安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>457号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------457号--2008.08.10------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「マーガリン・牛肉(Q&A)」
「小麦の値段」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 アトピーの話題について、また違う方からメールをいただきまし
た。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 こんにちは。いつも楽しみに拝読させていただいています。マス
コミが食品問題一色で騒ぎ立てる度に「これで、安心!食べ物情報
の読者数が5000になるかな」と思うのですが、なかなかですね
(笑)。しかしコアな読者もいるでしょうし、これからもがんばっ
てください!

 アトピーについて(しつこくてすみません)なんですが、医療者
の方は、やっぱり、患者がよりよいケアを受けられるようにカイゼ
ンしてほしいと思うのです。

 私は季節的にアトピーが出るので、近所の皮膚科数軒に行きまし
たが、納得・満足したことはありません。専門家から見ると軽いら
しく、ステロイドは処方されないのが通常で、症状を抑える薬をも
らいますが、あんまり効いた実感がありません。また、適当に薬出
してるだけっていう印象を本当に受けるのです。まあ他にいい方法
もないならしょうがないですが、それならもう少し恐縮したらって
思います。言い換えるなら、もう少し、生活面での役に立つ指導や、
代替医療の長所短所のアドバイスなど、よく患者が質問するであろ
うことにもっと対応できるのではと思います。親身になるという点
でも、もう少し神経使ってもいいのではと思います。

 私の少ない経験から、皮膚科医全体にもの申すのは合理性に欠け
ますが、そういう印象があるので、先にお母さんの投書にも気持ち
はわかるよね、と思います。私の場合は、花粉症みたいに時間の経
過で自然に治るので、その間耐えるという感じですが、これがずっ
と続く人やその親たちはヒステリックにもなるだろうなと思うので
す。

 クレイマーになってもアトピービジネスにだまされても、つらい
のは患者とその家族です。医療者はだまされた患者に対して何の責
任もありません。医療者は職務を全うするだけなんですから、それ
ならクレイマーを含む個々の患者が、主観的にも客観的にも最も良
いケアが受けられるようサポートすることを職務に含んでほしいと
思います。投書の看護師の方に申し上げてるのではなく、自分の経
験と考えから皮膚科全般に願うことを勝手に述べてみました。失礼
いたしました。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 8月からBSEの全頭検査への国庫補助が打ち切りになり、20
ヶ月齢以下の牛については、各都道府県が独自の財源で継続してい
るということです。

 そのことについて、NHKで解説している動画のURLを送って
いただきました。

http://jp.youtube.com/watch?v=iG07Gl7iH7o&feature=related

 BSEの現況を述べ、全頭検査が無意味であることをはっきりと
語っています。

 特に印象が強いのは、日本でのBSEの発生が、2度にわたって
おり、2回目は最初の輸入飼料による感染でBSEに感染した牛の
肉からおこった二次感染であろうと言っていることです。

 二回目の感染は北海道だけでおこっています。そして、2000
年ころに感染した牛ももうほとんど市場には出なくなり、BSE感
染牛の発見すらもう数年にわたってなくなっています。

 この状況になっても、なおかつBSE全頭検査の継続を主張する
人たちがいるのは、政府の説明不足なのではないか…。などと言っ
ています。

 NHKがまともなことを言っていると驚いてしまったりしますが、
相変わらずマスコミの責任については知らない顔ですよね…。

 詳しいことはまた改めて書いてみます。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.こんにちは。食用精製加工油脂についてお伺いしたいのです。
パンにはいつもマーガリンを塗っているのですが、植物油100%のマ
ーガリンを必ず選ぶようにしていました。市販の大量流通品(雪印
等の)には、食用精製加工油脂が含まれていますが、それが食用ミ
ミズを加工したものだと知人から聞かされたからです。ところが、
昨今の原料費値上げのためか、コーン油100%だった製品が、食用精
製加工油脂を含むようになってしまいました。他の製品を探してい
たら、同じ加工油脂を含む他社の製品の表示が、「食用精製加工油
脂(なたね)」となっていました。マーガリンに使われる加工油脂が
ミミズというのは本当なのでしょうか?

