安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>499号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------499号--2009.05.31------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「BSEステータス評価」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 まず、おわびと訂正です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 テフロンの安全性でちょっと気になる点がありましたのでメール
を打たせてもらいました。

 テフロンは残念ながら1000℃には耐えません。260℃ぐらいから
熱分解が始まり毒性の有るガスが出てきます。

 人間では風邪に似た症状が出る程度の害ですが、小鳥は敏感なの
で死んでしまうそうです。(カナリアが敏感だとか)

 この話は、テフロン大手メーカーのデュポンのホームページにも
書かれているので本当だと思います。(何故か英語だけですが)
http://www2.dupont.com/Teflon/en_US/products/safety/key_question

 私はテフロン加工したアルミのフライパンを愛用しています。軽
くて扱いやすく、焦げ付かず手入れが簡単なので手放せません。

 オリーブオイルを多めに入れて赤身の肉や野菜を炒めるととても
美味しくなります。(但し空焼きは厳禁です。)

 そうそう!電子部品を扱っている会社では、電気的な性質が優れ
ているのでテフロンを使っているのですが、穴あけ加工などで出た
テフロンの粉が指に付いたままタバコを吸うと、テフロンの熱分解
ガスを吸うことになり、風邪の症状が出るそうです。私はタバコを
吸わないので気にしません。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以前読んだ記事の記憶で書いたのですが、間違っていました。申
し訳ありません。

 正しいところは以下のようなものです。結論としては変わらない
と思いますので、よろしくお願いします。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 記事にも紹介されている通り、テフロンを315℃以上に過熱す
ると、分解して、有害ガス(実体はフッ化水素ガス)を出す。コー
ティング膜全部が分解したとしても、人体に影響が出ると思えるほ
どの濃度にはならないだろう。それ以前の問題として、フライパン
に油でも入れて、こんな温度に過熱してしまったら、火災が発生す
る危険性が極めて高い。その危険性は、フライパンの材質に依存し
ない。やはりリスクの総合的な見方が重要という見本みたいな話。

http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/@Week0505. htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 原因としての温度が、他の危険をもたらすこと、結果としての有
毒ガス濃度は、(元のテフロンの量から考えて)危険な濃度になら
ないこと、の両面で、テフロン加工を危険視する必要はないという
ことです。

 「テフロン加工は危険」という根拠自体は間違っていないのです。
このあたりが「本当のことを言ってウソをつく」テクニックですね。

 次は「アミノ酸サブリメント」について、こんなメールをいただ
きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アミノ酸のサプリメントについてアドバイスお願いします。

 私は胃酸過多で時々胃痛で悩まされています。昨年の年末は胃潰
瘍で胃けいれんを経験してしまいました。ピロリ菌はいませんでし
た。胃薬も効果があったりなかったり。でネットで調べていくうち
にアミノ酸のサプリメントで効果あったっていうのを読んで、藁を
つかむ思いでアミノ酸サプリメント(アメリカのバイタルケアーズ)
を購入してしまいました。まだ服用はしていません。

 そして昨日アミノ酸サプリメントでネット検索をしているとアミ
ノ酸サプリメントは体に良くない上になんの効果もないという内容
のものを見つけ服用するかどうか迷いが出てきました。

 なぜ良くないかという理由なんですが、アミノ酸は内臓に負担を
かける(栄養素の消化吸収を飛ばして門脈から直接肝臓に入ると純
度の高いアミノ酸は肝臓に負担をかける等)、阪大のタンパク質代
謝学の先生がラットを使って実験したところアミノ酸を与えたラッ
トは肝組織の弾力がなくなったとか。

 アミノ酸を服用すると過剰摂取になり(一応過剰摂取の場合尿と
一緒に排出されるらしいのですが)他の病気になりやすかったりす
るのかな(免疫や代謝の病気になりやすかったり)とか嫌なことば
かり考えてしまい止めようかなと思い始めています。リスクはかな
り嫌なんですがこの胃酸過多による胃痛も治したいので試したいし、
せっかく購入したのになあという気持ちも捨てきれずどうしたらい
いのか。

 長々とすみません。お伺いしたいのはアミノ酸のサプリメントの
副作用等についてと、服用すべきかどうかのアドバイスをお願いし
たいのです。お忙しい中申し訳ありませんがどうぞよろしくお願い
します。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アミノ酸サブリメントというと、スポーツの後に飲んで、筋肉増
強をはかるものと思っていましたが、医薬品のように奨めているも
のもあるのでしょうか。

 アミノ酸サブリメントが肝臓に負担をかけるという話も知りませ
んでした。でも、ふだん食べているタンパク質も、アミノ酸に分解
されてから吸収されるのですから、こちらはどうなのでしょうね。

 いずれにせよ、「胃酸過多」というはっきりした症状があるなら、
医薬品の出番です。今はよく効く薬があります。それで問題はない
のでは?

