下のような記述がありました。

〜〜ビタミンC(アスコルビン酸)などの還元性物質を同時に添加
することでニトロソアミンは生成されない。そのため亜硝酸ナトリ
ウムを使用したハムやソーセージ、タラコなどには必ずビタミンC
が添加されている。ふだん食べる野菜にも、ビタミンCやポリフェ
ノール化合物など、ニトロソアミンの生成を阻害する物質が豊富に
含まれているから心配する必要はない。〜〜

 類似の記載はいくつかのサイトにもあるようです。この「抑制作
用」とはどの程度のものなのでしょうか?おわかりでしたら教えて
ください。

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A.ご指摘のような効果は、試験管レベルでは間違いないのでしょ
うが、実際に体内で起こっているかどうかはよくわかりません。

 それ以前に、「ニトロソアミンの生成」も、どの程度かはわかっ
ていないと思います。

 また、ビタミンCはハムなどによく使われていますが、目的は少
し違うようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

酸化防止剤(ビタミンC)について

 酸化防止の目的で使用しています。ハム等は、空気(酸素)にさ
らすと酸化されて変色し、きれいなピンク色が、やや緑がかった色
に変化してしまいます。この酸化を防ぎ、変色と風味の劣化を防止
しているのがビタミンC(酸化防止剤)です。

http://www.nipponham.co.jp/quality/knowledge/materials/index.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ところで、亜硝酸の害はニトロソアミンの生成だけではなく、亜
硝酸そのものの毒性が強いのです。野菜などに含まれる硝酸も、容
易に亜硝酸になり、被害を受ける可能性があります。

 牛が被害をよく受けることが知られています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 亜硝酸は動物に対して毒性が強い。亜硝酸は反すう家畜の消化管
内で硝酸から生成され、血液中のヘモグロビンと結合し酸素の運搬
を阻害する。

 飼料作物に対し家畜ふん尿等を多量施用すると作物体中の硝酸塩
濃度が高まり、このような飼料を飼料を家畜に給与すると中毒を起
こしやすい。 

http://oo.spokon.net/seiki/master1/kaisetu/asyousan.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 中国では人間にも被害が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 新華社電によると、中国四川省の衛生当局は11日、同省カンゼ
・チベット族自治州瀘定県のホテルで8日に食中毒が発生、1人が
死亡、42人が入院して手当てを受けたことを明らかにした。患者
らが食べた朝食から許容量の数百倍の亜硝酸塩が検出され、警察は
調理師が食品添加物の亜硝酸塩を塩と間違えたとみて調べている。

 衛生当局によると、ホテルの朝食に出されためん類などの食品か
ら、最高で1キロ当たり11・3グラムの亜硝酸塩が検出された。
中国国内では、許容量は1キロ当たり20〜50ミリグラム以下な
どの基準があるという。朝食だったため患者らの食事の量が少なか
ったが、昼食や夕食だったら被害がさらに拡大したとの指摘も出て
いる。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/101011/chn1010111909007-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 中国へ行くのが怖くなるような話ですが、このように亜硝酸塩の
毒性は強いので、別にニトロソアミンの生成のみを問題にする必要
はないと考えています。

 ニトロソアミンの話は、「発ガン」というイメージを脅しに使う、
いわゆる「怖い話」です。全くのウソというわけではありませんが、
そういうリスクもある、という程度の認識でよいと思います。

 野菜の硝酸イオンの話とは別物です。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「亜硝酸塩」
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 Q&Aで紹介したニュースですが、「食品添加物の亜硝酸塩を塩
と間違えた」というのは事実と違うようです。

 亜硝酸塩といえば食品添加物という連想が働いたのでしょうが、
亜硝酸塩を塩と間違えるというのはまずあり得ません。そもそも食
品添加物はどこにでもころがっているものではないので、間違えよ
うもないはずです。

 と思っていたら、やっぱりこういうことだったようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 2010年10月8日、四川省カンゼ・チベット族自治州濾定県のホテ
ルで食中毒が発生。宿泊客1人が死亡した。ホテルの食事に使われ
ていた塩が、工業用の亜硝酸塩だったことが原因だった。12日、四
川新聞網が伝えた。