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A.正直言って、あきれてまともに返事できない状態です。いった
い「ミミズ」から油脂がとれるものなのでしょうか?

 ハンバーガーがミミズから作るとか、ネズミからとかいう話は聞
いたことはありますが、いわゆる「都市伝説」というやつです。ミ
ミズから油脂をとるというのは「都市伝説」までもいかないのでは
ないでしょうか。

 というより、こんな話を信じる人がいることが信じられません。

 「食用精製加工油脂(なたね)」と書いてあれば、ナタネ油を加工
したものだ、という理解以外にはしようがありません。この場合の
「加工」は、常温で液体のナタネ油を、固体にするための水素添加
(不飽和脂肪酸をある程度飽和脂肪酸に変えること)ですよね。

 ミミズを搾ったら、油脂がとれるのですか?その油脂はどんな性
質のものなのでしょうか?

 そのミミズはいったいどこで取ってくるのでしょうか?飼育して
いる「ミミズ工場」はどこにあるのですか?

 そして、もしミミズから作ったものであれば、いったい何が悪い
のでしょうか?

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Q.先日霜降り牛の肉を買ってきて焼肉をしました。このお肉とて
も安かったのできっとサイコロステーキのような加工肉だと思うの
ですが・・・食べたところ、多少薬っぽい味がしました。今妊娠2
ヶ月なので心配になりましたが、これは人体に影響がないのでしょ
うか?

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A.これだけでは判断のしようがありません。焼き肉用の肉と、サ
イコロステーキとは見て区別がつきませんか?

 肉の味がおいしくなければ、人体に影響があるのでしょうか?

 とにかく、私にはよくわかりません。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「小麦の値段」
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 腰痛になって、外科の病院に行ったとき、待合室に置いてあった
週刊誌にこんな記事がありました。

週刊新潮 [ 2008年08月07日号]
「小麦相場」下落なのになぜ値上げ?

 小麦相場のことは全く知らなかったので、エッ?と思いました。
どうも本当に相場はかなり下がっているらしいです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

小麦では、
(1)ミネアポリス小麦期近は、2ヵ月前の半値になった。
(2)世界小麦の需要として、旧穀小麦の必要量は手配済み。
(3)新穀小麦の供給増加(6月以降の供給不安はない)
(4)中国の小麦豊作予想、インドの増産予想等。
(5)国際穀物理事会(IGC)も2008/09年度に向けた小麦需給緩和を
予想。

一方、コーンでは
(1)米国主産地の降雨と土壌水分過多で作付遅れ。
(2)コーン価格の高騰は畜産経営のマージンを圧迫。
(3)飼料需要は旺盛だが、代替飼料、自給飼料へのシフトを招いている。
(4)2007/08年のEUのコーン輸入が減少する見込み
(5)米国のエタノール・ブームは、一時の熱狂から冷めている。
(6)米ドル及び原油相場との関連は別途に検討します。

http://www.shikyo.ecweb.jp/grains.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 オーストラリアの小麦収穫量は、高値を当て込んだ増産で、史上
最高になったとか。これは当分、安値が続きそうです。

 「バイオエタノール」の影響を受けたトウモロコシは、まだ比較
的高値ですが、これも相場が冷えてきており、安値になるのも時間
の問題のようです。

 簡単に増産というわけにはいかない石油の相場も、このところ下
がってきています。「マネーゲーム」などと言われて、投機資金の
流入が問題、などと言っていた商品相場ですが、やはり根本の需給
関係は無視できないというか、単純に需給の動きによって相場が決
まっているだけのようです。

 それにもかかわらず、政府はまだ値上げの予定をしているという
ニュースがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 輸入小麦、10月も値上げ 政府、8月決定