 効果もはっきりしないサプリメントにお金を出す理由がわかりま
せん。害があるかどうか以前の問題と思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.実は今妊娠中で、お酒はもちろんですが、カフェインもなるべ
く控えるようにしています。(時々は飲みますが)それを見た姑が、
「紅茶にカフェインは入っているけど、レモンを加えればカフェイ
ンは消えるから、ビタミンCも摂れるし体にいい、レモンティーを
ドンドン飲みなさい。」と言うのです。そこでネットで色々調べて
みたのですが、全くそういう事に触れたものが見つかりません。実
際はどうなのかご存知でしょうか?ちなみに私は紅茶が大好きなの
で、もし姑の言う事が本当なら、ドンドン飲みたいのですが。

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A.「レモンでカフェインが消える」という話は聞いたことがない
です。あまり本当のこととは思えません。

 「レモン風味のカフェイン飲料」というようなものも出ています。
この場合はフレーバーだけなのでしょうが。

 妊娠中にカフェインを控えるように、というのは根拠があるらし
いですが、一切ダメというほどでもないです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 妊娠中はカフェインを分解、排泄するのに時間がかかります。特
に妊娠末期には代謝速度が1/3になり、妊婦さんのからだに長く残
ることになります。またカフェインは胎盤を通過し胎児に移行する
ため、おかあさんと同じ血中濃度になりますが、胎児は肝臓の機能
が未熟なためカフェインを排泄できずに胎児の体内に高濃度のカフ
ェインがとどまることになります。

 それでは胎児、赤ちゃんへの影響はどうでしょうか。

 流産、死産率については、カフェインの摂取量が1日150mg未満の
妊婦に較べて300mg以上摂取する妊婦の流産のリスクが2倍に、コー
ヒー1日8杯以上で死産のリスクを高めるという報告があります。カ
フェインは胎盤を流れる血液の量を減少させますが、胎児発育との
関連性のついては関連があるという報告と、ないという報告の両方
があり、いまのところは結論がでていません。しかしカフェイン摂
取と同時に喫煙をする習慣のある妊婦では明らかに胎児の発育の遅
れがみられ、早産の傾向も認めます。

 またカフェインは母乳にも移行するため、授乳中、多量に摂取す
ると赤ちゃんがイライラしたり落ち着きがなくなったりすることが
あります。また乳児突然死症候群の発症率が増加することがわかっ
ています。  

 しかしこれらのデータはあくまでも大量に摂取した場合で、1日
数杯程度なら問題はありません。ゆっくりとコーヒーを楽しんでリ
ラックスしてください。  

http://www.hori3541.or.jp/colmn/vol05.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 別に妊娠中でなくても、一日数杯以上は飲み過ぎです。普通に飲
む分には問題ないと思います。

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Q.子どもがガムを飲み込んでしまいました。ガムはそのまま体か
ら出て行くのでしょうか?吸収されてしまいますか?やはり体に入
ると良くないものですか?ガムはどのようなものから作られている
のですか?

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A.もし、ガムを飲み込んだら害があるのなら、とっくに大騷ぎに
なっているでしょうね。これだけ多くの人が食べていて、中には断
固として「飲み込む」派の人もいますので。

 問題になっていないということは、さほど危険はないということ
だと理解してよいと思います。

 子どものころにガムを飲み込んだ経験のある人なら、何百万人と
いう単位でいそうですし、害があったという話は聞いたことはない
です。

 ガムの原料は元々は「チクル」という天然樹脂です。現在ではそ
の他に酢酸ビニルなどの合成樹脂もあるようです。基本的に消化さ
れず、そのまま出て行くものです。

 「盲腸につまる」という話があったりしますが、あれは子どもを
脅すための作り話です。

 ということで、心配ないと思いますよ。

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Q.母親が糖尿病になり、アガベシロップっという甘味料を知りま
した。熱処理をしていない用なので、菌などが混入しないのかなっ
と心配です。自然の甘味で体には良いみたいですが。外国産ですし、
どう思われますか?

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A.竜舌蘭からとるシロップだそうですね。竜舌蘭というとテキー
ラという酒を思い出しますが、あれはこのシロップを発酵させたも
のなのでしょう。

 実態は果糖が主だそうですので、蜂蜜やメープルシロップと似た
ようなものだと思います。

 「GI値」が低い、と宣伝されています。この値が低いと食べた
後、血糖値が上がりにくいというのです。

 ただし、糖尿病患者の場合、元々血糖値をコントロールできなく
なる病気ですので、あまり意味はないと思います。

 微生物の心配も、蜂蜜と同様でよいのではないでしょうか。一般
的に腐敗を心配する必要はありませんが、乳児には与えてはいけな
いです。大人ならまず大丈夫と思います。

 いずれにせよ、糖尿病患者が摂取するのは問題があると思います
ので、医者に相談してみてください。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「BSEステータス評価」
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 BSEについて、ようやく日本も「ほぼ安全な国」の評価になっ
たようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

○ BSEステータス評価、日本を「管理されたリスク」国に認定
−OIE総会 (05/28)

【パリ発】BSEステータス評価とコード(規則)改正を議論して
いる国際獣疫事務局(OIE、本部:パリ)は26日、パリの科学会
館で開かれた77回総会で、日本を「管理されたリスク」国に認定す
ることを採択した。

