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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------490号--2009.03.29------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「Q&A」「お茶の食品添加物」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 今回は「食品安全情報blog」から、こんな話を紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 WHOによれば南アジアの1億4000万人がヒ素汚染のある地下水を飲
み、バングラデシュ・カンボジア・インド・ミャンマー・ベトナム
の数千人がヒ素の慢性暴露によるがんで死亡している。これは歴史
上最大の集団中毒とも言われる。

 15年以上前に科学者は天然に高濃度のヒ素を含むヒマラヤ山脈の
汚染源を同定し、それが下流の河川流域を汚染していることを明ら
かにしている。しかし謎はまだあり、ヒ素は河川堆積物として残留
しているにもかかわらず、地表から100フィート下の地下水にも存
在する。

 現地での野外調査の結果、ヒマラヤ山脈から運ばれた堆積物のヒ
素が水に溶けて帯水層に移行すること、帯水層が井戸により飲料水
として使われること、土壌中のヒ素を溶かすのは堆積物中に住む細
菌であることを見いだした。

 飲料水のヒ素対策は地域ごとに行わなければならない。

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090326
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 史上最大の中毒事件ですか。現在進行形でこういう事件がおこっ
ているのですね。この記事のコメント欄にこんな書き込みがありま
した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 バングラデシュでも流水に含まれるヒ素の多くは有機ヒ素で、深
井戸に含まれるのは無機ヒ素です。無機ヒ素を有機ヒ素に変えるの
も土中細菌や植物の働きです。日本を含む海外支援活動が検査もせ
ずに深井戸を掘って現地に与えたのがアジアの砒素問題の根源です。
衛生の為であるなら井戸でなく上下浄水処理施設を供与すべきでし
た。

 今必要なのは、流水を飲み水に変える浄水場と水道設備です。ま
た、主たる汚染源である海外支援で作られた豊富な井戸水を安全な
飲料水に変える無機ヒ素処理装置ですが、これが目処が立ちません。
毒は井戸から垂れ流されているのです。井戸に赤ペンキを塗られて
もたちまちの急性毒性が表れないから「危険」の意味を深く認識せ
ずに飲み続けるのです。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「水を与える代りに井戸を」というような言い方で、美談のよう
に言われる「井戸堀り」ですが、こんな問題もあったわけです。

 「浄水場と水道設備」を備えるためにはお金がいります。そのお
金を援助しても問題は解決しないことは事実として証明されていま
す。

 いろいろと難しいことは多いですが、それでも、すべての人が上
水道の恩恵を受けられる世界になっていってほしいと思います。

 具体的にはやはりそれぞれの地域で、人々自身が努力していくこ
としかないでしょう。いま話題の「海賊」の話で、しばらく前にこ
んな記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 高級自動車にインターネットカフェ。人質には洋食の出前も−。
AP通信は、事実上の無政府状態が続き、貧困にあえいでいたソマ
リアの沿岸部の町が、身代金を得た海賊たちの落とす金で繁栄を謳
歌(おうか)していると伝えた。海賊行為の根絶を求める国際社会
の呼び掛けにもかかわらず、地元住民たちは“豊かさ”をもたらし
てくれる海賊たちに感謝の念を隠していないという。

 「合法的に金が入ってこようが、違法だろうが、それで私たちは
この町で生活ができる」とハラデレに住むシャムソ・モアリムさん
(36)。5人の子どもの母親だ。「子どもたちは食べ物の心配も
なく学校にも行ける。みんな幸せよ」

 ソマリアは、イスラム原理主義勢力と暫定政府軍との戦闘などで
治安が極度に悪化、中央政府は約20年もの間ほとんど機能してい
ない。平均寿命は46歳。4人に1人が5歳になる前に死亡する。

 だが、沿岸部のハラデレやエイル、ボサソなどの町は“海賊経済”
で栄え、中には4輪駆動車を乗り回し、石造りの家を建てる海賊も。
海賊行為はここでは“よい生活”を得る手段だ。

http://news.shikoku-np.co.jp/national/international/200811/20081120000122.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いくら事情があろうとも、生活が苦しかろうとも、こういうこと
をして恥じないようなところには未来はないと思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.スーパーの生鮮品を入れる袋(レジ後カウンターに設置のロー
ル巻)に食品を入れチンしていますが、有害物質など出ているので
しょうか?

