安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>547号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------547号--2010.05.02------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「食品の破棄」

-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
------------------------------------------------------------
ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
------------------------------------------------------------
---〔話題〕-------------------------------------------------

 最近、「トクホ」に追加がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 消費者庁は28日、清涼飲料水、スープなど27製品を特定保健用食
品として許可した(再許可含む)。

 許可を得た商品は、クロロゲン酸類を含むコーヒー飲料(花王)、
難消化性デキストリンを含む即席みそ汁(キッコーマン)、リン脂
質結合大豆ペプチドを含む清涼飲料(東洋新薬)、ガラクトオリゴ
糖を含む清涼飲料水(ヤクルト本社)、大豆たんぱく質を含むヨー
グルト(トーラク)、サーデンペプチド(バリルチロシンとして)
を含む錠菓(ファイテン)など。

http://www.nc-news.com/news/2010/2010_04/04_07.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 詳細は例によってPDFですが、以下のところにあります。

http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin278.pdf

 トクホではひどい目にあった花王ですが、全然懲りていないよう
ですね。こんどは「高血圧に効くコーヒー飲料」ですか。

「本品は、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)を豊富に含
み、さらに、酸化成分(ヒドロキシヒドロキノン)を低減してコー
ヒーポリフェノールの効果が引き出されるよう工夫されているので、
血圧が高めの方に適しています。」

 というのが「許可を受けた表示内容」ですが、その隣に「摂取を
する上での注意事項」というのがあり、そこではこう書かれていま
す。

「多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものでは
ありません。高血圧の治療を受けている方は医師などにご相談の上、
飲用してください。」

 文意はたくさん飲んだからといって効き目が上がるわけではない
ということですが、私には「効果はありませんよ」とあらかじめ断
っているように読めます。


 「FoodScience」というサイトがありましたが、3月でなくなっ
てしまったようです。日経BP社が運営していて、有料サイトでし
たが、経営がうまくいかなかったのでしょうか。それとも本家の日
経が有料サイトをはじめたことに関係があるのでしょうか。

 このサイトを有料化するという話を、ある飲み会で聞きました。
私は有料サイトというのはうまくいかないだろうと思っていました
ので、反対の意見を述べたのですが、価値のある情報には対価が支
払われるべきだという意見はわからなくもありませんでした。

 このサイトは複数の人が記事を書いていました。その人たちは同
時に「失業」してしまったわけです。その一人、笈川さんが、「食
品衛生レビュー」というのを月一度作成されています。

 一度会合に呼んでいただいた縁があり、私のところにも送付いた
だいています。せっかくですのでメールマガジンにでもされればよ
いと思います。

 今月の記事に、こんなのがありました。

「営業禁停止期間中に営業するのは自殺行為である」

 大阪で実際にこんなことがあったのですね。この記事の中では、
食中毒で営業停止処分をするときに、どんなことに気をつかうかが
詳細に書かれています。

 転載は気が引けますので自粛しておきますが、興味のある方は連
絡いただければ、差し上げます。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

今回は休みます。


-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「食品の廃棄」
------------------------------------------------------------

 先週は毎日新聞のちょっと困った記事を批判しましたが、同じ毎
日に、こんな記事が載っていました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

食品廃棄:安易な廃棄「待った」 消費者団体がガイドライン提案

 ちょっとした表示ミスなどで食品が捨てられる「食品ロス」が相
変わらず多い。健康に害がなくおいしく食べられるのに捨ててしま
ったらさすがにもったいない。現状を見かねた消費者団体が回収・
廃棄を減らす「食のリコールガイドライン」を提案している。捨て
なくてすむものなら−−。無駄な廃棄を減らす知恵はないだろうか。
【小島正美】

 ◇健康危害の有無、基準に/国が目安示して

 企業による食品の自主回収・廃棄は、菓子や肉製品などの食品偽
装が相次いだ2007年から急に増えた。農林水産消費安全技術セ
ンターの集計では、07年の自主回収件数は前年の3倍以上の77
0件に膨れ上がった。翌08年は845件とさらに増え、昨年は7
23件と減らない。内訳は、不適切表示が361件(約50%)で
最も多く、品質不良96件、基準違反など87件、異物混入53件
が続く。

 「廃棄は当然なのだろうか」。そんな疑問から、日本消費生活ア
ドバイザー・コンサルタント協会常任理事の古谷由紀子さんらは食
品産業センターのホームページに載った531件(08年6月〜0
9年10月)の自主回収について、健康危害と法律違反の有無の観
点から、四つのグループに分けた。そのうえで、回収・廃棄の必要
度を独自にチェックした。古谷さんらの分析では、異臭、液もれ、
賞味期限切れ販売など「健康危害がなく、法律違反もない」ケース
が176件(約33%)あった。

 また「健康危害は想定されないが法律違反」は185件あった。
原材料の表示ミスや食品添加物の不適切な使用などだ。原材料の順
番が間違って表示され、多い順の表示を義務づけたJAS法違反の
チョコレートも回収され、古谷さんは「単純違反なら回収の必要は
ないのでは」と話す。