 日本のほか、コロンビアも「管理されたリスク」国と認めたほか、
チリを「無視できるリスク」国に格上げすることが決まった。

 この決定を受け、会議に参加している農水省国際衛生対策室の川
島俊郎室長は記者向けにブリーフィングを行い、「BSEの専門家
によって日本が評価された。実施されているBSE対策が有効であ
ると認められた。輸出促進につながると考えている」と総括。一方
で国内のBSE対策の緩和の動きについては、「次のスラップであ
る『無視できるリスク』国を目指す。このため、現段階で飼料規制
などを云々する段階ではない」との立場を示した。

 また、開催のあいさつでバリー・オニール議長は、「我々はゼロ
リスクを求めることは不可能であり、望んでいない。良い例がBS
E問題だ。生産者、消費者、納税者は他のリスクと比べると、コス
ト的に不均衡なリスクマネジメントに直面した。未知のリスクに直
面した場合、費用対効果のことを考え、他のリスクと同様のマネジ
メントが必要だ」とオランダのケースを引き合いに出し、BSE問
題に対する過剰な反応にクギを刺した。

 このほか、新型インフルエンザを巡り、OIEの考えに従わず不
適正な対応を取った加盟国を批判するとともに、FAO、WHOと
の協調性にも言及した。

http://www.ssnp.co.jp/chikusan/topnews.php?entry=24042
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アメリカからの牛肉輸入を止めていた日本がダメで、アメリカが
先に「管理された」グループに入ってしまったことで話題になりま
した。

 2007年に審議をしたときの記録が、以下に公開されています。
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/pdf/071214_1-01.pdf

 ようやく日本の提出した書類が受け入れられたわけです。OIE
は根拠を持ってステータス評価をしているのですが、どうも一部の
国が自分たちでルールを作って運用しているという印象は強いです。

 アメリカはもちろん、ヨーロッパ諸国はみんなすでに「管理され
た」グループに入っているのです。

 フランスやドイツでもちょっと驚きなのに、BSEの元凶である
イギリスまでちゃっかり入っています。さすがに世界を制覇した、
大英帝国のあつかましさは半端ではありません。

 昨年の段階でも、世界各国のBSE発生はまだ続いています。
http://www.niah.affrc.go.jp/disease/bse/count.html

 多いのはイギリス、アイルランド、スペイン、ポルトガルといっ
たところです。この表を見ると、カナダでは発生が続いているのに、
アメリカではほとんど発生していないことが目につきます。アメリ
カのBSE牛も実はカナダから来ていたということですし。

 OIEの見解は、リスク管理をきちんとすべき、ということです
から、BSEの発生そのものを見ているわけではありません。

 だからいまだにBSEが発生している、イギリスやスペインが
「管理された」グループに入っていることは論理的には問題がない
のです。

 上記の記事の後半、OIE議長の発言はなかなか興味深いですね。
残念ながらこのあたりを記事にしたマスコミはありませんでした。
この記事は「食品産業新聞」のものです。

 マスコミの見出しでは「日本の牛肉は安全」というのがありまし
た。二年前に「アメリカの牛肉は安全」とやらなかったのに、変な
話ではあります。

 日本側も、昨年まで認めてもらえなかったので、いろいろと努力
は続けてきています。とばっちりもあって、和歌山のと畜場は今年
度で廃止になってしまいました。

 今でも、国際的なルールというと、欧米諸国の独壇場です。そこ
に参加する他の国々はいろいろと苦労が絶えません。歴史的に見て
も、その苦労を最もしてきたのが日本なのは間違いないところです
し、それは今も続いているというわけです。

 しかし残念ながら、欧米諸国のご都合主義的なところはあるとは
いえ、このルールに参加していく道しかありません。また、リスク
評価は感情的なものではなく、論理的に行っていくという点では、
確かに学ばなくてはいけないところがまだまだあるようです。

 昨今のインフルエンザ騒ぎでも、日本と中国の特異な対応が世界
中の話題になったと聞いています。無理もないのですが、まだまだ
国際的な経験が足らないということはあるようですね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米国や英国などの先進国は、WHOの勧告を国内に適用する時には、
相当修正している。これは、水道水質ガイドラインなどでも同じで
ある。米国の友人の一人は、WHOを途上国対策の面で指導するのは
我々で、我々がWHOの言うことに従うなんて意味がないとまで言っ
ていた。

http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak471_475.html#zakkan475
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私たちはこんな人たちを相手にしていかねばならないのです。感
情的に、BSEの恐怖を煽るようなことをしていたら、それこそつ
け込まれます。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 土曜日は久々に暑いくらいでした。もう5月も終りというのに、
今年はいつまでも寒い日が続きました。ネット上で、今年は冷夏に
なると予言している人を見かけましたが、ひょっとすると的中する
かもです。

 でも、さすがに日射しは厳しいです。もうすぐ皆既日食がある、
という話で、子どものときに見た話をしたら、そこにいた全員、ま
だ生まれていなかった…。私が小学生のときですから、もう50年
近く前のことです。あのときはほぼ日本全国で皆既日食が見られた
と思います。今年はちょっとずれていて、知人は南大東島に行こう
としたがダメで、中国に渡って杭州あたりで見るそうです。

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