安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>498号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------498号--2009.05.24------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「新型インフルエンザとマスク」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 ホタルイカについて、こんな情報をいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今年の富山県でのホタルイカ漁は数年ぶりの大漁だったとの報道
がありました。首都圏の鮮魚店で「生のホタルイカ」が刺身用とし
て販売されていましたが、表示が十分でないのが見られました。そ
こで、今年の漁は終わりましたが、来年の参考として生ホタルイカ
の旋尾線虫対策をまとめました。

 生のホタルイカを鮮魚店で販売する場合には、旋尾線虫対策とし
て、次の表示が必要です。飲食店で刺身として提供する場合には、
この対策が必要であり、処理(内蔵の除去あるいは沸騰水で30秒以
上加熱)をしないで生のホタルイカを提供して事故が発生すれば、
食中毒扱いになるものと考えられます。

  沸騰水(塩水)で30秒以上加熱してください。

  刺身等で生食の場合は、必ず内臓をおとりください。

 旋尾線虫とは 

 幼虫はホタルイカ、スルメイカ、ハタハタなど海産魚介類の内臓
に寄生し、長さ5〜10mm、太さ0.1mmで、アニサキスの幼虫と異なり
肉眼では見つからない。

 症状

 腸閉塞型と皮膚爬行型がほとんど。腸閉塞型は摂食後数時間〜2
日後に発症。腸壁が肥厚して腸閉塞として手術が必要となることが
ある。極めて細く小さいため、内視鏡による虫体の確認、摘出は不
可能である。

 皮膚爬行型は摂食後2週間前後の発症が多い。皮疹の大多数は腹
部より始まり、爬行速度は比較的速く、線状の皮疹は1日2〜7cm
伸長する。数ミリ幅の赤い線状の皮疹が蛇行して長く伸び、浮腫状
にわずかな隆起を伴う部分もある。また、虫体が真皮の比較的浅い
ところを移 行するためか、水疱をつくることが多い。

 対策

1.生食を行う場合には、次の方法によること。

 (1)−30℃で4日間以上、もしくはそれと同等の殺虫能力を有する
   条件で凍結すること。

  (同等の殺虫能力例:−35℃(中心温度)で15時間以上、また
   は−40℃で40分以上)

   なお。凍結処理を行った場合、製品にその旨表示を行うこと。

 (2)内臓を除去すること、または、内臓除去が必要である旨を表
  示すること。

2.生食用以外の場合には、加熱処理(沸騰水に投入後30秒以上保
持、もしくは中心温度で60℃以上の加熱)を行うこと。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私はタコ・イカ類が苦手で、全く食べないので、こういうことも
知りませんでした。ホタルイカというのは富山湾で有名なものです
ね。

 基本的に、刺身などの生食はリスクが大きいのです。できれば避
けた方が賢明であるとわかってはいるのですが、流通技術の発達と
ともに、生食する機会が増えていると思いますので、ご注意くださ
い。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.テフロン加工かフッ素樹脂加工されたケーキ型にかなりたくさ
んの深い傷がついていたのですが、それをオーブン料理に使って食
べてしまいました。

 テフロン加工やフッ素樹脂加工されたフライパンは有毒なものが
出るとか、加工されたものが剥がれているものは使ってはいけない
とか聞いたことがあります。同様に危険なものなのではと不安にな
りました。

 どのようなものを食べてしまったのか、影響はどうなのか教えて
ください。加工が剥がれたものを一緒に食べてしまったのではない
かということも心配しています。

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A.テフロン加工の表面は「フッ素樹脂」が使われています。普通
のプラスチックでは、骨格となる炭素のまわりには水素が結合して
いますが、その水素がフッ素に置き換わっています。

 フッ素は極めて化合力が強い元素で、単体のフッ素は猛毒なので
すが、いったん化合してしまうと、強い化合力のために非常に安定
な化合物を作ります。

 したがって、フッ素樹脂は強い、安定した化合物で、おまけに摩
擦抵抗も少なくなるので、フライパンなどによく使われます。ご質
問のケーキ型でも、フッ素樹脂が塗ってあれば、離型剤はいらない
はずです。

 でも、フッ素樹脂は塗られている金属などとも強く結びつかない
ので、耐久力に欠けるというか、使っているととれてくるのが欠点
です。

 とれたフッ素樹脂を食べるとどうなるかということですが、何も
起こりません。非常に安定しているので、消化酵素や腸内細菌に歯
が立つ相手ではなく、体内を素通りしていきます。

 「有毒なものが出る」という情報はウソではありませんが、心配
する必要はありません。フッ素樹脂を高温にした場合、有害な物質
ができることは知られています。ただ、その高温というのが千度以
上、つまり鉄でも融ける温度なのです。

