安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>405号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------405号--2007.08.12------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「豆乳・クチナシ色素・塩(Q&A)」
「和牛コロッケ」

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ブログ毎日?更新中

http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 生協関係でも中国産うなぎから抗菌剤が出たというニュースをご
紹介いただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつもメルマガ楽しませて頂いています。

 実は、コープさっぽろの自主検査で、中国産うなぎから抗菌剤が
検出され騒ぎになっています。記事は以下の内容。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/41158.html

 日本水産に養殖を委託していたうなぎから、店頭での抜き取り検
査でフラゾリドンが0.002ppm検出されたというもの。

 当然、日本水産は該当する抗菌剤は使用せず、自主検査、輸入時
の公的な検査もクリアーしてます。それなのになぜか「日本冷凍検
査協会」の検査では検出してます。単純に輸入時にすり抜けたとい
う問題ではないようです。

 考えられることとして、検査の擬装と商品の擬装の2点が挙げら
れます。輸入時の検査は、登録検査機関で行えば、癒着している関
係ならすり抜けるのは容易く、自主検査は客観性がありません。
「日本冷凍検査協会」の検査のミスお可能性はありますが。

 商品の擬装は、真っ当に作った商品が誰かによってすり替えられ
た可能性です。これはトレサビリティーができているらしいので、
絞り込みはできるでしょう。

 どちらにしても、ちゃんと原因を明らかにしていく必要性があり
ます。ちなみに、他の取引業者は多いはずですが、全く静観の構え
のような気がします。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「潮育ち」といって、海水養殖に取り組んでいたのだそうです。
出方が不自然なので、何かウラがありそうなのはおっしゃるとおり
です。

 他の産地のものが混入していたとか、検査用には別のものを使用
していたとか、何かそういうことがあったのではないかと思います。

 一番ありそうなのは、日本からの注文が土用丑に集中するため、
いつもの産地とは違うものを混ぜて送ってきたなどというものです。

 現在、サンプルを増やして再検査をしているそうなので、そのう
ちわかってくると思います。

 次は「紙」について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食べ物ではないのですが食品に接する容器包装として使用される
可能性のある紙についての質問です。

 以前、安心!?食べ物情報316号で容器包装の基準を満たさない新
聞紙のことでインクの問題が取り上げられていました。インクでは
なく、紙そのものに何が含まれているかです。

 ティッシュに手作りクッキーを包むことがありますが、水に溶け
ないティッシュ(トイレで使用すると詰まってしまうあれです。)
は製造過程で湿潤紙力剤が使用されているので水に溶けなくしてい
ると聞きました。私が見た湿潤紙力剤はポリアミド・エピクロロヒ
ドリン樹脂と水を成分にしています。MSDSを見る限りそんなに危険
な物質では無いようです。ほかにも紙の種類によって製造する際に
紙の性質を変えるためにさまざまな化学物質が使用されているよう
です。これらの残留・溶出に関する基準はあるのでしょうか?安全
なものなんでしょうが、ちょっと気になります。

 食品に接する容器包装として使用される紙は食品衛生法で規制さ
れ基準を満たしていることになっています。食品とちがって家庭用
品は一括表示?には寸法枚数、製造者・所在地はあっても原材料名
の表示義務は無いようです。ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂
とはどんな紙にも、どこにも書いていませんので気になりませんが、
知ってしまうと気になって夜も寝られません。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 紙は木からできているというイメージから、何となくプラスチッ
クより紙の方が安全だと思っている人は多いのですが、事実はかな
り違います。

 普通の紙はパルプからだけできているのではなく、ロジンという
松脂成分やタルクと呼ばれる白い土などが必ず入っています。その
うえ、ご指摘のような樹脂なども目的によって含まれていることは
知ってほしいと思います。

 また、一々使用している原料を書かないのも、紙の特徴です。光
沢のあるアート紙の表面は、プラスチックでコーティングしている
と思っている人が多いのですが、実はあれも表面は土で、磨いて光
沢を出しているのだそうです。

 食品の紙製の容器に入れること自体は問題ないのですが、その紙
は食品包装用のものでなけばいけません。

 市販のティッシュなどを食品包装に使うのはそういう意味で間違
った使い方です。ティッシュで食品を包んで、そのティッシュの成
分を気にするのは本末転倒というものです。ティッシュは食べ物を
包むものではありません。新聞紙や印刷用の紙も同様です。

 見た目は似ていますが、食品用の紙もどこにでも売っていますの
で、そういうものを使うようにしましょう。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.子供が賞味期限の1ヶ月過ぎた豆乳を飲んでしまいました。味
がおかしいといって、全部は飲みませんでした。こういう場合は、
食中毒症状が出る前に、病院につれていったほうがいいですか?ま
た、吐かせたり、水を飲んで薄めたりなどなにか対策はあるのでし
ょうか?

