安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>435号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------435号--2008.03.09------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「遺伝子組換え作物・天然ゴム(Q&A)」
「中国産食品の産地偽装」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 前回紹介したメールについて、こんなコメントをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 安心!?食べ物情報 Food Review 434の中で誤解を招くようなコメ
ントがありましたので、コメントさせて頂きます。私は生協ではあ
りませんが、某検査機関の担当者です。

 生協が検査したトンカツの検出農薬はホレートです。検出値は
1.2ppmです。

 確かに餃子のメタミドホスとジクロルボスと比べれば微量かもし
れませんが、この検出値は大きいものと言え、検査の段階で混入す
るというようなレベルではありません。メタミドホスなどは恐らく
検査機器がしばらく汚染されて使えなかったと予想しています。そ
れほどの濃度です。確か農民連の検査室でニラに高濃度の農薬をた
らたら垂らしたものを使った餃子でトンカツぐらいの濃度になった
と思います。

 単純に毒性と濃度を掛け合わせた評価は、ここ十年ぐらいで検疫
所で違反事例となったものの中ではトップクラスのものです。

 「基準」と「危険なもの」との間というコメントについても、ト
ンカツについては、基準超過ではなく、急性毒性の評価から判断さ
れています。

 成人男性50kgの人が125gを超えて食べた場合、何らかの症
状が出てくる可能性があるとされるレベルです。体重25kgの子
供はその半分です。急性毒性はメタミドホスの3.3倍強いもので
す。

 回収する理由としては十分です。ただ、これにもラットの実験値
に安全係数をかけているという主張もあるし、人では実験していな
いので、科学根拠として安全係数が絶対的根拠にならないという方
もいます。ただ、急性毒性の評価数値を超えた場合、厚生労働省は
その安全性を保証しませんということにはなります。

 ただ気になるのは、具のアスパラの濃度はもっと濃いもので、さ
らにボイルされたものかもしれないので、最初の濃度はいくら何だ
ろうと思っています。農薬の使い方は確かにひどいとは言えます。

 登録検査機関で再検査を行っているため、その数値は国が認めた
機関のものと言えます。サバとかいか天ぷらとかは健康被害として
は気にもならないのは事実です。

 生協がチャイナフリーが必要とのことですが、今回の問題は江崎
グリコや和歌山のヒ素事件と同等のものであることから、必ずしも
必要ないのではと思います。日本でも毒物混入などは時々あります
から、日本で事件があればジャパンフリーなされますか?しないで
しょ。

 しかし、問題は、中国政府の対応です。原因を明らかにして対応
策をしっかりとらないといけない内容であるに関わらず、メンツの
問題となってしまったので、不信感を消費者が抱くのはごく自然で
しょう。ただし、日本の首相は国民の生命を守る第一人者ですが、
あの対応では、日本もどうかと・・・

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 濃度の問題については、私も一度は同様のことを書いたのですが、
くどいかなと思って削除しました。事実関係としては全く同意です。
フォローありがとうございます。

 「チャイナ・フリー」について、ブログの方にこう書きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 先日の記事にこんなコメントをいただきました。

「中国産だから反対なのでなく、産直ではないから取り扱わない、
でありたいものです。」

 同感ですが、中国人との間で、日本人が考えているような「産直」
が成り立つかどうか?ということが問題になると思います。

 ギョーザの食中毒事件については、私は散発的な事故あるいは事
件と考えています。だからそれほど重大なことではないと思うので
す。

 ところが、この事件に対する中国の対応を見ると、やはりこんな
ところとつきあっていてはいけないのではないか?などと考えてし
まいます。

http://www.kenji.ne.jp/blog/index.php?itemid=329
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 なかなか微妙なところで、おっしゃるところもよくわかります。
やっかいな隣人ですが、基本的には仲良くしていきたいです。しか
し、それには少し態度を改めてほしい…、というのが正直なところ
です。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.遺伝子組換え作物は 科学的には安全性に問題は無く、摂取し
続けても 健康を害する特有の因子・原因を有する物ではない、こ
のように理解して良いと 少なくとも現段階では判断するのが妥当
である、これが科学的見地からの結論でしょうか。商業的動機を一
切含まない 科学的立場として であります。

 具体的に申しますと、私の食生活におきまして、米国産大豆を毎
日摂取し続ける決定をしたいのですが、5パーセントほど懸念・危
惧が もやもやと私の心の中に 残存しております。

