安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>541号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------541号--2010.03.21------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「クロマグロ」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回の記事について、メールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 渡辺さま、いつも楽しく拝読しております。

 ホメオパシー。親しい友人がはまっておりまして、とりあえず害
がないならいいかと思っていますが、その根拠は、耳が聞こえなく
なったお母様が手術も無理といわれたのに、ホメオパシーで快癒し
たとのこと。

 いわゆるプラシーボかも知れませんが、事実は事実でありまして
このあたりが、民間療法の厄介なところです。しかも、彼女は最近
ベジタリアンで、これも健康に害がないなら思想ですからまあいい
のですが。

 ホメオパシーは漢方とはかなり違うニュアンスを感じます。厚生
省が民間療法の見直しとかで、漢方と合わせホメオパシーもその検
討材料に挙げているとのこと、なんとなく“宇宙人”感覚を感じま
す。

 自然というだけで、屈服してしまう人々が、草木染めと重金属の
関係を知ったらどう思うのか。まったくナイーブで、困ったものだ
と思います。

 そういう私も、かなり心していないとダマされてしまう側にいる
の ですが。

 引き続きのご活躍を願っております。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「草木染めと重金属」で検索すると、いろいろ出てきますね。何
にでも問題にすべきところはあるということです。

 次も同様のメールです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 欧州在の○○と申します。いつも拝読して勉強させてもらってい
ます。

 ところで今回ホメオパシーやマクロビをニセ医療と決め付けた記
述があり、多少ひっかかりました。

 マクロビオティックはいつから医療と謳われているのですか?生
活指向ですよね。

 地元の路地野菜と穀物中心の食生活(海を渡ってきたものや、季
節はずれのものを食べない)

 私はどこに問題があるのかわかりません。

 まあ、私自身はマクロヒ゛とはほど遠い、あまり自慢できない食
生活なので、もう少しマクロビ系のご飯にしてもいいのでは、と反
省するばかりなのですが。

 ホメオパシーは欧州ではとてもポピュラーです。

 私自身、家族も含めて経験はあります。

 まあ、効いたんだか、効いてなかったんだか、という程度の印象
しかうけないホメオパシーです。

 ただ、これは市販の風邪薬なども似たようなものではあります。

 それから上記の意見はホメオパシーとマクロビに限定させてくだ
さい。

 このお便りの問題は、たとえ対象が何であれ「宗教化してしまう」
ということなんだと思いますけれど。

 あれもこれもと間口を広くとりさえすれば代替治療を否定する必
要は感じません。

 余談ではありますが・・・これは全く科学的な意見ではないです。
でも、イワシの頭も信心から、の例も実は身近にありまして、相談
者のご友人が「信仰」しているならプラシーボという効果もありま
すし、かまわないのではないでしょうか(笑)

 ほんとの本当の余談でした。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 確かに、「マクロビ」は医療ではないですね。でもインチキ度は
似たようなものかと思います。

 それから、前回紹介した「代替医療のトリック」という本では、
代替医療に効果があるのか?ということとともに、ブラシーボ程度
の効果しかないとしても、ブラシーボ効果があるとすれば、認めて
もよいのではないか?ということが議論の中心になっています。

 そして結論は、ブラシーボ程度の効果しかないものを「医療」と
して認めてはいけない、というものです。

・もっと効果のある医療を受ける機会を失ってしまう。(これだけ
で代替医療を奨めることは犯罪的です。)

・安全性を考えれば受けるメリットよりもデメリットの方が大きく
なってしまう。(純粋なブラシーボなら、デメリットはないのです
が…。鍼はちゃんとした技術者が行えば安全だが、カイロプラクテ
ィクは極めて危険とか書いていました。)

・カネがかかりすぎ。(お金はとても重要です。無駄な出費を強い
ること自体、やはり犯罪的です。)

というあたりがその理由です。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.米国産大豆を買って、煮て食べていますが、いつも鍋の内側と
底面に 白い粉が残ります。水だけで煮ていますので、たぶん大豆
から発生した物です。この白い粉は 残留農薬の類でしょうか、そ
れにしては多量です。鍋の内面・底面を指で拭うと 大変に細かい
粒子の白い粉がひとつまみくらいにも なります。

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A.たぶんこれでしょうね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 大豆煮汁から分離した大豆食物繊維は、ペクチン様多糖類として
固有の性質を有し、食品加工素材として利用が期待される。しかし
ながら、その構造中に着色原因物質となるアラビノースを有するた
め、アミノ化合物を伴った食品への利用上問題となる。

http://www.cgk.affrc.go.jp/seika/seika_nendo/skk_seika/h06/94090.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 味噌などを作るとき、大豆を大量に煮るわけですが、その煮汁の
処理は結構大変らしいです。昔はそのまま捨てていたのでしょうが、
今はそうもいきません。

 「ペクチン様多糖類」も食物繊維の一種ですので、食べても問題
ないと思います。こういう眼に見えるものが「農薬」などであるは
ずがないのは、ご指摘のとおりですね。.