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A.ああいうポリ袋の材質はポリエチレンですから、有害物質とか
いう心配はないと思います。

 ただ、どうもよくない使い方ではないでしょうか。というのは、
ポリエチレンは耐熱性のものではありませんので、高温になると融
けてきます。

 ポリエチレン自身は電子レンジで加熱されませんが、食品に触れ
ている部分が高熱になることは充分あり得ます。

 とくに油脂分は高熱になりますので、失敗して融けてしまう可能
性を考えると、ちゃいとした耐熱性の容器で加熱すべきです。

 実際には、単にあたためるだけとか、解凍するだけというような
ときはあまり問題にならないのでしょうが、それでもよくない使い
方には違いないと思います。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「お茶の食品添加物」
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 お茶について、こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 府食の安心・安全推進課は27日、緑茶の原材料名表示が不適正
だったとして、宇治市宇治塔ノ川の緑茶販売「宇治日の出園」(切
地祥郎代表)と京田辺市東西神屋の緑茶製造販売「仲井芳東園」
(仲井滋代表)にJAS法に基づいて改善を指示した。両者は共に、
茶の色を保持するため添加している重炭酸アンモニウムを記載して
いなかった。人体への影響はないという。

 府によると、宇治日の出園は08年4〜12月に販売した「熱湯
玉露」など3商品計5330袋(約1037キロ)、仲井芳東園は
同1〜12月に販売した「玉露かりがね」など2商品計8330袋
(約1342キロ)のすべてについて表示が不適正だった。

http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/20090328ddlk26040627000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どこかで見たような、と思って探したら、昨年にもこんな記事が
ありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 緑茶の茶葉の味や色を調整するために使用した添加物を原材料名
欄に記載せずに販売したとして、府と近畿農政局は11日、日本農
林規格(JAS)法に基づいて、緑茶製造販売業の「芳香園」(城
陽市、北村誠一社長)と、同社から購入した茶葉を売っていた緑茶
販売業の「今村芳翠園本舗」(京田辺市、今村真社長)に対し、適
正な表示と改善報告書の提出を指示した。

 調べでは、芳香園は昨年6月から今年2月にかけ、緑茶の茶葉に、
味を調整するアミノ酸と、色を保つ重炭酸アンモニウムを使用して
いたが、商品の原材料名欄に重炭酸アンモニウムを記載していなか
った。

 今村芳翠園本舗は、芳香園から茶葉を購入し自社製品として販売。
芳香園からは添加物の使用を聞いていたが、原材料名欄に重炭酸ア
ンモニウムを記載せず、一部の商品はアミノ酸の表示も欠けていた。
いずれの添加物も人体に影響はなく、2社は製品を自主回収してい
る。

 今年1月、今村芳翠園本舗で茶葉を購入した客から近畿農政局に
「味がおかしい」と通報があり、発覚した。調査に対し、芳香園は
「表示しなくてはならないことを知らなかった」、今村芳翠園本舗
は「社内の連絡体制に不備があった」などと説明したという。

http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/kyoto/080412/kyt0804120316002-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この記事は2008年4月のものです。以前からウサワになっていた
お茶の不正な食品添加物使用はどうも本当に蔓延しているようです。

 この件については個人的に思い出があります。私のいた生協で、
チラシのお茶のところに、「市販のお茶には化学調味料が使われ…」
というような表現があったのです。私が書いたのではありませんが、
それに対して京都のお茶組合(?)の方から抗議の電話をいただき
ました。