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A.遺伝子組み換え作物については、主となった企業の野望のせい
で、変に問題を大きくしてしまったと思っています。まだまだ解決
しなければならない問題はありますが、基本的には有用な技術であ
り、現在の運用体制で、少なくとも食べる側の人間に害があること
はないと考えています。

 根拠としては、遺伝子組み換え作物が農作物としては例外的に安
全性の検査をきちんとされているからです。

 今までの手法でも、新品種を作り出すということは、遺伝子的に
新しい情報を作り出すことです。その新しい情報にともなう安全性
の検査というのは基本的にはおこなわれていません。なぜなら、農
作物自体が安全性が確認されたものではないからです。

 したがって、遺伝子組み換え作物の安全性は絶対とはいえないが、
伝統的な農作物よりも安全性で劣ることはあり得ない、というのが
私の見解です。

 心配すべきなのは、伝統的な農作物が持っている(かもしれない)
毒性や、遺伝子組み換え以外の方法でできた新品種の(確認されて
いない)毒性の方だと思います。

 いずれにせよ、そんなことを心配していてメシが食えるか!とい
うのが正しい態度です。

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Q.鍋の底に輪ゴムがくっついているのに気付かず、そのまま火に
かけてしまい、溶けて異臭がしました。鍋底やコンロに付いたベト
ベトは拭いたり、洗ったりしてその後も使用しています。口に入っ
たり、焼けた臭いを吸うと有害なのでしょうか?輪ゴムは事務に使
うような一般的な茶色のゴムで、表示は天然ゴムとなっていました。

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A.天然ゴムはゴムの木からとって作ったものです。アレルギーの
心配はあるようですが、通常の毒性としては別に心配はないと思い
ます。

 この場合は食べたわけではないので、別にいうことはありません。
ゴムの臭いはいやなものですが、通常の状態でも臭いのするもので
すから、心配するほどのこともないです。

 天然ゴムというと、こんなところにも使われているそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 つけまつげ用の接着剤といえば天然ゴム系の接着剤が使われてい
ました。現在でも基本的には使用されています。天然ゴムラテック
スを中性に整えて人にもやさしいものにしているものです。また天
然ゴム系の接着剤は靴下のずれ防止用の接着剤としても使用されて
います。またすでに他でもご紹介したコールドシールというものも
あります。人に優しいというところが最大の特長ですが適度な接着
力とはがすときもきれいにのり残りがすくないというメリットがあ
るのです。

http://www.geocities.jp/ykaizawa621/nikki.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「中国産食品の産地偽装」
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 中国からの食品輸入に関してはいろいろと問題がありますが、中
国人ばかりが悪いのではない、と思います。中国産食品の信用が低
いのは、国内でこういう人たちがいるからなのか、中国産食品の信
用が低いから、こういう人たちが出てくるのか…。どうもよくわか
りません。

 以下は「2ちゃんねる」で拾ったニュースです。これだけのニュ
ースを一覧表にして投稿している人がいるのですね。物好きなこと
です。それを拾ってくる私も何ですが。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 釣り餌用として航空便で輸入した中国産生カキを無届けで食用に
販売したとして、千葉県警環境犯罪課と成田国際空港署は6日、食
品衛生法(食品等の輸入の届け出)違反容疑で、食品輸出入会社
「イチバン貿易」(横浜市)と田中友博社長(59)を書類送検し
た。

http://www.shikoku-np.co.jp/national/social/article.aspx?id=20080206000244
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 台湾産や中国産のウナギを国産と偽って販売していたとして、農
林水産省は20日、食品総合商社「東海澱粉(でんぷん)」(静岡市
葵区)を厳重注意した。

 同社は偽装を隠すため、取引先2社と計85回の架空取引を繰り
返していた。

 農水省と東海澱粉によると、同社は2006年5月〜07年9月、
産地を偽装したウナギ計342トン(販売総額約5億円)を鹿児島
県の営業所を通じ、九州などの加工業者に販売していた。同社は帳
簿上、台湾や中国から仕入れたウナギをいったん国内の業者に販売、
代わりに同量の国産ウナギを買い入れたことにして「国産」と偽っ
ていた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080220-OYT1T00459.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 中国産ラッキョウなど漬物の原材料を「国産」と偽り出荷してい
たとして、栃木県は12日、同県壬生町羽生田の漬物製造販売「清
水漬物工業」(清水信幸社長)に対し、日本農林規格(JAS)法
と景品表示法に基づき改善を指示した。