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「クロマグロ」
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 クロマグロの輸出入を禁止しようという話がありました。通常の
漁獲制限ではなく、ワシントン条約の野生動物保護にかけようとし
たのです。

 大きく報道されたように、投票の結果、大差で否決されています。

 3分の2の賛成が必要な投票だったのに、可決されそうな報道を
していた日本のマスコミは全く状況を読めていませんでした。

 その上、否決の後は変に盛り上がって、国粋的な報道をしていま
す。なんだかどこかで見たような風景です。

 私はブログでも書きましたが、輸入禁止は日本にとってはよいこ
とかもしれないと思っていました。ちょうど養殖技術が完成の段階
に入って来ていますので、この機会に養殖業が立ち上がるチャンス
だと思うのです。

 ここしばらく、規制の話題で価格を上げ、在庫を増やしてきたの
が裏目に出て、値崩れしたりしていますし、日本の経済にとっては
輸入禁止でもしたいところですので、外部からそう言われるのはあ
りがたいのではないかと。

 この間の経緯は以下のようなところです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 モナコは2009年10月、大西洋と地中海のクロマグロを、商業目的
の輸出入を禁止するワシントン条約の「付属書1」の対象種とする
よう、ワシントン条約事務局に正式提案した。

 「付属書1」の対象種は、絶滅のおそれのある種であって取引に
よる影響を受けており又は受けることのあるものとなっており、こ
れらの種の取引は、これらの種の存続を更に脅かすことのないよう
特に厳重に規制するものとし、取引が認められるのは、例外的な場
合に限られる。

 但し、モナコの提案では、EU内の取引は国際取引ではなく、EU内
での売買のための漁獲は認めるとなっている。

 マグロの資源保護は、これまで「大西洋まぐろ類保存国際委員会
(ICCAT)」など5つの地域漁業管理機関が漁獲枠を定めるなどして
対応してきた。

マグロ類の保存管理に関する国際的な枠組み
  大西洋:大西洋 まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)
  東部太平洋:全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)
  インド洋:インド洋まぐろ類委員会(IOTC)
  南半球水域:みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)
  地中海:地中海漁業一般委員会(GFCM)

 なお、中西部太平洋でのマグロについて中西部太平洋まぐろ類条
約(WCPFC)があり、日本も締結している。

 だが、1970年に25万匹いたとされる大西洋クロマグロの親魚は、
近年は10万匹まで減少したと推定され、「漁業管理だけでは絶滅を
防げない」との批判が拡大している。

 大西洋・地中海クロマグロの現在の漁獲枠のうち80%を日本が消
費している。

 ICCATの科学者が、地中海及び大西洋東部での総漁獲可能量は8,500
トン〜15,000トンで、5月〜7月の繁殖期には休漁すべきであるとし
た。

 しかし、ICCAT加盟国は2008年11月、 2009年に22,000トン、2010
年に19,950トンの漁獲を認め、しかも5月1日から6月20日までの漁
獲も認められた。

 但し、輸出入禁止の動きから、昨年11月のICCAT総会では日本な
どからの提案で、2010年の東大西洋・地中海のクロマグロの漁獲可
能量を前年に決めた19,950トンから13,500トンに下げることで合意
している。

 これは2009年の22,000トンから40%カットとなる。

 これに対し、グリーンピースでは、ICCAT科学委員会も必要性を
認めていた大西洋クロマグロの休漁の呼びかけを聞き入れなかった
と批判している。

 モナコ元首のアルベール2世公は2005年7月に即位して以来、環
境保護を国政の重要テーマの一つに位置付けている。

 彼は2009年6月 5日のWall Street Journal に英紙記者と連名で
クロマグロの保護を訴える意見を投稿した。米国に協力を求めてい
る。

 このなかで、クロマグロは絶滅の危険にあるが、東大西洋と地中
海の漁民は科学者が推奨する数の2倍を獲り続けているとし、これ
はICCATの大きな失敗であり、地中海で稚魚をごっそり獲ってイケ
スで育てる蓄養システムの拡大を規制せず、また、漁獲割当を高め
に設定し、飛行機で追跡してモダンなハイテク機器を使用する違法
漁業での獲り放題を黙認してきたと批判している。

(注)蓄養の場合、稚魚をそのままイケスに入れるため、捕獲数が
確認できず、国別の捕獲数よりも輸出数が多いケースがある。

 イケスは狭いので運動量は少なくなり、身も柔らかくなる。さら
に、エサ(イカ・イワシ・サバ)を大量に与えると、天然モノでは
約 1〜2割しかないトロの部分を約2〜4割増やすと言われている。

