安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>447号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------447号--2008.06.01------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「カビ(Q&A)」「有機栽培の違反」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回の「マグロ」の話について、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今日配信のメルマガにマグロの色のことが出ていましたね。私は
30年前築地の商店でアルバイトをしていたのですが、下のような商
品を扱っていました。番頭さんは、これを買っていくような寿司屋
はダメだ、と、自分で売っていながらそんなことを言っていました。

 この会社の製品でマグロの色が変わらない、という商品が当時た
しかにありました。でも渡辺さんの仰るように、それはいけないこ
となので、販売中止になったのかも知れません。あるいは裏技とし
て上の商品が使えたのか、記憶が定かではありません。

 当時言われていた使い方は、その商品を水で希釈し、布巾を漬け、
その布巾でマグロを包んでおく、というやり方でした。

 当時この会社の製品で、マグロ変色対策としての商品があったこ
とは事実です。寿司屋、魚屋さんからも、その効果(ずっと変色し
ない)を聞いたこともありますから。以上、参考までに。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 肉用の発色剤なんかもありました。今では使われていないと思い
たいですが、はたしてどうなんでしょうか。中国では現役で使って
いるという話は本で読みましたが、それもどこまで本当なのかはよ
くわかりません。

 その後、もっと洗練されて、一酸化炭素を使う方法が普及したの
で問題になったわけです。

 次は外国の話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 こんにちは!いつも楽しく、時には腹立たしく読ませて頂いてい
ます。

 先日、シアトルに住んでいる伯母をたずねました。彼女はもう40
年ほどになります。

 日本を紹介するイベントなどやるさいに、「おはぎ」を作るそう
です。しかし、小豆が中国産とわかると誰も買わないと言うのです。
中国料理のレストランに行っても、はっきりと、「グルタミン酸を
使わないで。」と、言うそうです。

 そして、作る側もグルタミン酸を使わないで調理するとのこと。
日本は、まだそこまで言わないですよね。

 日本人て、甘いのかな・・・

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 日本人が甘いのではなくて、欧米人が異常なんだと思いますよ。
私から見ると偏見に凝り固まっているとしか思えません。

 「グルタミン酸」は化学調味料一般をさしているのだと思います。
私も化学調味料を大量に使うことには反対ですが、どこまで理解し
て嫌がっているのか疑問に思っています。

 中国産の食品も問題は多いのですが、そういう欧米人の偏見によ
って過大に悪く言われているという面はあります。なかなか難しい
ものです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.1354,1355の質問をしたものです。体温計はメーカーに聞くと、
溝の部分に汚れがたまって、カビが生えたのかもわかりませんね、
という回答でした、(変色とは言われませんでした、変色するとピ
ンクになるんですか?)体温計は処分してしまっています。

 いまさら、なんですが、ピンクがカビだと仮定したら、知らずに
長期間使っていたので、そのカビとガンとかの影響があるのかない
のかを知りたかったのです。

 ペットボトルも、茶渋は見たらわかりますが、それとは違う黒っ
ぽい小さい丸に見えるカビです(冬場など温かいお湯などで洗って
ふせていると、どうしても長期間使うと生えてきます、家族もカビ
だと言っています)が、それにいれて飲んでいたので、両方の質問
とも、口に入れたり飲んだりしてたので、カビとガンの影響あるか
どうかお聞きしたくて、メールさせていただいてましたので、宜し
くお願いいたいます。

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A.カビかどうかはなかなか難しいですね。カビも植物の一種です
から、カビ自体は毒というわけではありません。ただ、カビの生え
た食べ物はもう食べられる状態ではないということと、カビの産出
する毒素の危険性があるということが問題です。

 何事もおこっていないのですから、急性的な問題はこういう場合
は無視してよいでしょう。あとはおっしゃるように発ガン性が心配
になるくらいのことです。

 強い発ガン物質として知られるアフラトキシンを産出するカビは
日本にはいないということになっています。その他の毒性のあるカ
ビはいないことはありませんが、発ガン物質ということでは弱いも
のだと思います。

 また、発ガン物質といえども、摂取する量と期間が重要です。ち
ょっと接触しただけで、ガンになるというようなものがこの世に存
在するわけではありません。

 実際に発生した後のガンについて、何が原因かを特定することは
たいへん難しいのです。発ガン因子は身の回りに普通にありますし、
発ガンのメカニズムが完全に解明されているわけではありません。

 長生きすればガンにかかる率も上がります。その先のガンを心配
するよりはそこまで長生きする方を心配した方がよいと思います。
若年性のガンはまた別のものだと思って、心配しすぎないのがよい
というのが私の意見です。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「有機栽培の違反」
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 以下は私のブログの記事からの引用です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

有機栽培認定の不祥事

 「農薬ネット」の掲示板で拾ったニュースです。

--〔↓引用はじめ〕--

登録認定機関である特定非営利活動法人鹿児島県有機農業協会に対
する認定に関する業務の改善命令について
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/080521.html

