安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>426号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------426号--2008.01.06------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「フグ毒」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 新年おめでとうございます。今回もいただいたメールを紹介しま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今年も色々な情報を送って下さり、どうもありがとうございまし
た。マスコミの、騒ぎを煽るような報道に翻弄され不安になる毎日
に貴殿の記事は、鎮静剤のように効き、私に冷静さを取り戻してく
れました。

 「発掘!あるある大事典」とか「試してガッテン」とか、私が毎
週のように楽しみに見ていた番組からの情報も、鵜呑みにするには
危険なものが多いのだと、よく分かりました。

 それにしても、民放だと厳しく責められて番組が消えるのに、N
HKだと、存続しているのは何故なのでしょうね?異常行動で問題
となっているタミフルも、NHKが番組で宣伝しなければインフル
エンザの特効薬を下さい!と患者からお医者様に頼むこともなく、
これほど日本で多量に使われることも無かったでしょうに。良い薬
でも、さじ加減が大事で、乱用すれば毒になるのは当たり前ですか
ら。

 バラエティー番組としてなら、美味しくて体に良い食材を季節に
応じて紹介してくれる番組は、団欒のひと時に、紹介される食材の
効能に大袈裟に感動する役者さん達の姿を見て楽しむことも出来た
のでできれば形を少し変えて、復活して欲しいと思います。

 もっと体に悪そうな、大食い番組や、凝り過ぎのグルメ番組より
はよっぽど良いと思います。

 では、良いお年を!

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次は「マクロビオティック」について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもメールマガジンを興味深く読ませていただいております。
マクロビオティックについて、渡辺さんは否定的な意見を持たれて
いるようですが(もしそうでないとしたら申し訳ないです。)、そん
なに悪いものではないと思うんです。マクロビオティックを実践さ
れている方の中には、熱心にマクロビオティックの信念を守って生
活されている方もいると思いますが、とても軽い気持ちで実践され
ている方もたくさんいると思います。マクロビオティックとは考え
ずに、ただ食べたいものが植物性のものだから玄米菜食をされてい
る方もいるのではないでしょうか。私は菜食主義ではありませんが、
マクロビオティックについて多少知識があります。以前、マクロビ
オティックを実践していたからです。もともと肉類が苦手で、薄味
のものが好きだったので、なにもストレスを感じずに実践していま
した。体の調子もとてもよかったです。

特に何を伝えたかったのかは自分でもよくわかりませんが、マク
ロビオティックをそんなに悪いように捉えないでほしいなと思って、
今回メールしました。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 あまり強くは書かなかったと思いますが、私はやはり「マクロビ
オティック」をはじめとする、さまざまな食に対する迷信について
は否定的に考えています。

 ご本人の趣味に属することは別に問題はないのですが、その背後
に「思想」が語られるとき、やはり問題が大きすぎると思います。
なぜなら、科学的に間違いが多く、しかも詐欺師の餌食になる可能
性が高いからです。

 高いお金をどこかに支払わずに、「マクロビオティック」」をや
っている人はどれくらいいるのでしょうか。高いものを買っている
人はすでに騙されている可能性を疑ってみてほしいのです。

 そんなことはなくて、普通の食生活で、自分の好みで特定のもの
を食べたり、特定のものを食べなかったりするだけなら、「偏食」
であるとはいえますが、別に批判するようなことではないのですけ
れどね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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 今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「フグ毒」
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 フグによる食中毒のニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 広島県は5日、自分で釣ったフグを無資格で調理して食べた広島
市内の60歳代の男性が、フグ中毒とみられる症状で死亡した、と
発表した。

 県食品衛生室によると、男性は昨年12月30日、広島湾で釣っ
たフグを船上で調理し、肝などを同県三次市内の実家に持ち帰り、
煮付けにして食べた。直後に嘔吐(おうと)や唇のしびれを訴え、
病院に運ばれたが、31日未明に死亡した。一緒に食べた妻は無事
だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080105-00000212-yom-soci

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 フグの毒は非常に致死性が高いので、食中毒のニュースはだいた
い死亡例となってしまいます。

 細菌による食中毒よりも自然毒による食中毒の方がやはり怖いで
すね。自然毒の代表的なものがフグと毒キノコで、両方とも毎年死
者が出ています。

 自然毒の中毒は自分で調理したりしていることが多いので、自己
責任性が強いです。危ないかどうかの判断は難しいところですので、
毒のあるものには近づかないのが賢明です。

 簡単にいうと、野生のキノコは食べない、フグは食べない、など
ということです。フグはきちんと調理されていれば安全と言われま
すが、私はあえて食べてみたいとは思いません。高価なものですし。

 さて、フグについてはしばらく前にこんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 「1ヶ月1万円節約生活」や「無人島0円生活」等芸能人が様々な
困難にチャレンジする番組『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日
系)の13日にオンエアされた回で、お笑いコンビ・タカアンドトシ
のトシ(31)が、フグの肝臓を使った釜飯を作ったことで、テレビ
朝日は厚生労働省から指導を受けた。

 厚生労働省による指導の内容は「番組を視聴した一般国民が、安
易に当該調理行為をまねた場合死亡事故に繋がりかねず、また、フ
グ毒の知識をもたない一般国民がフグ調理することを助長するもの
であったことは、国民の安全確保の観点から、極めて遺憾でありま
す」というもの。

 現在この回に関し、同番組HPでは「フグの鑑別、調理に関しては
フグ処理師(専門家)の指導・監督のもと行われましたが、本来フ
グの肝臓、卵巣、胃、腸その他の毒性がある部分は厚生労働省から
の指導・通知により、フグの種類にかかわらず全面的に食用禁止と
されています。金フグの肝を食用可とした放送内容をお詫びします」
との記載があり、今回の件を重く受け止めているようだ。

http://news.ameba.jp/domestic/2007/12/9621.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 まず、このニュースでわかることが、あの番組が完全なヤラセで
あることですね。芸能人がいろんな料理を作ったりする場面を流し
ていますが、全部「専門家の指導・監督のもとに」されているわけ
です。