 商品担当者だった私が受けたのですが、こういう風評被害になる
ような無責任なチラシは困る、というような内容でした。

 確かに、証拠もなしに一般化して言うのはやりすぎだと私も考え、
次回の印刷時には文言を変えると約束して、一件落着としました。

 これはもう今から20年以上前の話です。もっと以前から、こう
いうウワサはあり、チラシの制作者はそのウワサを信じて書いたわ
けです。

 ウワサのみをネタに商売に利用するのはよくない行為です。しか
しここにきて、実はこのウワサが実は実態を反映していたものであ
ったということがわかってきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 なお本来「食品添加物」は表示義務がありますが、茶業界は全く
”違法状態”です。

http://okd-galaxy.cocolog-nifty.com/a4/2008/02/post_0a65.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 などと書かれても、今度は反論できないわけです。私もあのとき、
徹底的に争っておけばよかったのかもしれません。

 さて、「重炭酸アンモニウム」別名「炭酸水素アンモニウム」で
す。重曹(炭酸水素ナトリウム)の親戚のようなもので、膨張剤と
して使われることの多いものです。

 アンモニア臭がするので、香港では「臭粉」と言われているとか。
これがお茶の色をよくする効果があるのですね。毒性が強いとうい
うことではないようですが、業界全体で使われてきた可能性が強い
ようです。

 ただ、上記のニュースがいずれも京都のものであるのは偶然では
ないのかもしれません。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q78.緑茶には化学調味料が入っていると聞いたことがあるが、本
当か?体に悪くないのか?高級茶、特に玉露など、おいしいと思わ
れるお茶に入っているのか?

A.静岡県には製茶取締条例があり、製造あるいは販売するお茶に、
異物を混入する場合、県知事の許可が必要となっています。今まで
に許可されたものは、金箔や食物繊維など、もっぱら別の付加価値
を付ける材料で、お茶本来の味や色、香りを操作する目的のないも
のです。したがって、静岡県では化学調味料などによる味付けや薬
剤による着色はまず許可されません。

 静岡県の茶業者は自然志向の健康飲料「緑茶」に対する味や色な
どの操作はいっさいしないものと考えています。

 しかし全国的に見ると、ある地方では化学調味料で味を付けて販
売されている例があります。それが一般的でない地域では意外に感
じられると思いますが、カルチャーの違いとでも言いましょうか、
「こんぶ茶」のイメージでお茶が飲まれるのでしょう。その地域で
は、それが入っているほうが売れ、それがニーズなのかも知れませ
ん。これを非難することはできないと思います。

 そのようなお茶も食品衛生法では、添加物の表示をすれば問題な
いのです。

 さて、高級茶の添加物疑惑については、表現の方法が適切か疑問
ですが、玉露などはもともと「海苔」のような味とも言えます。飲
み慣れていない方にはあまりに濃厚すぎて、何か入っているんじゃ
ないかと誤解される場合があるようです。試しに普段お使いのお茶
を10グラムくらい急須に入れ、急須の中に積み重なった茶葉が浮
くか浮かないかくらいの少量のお湯を注ぎ、20秒くらいで茶碗に
絞り出して見て下さい。これがお茶本来の旨味です。

http://www.wbs.ne.jp/bt/chacha/main/qa_tenka.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで言われている「ある地方」がどうも京都のことのようなの
です。京都のお茶業界は少し特殊で、他県から買ってきたお茶を
「宇治茶」のブランドで売っていたりします。

 表示については今後、改善していくことができるかどうか、注目
していきたいと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 中国から無事帰って来ました。向うでは露天で売っている食べ物
には手を出しませんでしたが、ごく普通の庶民が食べているものを
食べていました。仲よくなった中国人の家で、何度もみんなと同じ
食事をいただいたりしました。どれもおいしいのですが、量が多す
ぎるのが欠点です。食べ物を残すというのが当たり前なんです。

 お土産に食べ物はダメとかいう声が多かったので、結局、お茶を
一箱だけ買ってきました。有名な西湖龍井茶です。半分を中国語の
先生に懐かしいだろうと差し上げ、残りは自分で飲みます。中国茶
というのもおいしいものです。

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