安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>395号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------395号--2007.06.03------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「卵・アルミ鍋・バナナ・鶏レバー(Q&A)」
「中国製土鍋」

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ブログ毎日?更新中
http://www.kenji.ne.jp/blog/
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---〔話題〕-------------------------------------------------

 いただいたメールを紹介します。まずは酒税について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも楽しみに拝見させて頂いております。さて、最近話題にな
っています「自家製梅酒の販売」につき酒税法上の規定があります
のでおしらせします。

(以下引用)

酒税法

(みなし製造)

第43条 酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く。)
を混和した場合において、混和後のものが酒類であるときは、新た
に酒類を製造したものとみなす。ただし、次に掲げる場合について
は、この限りでない。

(中略)

10 前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を
含む。)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用
しない。

11 前各項の規定は、政令で定めるところにより、酒類の消費者が
自ら消費するため酒類と他の物品(酒類を除く。)との混和をする
場合(前項の規定に該当する場合を除く。)については、適用しな
い。

12 前項の規定の適用を受けた酒類は、販売してはならない。

酒税法施行令

(みなし製造の規定の適用除外等)

第五十条

 (中略)

13  法第四十三条第十項 に規定する消費の直前において酒類と
他の物品(酒類を含む。)との混和をする場合で政令で定めるとき
は、酒場、料理店その他酒類を専ら自己の営業場において飲用に供
することを業とする者がその営業場において消費者の求めに応じ、
又は酒類の消費者が自ら消費するため、当該混和をするときとする。

14  法第四十三条第十一項 に該当する混和は、次の各号に掲げ
る事項に該当して行われるものとする。

一 当該混和前の酒類は、アルコール分が二十度以上のもの(酒類
の製造場から移出されたことにより酒税が納付された、若しくは納
付されるべき又は保税地域から引き取られたことにより酒税が納付
された、若しくは納付されるべき若しくは徴収された、若しくは徴
収されるべきものに限る。)であること。

二 酒類と混和をする物品は、糖類、梅その他財務省令で定めるも
のであること。

三 混和後新たにアルコール分が一度以上の発酵がないものである
こと。

(引用終わり)

 この件につきましては、一般の興味も強いためかなり具体的に記
述してあります。(酒税法にしては)まず、酒類に混和等の加工を
する行為はすべて製造行為にあたり、原則として免許事業者以外は
禁止です。

 その中で、例外として認められているのが、法43-10項および施
行令50-13項の営業場での混和(カクテル・水割り等が当たります)、
それと法43-11,12項および施行令50−14項の自家製の梅酒等とい
うことです。(認められている品目はさらに財務省令に決められて
おり、例えばブドウはだめです。)

 さらに法43−12項には(自家製梅酒等は)販売してはならないと
いう意味の規定が明記してありますので、はっきりとはしています。

 なお、間違いないようにしていただきたいのは、これ以外の行為
は酒税を払えば良いでしょうということではなく、免許事業者意外
は禁止ということです。使用する酒がすでに酒税を払っているかど
うかということは関係ありません。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次はこんにゃく入りゼリーについてです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも興味深く、また様々な情報を参照しながらの冷静な考え方
に、なるほどそうかと思いながら拝読しております。

 こと食品や環境については、マスコミ等の思いこみ三段論法に慣
れてしまっていた我が頭を鍛え直す、良い訓練となっています。

 今回のレビューで話題となったこんにゃく入りゼリーの死亡事故
についてです。禁止すべき危険な食品とのことでした。

 私自身、こんにゃくの食感が好きで、こんにゃくのピリ辛煮、話
題となったこんにゃく入りゼリー(蒟蒻畑)や、ふるさと山形の玉
こんにゃく煮などをよく口にします。

 こんにゃくゼリーを食べる人は、寒天やゼリーよりもしっかりし
た食感を求めて選ぶ場合が多いと思います。

 こんにゃくの食習慣がないヨーロッパなどで「禁止」というのは
わからなくはないですが、こんにゃくがどんな性質か知っている日
本人には、禁止とまでいかなくても良いのではないかと思ってしま
いました。

 このゼリーはこんにゃく入りですよ、一般的なゼリーよりも弾力
が強く、よく噛まずに飲み込むとのどに詰まらせる場合があるよ、
と、はっきりわかりやすく表示することで足りるのではないでしょ
うか。

 ちなみに、私の老父(68歳)は、じゃがいもが大好きでよく食
べますが、昨年、煮たじゃがいもを大きいまま飲み下そうとして喉
につまらせ死にかけました。(一人の時に詰まらせて倒れ、発見し
た母は何故倒れているかわからず対処が遅れたため。)また10年
以上前ですが、リンゴを八等分にしたものを喉につまらせ、友人の
子どもが死亡しました。

 リンゴが好きで、はしゃいで口にしたまま椅子の上に立ち上がり、
バランスを崩した拍子に一切れを丸呑みしてしまい、つまったとの
ことでした。(とても痛ましい事故です。友人家族の落胆は甚だし
く、未だに悲しみは癒えていないようです。)

 何が言いたいかというと、通常危険だと思わないようなじゃがい
もやりんごでも喉に詰まらせて死ぬ人はいます。玉こんにゃくなど
は、何かの拍子にツルリと飲み込んでしまったら、喉に詰まるかも
しれません。

 私は、こんにゃく入り(で普通のゼリーより弾力が強い)とわか
らないような売り方は禁止、で十分ではないかと思いました。

 渡辺さまの「禁止すべき」の、そのこころは如何に?お聞かせい
ただけたら幸いです。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 確かに呑み込むということについて、安全でない食品はたくさん
あります。こんにゃく入りゼリーもその中の一つではないか?とい
うことですね。