     *

 食品の残留農薬はどうだろう。日本では基準値を少しでも超えれ
ば、食品衛生法違反で販売禁止となり、回収・廃棄となる。ドイツ
など西欧では残留農薬が基準値を超えても、健康への影響がないと
判断されれば、回収されていないという。

 米国では、ガラス破片のような異物が食品中に見つかると、米食
品医薬品局(FDA)の規定で大きさが7ミリ以上だと回収義務が
生じるが、それ以下なら回収されない。日本では、異物が見つかれ
ば大半が自主回収され廃棄されている。

 古谷さんらは回収するかどうかの目安を定めた「食のリコールガ
イドライン」の試案を作成した。回収基準のポイントは健康への害
が想定されるかどうかだ。資金力のない小企業は回収で大きな打撃
を受けるが「食品リコール法を制定し国が回収目安を示すのが一番
いい」と消費者庁に要望する。

     *

 単純な表示ミスでも流通業者が店頭から自主回収してしまうケー
スが多いが、全国消費者団体連絡会・食品安全担当の菅いずみさん
は「単純な表示ミスなら買う、買わないは消費者の選択に任せてほ
しい」と話す。店頭で看板などを掲げ、その旨を知らせればよいと
いう。長田三紀・東京都地域婦人団体連盟事務局次長は「消費者庁
のホームページに載せることはできないか」と提案する。危険性だ
けでなく、回収不要なケースも分かるからだ。米国や欧州連合(E
U)は事前登録者に携帯電話で配信している。「消費者庁もできる
はずだ」(古谷さん)

==============

 ■食のリコールガイドラインの骨子

<1>回収の判断基準は健康危害があるかどうかで決める

<2>回収する判断の主体は事業者とする

<3>事業者は無駄な回収を防ぐため、情報開示に努め、説明責任
を果たす

<4>事業者と行政はあらゆる手段を使って、消費者への情報伝達
を心がけ、適切な行動を促す

<5>マスコミの活用など資金力のない企業でも回収できるような
方法を考える

<6>適切な回収ができ、消費者が冷静に判断できる目安となるデ
ータベースをつくる

 (日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会の古谷由紀子
さんらが提案)
http://mainichi.jp/life/food/news/20100422ddm013100159000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これはいつもの小島記者の記事です。

 「日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会」という長い
名前の組織があるのですね。ここのサイトに、こんな記事がありま
した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今年で4回目を迎える消費者志向NACS会議。今年度は(財)麻布
研修センターの後援を得て開催することができた。

 恒例の「消費者が選ぶ企業ブランドベストテン」の発表の後、シ
ンポジウム「どこかおかしいぞ!食の安全と安心〜持続可能な食を
消費者・企業と共に考えよう〜」に移った。

 まず、パネリストのNACS食生活特別委員長、戸部依子氏の問題提
起から始まる。食品に関する事件・事故が多発し、その度に商品の
回収や店頭撤去がなされているが、中には安全性に問題がないと思
われるものもあり、ステークホルダーとして改善できることがない
かの問題提起があった。

 整理すべき点として、

1.「不安」はどこから出発し、何によって増大するのか。

2.基準値を超えても、科学的に判断すると健康に影響を及ぼさな
いものをどう考え、対応するか。

3.回収するか否かだけでなく、再発防止、安全性向上、消費者満
足のために取るべき対応は何か、を確認した。

 次に4人のパネリストによる発表が続く。1人目は味の素(株)
広報CSR部、渡邊裕見子氏。CSR推進の立場から、食の安全の確保と
的確な情報共有のために、まずしっかりと足元を固め、ツボをおさ
えて伝え、ステークホルダーとじかに接する企業の取り組みを紹介
される。次にセブン&アイ・ホールディングス、常務執行役員、稲
岡稔氏より、「食の安全・安心」に関わる社会情勢の変化の中で、
イトーヨーカドーの企業としての取り組みの具体例を見せていただ
く。

 3人目の毎日新聞社、生活家庭部編集委員、小島正美氏からは、
マスコミの安全報道と政府、消費者団体の役割を、マスコミ内部か
らの、率直で貴重な意見を聞く機会を与えられた。最後のNACS東日
本支部食生活研究会代表、蒲生恵美氏からは、伊藤ハム調査対策委
員会委員として、地下水シアン汚染問題に関して、今回の事件の事
情説明を受ける。結果的に健康被害が出ない製品を大量に自主回収
した現実とその背景に加え、今後の対応への課題も示された。

 後半のパネルディスカッションでは、パネリストと聴衆が意見交
換をし、

・消費者にとっての現状の自主回収は、安全なものだけを手元に残
すことを確実に示され、結果的に思考をしなくてすむ現状をもたら
している→消費者にとって硬直化した社会を生んでいる。

・消費者は結局、マスコミの報道によって混乱させられている→消
費者が、健康被害の可能性があるものとそうでないものを分けて考
えられるように企業が、教育がそのような流れをつくってゆくべき。

