安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>438号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------438号--2008.03.30------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「米(Q&A)」「生協について」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 いただいたメールを紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもマガジンで学ばせていただいております。

 何か提案は無いかとのコメントがありましたので、意見をのべさ
せていただきます。

 中国と今後安定的に食材の輸入を続けていく方策として次のこと
を提案します。

1 生活協同組合連合会も含め、食材輸入業者が連携した組織を作
り、中国に「食品安全チーム」を常駐させ必要な調査を依頼する。

2 食品安全チームは、中国の食品製造・加工企業が使用する食材
の農場・漁場から工場まで、更に原材料保管から製造工程及び出荷
から輸出までの衛生管理状態をISO2200方式で調査する。

3 食品安全チームの運営は、独立したNGO法人が運営し、調査結
果は連携組織への報告の形で公表する。

4 食品安全チームの構成は、食品工場長や品質管理経験者、生活
協同組合の品質管理などのOBなどの中から起用する。(起用に値す
る待遇は必要です)

5 食品安全チームについては日本政府から中国政府に対し、必要
な便宜を供与するなど協力を要請する。

6 日本の輸入業者は食品安全チームの調査を受け入れ、調査に協
力することを契約条件とする。

7 ISO22000では、経営者の直轄組織として食品安全チームリーダ
ーを置き、リーダーはチームを構成し、食品安全計画を立案実施す
ることを求めています。この考え方を、企業が連合しての企業の外
に設置することで、言わば城の外堀に相当します。

8 とりあえずは、中国における食品安全管理の状況を、日本の食
品輸入企業が連携し、中国の食品安全状況を組織的に、正確にに把
握する活動を行うことが必要だと思います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 問題のギョーザを作っていた工場は、HACCPなどの管理も導
入していたはずです。管理体制や設備からいえば、日本国内の工場
と比べても遜色のないものなんですね。

 それでも事件がおこってしまうのが中国であると認識した方がよ
いと思います。だから、おっしゃるようなことには賛成ですが、効
果のほどはどうか、心配なところです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 昨今フードファディズムがあちこちで起こっています。いい加減
下火になるかなと思ったら、まったくなる気配がありません。これ
はなぜなんでしょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「フードファディズム」というのは食品に必要以上の価値感を持
ち込むことです。「○○は健康によい」というタイプと、「悪い」
というタイプがあります。

 食品も商品の一つですから、たとえ幻想とはいえ、何かプラスの
イメージをもたせれば、売れ行きはよくなるわけです。そういう意
味では食品の宣伝自体が「フードファディズム」を助長していると
いえます。

 コマーシャルだけではなく、テレビである食品がとりあげられる
ときは、情報が流れてくるのですよね。これはその直後に売れるの
で、あらかじめ仕入れておけ、ということです。

 テレビでやっているだけで信じてしまうのもどうかと思いますが、
しょせん人の感情はそんなものかもしれません。だから私はこうい
う風潮が下火になるとは思っていません。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.田舎(千葉)から送ってきた米に、黒い粒がかなりの量混ざっ
ていました。いわゆる黒米ではなく、斑点のようなもので、たくと
端をのぞいた中央部が焦げたような感じで黒くなっています。カビ
臭などはないようだったので、研ぐときにできるだけ取り除いて残
りは食べましたが、完全に取り除くことはできませんでした。保存
が悪く虫に食われたのかもしれません。とすると、万が一アフラト
キシンでも入っていたら、と考えるとぞっとします。もう食べてし
まったのですが、考えられる問題はあるでしょうか。

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A.おそらくカメムシの害だと思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 お米の害虫のカメムシ。お米ができるまでは,水田の畦畔や牧草
の草むらにいます。草むらにいる間は,主にイネ科雑草をえさにし
て,潜んでいます。

 そしてイネの穂が出穂し,乳熟期を迎えると,雑草の中にいたカ
メムシが水田に入り,お米の汁を吸います。カメムシは乳熟期のお
米にくちばしを刺し,お米の汁を吸うのです(下図参照)。

 そのくちばしで刺した跡が,黒い斑点として残り,お米の見た目
を悪くするのです。(味は悪くなりませんが)

http://www11.ocn.ne.jp/~okome/kame.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 食べない方がよい、という記事もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 黒くなった「やけ米」は、たとえば、カメムシに刺されたところ
(傷)にカビが入り、その結果変色してできたものによるもので、
食べない方よいでしょう。美味しくはありません。

http://www.afftis.or.jp/QandA/box/mon/mon317.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カビが関係しているようですが、日本ではアフラトキシンをつく
るカビは生えないそうなので、それほど心配することはないと思い
ます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「生協について」
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 こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

>元生協職員としては、生協が全体として落ちこぼれ組になりそう
>なのがつらいところです。
とのコメントですが、率直に貴方の考え方を教えて頂けませんか?