 普通の調理でこんな温度にすることは不可能ですので、無視して
ください。

 フッ素樹脂加工の商品名「テフロン」はアメリカの巨大化学会社
デュポン社の商標です。こういう超大手企業の製品を悪く言うのが
趣味の人がいるので、そういうあらぬウワサを立てられています。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「新型インフルエンザとマスク」
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 ブログの方でこんな情報を紹介しています。これは後で紹介する
ブログの記事からの引用なのですが、WHOが出している、マスク
着用に意味がないというコメントの訳文です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

WHO、マスクの意義

背景(抜粋)

 医療現場では、マスク着用によるインフルエンザ感染リスク削減
の効果が確認されている。しかし一般社会ではそのような効果は確
立されていない。不適切なマスク着用は、感染リスクを減らすどこ
ろかむしろ増大させることに繋がる。

一般的なアドバイス(抜粋)

 下記の一般的な手順に従うことのほうが、インフルエンザ予防の
ためのマスク着用よりも重要であることに留意すべきである。

健康な人向きのアドバイス

 インフルエンザ様症状を発現している人から1メートル以上の距
離をおくこと。そのうえで:

・口や鼻に(手を)触れないこと

・頻繁に手を洗うこと。その際、流水と石鹸を用いるか、アルコー
ル系の手指消毒薬を用いること。特に、口や鼻に触れたあと、ある
いは汚染されている可能性のある箇所に触れた場合にはこれらを励
行すること。

・インフルエンザに罹患した人が居そうな混雑した箇所にできるだ
け出かけないこと

・混雑した環境に居る時間をできるだけ短くすること

・できるだけ窓をあけて、居住空間の換気につとめること

すでにインフルエンザにかかっている人向きのアドバイス

・気分が悪ければ家に留まり、地域の保健所等のアドバイスに従う
こと

・健康な人々から1メートル以上遠ざかること

・咳をしたり鼻がでたりするときは、それに伴う分泌物を撒き散ら
さないようにティッシュその他の適切な材で口と鼻を覆うこと。使
ったティッシュ等は直ちに廃棄するか洗浄すること。分泌物に触れ
た場合、直ちに手を洗浄すること!

・できるだけ窓をあけて、居住空間の換気につとめること

 マスクを着用する場合、マスクの不適切な着用による感染リスク
の増大を回避し、マスク着用の期待効果を確実に得るためには適切
な着用と廃棄が必須である。

http://www.kenji.ne.jp/blog/index.php?itemid=562
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 WHOはインフルエンザ予防にマスクは推奨していないわけです。

 テレビでもときどき、「マスクでインフルエンザを確実に防げる
という確証はない」というコメントが入るようになりました。

 この件について、ブログにこんな書き込みをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 私は訪問看護師です。訪問先の家族の方が関西方面に旅行中で帰
省予定です。他の訪問先や、自分自身感染予防のためにマスク着用
したほうがよいのでは、と上司に相談したところ、マスクをするこ
とで予防できるという効果の検証はない。逆に利用者(患者様)に
威圧感や、不快を与えるのではという回答でした。

 訪問先の方が明らかな症状がでておらずもし保菌者になっていた
としたら、マスクせず、うがい、手洗いを十分にしたとしても100
%感染しないという確証は無いような気がします。意見をお聞かせ
ください。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 確かに「100%感染しない」確証はありませんが、それはマス
クをしていても同じです。これは当たり前のことなのですが、マス
クというと、目に見える印象が強いので、「マスクをしていれば安
心」というイメージがあるのでしょう。

 医療の最前線で、感染を防ぐためにマスクをつけているのを見る
ことがあります。見た目の印象としてはマスクに目が行きますが、
あれは総合的な感染防止策ですので、マスク単独での効果を期待し
ているのではありません。

 最前線の医師や看護師がとっている対策を、私たち一般人ができ
るはずもありませんし、その必要もありません。火災になったとき
のために、消防士が着る防護服を用意する人がいるでしょうか?

 マスクを使ったからといって、感染を防止することはできない、
そのうえ不適切な使い方はかえってリスクを増大させる、と言って
いるのですから、素直に「マスクはしない方がよい」と受け取るべ
きなのです。

 その意味で、この方の上司はえらいですね。さすがにプロだと感
心しました。すなおにその指示に従いましょう。


 さて、引用したブログというのは、テレビでもときどき見かける
専門家の方で、「元小樽市保健所長」という肩書で紹介されること
の多い、外岡立人氏のものです。

 ここはブログだけではなく、「鳥及び新型インフルエンザ海外直
近情報集」という情報サイトになっています。

 以下、最近の記事からの引用です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 オー、ノー、と思わず声が出た。

 北見市市役所。関西出張帰りは自宅でしばらく発病しないか様子
を見る。首都圏でも発病者がで出たから、首都圏帰りも同じ扱いと。

 札幌の発熱相談センター。

 関西の人と会ったら気持ちが悪くなったと相談。近いうち、その
対象が首都圏に広がり、最後は向かいの人、隣の人にまで広がるの
だろうか?