 政府が国内製粉会社に売り渡す輸入小麦の価格が、10月は2割前
後の引き上げとなる公算が大きくなった。小麦の国際価格の高騰が
続いているためで、8月に正式決定する。小麦価格は毎年、4月と10
月に改定するが、引き上げは昨年4月以降、4回連続となる。

 これまでの引き上げではパンやめん類の値上げが相次いでおり、
製粉各社が小麦粉価格の再引き上げに踏み切るのは確実な情勢。め
んやパンといった小麦粉を原料とするメーカーも再値上げする可能
性が高い。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080719AT3S1801I18072008.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 年二回の価格改定で、10月の改定価格の根拠となる輸入価格を、
4月ころのもので決めているので、こうなるようです。

 しかし、実際の輸入価格はもう値下がりをはじめているはずです
ので、これは暴利をむさぼっているということではないでしょうか。

 もう一つ、国産小麦の価格については、こんなニュースがありま
した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

国産小麦30%値上げ 09年産、輸入麦価格上昇で

 2009年産の国産小麦の価格を08年産に比べ30%値上げす
ることで、生産者、製粉会社、農林水産省でつくる団体が合意した
ことが1日分かった。大幅に値上げした輸入小麦との価格差是正が
狙い。来年夏以降に出回る小麦価格が対象で、うどんなどの価格に
影響を与えそうだ。

 製粉会社が農家から買う際の銘柄・産地別の入札基準価格を一律
30%引き上げる。

 国産麦の基準価格は、品質が輸入麦より劣るため、価格がやや低
くなるよう調節されてきた。しかし、輸入麦が今年4月に30%値
上げされており、製粉企業側も生産コスト増の要因となる値上げが
やむを得ないと判断した。

 小麦は輸入が大半で、国産小麦の国内消費量は約13%。小麦は、
世界的な需要増や、気候変動による不作などの影響で、国際的に相
場が高騰している。

http://www.47news.jp/CN/200807/CN2008070101000430.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 前提となっている「国際的な相場の高騰」が反落になっていても、
この決定は守られるのでしょうね。

 小麦の国際価格と国内での価格について、なかなか難しいカラク
リがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 2007年は、シカゴ商品取引所(CBOT:Chicago Board of Trade)
の小麦先物が、一時、1ブッシェル=9ドルを突破し、2008年初に
は2倍近い水準に達した。こうした国際価格の高騰を受けて、麺、
パン、焼酎など小麦を原材料とする食品の値上げが相次いでいる。

 日本は、小麦の国内消費量の90%(約500万トン)を海外からの
輸入に頼っている。その輸入方法は特殊だ。民間の商社が買い付け
た小麦を、政府が一度全て買い取った上で、製粉業者などの国内需
要者に「政府売渡価格」で売りさばく方式をとっている。2007年10
月、この政府売渡価格が10%引き上げられたことが、今回の一斉値
上げの背景にある。

 ではなぜ、小麦の輸入に政府が関与する必要があるのか。その主
な目的は、国内消費量の約10%を生産する国内小麦生産者の保護で
ある。政府は、1トン25,000円程度の国際相場で輸入小麦を買い取
った上で、45,000円程度で国内需要者に売り渡し、その差益(1ト
ンあたり20,000円程度)を国内生産者の補助に充てている。国産品
と競合する輸入小麦の価格を吊り上げると同時に、そのマージンを
原資に国内農家を助ける仕組みである。

 ただ、上述の通り、国際小麦相場の高騰で買入価格が大幅に上昇
していることなどから、農林水産省は平成19年度より、政府売渡価
格を国際相場の変動に合わせて年3回改定する方針を打ち出した。
とはいえ、年間固定で1トンあたり16,868円が買入価格に上乗せさ
れることとなっており、国内需要者が、国際相場よりも高い価格で
買わざるを得ない状況に変わりはない。

http://www.mri.co.jp/COLUMN/TODAY/MORISHIGE/2008/0125MA.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「1トンあたり16,868円」が「マークアップ」と呼ばれる、お上
への上納金です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 平成19年4月以降の政府売渡価格の構成要素であるマークアッ
プは、国家貿易等の麦の制度を運営するために必要となる保管料等
の政府管理経費及び国内産麦等の生産を振興するために必要となる
経費(品目横断的経営安定対策に要する経費)に充当されるもので
あり、その単価については、一年間固定することとしております。