 亜硝酸塩中毒で入院したのは42人。うち34人が宿泊客で残りは従
業員とその家族。11日時点で全員が回復、40人が退院した。2人は
死亡した客の家族でホテル側との賠償問題で合意が得られていない
ため、入院を続けている。

 四川省疾病予防管理センターの検査結果によると、ぞうすい、キ
ムチ、麺などの料理や化学調味料、鶏ガラスープなどの調味料から
亜硝酸塩が検出された。ぞうすいに含まれていた亜硝酸塩は1キロ
グラムあたり11300ミリグラムという高濃度だった。各人の食事に
含まれていた亜硝酸塩は許容量の500倍以上に達したとみられる。
ホテル側は「間違えて工業用の塩を使った」と釈明している。

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=46066
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 1%程度の亜硝酸塩というのはすごい量です。どんな味がしたの
でしょうか。

 原因は「工業用の塩」ということですが、以前、こんなニュース
がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

2007年3月23日(金)

中国で「ニセモノの塩」が氾濫

長期間摂取で中毒 懸念される健康被害に打つ手なし

 昨年来、広東省では低価格の偽物の食塩(以下「偽塩」)が食品市
場に氾濫している。食塩を扱う商店の90%以上で偽塩を販売してお
り、本物の食塩を買い求めるのが難しい状況にある。広州市の新聞
「新快報」によれば、2007年2月10日から同紙の記者が広州市の6つ
の区に10カ所ある食料品市場で食塩を扱う商店90軒を調査したとこ
ろ、この内82軒が偽塩を販売していたと言う。

 広東省政府は2007年1月1日から、省内各地で販売される小口包装
(プラスチック袋)の食塩にはコード番号を記載した偽物防止ステ
ッカーを張り付けることを義務づけている。「ステッカーが無いも
の、ステッカーはあっても関係当局でコード番号が登録されていな
いと確認されたものは偽塩である」と注意を呼びかけている。それ
でも、偽塩の氾濫は一向に収まる気配がない。

 「食塩にまで偽物があるのか」と思われるかもしれないが、偽塩
の正体は製塩工場の廃液からつくった不純な塩や、化学工業原料で
ある「亜硝酸塩」などを含む「工業塩」である。

「ニセの塩」長期間摂取すると中毒に

 亜硝酸塩は、白色不透明な結晶体で食塩に酷似し、水に溶けやす
く、0.2〜0.3グラムの摂取で中毒を起こし、3グラムで死に至る。
偽塩は生産過程が不衛生で重金属などの有毒な化学物質が含まれて
いることもあり、これを長期間にわたって摂取すると慢性中毒をも
たらし、甚だしい場合は癌になる可能性が高い。

 2005年に中国塩業総公司の総経理が語ったところでは、中国の塩
の生産量は世界第2位で世界全体の生産量の18%を占め、2004年の
塩の生産量は 4300万トン、その内訳は海塩が約60%、岩塩が約30%、
湖塩が約10%であるという。その世界第2位の塩生産国で「偽塩」
が市場に流通する理由は、ひとえにその価格にあり、金儲け以外の
何物でもない。

 中国における食塩の市場卸売価格は1トン当たり2000元(約3万2000
円)程だが、亜硝酸塩の工場出荷価格は230元(約3700円)であり、
約9倍の価格差があり、亜硝酸塩を食塩と偽って販売すれば、ぼろ
儲けが可能となる。金が稼げるなら、他人が中毒になろうが、癌に
なろうが、気にしない。社会主義市場経済の中国では、拝金主義の
権化みたいな輩が跋扈している。このような人命に関わる健康被害
をものともせず、偽塩を販売するような連中は「下の下」の悪党に
過ぎない。こうした連中が販売する偽塩が市場の90%を占めるとな
ると由々しく事態と言わざるを得ない。

