安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>440号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------440号--2008.04.13------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「乾燥ワカメ・樟脳・青一号(Q&A)」
「玉露」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回メールをいただいた方から、補足のお便りをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 前回号にのせていただき、有難う御座います。

 少し言葉足らずの部分もあったかなと思い追文します。

 食の安全は必要不可欠でもあるが、その中でも需給バランスや、
商品としての価値と言った意味でも、どの程度のリスクまで容認す
る かが問題であろうと思います。

 リスクといっても程度はありますが、交通事故より遥かに低くま
た、病気にかかるより少ないことが条件でしょうが・・・

Q&Aでのお米の内容では、見た目の悪さや知らない部分での不安
からの疑問と理解しますが、過度の不安は要らないのでは、と思い
書きました。

農薬の必要性は認識しています。しかし過度の農薬散布をどこまで
押さえられるかは、商品として出荷するものでない限り、自分たち
が食べる許容範囲の中で撒かれているものだと思います。田舎から
送られてきたとのことですが、気になさらずおいしくいただいたら、
との思いからメールさせていただきました。

 貴殿のメールマガジンは一方的な偏ったメールマガジンではなく、
共感出来る部分を多く持てるマガジンです、これからも楽しく読ま
せていただきます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ご丁寧にありがとうございます。私も同感です。ただ、販売する
ということを前提にいうと、無視するわけにもいかず、難しいとこ
ろだとは考えています。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.4〜5日前、乾燥ワカメ(湯通し塩蔵わかめ)を水に戻さない
で、味噌汁にかなり大量にいれて食べてしまいました。その日から、
口の中がしょっぱい気がします、それは今も続いています。

 味噌汁を飲んだときは、それほど塩気を感じなかったのですが、
塩気が強いものを食べたときはそういったことが起こるのでしょう
か?今は、なるべく水をたくさん飲むようにしています。

 そのワカメが中国産なので、それもちょっと気になっています。
何日も続いていますが、気のせいでしょうか教えてください。

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A.本来の乾燥わかめは塩蔵しないものですが、最近よく売られて
いるカットわかめの類は、湯通し塩蔵わかめを乾燥しています。だ
から戻さないでそのまま使うと、塩分が多くなってしまいます。

 塩蔵わかめがどれくらいの塩分を含むかというと、以下のような
ところです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 わかめを塩蔵にするのは、保存性をよくするためですが、食塩の
水に対する溶解度は約26%(20℃の場合)で、それ以上加えて
も溶けずに結晶として析出してしまい保存性向上の効果はありませ
ん。必要以上に食塩を含んだ製品では、わかめではなく塩を買うこ
とになってしまいます。

 塩蔵わかめのJAS規格では食塩分を40%以下に規定している
ため、JASマークの付いている製品の食塩分は、25〜40%が
中心となっており、JAS合格品には食塩含有率を記載しなくても
よいことになっています。

http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/
science_of_food/science_of_food_old/fs31.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 塩蔵わかめは外から見ても塩が白く見えています。乾燥したもの
ではそれはないですので、だいたい25%くらいということでしょ
う。

 しかし、使用量はそれほど多くありませんから、味噌汁そのもの
は少し塩辛くなる程度ではないかと思います。問題はわかめそのも
ので、塩蔵わかめを戻さないでそのまま食べると、さすがに塩がき
つすぎて変な感じになると思います。

 問題はそれ以上のことではないと思いますので、心配はいらない
のではないでしょうか。

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Q.義母がヤキソバの蒸し麺をお土産に持ってきてくれました。と
ころが、その麺は、入れてきた手提げのバッグの『樟脳』のような
臭いがばっちり染み付いていて、ソースで炒めてみてもツンとした
臭いが取れません。我慢して一食分は食べてしまいましたが、体に
悪そうです。そういえば義母の家に行くと、あちらこちらからぷん
ぷんと『樟脳』(なのかなんなのか防虫剤の臭い)が香ってきます。
揮発しているものと思いますが、体に悪影響はないのでしょうか?

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A.これは「臭い」の問題ですね。家には固有の臭いがあるもので
すが、それがきつすぎるということなのでしょう。

 臭いは味覚の上でも大切なものですので、気になる臭いのついた
ものを無理して食べることはないです。

 臭いの成分はものすごい微量でも感じられるものです。こういう
移り香程度で有害になるような量になることはないと思います。も
しこれで有害だったら、本家の方は無事ではすまないです。

 このこととは別に、その臭いの正体は確かめておいた方がよいよ
うに思います。

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Q.横浜の新設ショッピングモールでシラス(じゃこ?)を買いま
したが、着色料として青一号が使用されていました。インドネシア
産のものでした。一般的に着色料の「青一号」は人間が摂取しても
大丈夫なのですか?