 ところが・・・お上に「上納金」を納めているにもかかわらず、
農家の人に渡す補助金が足りないらしく、毎年赤字こんな風に・・

 平成12年 133億円、
 平成13年 292億円、
 平成14年 543億円、
 平成15年 305億円、
 平成16年 302億円・・・

「上納金」をとった挙句にまだ赤字。で、この赤字はどこから補填
されてるのか?

 はい、一般会計から・・・つまり、我々の納めた税金からまかな
われてます。

 てことで、国際価格の5倍近い値段の小麦を買わされている我々
は、その上に内麦振興費というのの不足分も間接的に払わされてる
わけです。

http://tech.heteml.jp/2007/12/post_1115.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このブログの表では平成16年までですが、農水省からは平成1
8年まで公表されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

国内産麦の振興費と外国産麦の売買差額の推移

       (千トン) (億円) (千トン)(億円) (億円)
年度 内麦生産量 内麦振興費 外麦輸入量 売買差額 内外麦収支
          (1)         (2)  (2)−(1)
12 903  911 4,938 778 ▲133
13 906 921 5,075 629 ▲292
14 1,047 1,067 4,638 524 ▲543
15 1,054 1,060 5,301 755 ▲305
16 1,059 1,055 5,288 753 ▲302
17 1,058 1,043 5,045 787 ▲256
18 1,012 998 5,335 642 ▲356

http://www.maff.go.jp/j/press/soushoku/boueki/pdf/080326-02.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「内麦振興費」は百万トンに対して千億円ですから、1トンにつ
いて10万円になります。国産小麦の価格は1トンで4万円程度です
ので、どうも理解不能なお金をばらまいているようです。

 単純に考えれば、農家がトンあたり14万円程度受け取っている
ということなのでしょうか。これでも米よりは安いのですが。

 で、まとめは以下の2ちゃんねるへの書き込みということになり
ます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 小麦の国際価格が倍にがったからって、国内の小麦製品も値上が
りしているけれど、値上げする必要ないのに、政府がボってるんだ
よね。

 事実上、小麦・小麦粉の輸入は、政府が全量買い上げた上で、国
際価格と国内価格との差を埋めるなんやらややこしい名目の上乗せ
をハネて、そこから、民間に売り渡される。

 国際価格が倍になった、政府の売り渡し価格は3割の値上げ、良
心的じゃね?とか思ったヤツは大馬鹿だ。

 関税と価格調整金とを上乗せして、国内の怠惰な農家のコスト高
の小麦の値段にあわせると、輸入価格の5倍の値段だぜ。

 もともとが、国内の農家がヤル気をなくさないように、安い輸入
の小麦との価格差を埋めるというのが目的の調整金だよ。国際価格
が上がって、国内のコスト意識の薄い農家が作る高い小麦との値段
の差が埋まってきてるんだから、調整金を下げて、売り渡し価格を
据え置くのが道理ではないか?

 スーパーマーケットやなんかで小麦粉を買うと、1キロで200
円かそこらだろ。政府がボってる調整金は粉1キロで換算すると9
0円にもなるんだぜ。

http://food8.2ch.net/test/read.cgi/pasta/1200582332/300
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この書き込みの真偽については、保証しませんが、どうもこうい
うことらしいです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 突然いわゆるギックリ腰になってしまいました。程度は軽かった
ので、歩けないほどではありませんでしたが、珍しく真面目に病院
に行きました。

 注射は怖いので勘弁してもらい、怪しげな電気やらレーザーやら
いう治療を受けました。案外効くものですね。みなさんもご用心を!

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