 登録認定機関である特定非営利活動法人鹿児島県有機農業協会
(以下「鹿有協」という。)に対する調査を実施しました。

 その結果、鹿有協は、生産行程管理記録の根拠となる書類の確認
ができていなかったにもかかわらず、事業者を有機農産物の生産行
程管理者として認定していたことが確認されました。

 このため、本日付で、鹿有協に対し、JAS法に基づく認定に関す
る業務の改善を命じました。

登録認定機関である特定非営利活動法人おおいた有機農業研究会に
対する認定に関する業務の改善命令について
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/080417.html

 登録認定機関である特定非営利活動法人おおいた有機農業研究会
(以下「おおいた有研」という。)に対する調査を実施しました。

 その結果、おおいた有研は、小分け管理記録を保存していること
の確認ができていなかったにもかかわらず、事業者を有機農産物の
小分け業者として認定していたことが確認されました。

 このため、本日、おおいた有研に対し、JAS法に基づく認定に関
する業務の改善を命じました。

--〔↑引用おわり〕--

 有機栽培がJASで設定されたとき、昔だったらお役人が認定した
ところを、民間の認証団体が認証することになりました。

 世界的な動きからすると当然といえば当然なんですが、やはり画
期的なことだったと思います。

 それが結果としてはお手盛り、インチキのオンパレードになって
しまいました。

 ほとんどの有機栽培認定が信用できないものである、こう考えて
不合理でないと思います。

 有機栽培認定の信用は中国産食品の安全性に対する信用より低く
なってしまった、私はそう思います。

 現実には生産も消費も伸びず、有機栽培は死んだといえる状態で
す。マスコミも一私企業の不祥事は大々的に報道するのに、法律に
則った認定団体の不祥事を全く報道しないのはいったいどうしたこ
となのでしょうか。

 有機栽培のシェアがいくら低くても、ことは法律の精神にふれる
問題です。それほどニュース価値が低いとは思えないのですが。

http://www.kenji.ne.jp/blog/index.php?itemid=379
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この手のニュースはときどきあるのですが、なかなか覚えていら
れません。検索していたら、こんなページがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

organicprodinfo

おおいた有機農業研究会に改善命令
2008-04-17

株式会社カワマツ、有機米シールを自作
2008-01-16

植物保護液「アグリクール」を使用した農産物、有機JASの対象外に
2007-12-14

「民間稲作研究所認証センター」に新規の認定業務の停止命令
2007-11-26

藤本農園(福井県鯖江市)、化学肥料を使用した米に有機JASマーク
2007-09-13

たけのこ水煮に不正な有機JASマーク
2007-08-31

水郷コシヒカリ、認定取消しか?
2007-06-28

株式会社阪急オアシス、醤油で不適正表示
2007-04-06

有限会社ゆうきの里、コマツナ及びほうれん草で不適正表示
2007-02-05

有限会社インタークロス(福岡県北九州市)、梅エキスに有機JA
Sマークを不正貼付
2006-09-27

株式会社ウイング(大阪府茨木市)、有機JASマークを不正使用
2006-08-09

マルゼンフーズ、「有機無農薬大豆卯の花」で不適正表示
2006-06-29

ニューライフクリエイション、ネオファーム、紅茶・ドライフルー
ツ等で不適正表示
2006-06-08

ハグルマ株式会社、トマトケチャップでJAS法違反 認定製造業
者の認定が失効
2006-05-31

木の久食品、たけのこ水煮でJAS法違反
2006-05-26

JA八戸広域自然農法部会、干大根などでJAS法違反
2006-02-28

株式会社ピー・アイ・シー野菜工房、ベビーリーフでJAS法違反
2006-02-28

JA伊賀南部無農薬米生産部会、平成16年産米でJAS法違反
2006-02-28

北海道有機認証協会に認定業務の停止命令
2006-02-28

トマトジュースでJAS法違反
2006-02-15

中田物産、有機農産物加工食品でないハーブティーに有機栽培の表示
2005-12-27

虎喜商店、有機農産物加工食品でないこんにゃくに有機栽培の表示
2005-12-21

http://organicprod.info/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 有機農産物関連のニュースを集めたものですが、ずっと違反事件
が並んでいます。あくまで「バレた」ものだけですので、これを見
てもなおかつ「有機栽培」のシールを信用するのはおめでたいの一
言です。

 ここにもありましたが、昨年はこんなニュースもありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 野生の植物から作った「植物保護液」として販売され、有機農業
や家庭園芸などに使われていた散布用の液体から、毒性が強く国内
での使用が禁止されている農薬成分が検出されていたことが分かっ
た。この液体は全国の種苗店や農協、ホームセンターを通じて農家
や個人へ売られ、有機JAS認定を受けた農産物にも散布されてい
たとみられる。無登録の農薬が使われた農作物が有機栽培と称して
流通していた可能性があり、農林水産省は使用の実態調査を始めた。

