安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>483号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------483号--2009.02.08------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「フードバンク」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 掲示板への書き込みなのですが、こんな内容でいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 初めまして。私は、食品会社で品質管理に携わっている者です。

 先日のQ/Aで、トレハロースが食品添加物で間違いありませんと
明記されていましたが、確か、トレハロースは、使用用途により、
食品にもなり得たと記憶しています。

 保健所や、業者にも問い合わせ、確認したので、間違いは無いと
思っています。Q/Aで明記されたことは、間違いではありませんが、
「トレハロースが100%食品添加物である」と言い切るには、少し
情報が少ないように感じました。

 こういう情報により、弊社にも、「原材料表示に誤りがある」と
指摘される消費者もおられます。全てを鵜呑みにしてしまうことに
も問題がありますが、広く一般消費者の情報収集の場になっている
ということを、ご承知置きください。

 遅れましたが、ここのサイトを日々読ませて頂いておりますが、
とても楽しく、また勉強になっています。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「使用用途」というのがどういう場合なのか、知りたいですね。
林原では「家庭用トレハロース」発売しているようですので、これ
は食品添加物の扱いにはならないです。

 同じようにトレハロース主体の食品であれば、食品添加物の扱い
にはならないということなのでしょうか?

 そういうことなら当然としかいいようがありません。一般の加工
食品に、トレハロースを使った場合はやはり食品添加物の範疇に入
るものであると理解てしいます。

 前にも書きましたが、微妙な問題ではあるのですが。

 それから、こんな記事を紹介していただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 道、全頭検査を継続 BSEで単独事業 消費者不安に配慮
(02/07 06:24)

 道は六日、道産肉牛の牛海綿状脳症(BSE)全頭検査を新年度
も継続する方針を固めた。国が昨年七月、生後二十カ月以下の肉牛
に対する検査への補助を打ち切ったため、全頭検査の継続には道独
自で約五千万円の費用が必要だが、食の「安全・安心」を求める道
民心理に配慮した。

 道内では、国の基準通りに検査を打ち切った場合、一年間に食肉
処理される牛の約三割にあたる六万頭分の牛肉が、検査を経ずに流
通することになる。このため、道は昨年十−十一月、新年度以降の
全頭検査の必要性を問う道民アンケートを実施。五割超が「継続が
必要」と回答した上、「全頭検査がないと安心できない」「発生原
因が不明」などの理由が大勢を占めた。

 肉牛農家や農業団体も全頭検査が必要との認識で一致しており、
道は消費者の不安感が解消されるまでは独自検査が必要と判断、新
年度予算案に検査費約五千万円を計上する。

 BSEをめぐっては、国が二〇〇一年十月から、検査費用を補助
して全国で全頭検査を開始。国は国内では生後二十カ月以下の牛か
らBSEの感染例がないことなどを根拠に、生後二十カ月以下の牛
を対象から除外、昨年七月で補助を打ち切ったため、道が独自に検
査を続けてきた。

 道内では、二十五頭のBSE感染が確認されている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/145624.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「発生原因が不明」なんて、今ごろ何を言っているのでしょうね。

 このニュースは北海道の話ですが、他のところでも状況は似たよ
うなもののようです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@
kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「フードバンク」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ◇賞味期限の迫った菓子や缶詰、食料に困っている人へ

 生協ひろしまは6日、店舗で売れ残った商品を、生活に困ってい
る人たちに無償で提供するフードバンク事業を、NPO法人「あい
あいねっと」(安佐北区可部3)と連携して始めた。

 生協ひろしまは、賞味期限が3分の2以上経過した商品は販売せ
ずに、廃棄している。そこで、店頭に出すことは出来なくても、ま
だ食べることが出来る食品を有効活用しようと取り組みを始めた。

 「あいあいねっと」は、食品製造メーカーから、形が悪いなどの
理由で規格外になった商品を譲り受け、障害者や高齢者施設、ホー
ムレス支援をしている団体などに提供してきた。

 この日は、コープ安東店(安佐南区安東1)が、賞味期限の迫っ
た段ボール1箱分の食品を、あいあいねっとに受け渡した。食品は、
来週にも障害者施設などに引き渡される。原田佳子理事長は「景気
が悪くなり、食べることに困っている人がさらに増える。提供は非
常にありがたい」と話した。

 生協ひろしまは「商品を廃棄する際に出る二酸化炭素も削減でき
る。地域社会に貢献できるのはうれしい」と話す。菓子や缶詰、乾
燥食品など賞味期限の比較的長い食品を提供していく予定。同日、
コープ高陽(安佐北区)でも受け渡しを始めた。今後、広島市の他
の店舗にも広げる。【大沢瑞季】

2月7日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090207-00000184-mailo-l34
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「商品を廃棄する際に出る二酸化炭素」というのはたぶん勘違い
だと思います。

 食品を食べても、体内で最終的には二酸化炭素になりますし、そ
もそも現在言われている「二酸化炭素削減」の対象はあくまで化石
燃料から出るものです。

 有機物が分解してできる二酸化炭素は、単に大気と生物の間を循
環しているだけですので、増加も減少もしないものです。

 火山などが出す分は削減のしようもありませんが、このくらいは
海に吸収されて石灰岩になっていったりしますので、つりあいはと
れているようです。

 「焼却処分にするときに石油を使うから」ということなら理解で
きますが、はたしてそう考えているかどうかは微妙ですし、もしそ
うであってもあまり本質的な論議ではありません。