(1)現在の生協の体質、品質管理の問題点

(2)今後の課題とどうしていくべきか

など、もしお考えがあるようでしたら、お聞かせ下さい。

 それと、餃子の件で有機農産物などが人気が出ているとのことで
すが、有機農産物には違法な農薬や擬装がある程度見受けられます。
また、宅配、ネットの商品は、基本的に行政のチェックはほとんど
受けない状況です。本当に安全と言えるのかすごく疑問を持ってい
ます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 品質管理については、生協であるからといって、別にうまくいく
方法があるわけではなく、どこでもいっしょなんですが、生協とい
うことでの問題点はいくつかあります。

 まず、生協はメーカーではなく、流通業者です。したがって、メ
ーカーの品質管理とは同列にすることはできません。

 流通業界の中で、生協全体として見ると結構大きな存在ですが、
生協は全体が一つの資本で運営されている大企業ではありません。
基本は都道府県単位の生協の集まりですから、一つ一つの生協は大
企業というほどではないのです。

 管理や検査といった面では、こうした経営規模の小ささが不利な
点になります。しかし、私はこうしたハンデがある中ではよくやっ
ていると考えています。

 やはり営利組織ではないので、ある程度の余裕がある生協なら、
規模のわりにはちゃんとした体制を組むことが可能になり、そのあ
たりは生協の良さがあるところです。

 私が危惧しているのは、「建前主義」的なところです。まず方針
があり、それにあうように商品を構成していくので、なかなか方針
と実際の商品が適合しないときがあります。

 そうした場合、私は事実の方から出発するしかないという考えで
すが、そうではなくて、方針(建前)を無理にでも守ろうとするや
り方がよくあるのです。

 具体的なことは今までずいぶん書いてきましたので省きますが、
そういう体質が生協自体が「だまされる」という事件を多発させて
いると思います。

 生協の建前に適合するようなことを言ってくる業者を、あまり疑
わずに信じてしまうところがあるのですね。業者はウソをつくもの
だという認識が弱いともいえます。

 農作物についても、農家が「うちでは農薬を使っていない」とい
うだけで、簡単に「無農薬」といってしまうようなところがありま
した。農家もよくウソをつくのですけれど。

 そういう点で、おっしゃるように現在の「有機農業」についても、
私は問題だと思っています。ブログに「有機農業は死んだ」と書い
たくらいです。

 お役人がヨーロッパのやり方を無理やり輸入してきて、今まで生
協なんかを相手にやっていた農家やその団体がそれに乗ったのです
が、基準は輸入できてもその精神までは輸入できなかったのですね。

 それで名前は変っても、今までと同じようにやっていたら、違反
だらけになってしまいました。「今までのやり方」がウソの多いも
のだったということがわかります。

 ヨーロッパのやり方を美化するつもりはありませんが、日本の有
機農業については失敗であったと考えています。

 そしてその原因の一つは、生協だけではありませんが、流通側の
「甘さ」です。

 人をあまり疑わない、「よい人」が多いのが人間的に見たときの
生協の弱点です。私なんかもまさしくその一員で、偉そうなことは
いえないのですが。

 さて、今後の課題ですが、やはり「事実を追求する」ことをはじ
めてほしいと思います。「フードファディズム」という言葉も最初
に出てきましたが、生協の体質が事実の追求よりスローガン化され
やすいものを大切にする方に傾いているのも、消費者の情緒的な行
動を意識しているためです。

 中西準子さんという学者がいます。生協職員だったときに講演を
聞いたことがあります。当時彼女は流域下水道の建設に反対してい
て、生協の支持する学者だったのです。

 しかし、現在では相当悪く言われています。理由は中西先生は事
実追求の人で、本当のことしか言わないからです。生協御用達の学
者は、建前に合わせて事実をでっち上げるくらいの芸当ができない
といけないのです。悲しいことですが、ある程度はこれが現実だと
思っています。

 「市民派」の学者というのがいます。このごろ、こういう人たち
が諸悪の根源であり、生協はどちらかというとだまされているので
はないか、と思うようになりました。

 アカデミックな世界で落ちこぼれても、特定の思想を持った人た
ちに受け入れられるような発言をしていけば、「迫害されている正
しい研究者」になるわけです。落ちこぼれているのは学問そのもの
のせいかもしれないのに、それを問う人はいません。

 生協にはこういう「市民派」の怪しい学者と手を切る必要がある、
と訴えておきます。こういう学者の説を広げて、不安を煽ることで
商売がうまくいくというさもしい考えはやめろと。

 以上、「生協」といっても千差万別であり、あてはまらないとこ
ろも多いことをわかっているのですが、あえて全体を一つのイメー
ジで書きました。自分のところは違うというツッコミは歓迎します。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回は「生協」についての話が長くなってしまったので、ちょっ
と変則になりました。

 土曜日に花見というか、近所の名所に行きましたが、まだ花見に
は早いようです。でも、そういう季節になったのですね。今年は寒
かったので、よけいにそう思います。

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