 農薬成分が検出された植物保護液は「アグリクール」。三重県伊
賀市の有限会社「三好商事」(三好一利社長)が約12年前から中
国のメーカーに委託して製造。マメ科の野生植物を主原料とし、販
売代理店のホームページでは「植物が本来持っている抵抗力を引き
出し、強く元気にする」「有機・減農薬栽培に最適」などとしてい
る。500〜1000倍に薄めて植物や土壌に散布するという。

 農水省の農業資材審議会会長を務める千葉大大学院園芸学研究科
の本山直樹教授が今年、アグリクールを分析したところ、「アバメ
クチン」という農薬の成分が約1600ppm検出された。複数の
農業資材関連企業が検査機関に依頼した分析でも、同様の結果が得
られたという。

 アバメクチンは海外で殺虫剤として使われている農薬だが、国内
の登録農薬に比べて毒性が強く、農薬取締法により輸入や販売が禁
止されている。本山教授は「アグリクールに含まれるアバメクチン
の濃度は高くないが、登録農薬ではないため使用量や散布方法など
のルールが決められておらず、使い方によっては健康に悪影響を及
ぼす恐れがある」と指摘している。

http://acupunctures.info/?p=223
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 元は朝日新聞の記事らしいです。現在ではネット上にないので、
そこから引用したブログの記事です。農水省の報告は以下のように
なっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アグリクールを使用したほ場に対しては1年間の格付業務停止、
これらのほ場からの収穫物については、有機JAS規格で定める生産
の方法によらない農産物であることから、販売先にある在庫も含め、
確認できたものについての有機JASマークの除去・抹消を指示して
います。

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/hyoji/071214_2.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 複数の「有機栽培」の現場で使われていたことを確認しています。
このときは「被害者」の立場でのすで、栽培者や認定機関は公表さ
れていないようです。

 グリーンコープのサイトでは「おわび」のページもありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

(1)グリーンコープでは、農業用資材の使用にあたっては生産者
に次のようにお願いしています。

・安全性や使用方法については十分に検討留意して使用してくださ
い。
・内容がはっきりしないものについては使用しないようにしてくだ
さい。

(2)グリーンコープでは、生産者に上記のようにお願いをした上
で、事前に作物栽培計画書を提出いただき、使用予定の農薬や資材
の点検・確認を行うようにしています。

 しかし、「アグリクール」は農薬ではなく一般用農業資材(散布
液)として流通し、有機農業にも多く使用されている資材(散布液)
であり、生産者もグリーンコープの点検でも農薬の有効成分が含ま
れていることはわかりませんでした。

(3)グリーンコープでは、2007年5月頃、生産者より「メー
カーが回収している」旨の報告を受け、その時点で「内容がはっき
りしないものについては使用しない」という考えから使用計画のあ
る生産者に「アグリクールは使用しないように」と連絡していまし
た。

 そして、今回の報道(公表)を受け、過去も含めてグリーンコー
プで調査した結果、下表のとおり、2003年から2007年まで
の間で複数の品目で使用していたことがわかりました。

 グリーンコープでは、一つの品目を複数の産地に作付けをお願い
しています。今回、「アグリクール」を使用していたのは、一部の
産地の一部の生産者ですので、下表のお届け期間の中の一部に使用
していたことになります。なお、お届けした地域の特定などはでき
ませんでした。

http://www.greencoop.or.jp/release/news/373.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「有機」を名乗っているわけではないのに、調べて報告している
のですから、真面目なものです。しかし、傘下の農家がこのような
ものを使っているのを放置していた責任はあると思います。

 こういう怪しい「農業資材」は他にもたくさんあります。ちゃん
と研究され、毒性なども詳しくわかっている「農薬」をいやがって、
成分も明らかでない怪しいものを使うという感覚がおかしいのです。

 成分不明のものを平気で使うということと、自分たちの認定をき
ちんとしようとしないということはたぶん同じことです。

 結論は「ダメだこりぁ!」です。ヨーロッパ直輸入の「有機栽培」
の基準は日本では残念ながら形骸化し、意味をなさなくなったとい
うことです。

 農水省もダメだということは充分わかっているらしく、こんなこ
とを言っています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 有機JAS規格の認定の仕組みについて全般的に検証を行い、必要
な見直しを行うことを目的として、別添のとおり、有機JAS規格の
格付方法に関する検討会を開催することとしました。

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/hyoji/071214_1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 見通しは暗いと思いますが、どうなることでしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 農水省のサイトを見ていたら、BSEのニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

国際獣疫事務局(OIE)による加盟国のBSEステータス認定等につ
いて

無視できるリスクの国(5か国)

フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、パラグ
アイ

管理されたリスクの国(25か国)

オーストリア、ベルギー、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、
エストニア、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルラ
ンド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、
オランダ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア共和国、スロベニ
ア、スペイン、英国、リヒテンシュタイン、メキシコ

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/080530.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 残念ながら?日本もアメリカもオーストラリアも入っていないで
すね。「英国」が入っているのには笑ってしまいますが、国際的な
基準というのはまあそんなものです。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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