 その専門家が画面に出てこず、いかにも芸能人が自分で考案し、
作っているように放送していますので、ウソを言っていることにな
ります。

 見ている人もそういうことに騙されているわけではなく、そんな
ものだと思って見ているわけですが、テレビ局がこういうウソに鈍
感なことがもっと悪質なヤラセ報道を止められない原因であると思
います。

 さて、フグには毒のない種類もあります。市場に出るフグでは
「サバフグ」などがそうです。しかし、どんな種類であっても、
「危険部位」は食べてはいけないことになっています。

 これは事故を防ぐためには当然のことです。「毒のないフグだか
ら」といって肝臓などを食べていると、かなりの確率で毒のあるフ
グの肝臓を間違って食べてしまうことになります。だから「毒のな
い」フグであっても肝臓などは食べないようにするわけです。

 これはBSEで、明らかに感染していない牛であっても、危険部
位は常に除去しようというのと同じです。

 フグの毒はフグが自分で作るのではなく、エサとして取り入れた
ものです。したがって養殖では毒のないフグを作ることは可能です。

 しかし、養殖のフグの「危険部位」は食べてもよいということに
したら、ますますフグ毒の犠牲者が増えることになるでしょう。そ
んなにまでしてフグが食べたいのかと疑問に思います。

 疑問というと、フグが毒を持つことでどんな利益があるのか?と
いうことがあります。それについて、明快な答を見つけました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 さて、フグがフグ毒をもっていると生存のために有利なのでしょ
うか。フグを食べた魚は死んでしまうでしょうが、食われてしまえ
ば、フグの命もなくなってしまいます。敵を倒すことはできても、
自分も同時に死んでしまっては元も子もありません。一匹のフグが
死ぬことによって捕食者が死ねば、フグ仲間の利益になるという考
えもありますが、なんとなく釈然としません。この謎も最近解明さ
れました。

 フグにストレスを与えると体表からフグ毒を放出することが分か
ったのです。実験水槽にフグを入れて、乱暴に扱うとフグはフグ毒
を出します。フグに大型の魚が近よると、フグはフグ毒を放出し、
大型魚はフグ毒を感知してフグを避けると考えられます。実際に水
槽にフグと大型魚を一緒に入れると、大型魚はフグに接近すること
はあっても食べることはありません。このようにフグ毒は個体とし
てのフグの生存に役立っていることが判明したのです。

 フグ毒は青酸カリの500倍の強さがある猛毒です。残念なことに
高級魚として有名なトラフグやマフグにもフグ毒があります。また、
クサフグやヒガンフグ、ショウサイフグなど沿岸で釣れる種類にも
毒があります。釣ってきたフグを素人が料理して食べるのは非常に
危険です。フグ毒は熱を加えても分解しませんし、解毒剤もありま
せん。命を惜しむなら、フグ料理は免許をもったフグ調理師のいる
店で食べるに限ります。

http://research.kahaku.go.jp/zoology/uodas/fish_in_focus/toxin/index.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 動物にとって「毒」は弱者の武器と言われています。哺乳類で毒
を持つものは極めて少なく、鳥類では毒を持つものはいないとされ
ています。

 魚も毒を持つものは案外少ないのです。その中でフグ類は毒を自
在に扱う毒のスペシャリストであるというわけです。フグ毒につい
てはまだまだ未知のものがあるはずです。危険を冒してまで食べる
ものではないというのが私の意見ですが、少なくとも「危険部位」
は絶対に食べてはいけません。

 したがって、テレビで「フグの肝臓を調理して食べる」場面を放
送するのは言語道断な行為です。

 この件について、番組のホームページでのお詫びの全文は以下の
とおりです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

12/20(木)
番組内容に関する説明とお詫び

 2007年12月13日(木)に放送された「いきなり!黄金伝
説。」番組内で毒の無いフグとして、宮崎県で獲れた「金フグ」の
肝を使った釜めしの調理を紹介しました。

 フグの鑑別、調理に関してはフグ処理師(専門家)の指導・監督
のもと行われましたが、本来フグの肝臓、卵巣、胃、腸その他の毒
性がある部分は厚生労働省からの指導・通知により、フグの種類に
かかわらず全面的に食用禁止とされています。

 金フグの肝を食用可とした放送内容をお詫びします。フグによる
食中毒事故は現在も後を絶ちません。フグの調理は鑑別・取り扱い
が可能なフグ処理師(地域により、その指導・監督のもと)にのみ
許されている行為であり、自ら獲ったフグを調理・喫食することは
決してないよう十分ご注意ください。

http://www.tv-asahi.co.jp/densetsu/index_news.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 紹介したニュースの文章では「今回の件を重く受け止めているよ
うだ。」とありましたが、私にはテレビ朝日がこの件についてまじ
めに反省しているとは思えないです。

 関係者の処分と番組の放送中止程度の対応が必要な重大な事件だ
と思いますが、マスコミからはそういう批判は聞こえてこないです。

 賞味期限や原材料表示の違反より、こちらの方がよほど重大です。
身内を責めない体質が「特権階級」と呼ばれるマスコミの腐敗ぶり
を示していると思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 このメールマガジンも8周年を過ぎました。ご講読ありがとうご
ざいます。今年もよろしくお願いします。

 正月休みに温泉に行ってきました。土曜日に帰って来て、日曜日
は家でゆっくりできると思っていたら、急に仕事に出ることになり
ました。正月休みを一日損しましたが、これくらいは仕方ないです
ね。

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