 それはさておき、この「フードバンク」というものはどうなんで
しょうか。

 何もかもがお金で動いていく世の中で、お金によらない物の動き
を実現しようという考えは根強くあるようです。

 廃棄する食品をなんとかしようという考えもあるでしょう。なん
だかもったいないように思うのは当然です。

 また、この食品を受け取る人にとっては、助かるというのも事実
ではあります。

 しかし、私はこれでよいのかな?という疑問を持っています。

 疑問の一つは安全性の問題です。賞味期限が迫ったたらといって、
すぐに危険があるわけではありません。

 しかし、商品の流通というのは、安全を基本に組み立てられてき
て、長い実績を持っています。ときどき事故がおこったりはします
が、そういう事故が報道されるというのは、やはり例外的なことで
あるからです。

 メーカーも流通業者も、自己の存立にかかわる問題として、長年
取り組んできました。

 問題は「フードバンク」というシステムによる流通です。はたし
て商品を扱うのと同じだけの安全性を確保できるのかどうかが問わ
れると思います。

 懸念されることは、一つは混入です。悪意からの危険物の混入は
論外としても、さまざまなものを集めてくる中で、意図せざる混入
事故がおこる可能性はあると思います。

 もう一つは管理です。物の流通が、金儲けの対象にならないとき、
その管理に充分なコストをかけることができるのかという問題です。
そのコストを誰が負担するのかという問題でもあります。

 このシステムで食品を得る人が負担するということなら、たぶん
普通に買った方が安くつきます。

 そして問題のもう一つが、この「食品を得る人」です。食べ物に
も困っている人というのは実際にいるでしょうが、そこに食品(廃
棄寸前の)を届けることがどれだけ現実の改善につながるのかとい
うことです。

 別に慈善事業を否定するわけではありませんので、それで助かっ
ているという人がいるのならそれでよいとは思いますが、「フード
バンク」というシステムが機能することが、貧困の解決にはならな
いことも自明です。

 お金さえあれば、普通に売っているものを普通に買いたい…。誰
でもそう考えるのではないでしょうか?

 今回、この問題をとりあげようと考えたのは、どうも最近、食品
のリサイクルということに対して、安全面からとらえることが忘れ
られているように思うからです。

 片方でメーカーには絶対の安全性を要求し、少しでも事故があれ
ば大騷ぎしておきながら、リサイクルは無条件によいことだと考え
るのは明らかに間違っています。

 リサイクルもよいことですが、だからといって安全性が無視され
てもよいわけではありません。食品リサイクルにともなう危険性を
考えれば、よほどのことがない限り、メリットがあるとは思えませ
ん。

「日本では毎日、消費に耐えうる食料の1/3が廃棄されています。
フードバンクを利用することで、今まで廃棄にかかっていたお金
がかからないので費用の節約になるし、廃棄することへの罪悪感が
消え、社会貢献の意識が芽生えます。支援先の人々への食品の広報
活動にもなります。食品を寄付する企業側にもメリットが多いので
す。」
http://www.mylohas.net/eco/article/08100201/

 「1/3が破棄されている」というのは単なるヨタ話でしょう。
そんなにロスが出て、経営が成り立つわけがありません。

 「罪悪感」という言葉が象徴的です。罪悪感につけこんで免罪符
を売るの図ですね。豊かな生活を実現した人間にとって、何かそう
いう感覚があるのは事実です。「環境問題」の本質はたぶんそんな
ところにあります。

 しかし、「食品の安全」をテーマにしたメールマガジンの発行者
としては、食品リサイクルは危険である!と訴え続けていきたいと
考えています。

 どんな残飯でも、食べる人が自分の意志で食べる限り、問題では
ありません。そのリスクを含めて、「生きる」という意志的な行為
をおこなっているわけですから。

 でも、こんなシステムによって与えられた食べ物なら、普通の食
品と同等の安全性を期待します。そしてそうはならない可能性があ
り、事故が起ったとき、誰も責任をとることはできません。

 「お金によらない流通」の、最大の問題点がここにあります。世
に言う、「タダより高いものはない」です。

 ついでに、貧困の問題については、食べ物を与えることではなく、
お金で解決すべき問題です。

 すべての人が一定の収入を保証される社会というのが理想だとは
思いますが、まだまだ百年単位の時間がかかるでしょうから、とり
あえず生活保護制度の根本的な改善が課題だと考えています。

 とりとめのない話になりましたが、以下にまとめます。

(1)廃棄食品の再利用には一定のリスクがある。

(2)廃棄食品の再利用は利益を生む事業ではないので、流通管理
のコストが負担できるかどうか心配である。

(3)廃棄食品の再利用は利益を生む事業ではないので、事故があ
っても誰も責任をとれない。

(4)結論として、安全性を考えるなら、食品のリサイクルはやめ
ておくべき。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回はメールをいただけなかったので、ちょっと短めになりまし
た。

 今年は寒い日と暖かい日が極端ですが、どちらかというと暖かい
日の方が多いようです。健康のため?職場に行くまで30分ほど歩
いていますので、ありがたいです。

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