安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>429号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------429号--2008.01.27------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「蔗糖溶液(Q&A)」「クローン牛」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 こんなメールをいだきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 エコヒステリー

 ウチエコ=早朝のラジオ番組によると、今年はウチエコ元年だそ
うです。クールビズなどはソトエコ。家庭内のエコ努力だそうです。
時には省エネのため、友人を家に呼んで一緒に食事。照明は消して
ローソクで。

 先の大戦末期、贅沢は敵とするスローガンが叫ばれた。愛国婦人
部が活躍したとか。

 質問ですが、ウチエコを耳にして、「贅沢は敵」のヒステリーを
想起するのは、こちらの心が歪んでいるからでしょうか?渡辺さん
は、どちらですか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「贅沢は敵だ」というのは戦時中の有名なスローガンですね。誰
か賢い人が「贅沢は素敵だ」と言い換えた傑作パロディがあります。
これはなかなか人間の心理をついています。

 ローソクの明かりというのはずいぶん贅沢な話です。シャンデリ
アという豪華な照明器具はもともとローソクをたくさんつけるため
にできました。ローソクは高価なものでしたので、庶民は油を直接
燃やしていたと思います。そんなお金もないが本当の庶民だったの
でしょうが。

 先日、「篤姫」というドラマで、謹慎中の武士が暗い部屋に閉じ
こもって、ローソクの火で書物を読んでいる場面がありました。私
も仏壇の前に小さなローソクを2本つけて、証明を消してみたので
すが、本当に暗かったです。

 こういう趣味は決して悪いことではないですが、何か有意義なこ
とをしているという意識があるのなら、やはり逆効果になると思い
ます。

 本当に省エネするのなら、自動車を持たず、冷暖房もしない、と
いうようなことをしなければいけないのですが、そこまでは誰もや
らないでしょう。やってくる友人が自動車で来るのなら、間の抜け
た話です。

 つまり、「自己満足」としてやるのなら、理解できますし、悪い
趣味ではないのですが、正しいことをやっていると思い込んでいる
のなら、滑稽なことだと思います。さらにさんざん贅沢をしてきた
お金持ちがやっているのなら、鼻持ちならないことです。

 「贅沢は素敵だ」という真理?から目をそむけてはいけないです。
その上で、できるだけ質素に暮らしたいとは思いますが。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.70%蔗糖溶液の温度と粘度の関係を教えてください。

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A.こういう質問を私にするのはお門違いというものです。正直言
ってよくわかりません。

 砂糖の性質については、以下のようなことがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

蔗糖溶液の濃度による沸点の上昇と性質

 さとうを溶かして炊いて煮詰めてゆくと濃度の増す分だけ沸点が
上昇し、シロップ、フォンダン、ヌガー、飴、カラメル、等、様々
な性質を示す。

シロップ→砂糖の濃度が10〜50%のとき、沸点は102度付近
となり液状のいわゆるシロップが出来る。

ジャム→砂糖の濃度が75%のとき沸点は106度付近となりいわゆ
るジャムができる。

フォンダン→砂糖の濃度が77〜90%のとき沸点は110度付近と
なりいわゆるフォンダンが出来る。

イタリアンメレンゲ→砂糖濃度が90〜91%のとき沸点は120度
付近となりいわゆるイタリアンメレンゲが出来る。

キャラメル→砂糖濃度が92〜94%のとき沸点は122度付近とな
りいわゆるキャラメルが出来る。

ヌガー、飴→砂糖濃度が94%を超えると沸点は141度付近となり
いわゆるキャラメル、飴が出来る。

カラメル→砂糖濃度が94%を超えるてなおかつ煮詰めて165度〜
180度付近まであげるといわゆる一部炭化を起こして褐色に色づい
てカラメルが出来る。

http://www.arigatougozaimasu.com/syokuken/kasi/kasi2.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 70%だとジャムのような粘性のある流動体になるのですね。こ
の状態になるには沸点まで温度を上げるわけですから、温度の上昇
にしたがって粘度も上昇していくのだと思います。

 ちなみに実際のジャムは50%程度の砂糖で作ります。粘度が足
らない分は果実中や添加するペクチンの働きで補います。

 さらに最近では25%以下の低糖分のジャムが普通です。厳密に
いうとこれは「ジャムのようなもの」になると思います。ジャムの
くせに腐敗しますので、要冷蔵扱いになります。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「クローン牛」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 体細胞クローン技術で作り出した牛、豚、ヤギとその子孫につい
て、食品としての安全性を検討していた米食品医薬品局(FDA)
は15日、「肉、乳製品とも従来の家畜と変わりがない」とする最
終評価を発表した。

 これを受け、農務省は今後、クローン食品が市場に円滑に受け入
れられるための体制を整備する方針。その間の措置として、業界が
2001年から続けているクローン食品の出荷自粛は当面、続けら
れる。

 評価に際しFDAは、クローン動物の健康状態を詳細に分析。出
生前に死ぬ例は多いが、食用になるまで育った個体は、体調だけで
なく繁殖や行動も正常と判断した。さらに、肉や乳製品の成分も分
析し、すべての面で「従来の家畜と安全性に違いはない」と結論し
た。ヒツジなど他の動物については「データが不十分」として判断
を見送った。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080116i303.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 クローン技術というのはこんなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