 これは何だ、と思う。

 北海道で発病者が出たら、たぶん出るだろうが、そうしたなら、
みんな、例の籠城に入るのだろうか?

 笑い事ではすまされないが、真剣にそう思っている人も多いのか
も知れない。

 インフルエンザA(H1N1)を早くに、”新型インフルエンザ”とい
う区分から外すべきだ。

 本当に毒性の高いものが出てきたときは臨機応変に区分を変える。

 そのような対応をしてゆかないと、必要が無いときにエネルギー
をすり減らし、肝心な時に何も対応出来なくなる可能性がある。

 国も科学的根拠をもとに、臨機応変に対応を指導すべきだと思う。

http://nxc.jp/tarunai/index.php?action=pages_view_main&page_id=26
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私も全く同感です。いつもお世話になっている、中西準子先生も、
以下のように言われています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 インフルエンザは、今後も続々と新種がでてくるだろう。それの
すべてに対して、人類は、こういう態度、一切感染があってはなら
ないという立場で臨むのかということである。

 新種のインフルエンザウイルスは、次々と生まれてくるだろうと
私が予測するのは、発見の技術が進歩してきたからである。

 そういう場合に最も重要なのは、そのウイルスがもたらす病気の
深刻度(重症か軽症か)によって、対策を分けるということではな
いか。今のように、感染自体が大問題みたいな考え方でいると、費
用はいくらあっても足りない。

 片方で、“風邪”を撲滅するために膨大な資金を投入し、他方で、
飢餓で多くの人が死んでいる状況を考えると、やはりバランスが必
要である。

 また、より根源的な問として、ウイルスの発生という自然現象に
対し、何が何でも封じ込めるという思想自体がおかしいのではない
かとも思う。ここに発想の転換があってもいいように思う。つまり、
被害を一定程度に抑えるという考え方である。

 さらに、考える

 このウイルスの国内感染に気付かなかったのは、影響が軽微だか
らでもある。したがって、多くの国にすでに広がっているだろう。
これが、夏か冬かは知らないが、広がってくるだろう。今後も外国
からもやってくると思う。これをすべて止めるのは、どう考えても
不可能だ。

 高リスク集団への配慮をしつつ、集団感染をなくすという程度の
対策が適切だと思う。出張を禁止したり、集会を禁止したりするの
は、特に感染が広がっている地域や集団以外では、無意味な措置だ
と考える。

http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak471_475.html#zakkan474
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 外岡氏のブログで、こんな情報もありました。マスコミではほと
んど報道されていませんが、震源地となったメキシコで、制圧宣言
が出ているそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 メキシコ市が、インフルエンザA(H1N1)危険度を青、すなわち全
く制圧、を宣言した。
 
 地域内に、ウイルス感染に感受性ある層が少なくなったことと、
市民の感染に対する意識レベルがあがり、感染の輪を断ち切ること
に成功したのだろうと思う。

 2003年4月末、ベトナムのハノイでいち早くSARS制圧宣
言がなされた。あの日を思いだす。

 途上国が感染症と対峙し、そして戦うことは、先進国の我々が思
う数倍も大変だ。

 今後日本国内でどうなるのか不安に思っている人々も多いと思う
が、流行からわずか1ヶ月で制圧したメキシコ市の実績は、我々、
先進国の日本人にも安堵感を与えてくれるはずだ。

 ”車の中や路地、レストランや映画館の中で青いサージカルマス
クをつけている数え切れないほどの人々の姿は歴史上の出来事にな
るだろう。”、と語っている市長の言葉は印象的でもあり、また新
鮮な響きをもつ。

http://nxc.jp/tarunai/index.php?action=pages_view_main&page_id=26
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 マスコミも感染者の数を報道するばかりでなく、こんなことも伝
えてほしいものです。インフルエンザの感染者数を報道するという
のは全く馬鹿げています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 土曜日に大阪に出ましたが、言われているほどマスクをした人は
多くなかったように思います。半分もいなかったのではないでしょ
うか。もちろん、私もしていませんでしたが。

 で、私の対策は「熱があっても医者に行かない」です。こういう
人がいるからダメなんですけれど…。

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