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A.ネットで検索すると、「青一号」はちょっと話題になっている
のですね。タール系の合成着色料です。

 合成着色料は必ずしも安全とはいえない物質が多く、食品添加物
に指定されているものはわずかしかありません。青色についてはこ
れだけではなかったかと思います。

 ブリリアントブルーとかいうらしいですが、毒性はそれほど強く
ありません。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ラットに対して、その半数を死亡させる経口投与量は、体重1kg
当たり2g以上である。

 ヒト推定致死量は、200-300g。ADIは、12.5mg/(1)kg体重/日。体
重60kgの成人に換算すると0.75gとなる。

 青色1号を2%、又は3%含む液1mLを、ラットに週に1回、94-99週に
渡って皮下注射したところ、76%以上に癌が発生した。又、別のラ
ットを使った実験でも、注射によって癌が発生する事が確認されて
いる。

http://www.ream.ais.ne.jp/~yarikomi/kan_diary_aoiroitigo.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 半数致死量で体重1キロあたり1000ミリグラムを超えるよう
なものは、まず無毒であると考えられます。着色料というのは使用
量の少ないものなので、急性毒性はまず問題ないでしょう。

 ADIというのは一生食べ続けても問題ない量です。着色料を1
日1グラムもとるのは不可能なことですから、慢性毒性も問題あり
ません。

 だから批判するときはかならず「発ガン性」の問題がとりあげら
れます。それくらいしか危険性を煽るネタがないともいえます。

 引用したページはこの発ガン性を否定する意見を書いています。
発ガン性を言われる根拠はここに書かれている実験のデータらしい
ですね。

 詳しくは引用ページを見てもらえばよいのですが、ポイントは皮
下注射しているということと、約2年間続けているということです。

 食品の毒性を調べるのに皮下注射をしているというのは意味のな
いことをしています。たぶんエサに混ぜて食べさせる実験ではガン
は出なかったので、仕方なく注射してみたのでしょう。

 ラットの寿命は2年程度だそうです。寿命ぎりぎりまで実験をし
ているのも、なかなかガンができなかったという推測ができます。

 寿命ぎりぎりまで、毎週皮下注射を続けています。これでは着色
料のためにできたのか、注射のせいなのか、老齢化のせいなのか、
判断はつきません。

 毎週皮下注射を続ければ、何を注射してもガンができるような気
もしますね。

 アカネ色素が禁止になったときに書きましたが、現在はちょっと
でも発ガン性を疑わせるデータがあれば、すぐに食品添加物の指定
を取り消されます。四の五の言っていないで、実験データを厚生労
働省に提出すればすむのです。

 でもこんなデータでは誰も相手にしてくれないので、仕方なく素
人をだますのに使っているわけです。

 結論は意味のない心配です、ということです。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「玉露」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 有限会社今村芳翠園本舗が販売した緑茶における不適正表示に対
する措置について

 有限会社今村芳翠園本舗(本社:京都府京田辺市田辺久戸35番地。
以下「今村芳翠園」という。)が販売した緑茶(商品名:玉露 老
松)について、食品添加物である調味料(アミノ酸等)及び重炭酸
アンモニウムを使用していたにもかかわらず、その旨表示を行わず
販売していたことを確認しました。

 また、緑茶(商品名:玉露 月の庵、玉露 花の庵)についても、
調味料(アミノ酸等)及び重炭酸アンモニウムを使用していたにも
かかわらず、重炭酸アンモニウムの表示を行わず販売していたこと
を確認しました。

 このため、本日、今村芳翠園に対して、JAS法第19条の14第1項の
規定に基づく指示を行いました。

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/080411.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私は見落としていたのですが、実は昨年にも同様の摘発がありま
した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 株式会社宇治森徳における緑茶(商品名:熱湯玉露)の不適正表
示に対する措置について

 株式会社宇治森徳(本社:大阪府松原市三宅西5丁目716-3。以下
「宇治森徳」という。)が製造した商品(熱湯玉露)について、調
味料(アミノ酸等)及び重曹を使用していたにもかかわらず、その
旨表示を行わず販売していたことを確認しました。

 このため、本日、宇治森徳に対して、JAS法第19条の14第1項の規
定に基づく指示を行いました。

http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/071116_1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 玉露については、色をつけている、味をつけている、というウワ
サは以前からありました。こうして有名どころが摘発されているの
を見ると、やはりあのウワサは本当だったのだな、と納得していま
す。