食塩にヨードを添加することが義務

 岩塩にはヨードが含まれていないことから、世界的に海の無い内
陸地域では「ヨード欠乏症」が発生している。中国では多くの地域
で水や土壌にヨードが含まれておらず、全国的に「ヨード欠乏症」
の患者が大量に発生していた。ヨードが欠乏すると、子供は脳の発
達が阻害され、成人は甲状腺機能低下による甲状腺腫(甲状腺が腫
れ上がる病気)を呈する。中国では1996年に「食塩にヨードを添加
する法律」が施行され、食塩にヨードを添加することが義務づけら
れた。

 このため、中国で市販されている食塩の包装には「ヨード塩」と
明記されている。だが、偽塩にはヨードは含まれておらず、長期間
にわたって偽塩を摂取すればヨード欠乏症に罹る可能性も極めて高
い。

 2006年10月、貴州省余慶県龍渓鎮の診療所に急病の子供3人が担
ぎ込まれた。その内の1人は人事不省で危篤状態にあったが、その
後も急病患者は増え続け、1時間の間に50人以上に達した。急を聞
いて駆けつけた余慶県人民医院の王華平副院長は、患者の病状に軽
重はあるものの、症状が類似していることから、亜硝酸塩中毒によ
るものと判断した。最終的に患者17人が亜硝酸塩中毒と判定され、
症状の重かった子供は懸命の救命治療のかいもなく死亡したが、残
りの16人は命に別状なく回復することができた。

 その後の調査によれば、急病患者のほとんどが3時間前に何軒か
のビーフン(米粉)店でビーフンを食べていたことが判明した。そこ
で、患者の食べたビーフンと嘔吐物を検査したところ、1軒のビー
フン店はビーフンから、また他3軒のビーフン店はお茶の中から、
それぞれ亜硝酸塩が検出された。(註:この地方ではお茶に塩を入
れて飲む習慣がある)

 この事件を重視した塩管理部門並びに公安警察は、これらビーフ
ン店の食塩購入先から遡って調査を行い、遂に「工業塩」を「食塩」
と偽って販売した卸元である曹敏を逮捕した。曹敏を追及した結果、
曹敏は四川省の「天渠塩化有限公司」から工業塩を購入したことを
自供したので、捜査員は速やかに天渠塩化有限公司へ出向いて調査
を行い、以下の事実を確認した。

1.曹敏は重慶市に実在する「高盛化工有限公司」向けと偽って247
トンの工業塩を買い付けた。

2.曹敏は買い付けた工業塩を、皮革工場向けに60トン、食品工場向
けに130トン、残り(57トン)を食塩の小売市場へ販売した。工業塩
には亜硝酸塩が多く含まれていたらしく、食塩として使用した結果、
亜硝酸塩中毒が引き起こされたものと思われる。

3.曹敏が「天渠塩化有限公司」と契約した数量は5000トンであり、
もし犯罪の摘発が遅れていたら、工業塩は継続的に販売され、被害
はもっと大きくなっていた。

4. 曹敏の「天渠塩化有限公司」からの買い入れ価格は1トン当たり
230元、これに重慶市までの輸送費を加えた原価の合計は320元で、
これを客先ごとに異なる価格で販売しており、最高価格は1トン当
たり1400元であった。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20070322/121473/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここまで事実関係を明らかにしたニュースが過去に出ているのに、
「食品添加物の亜硝酸塩」と書く産経新聞も情けないですね。

 と思っていたら、読売、朝日、毎日新聞のサイトにはこのニュー
スは掲載されていませんでした…。

 「間違えて工業用の塩を使った」というホテルの説明はたぶん嘘
で、「偽塩」を使ったのだと思います。こんな言い訳をしているの
を見ると、単に騙されたというのではなくて、わかっていて安く買
ったのかもしれません。

 野菜の硝酸イオンについて、「農畜産業振興機構」のサイトに以
下の記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 硝酸塩の毒性は、主に硝酸塩が還元して生成する亜硝酸塩に起因
します。人が摂取した硝酸塩が健康に影響を及ぼすメカニズムは、
次のとおりです。