クローン牛

 核移植によるクローン技術によって生産された牛のことで、受精
卵を用いた受精卵クローン牛と体細胞を用いた体細胞クローン牛が
あります。

・ 受精卵クローン技術とは、優秀な牛の卵巣から16〜32個くらい
に分裂した受精卵を取りだして、それを1つずつに分離。次に別の
牛の未受精卵子(核を抜いてある)にそれぞれ融合させて、おのお
のを仮親牛の子宮へ移植して子供を産ませて作る。

・ 体細胞クローン技術とは、受精卵ではなく、普通の筋肉とか、
皮膚とか、そういうものからクローンを作り出す技術。この技術に
よると、髪の毛から人間を作り出す事も理論的には出来ることにな
る。

クローン牛を生産する目的は

 畜産分野においては、クローン技術は家畜の改良を進めるのに有
効な手段の一つであり、生産性の向上、品質の向上という効果が期
待されます。

例えば、

・ 乳量が多く、飼料効率に優れた生産能力の高い牛を多数生産・
確保すること
・ 肉質が良く、飼料効率に優れた牛を多数生産・確保すること
に役立つと考えられています。

 いずれにしても、コストの低減と品質の向上を目指した優良種畜
の増殖と家畜の改良を通じ、畜産の国際競争力を高めるための有効
な手段です。

http://www.food-safety.gr.jp/kuronusi.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 クローン牛はなかなかうまく育たないとか、寿命が短いらしいと
か、いろいろ言われていますが、牛には違いないので、食べる分に
は問題ないということです。

 もう何年も前から結論は出ていたはずですが、FDAは慎重に検
討してきたようです。今回の結論で、クローン牛(豚、ヤギも)は
「表示なしで」市場に出回ることになります。

 ただし、クローン技術はそれほど簡単なものではありませんので、
肉牛をクローン技術で生産するということはあり得ないです。この
技術は優秀な系統を牛の生殖能力以上に増やしていくことに意味が
ありますので、クローン技術によって生まれた牛は、種牛として使
われるはずだからです。

 某農協で、アメリカから輸入されてきた「スーパー・カウ」とい
うのを見せてもらったことがあります。今までの乳牛の倍ほど乳を
出すとか、年間2万リットルとか、すごいことを言っていました。

 確かに、見るからに大きくて、他の牛とは違っていました。こう
いう牛の系統を導入して、生産力を上げたいと言っていましたが、
牛は一年に一頭しか出産しませんので、直接の子孫がなかなか増え
ないのですね。

 雄牛なら、子孫を増やすのは簡単ですが、雌の系統を増やすのは
たいへんです。このため、受精卵を分割して、何倍もの牛を産ませ
るということを考えるわけです。

 分割した受精卵の核を取り出して、他の牛の受精卵の核と取り替
えるわけです。卵細胞そのものは元のままなので、正確には全く同
じものができるわけではありませんが、貴重な遺伝子を受け継いだ
子孫を多くつくれることになります。

 目的と方法は理解できても、考えるとあまり感心しないやり方と
いう気がします。でも、経済行為としてやっているわけですから、
文句を言っても仕方ないです。

 こうして生まれた牛は、そのまま生産に使うというより、さらに
子孫を増やす目的の方が強いと思います。クローン牛の子どもを産
ませたいのですね。このあたりはまだまだ研究途上だと思います。

 安全面からいうと、私たちはめったに食べることはないと思いま
すし、牛には違いないので、こうした牛の肉を食べても別に問題は
ないということです。FDAはだいぶ嫌がっていたようですが、と
うとうそれを認めました。

 確かに、宗教的な感情以外に、クローン牛を危険視する根拠はあ
りません。しかし、こういう苦労をして育てた牛が、たくさん乳を
出して、価格が下がって苦しむというのが現実に起こっていること
です。

 食べ物というのは、どんなによい物を作っても、食べる総量は増
えないものです。新製品が需要を作り出す工業製品とそこが本質的
に違うところです。

 食品生産にともなう新技術に、何かむなしさがつきまとうのは、
私の気のせいでしょうか。そんな新技術より、戦争と貧困をなくす
努力の方がよほど農業の発展に貢献すると思うところです。

 今、貧困のせいで食べるのに不自由している億単位の人々が、満
足するまで食べられるようになれば、世界中の農業生産者は儲かる
でしょうね。そのときに農産物の価格が上がっても、文句は言わな
いつもりです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 新車を買いまして、何か贅沢なお金持ちのような気分です。ふだ
んは電車で通っていますので、妻が通勤に乗るのですけれど。

 昼食費込みで月2万円くらいの小遣いで生活していますし、夜は
暖房のない部屋で、蛍光灯スタンドとパソコンの電力だけは消費し
ているという生活です。まずまず質素な部類だと思うのですが、ク
ルマだけは好きなんですよね。こんどのデミオを燃費がよいとか言
っていますが。

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