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A.症状がないのでしたら、別に何といってすることはありません。

 飲んでしまったものは仕方ないですし、何事もおこらなければそ
れでおしまいです。

 食中毒というものに少し誤解があるようです。食中毒は食品中の
食中毒菌によっておこるもので、その食品が古いとか、腐敗してい
るとかいうこととは直接の関係はありません。

 新鮮な食品で、見た目も味も何ともないのに、食中毒になること
があるので、注意が必要なのです。賞味期限はおいしく食べるため
の一つの目安です。しかし期限以内なら食中毒にならないとか、期
限を過ぎていたら食中毒が心配とかいうことではありません。

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Q.今香港への輸出をおこなっています。香港では7月10日より添
加物に関する法令が変わりクチナシ色素を使った食品は輸入ができ
なくなったのですが、実際問題これはいつまでつづくんですか。と
いうのがどうやら小売店サイドでものすごい混乱をきたしているら
しく、そろそろ香港政庁も折れてもとにもどすんではないかとの憶
測があるようなのですが・・・

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A.香港の事情は私にはよくわかりません。クチナシ色素を食品添
加物と考えると、許可している国はほとんどないと思います。

 日本で例外的に許可されているのは、クチナシの実を着色料とし
て利用してきた、長い歴史があるからです。

 香港の法整備の課程で、クチナシ色素が禁止になるのは仕方ない
面があると思います。別に害はないのですが、無害であるという証
明ができないと、食品添加物としては許可にならないのでしょう。

 食品添加物ではなく、原料としてクチナシの実を使っている、な
どという言い訳はできそうで、そのあたりの運用についてはわから
ないですね。

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Q.塩はどのようにして作られているのですか。原料や方法などを
教えてください。(海水でつくってるのですか?海水でならどのよ
うにして作るのですか?)

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A.なんか夏休みの宿題みたいですが、塩の作り方なら、いろんな
サイトで写真入りで紹介されていますので、調べてみてください。

 塩には海の水から作るものと、岩塩といって地層から掘り出すも
のとがあります。

 日本では地理的条件から、岩塩はなくて海の水から作ったものが
普通です。

 海の水からどうやって作るのかというと、要するに煮詰めて水分
を蒸発させるのですね。詳しい作り方は自分で調べてみてください。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「和牛コロッケ」
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 偽牛ミンチ事件の後をうけて、こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農林水産省は10日、ミートホープの牛肉偽装を受けて全国で実
施している牛ひき肉加工品の抜き打ち調査で、「いかりスーパーマ
ーケット」(兵庫県尼崎市)が自社工場で製造している冷凍コロッ
ケに、ホルスタイン種の牛ミンチを使いながら「和牛肉を使用」な
どと表示していた日本農林規格(JAS)法違反が見つかったと発
表した。

 違反があったのは平成5年から販売している「いかりビーフコロ
ッケ」。同社によると、当初はホルスタイン種を原料に使用し、1
3年に和牛に切り替えた。しかし、製造担当者らのミスで15年に
ホルスタイン種に戻したことが社内に伝わらず「和牛を使用」とパ
ッケージに表示していたという。

 農水省の調べでは、伝票の残る今年8月までの1年8カ月だけで、
計10万7000個余り(約6・4トン)が販売された。また、
「北海道男爵芋使用」とも記していたが、7%は米国産の乾燥マッ
シュポテトだった。