・マスメディアから見ると報道側、企業側、行政側にそれぞれ情報
のギャップがあり、それが情報の宿命でもあるが、そのギャップを
埋めるために誰かが行動をおこさなければならない。等の共通認識
を確認し合った。

http://www.nacs.or.jp/katudou/kigyo_nacs_meet_2009_2.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで紹介されているシンポジウムは今年の2月に開かれていま
す。ここに小島記者も参加していますので、2月ころから暖めてい
た企画なのでしょう。

 小島記者の記事では、「消費者団体がガイドライン提案」という
書き方になっていて、あくまでニュースとして紹介するという形式
です。

 明確な主張としては書けないという、新聞記事の難しいところで
すね。

 私の意見としては、ほぼ同意です。でも実際にどうするかは難し
いと思います。

 通常はある条件を設定して、それに引っかかれば回収と決めてお
きます。これが「現場での判断」を介在させない方法です。現場で
判断すると、どうしても隠してしまうとか、間違った判断が生まれ
ることがあるからです。

 しかしこの提案どおりにすれば、事が起こったとき、その内容で
判断しなければなりません。この判断を適切にするというのは難し
いと思うのです。

 公的機関に申し出て、回収するかどうかということを決めてもら
うという手もありますが、たぶんお役人の仕事を増やすだけですの
で、あまりお薦めできません。

 「こういうときは回収する」という規則の代りに、「こういうと
きは(所定の方法で)情報を公開する」と決めておくのがよいと思
います。

 情報を公開した上で、回収するのが適当かどうかは個別にメーカ
ーが判断します。どうせ公開するのですから、隠蔽などの行動は無
意味になります。

 その件に関して回収をする、しないの判断が適切であったかどう
かは、改めて事後に確認すればよいのではないでしょうか。健康被
害が予想されるときに、回収しないという判断をすることはないと
思います。

 結論部分は小島記者の記事で紹介されたものとほぼ同じになりま
す。

 さて、最も困った食品の廃棄は、以下のようなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

輸入義務米:1096トン廃棄 汚染米事件後、活用できず

 今年1月までの1年間に、カビが生えたりして廃棄された輸入義
務(ミニマムアクセス)米が1096トンに上ったことが農林水産
省のまとめで分かった。日本人約1万9000人の年間消費量に相
当する。汚染米転売事件を受け、食用に適さない米の工業用のり原
料などへの転用をやめたためだ。専門家からは「流通管理を徹底し、
有効活用すべきだ」との指摘が出ている。

 輸入義務米は、ウルグアイ・ラウンドの合意に基づき、95年か
ら輸入が始まった。年間約77万トンを輸入するが、農水省は昨年
2月から、すべての袋(1トンまたは30キロ)について点検し、
カビなどが見つかれば袋ごと焼却処分している。処分された米の購
入費は約7700万円にあたり、焼却費用は1トン当たり4000
〜6万円かかるという。

 廃棄米は昨年3月が245トン、同4月は222トンにも上った。
陸揚げ時の品質確認を強化した同9月以降、廃棄量は徐々に減少し
たが、保管中のカビの発生などを完全に防ぐのは難しいという。

 大量廃棄の背景には08年9月に発覚した汚染米転売事件がある。
大阪市の米卸売加工会社や名古屋市の接着剤製造会社などが、カビ
や農薬が検出された事故米を農水省から工業用のり原料として安く
購入しながら、食用と偽って不正転売し、菓子や焼酎の原料などに
使われた。

 事件後、農水省は再発防止策として、工業用のり原料としての提
供をやめ、廃棄を決めた。幹部は「事件で食への不安が広がっただ
けに、もったいないが仕方ない」と話す。

 食品問題に詳しい垣田達哉・消費者問題研究所代表は「横流しの
防止措置をきちんと行うことが先決。簡単に廃棄するのではなく、
バイオ燃料の原料への活用なども考えるべきだ」と指摘している。
【奥山智己】
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2010/03/15/20100315k0000e040054000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 1000トン!もの廃棄を出したというのは、農水省の担当者は
クビに値するのではないでしょうか。

 「バイオ燃料の原料への活用」などとバカなことを言っている人
もいるようですが、そもそも「ミニマムアクセス」をやめればよい
ことです。

 ミニマムアクセスというのは、お役人が利権を守るために、米の
輸入自由化を阻止する代償として設定されたものです。

 お役人ではなくて商売人が扱うようになれば、絶対にこんな無駄
は発生しません。そんなことをすれば倒産してしまいますから、当
たり前のことです。

 こんな犯罪的な無駄づかいを、マスコミ各社が追求しようとしな
いのは不思議なことです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 スーパーに行って、「塩の表示」を見てきました。ほとんどの塩
が正しい表示になっていましたが、一部小さなメーカーのものは以
前のままでした。全体には過剰なアピールが減って、すっきりした
ものになっていました。

 いよいよ連休がはじまりました。最近体調不良のため、今年の連
休は完全休養です。まもなく59歳になります。やはり歳のせいな
のでしょう。いつまでも若いつもりはよくないですね。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-547号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数4069名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/