 実は昔の話ですが、チラシに「市販のお茶には着色料や調味料が
使われている」というような表現を書いたことがあります。

 京都の同業組合から抗議の電話があり、確かに証拠もないことで
すし、削除しました。もう20年ほど前の話ですが、たぶんあのこ
ろもやっていたと思うと、削除することはなかったかなあ、などと
思います。

 まあ、玉露というのは普通のお茶ではありませんから、普通のお
茶でも使っているような書き方はやっぱりまずかったと思いますが。

 玉露がどう普通のお茶とは違うかというと、こんな感じです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

煎茶

 日本茶の大半がこの煎茶で、いわゆる緑茶と言えばほとんどこの
煎茶を指す。江戸時代の宇治(京都府)で煎茶の製法が確立し、以
後この宇治製法の緑茶が日本茶の主流になる。生葉を蒸して、揉み
をかけ細く撚っていくため、良質の煎茶は細く針のようになってい
る。釜炒りのものと区別するために、“蒸し製”と呼ばれることも
ある。

 緑茶は通常1年に3〜5回の収穫があるが、1回目から順に一番
茶・二番茶などと呼ばれており、番手が進むにつれて旨味が無くな
り、渋味が強くなる傾向にある。

 そのため、だんだんと価格が安くなり、3番茶や4番茶などの夏
〜秋にかけて収穫される最後のお茶をを“番茶”と呼ぶ。

玉露

 茶葉の収穫前2ヶ月前頃から、日覆いで日光を遮り、光合成が出
来ないようにし、収穫した緑茶。茶葉の旨味成分“テアニン”が多
く含まれるため、旨味に優れる。江戸時代に玉露製法が開発された
が、その旨味が「玉の露のようだ」と言われたことから玉露の名前
が付けられた。

 日覆いをかけて育て、年に1回しか収穫できないため、煎茶に比
べて高価な緑茶。

http://www.jade.dti.ne.jp/~asamiya/tea_cat.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 茶畑にときどき、黒い覆いをしたところがあります。これが玉露
を作る畑で、「覆い下茶園」などと呼ばれます。日光を遮ることで
うま味を出すのだそうです。

 茶道などで使う「抹茶」もやはり覆い下で作られたものです。製
法は違いますが、元は玉露と同じ葉ということになります。

 何しろ高価なものですが、これを比較的安い値段で売ろうとした
のがそもそも間違いでした。玉露のうま味は「テアニン」という物
質が主ですが、その不足を補うため、グルタミン酸ソーダを入れて
いたというわけです。

 農水省の発表で、「調味料(アミノ酸等)」とあるのは、具体的
にはグルタミン酸ソーダのことです。「等」がついているのはその
他に核酸系の調味料も使っていたのでしょう。

 ところで、ここで重大な疑問があります。色をつけて、味もつけ
て、やっと「玉露」として売っていたわけです。原料は本当に「玉
露」に値する茶の葉だったのでしょうか?

 二通りの考え方があります。

 一つは玉露には違いないが、見た目や味を消費者にうけるように
添加物を使っていた、という推測です。

 もう一つは普通のお茶を原料に、食品添加物を使って「玉露」を
でっち上げていたという推測です。

 どちらであるかを断定する情報はありませんが、私は後者に一票
です。摘発されたメーカーはこの疑問に答える責任があると思いま
す。

 しかしこの件で、マスコミ恒例の「謝罪会見」が開かれたという
ことは聞きません。あるいは私が知らないだけかもしれませんが、
どうもマスコミのくいつきは悪いようです。

 赤福なんかよりよほど悪質な事件だと思うのですが、食品の偽装
問題ははやくもマスコミに飽きられたのでしょうか。

 国会のくだらない抗争も飽きられてきたようですし、今はチベッ
ト問題が関心のマトです。こう飽きっぽいのも困ったものなのです
が、騒ぎすぎるよりは静かでよいという気もします。

 摘発されたメーカーも、こういうときにこそ、きちんとした対応
をとってもらいたいものですね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 そういえば新茶の季節がまもなくやってきます。中国の江南では
「晴明節」という4月はじめ頃から茶摘みがはじまります。日本で
は「八十八夜」の5月はじめころですから、少し違います。日本の
方が茶の北限に近いのです。

 その北限の茶畑では、「扇風機」が畑に立っています。下向きに
風をあてて、霜を防ぐのだそうで、なかなかに苦労の多いものです。

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