 このため、日本の商社などの主導で始まった。

 EUでは2009年9月にスペイン、フランス、イタリア、ギリシャ、
キプロス、マルタの地中海沿岸6カ国が禁止に反対し、欧州委提案
は拒否された

 だが、最近になってクロマグロ漁業国のフランス、イタリア、ス
ペイン、ギリシャなどが相次いで禁止支持に回った。

 フランスは2月に方針転換を表明した。漁業者との補償交渉のた
め完全禁止まで18カ月の猶予を設けることを提案した。

 イタリアも1月末に、過剰に捕獲してしまう巻き網によるクロマ
グロ漁を今年は全面禁止すると発表した。

 同国は大量のクロマグロ在庫を抱え、卸売価格は2年前の半額に
まで下がっており、漁を続けるうまみがなくなった。

 EUの欧州委員会は3月22日、2011年夏からの大西洋クロマグロの
商業漁業禁止を提案すると発表、大西洋・地中海のクロマグロの禁
輸を支持するよう加盟27か国に提案した。

 これに対し、日本の農林水産省は各国に「漁業管理はワシントン
条約ではなく、従来通りICCATで行うべきだ」との日本の主張を伝
え、同調を呼びかけている。

http://knak.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-0b2e.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ヨーロッパ諸国が自分勝手ばかり言っていることがよくわかりま
す。さすがに反省の声も聞こえます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 カタールで開かれているワシントン条約締約国会議で、大西洋・
地中海産クロマグロの国際取引禁止案が否決され、米国や欧州連合
(EU)は失望感を隠さず、大西洋まぐろ類保存国際委員会(IC
CAT)で漁獲制限の強化を図る方針を表明した。一方、否決の結
果について、日本の交渉筋は「漁獲物の輸出に頼る途上国の間に、
取引禁止案は自国や域内に巨大市場を抱える先進国の身勝手だ、と
いう不公平感が広がり、予想以上の大差がついた」と分析した。

 英BBC放送の環境担当リチャード・ブラック記者は、ブログで
「EUがクロマグロ問題で敗北を喫したのは偽善が根底にあったか
らだ」と辛辣(しんらつ)だ。

 地中海でクロマグロを乱獲した張本人はEUの沿岸漁業国。IC
CATの科学委員会が提案した漁獲モラトリアム(一時中止)をロ
ビー活動で退けたのは、ほかならぬEU加盟国で、日本は協議で
「これは絶滅危惧種を守るワシントン条約ではなく、EU自身の問
題だ」と反撃した。

 しかも条件付きでの禁輸を求めたEU案は、EU域内の取引継続
を前提にしているとされ、同記者も「EUにとり都合の良い話で、
正当性を訴える一貫性を欠いていた」と指摘する。

http://sankei.jp.msn.com/life/environment/100319/env1003192010004-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 日本の方から、資源保護のためにヨーロッパからのクロマグロ輸
入を禁止する、と言ってやれば面白いでしょうね。ぜひそうするべ
きと思います。

 と思っていたら、こんな嫌がらせをやっていました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 欧州で漁獲され、いけすで太らせてから日本に出荷された大西洋
の蓄養クロマグロ約2200トンについて、資源管理機関の「大西
洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)」が定めた漁獲証明など
の書類に不備があるとして、日本政府が輸入を差し止めたことが1
1日、関係者の話で分かった。

 ICCATが違法な漁獲や取引の廃絶のために導入した漁獲証明
制度に基づく初の措置。水産庁は「ICCATの管理措置が機能し
ていることの証明だ」と主張し、13日からカタールで開かれるワ
シントン条約締約国会議で協議される大西洋クロマグロの国際取引
禁止は「必要ない」としているが、環境保護団体などは「ICCA
Tの規制を無視した不適切な漁獲が横行していることの証明だ」と
指摘、取引規制の必要性を強調している。

 輸入差し止めになったマグロの一部は既に日本国内の倉庫に保管
されている。日本政府が欧州連合(EU)と扱いを協議中だが、マ
グロは宙に浮いた状態で、輸出国側に送り返される可能性もある。

 関係者によると、このマグロはフランス、イタリアなどが漁獲、
マルタの蓄養施設に運ばれた後、冷凍して日本向けに輸出された。

 ICCATが輸出時に添付を定めている漁獲証明書などの書類を
水産庁が調べたところ、日付に不備があることが判明、輸入を認め
られないとEUに通告した。

 EUは「日付の不備は手続き上のもので問題ない」と反論して意
見が折り合わず、ほかのICCAT加盟国を含めて協議することに
なった。

 欧州からの蓄養マグロの輸入量は、2008年のデータでは約1
万6700トンだった。

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20100311-604844.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 EUからも棄権や反対が出たのは、こういう事情なのかもしれま
せん。うまく立ち回るつもりが、自爆であったことがわかったとい
うところです。

 そもそも売っている方から禁輸を持ち出してどうするんだ?と思
っていました。

 これだけ騷げば価格を釣り上げられると思っていたのでしょうが、
いくらなんでもそれは見込みが甘すぎですね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 土曜日の夜から荒れ模様の天気になっています。春の嵐というや
つです。

 いよいよ来週は中国語検定の試験日です。2級はさすがに難しく
て、あきらめモードに入っています。

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