 人が水や食品を介して摂取した硝酸塩は、主に消化管上部から吸
収され、血液に移行し、さらにその一部(約25%)は唾液中に分泌
され、残りの大部分(約 75%)は腎臓を通じて尿中に排泄されま
す。この唾液中に分泌された硝酸塩の一部(約25%のうちの20%分)
は、口腔内の微生物により還元され亜硝酸塩(約5%)になります。
この亜硝酸塩が、再び血液に移行し、赤血球中のヘモグロビンと結
合すると、酸素の運べないメトヘモグロビンに変化し、肺から各器
官へ十分な酸素を運ぶことができず、酸欠状態に陥り(メトヘモグ
ロビン血症)、重度の場合は死亡することもあります。

 メトヘモグロビン血症は、欧米において、硝酸塩濃度の高い水で
作られたミルクを与えられていた乳児や生後3か月未満の乳児で離
乳食を与えられて発生した事例(「ブルーベビー」とも言われてい
ます)が知られています。この時、発症した乳児は体重当たりの硝
酸塩摂取量が多かったことに加えて、また、生後3ヶ月未満の乳児
は、胃酸をほとんど分泌しないため胃内のpHが高く、胃内で微生物
が硝酸塩を還元し、亜硝酸塩を生成する可能性が高いことから起き
たものであるとされています。これに対し、我が国のように、胃酸
に分泌が始まる生後5〜6か月から離乳食を開始する場合には、こ
のような事例が生じるおそれは極めて少ないと考えられています。
なお、我が国の飲料水(水道水)の硝酸塩の基準は、この乳児に対
するメトヘモグロビン血症が現れない濃度を基に設定されています。

 一方、硝酸塩が発がん性物質であるニトロソ化合物(二級アミン
や二級アミドと亜硝酸塩が化学反応を起こし生成される化合物で、
環境中にも多く存在します。)の生成に関与するおそれがあるとい
うことが一部で指摘されていることから、硝酸塩の摂取と発がん性
の関連性に関する研究も各国で実施されていますが、現在のところ、
食品中のニトロソ化合物と人のがんとの関連性が明確に確認された
疫学調査報告はありません。

 国連食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)の合同食品添
加物専門家会議は、1995年、食品添加物としての硝酸塩(硝酸ナト
リウム)について、ADIを体重1kg当たり0〜5mg(硝酸イオン換
算で0〜3.7mg)と設定しましたが、その際、「野菜は硝酸塩の主
要な摂取源であるものの、野菜の有用性はよく知られており、その
一方において、野菜中の硝酸塩がどの程度血液に取り組まれるのか
のデータも得られていないことから、野菜から摂取する硝酸塩の量
を直接ADIと比較することや、野菜中の硝酸塩について基準値を設
定することは適当ではない。」とするコメントを付記しています。

 このようなことから、厚生労働省でも、現段階において直ちに野
菜中の硝酸塩の基準値を設定する必要は低いとしています。

http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/0507/joho01.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 亜硝酸塩に関する事実関係としてはこれが正解のようです。

 だから日常生活では亜硝酸塩の害について、それほど心配する必
要はないのですが、「偽塩」が売られているような社会では問題は
全く別になります。

 ふだん中国政府の悪口を言っていますが、「偽塩」問題では政府
は懸命に取り締まりをしています。決して悪政ばかりしているわけ
ではなく、社会をよりよい状態にする努力をしていることは認めら
れます。

 しかしその取り締まりをかいくぐって悪事を続ける中国人は何と
かならないものでしょうか。「文明化」の過程を経て、やがては克
服されるものと信じたいですが、はたしてどうでしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 明日からまた中国へ行くのに、怖いニュースに接してしまいまし
た。そういうスリルがなければ面白くない…と強がっておきます。

 毎日新聞の小島記者から、本を送っていただきました。

『こうしてニュースは造られる』
小島正美 著 
エネルギーフォーラム 刊

まだ半分しか読んでいないので、中国で読むつもりです。

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