 同スーパーは京阪神を中心に25店舗を展開。高級食材の取り扱
いで知られている。

 一方、抜き打ち調査は110点を対象に実施。23点に牛肉以外
の混入が見つかったが、いずれも機械の洗浄不足などが原因だった。
農水省では抜き打ち調査の対象を牛肉以外の食肉加工品に広げ、調
査を継続する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070811-00000080-san-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 和牛肉とホルスタイン種の肉を識別するのは簡単ではありません
ので、DND検査でもしたのでしょうか。相変わらず農水省もヒマ
なものです。

 国産の牛肉は大部分がホルスタイン種の牛から作られています。
単に「国産牛肉」といった場合、まずホルスタイン種、それも去勢
牛のものと考えて間違いありません。

 ホルスタイン種は例の白黒斑の、乳を出す牛ですね。乳を出すの
は牝牛だけですから、牡牛は役立たずです。それでも子牛を産まな
いと乳は出ませんので、お産をさせますが、牝牛が生まれれば乳牛
として育てます。牡牛だったらどうするかというと、肉牛として育
てるのです。

 どうして去勢するかというと、牡のままではとても食べられない
からです。最高級の牛肉は牝牛、それもお産をしていない処女牛の
肉です。こうした高級肉は当然黒毛和種などの和牛と呼ばれる品種
の牛の肉になります。

 こうして国産牛肉には和牛とホルスタイン種という二種類の牛肉
があるのですが、流通段階でそれほど厳密に別れているわけではあ
りません。

 牛肉と豚肉なら、肉そのものを見れば違いがわかりますが、和牛
とホルスタイン種の肉は、基本的に同じ牛肉ですものね。

 違いというと、肉の中に入っている脂肪の混ざり具合でつけられ
る等級があります。この等級で、高級な肉はほとんど和牛になりま
す。これは品種的な違いもありますが、ホルスタイン種の牛肉は牡
去勢牛であること、弱齢で出荷するのでそれほど脂肪がつかないこ
となども関係があります。

 和牛でも去勢牛もありますし、弱齢で出荷されるものもあります。
こうしたものは比較的等級が低く、ホルスタイン種のものとあまり
違いはありません。また和牛といっても黒毛種以外の和牛もありま
すので、なかなか簡単にいかないのは他の世界といっしょです。

 また肉の等級は、ステーキなどでは見た目も味も、大きく左右す
るものですが、ミンチになってしまうと、あまり関係はないように
思います。

 ミンチ肉にはかなりの量の脂肪も投入します。ミートホープの事
件を見てもわかるように、少々他の肉が混じってもわからないくら
いですので、和牛肉とそれ以外の牛肉を区別する理由がよくわかり
ません。

 結局、「和牛コロッケ」というのは「高級そうな」イメージを売
っているだけなんですね。

 コロッケに高級も何もなかろうというツッコミはあるとしても、
「高級スーパー」というのはそういうイメージを売るところなので、
商売としては間違っていないのでしょう。でも、「和牛コロッケ」
をありがたがって買っているのはやはり滑稽なことです。

 ミンチ肉に和牛を使うことにさほどの理由がないとなると、余っ
た肉を適当に使うのも無理のないところです。

 「偽装」には違いないのですが、こんなことまであばいても仕方
ないのではないか…などと思ってしまいます。

 自然食品の店なんか行くと、もっと怪しげな商品がたくさんあり
ます。「自然」や「安全」という幻想を売り買いしているのですか
ら、それはそれでよいのだと思っていました。

 それでもやっぱりウソはいけない、というのは正論です。だいた
い、客の方がそういう幻想を楽しむというスタンスでいることは少
なくて、結構本気で信じていたりしますので、やはりウソを使った
商売はよくないです。

 食品に関するすべてのウソ、インチキをなくして、信用できる食
品だけになるようにしてほしい、みなさんそう考えているのでしょ
う。そのこと自体に異論はないのですが、はたして本当にそれだけ
でよいのか、もう一度考えてみたい気もします。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週はずっと休みの予定だったのですが、今日の日曜日だけはふ
いに仕事に出ることになりました。昨日はお寺に行って、初盆の卒
塔婆?をいただいてきました。故人の霊をお迎えしたことになるそ
うです。

 初盆が終わると16日から香港旅行に出ます。次回は香港から配
信になるかもしれません。できれば広州まで行きたいと思っていま
すが、無事行けるかどうかはわかりません。奥様次第ということで
す。

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