 県によると、同社は昨年2月〜今年1月、中国産ラッキョウなど
を使って「黒酢らっきょう」や「赤ワインらっきょう」など31商
品、計約110トンを製造、原材料を国産と偽って表示し、茨城、
埼玉、鳥取など11県の卸売業者や土産品店などに出荷した。同社
は中国産のかんぴょうやシソの実も国産と表示していた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080212-OYT1T00354.htm?from=navr
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 北海道帯広市の海産物卸問屋「西嶋商事」(西嶋博文社長)が、
中国産ワカメを「三陸産」と偽って販売していたことが29日分か
った。北海道は日本農林規格(JAS)法に違反するとして文書で
改善を指示した。

 道によると、同社は中国産原材料を小分けし、「三陸産のワカメ
を独自の方法で精製加工した」などと印刷された別の業者名の袋に
詰め、「天然カットわかめ」という商品で平成13年4月から今年
5月にかけ、道内の販売店を通じて計516袋を販売した。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/071029/sty0710292059007-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 大阪市中央卸売市場で卸売事業を手掛ける「うおいち」(大阪市
福島区)は三日、フグと養殖ブリの産地を偽装して販売したと発表
した。

 同社によると、昨年八月から十二月にかけ、中国産のシロサバフ
グ千九百八十三ケース(約十トン)を山口県産として仲卸業者五社
に販売した。鮮魚担当者が昨年十二月、「中国産はイメージが悪い
と考えて偽装した」と自主申告した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080303/crm0803032240044-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後の「フグ」は偽装していた業者自身が自主申告しているので
すね。今までの内部告発などによる摘発や報道というのとは違う動
きです。

 偽装したことは非難されるべきですが、自主申告に踏み切った経
営者には敬意を表しておきます。

 また、最初の「釣り餌用」を「食用」にしたというのはひどいで
す。かなり悪質な犯罪行為なので、単なる表示問題ではありません。

 こうしたことの原因の一つとして、消費者の動向があります。中
国産食品というとイメージが悪いので避けたいが、国産にして価格
があがると買ってくれない…、この二律背反が業者を偽装に走らせ
ていると言えると思います。

 「国産うなぎ」が中国産うなぎとあまり変わらない値段で売られ
ている背景には、いろんな事情があるのですが、最も手っとり早い
方法が「産地偽装」です。

 日本人はなかなか貧乏性がぬけず、この間の食品価格の値上げ発
表などでも、マスコミはいかにも重大な影響があるかのように報道
しています。

 そして、日本人共通の特性として、過度の「平等指向」がありま
す。希少性のある食品が高い値段をつけて売られるのは当然であっ
て、お金があって高い値段でも買える人が買えばよい、とはなかな
か思ってくれないのです。

 希少性のある食品でも、そこそこの値段で売るべきだ、というの
が日本人消費者のごく一般的な考えです。これでは業者の方が困り
ます。

 たとえば、日本海沿岸でとれる「カニ」なども、近海でとれるも
のはうんと高価になり、まず庶民の食べるようなものではありませ
ん。

 庶民が旅行に行って食べるのは、主にアラスカやカナダから輸入
されてきた冷凍品です。品質的には全く問題がないというか、たい
ていの国産品よりはよいのですが、みなさん知らずに食べています。

 これは別に隠しているわけではなく、偽装ではありません。でも
あまり知られていないトリビア知識なんですね。知らずにいればお
いしく食べられるのに、産地表示なんかを強制されると何だかイメ
ージが悪くなってしまいます。

 「うなぎ」も同様で、産地表示はしたいが価格が…、という悩み
があります。中国や台湾から輸入してきたうなぎを、四万十川でし
ばらく泳がせて、「四万十川産」とやったりしましたが、それだけ
ではとても追いつきません。

 結局、消費者の意向を受けて、誰かが「だます」役を引き受ける
ことになります。生協などで産地偽装が絶えないのは、生協の消費
者も担当者も、「だまされ役」だということでもあります。

 「だまし役」が、止むに止まれずやったのか、目先の利益に走っ
たと評価すべきなのか、私にはよくわかりません。みなさんのご意
見をお待ちしています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 ひろしまの生協でも中国産食品の扱い中止を発表したそうです。
もう一つ歯切れの悪い言い方ですが。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080308-00000165-mailo-l34

 中国への旅行者が激減しているとか。行ってみればよいところで
すので、何とか回復してほしいような、値段が下がるのならそれは
それでうれしいような…。

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