 前回も書きましたが、こんにゃく入りゼリーより「餅」の方がた
くさんの人が死んでいます。だけど餅を禁止すべきであるとは書き
ませんでした。

 どうして片方のみを、しかも被害の程度が少ないのに禁止しろと
いうのかということが問題ですね。

 こんにゃく入りゼリーは最近作られた商品であること、ゼラチン
や寒天などで作られた既存のゼリーに似ていることがその理由です。

 伝統的な食品や生鮮食品の危険性については、その情報を周知徹
底することくらいしかできません。いくら保健所が魚を生で食べな
ければ食中毒が減るのにと考えても、日本人に対して刺身を禁止す
るわけにはいきません。

 これは行政の指導や監督より、民族の食文化の方が上位にあるか
らです。

 こんにゃく入りゼリーはダイエットブームと関連してヒットした
食品です。その意味では悪くないのですが、普通にこんにゃくを食
べればよいだけの話で、ゼリーのような顔をすることはないわけで
す。

 こういうものは少しでも危険性があれば排除したほうがよいと考
えました。ゼリーが食べたければ普通のゼリーを、こんにゃくが食
べたければこんにゃくを食べればよいのですから。

 次は賞味期限について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも楽しく読ましてもらっています。今週の情報の中に、「A.
賞味期限が切れているものを販売するのはよくないですが、期限以
内なら問題ありません。」とありましたが、以前、地元の保健所に
確認したときには違う答えをいただきました。

 「消費期限を越えた食品を販売するのは、衛生上の危険があるた
めに処罰しますが、賞味期限を越えてもたちまちに衛生上の問題を
含むわけではないので処罰の対象とはしません。ましてや、賞味期
限を越えて、即衛生上の問題が発生するようなら、商品の賞味期限
設定に問題があります。」とのことでした。

 もちろん、不二家事件の前でしたから、今では違う答えかもしれ
ませんが、行政上は、これもありかと思います。販売側では、お客
様との合意の下「賞味期限切れコーナー」を設置するのも食品を廃
棄しない、もったいない運動の一環とすることができます。消費側
も、いつ食べるかわからないものを購入するときと、今すぐ食べる
ものを購入するときとでは、求める賞味期限を別に考えてもいいか
もしれません。必要以上に新しいものを求めるのもいかがかと・・・

 渡辺さんはいかが思います?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 少し誤解を与えたようですが、私が「よくない」と言ったのは別
に法的に規制されているという意味ではありません。そんなことを
していては商売が成り立たないだろう、という意味です。

 賞味期限切れの商品を平気で売れる社会だったら、食品業界も気
楽なものなんですが、なかなかそうもいきません。賞味期限切れど
ころか、残りの期間が短いだけでよくないと判断されてしまいます。

 製造年月日表示のころは、ある程度保存がきく商品については、
賞味期限についての情報が消費者の側になかったので、かえってや
りやすかったのです。

 メーカーが使う原料にまで、本来は筋違いの「賞味期限」が問題
にされるご時世です。「賞味期限切れコーナー」のアイデアは悪く
ないのですが、実際にはそんなことはできないでしょう。

 不二家の問題を大きく取り上げた同じ紙面で「もったいない」と
やっている新聞を読むと、どちらかにしろよといいたくなります。

 消費者が賞味期限に神経質になることは必ずしもよいとは思いま
せんが、そのことを批判しても仕方ないような気がします。いろん
な情報を伝える努力はしますが、やはり選択権は消費者自身にある
わけですから。

 最後はBSEの話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今朝の道新の記事からです。

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BSE検査補助打ち切りに反対 JA道中央会会長(05/2823:51)

 JA道中央会の宮田勇会長は二十八日、札幌市内で記者会見し、
厚生労働省が生後二十カ月以下の牛海綿状脳症(BSE)検査への
全額補助を二○○八年七月末で打ち切る方針を固めたことに対し、
「国産牛肉の信頼性確保のため、国の責任で全頭検査を維持すべき
だ」と述べ、補助継続を求める考えを明らかにした。

 宮田会長は「BSEの発生源は特定されておらず、消費者の不安
も払拭(ふっしょく)されていない。全頭検査が国産牛肉の信頼に
大きな役割を果たしている」と指摘。その上で「食の安全、安心の
ため、厚労省には責任ある対応をしてほしい」と注文した。

 道は昨年度、約十七万四千頭の検査を実施し、このうち、生後二
十カ月以下は約六万七千頭。仮に、道が独自に二十カ月以下の牛を
検査すれば、八千万−九千万円の経費負担となる

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 そちらの農協、消費者協会等の要求も同じですか?どこかに全頭
検査の無意味さを消費者に説明している団体はないのでしょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これからしばらく、この問題が話題になりそうですね。財政危機
とか言っているのに、何をやっているのやら。

 みなさん、どうもありがとうございました。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.最近、近くの大型スーパーで10個入りの卵を買ったのですが、
卵を割ってみると10個全ての卵に黄身が2個入っていました。たま
に卵黄が2個入っている事はあるとおもうのですが、10個全てにと
いうのは、ものすごい確率なので、少し気味悪く感じています。大
量生産の卵なので、排卵を促進するような物質を使ったためにその
ような事になったのではないかと勝手に想像しています。実際にそ
のような薬剤処理が行われる事があるのでしょうか?ちなみに、数
日後同じスーパーで、同じパッケージの卵を買ったのですが、今度
は1個も卵黄が2つ入った卵はありませんでした。

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A.最近は黄身が2個入っている卵はほとんどみかけなくなりまし
た。養鶏場ではこういう卵が生まれていないわけではなく、選別の
結果として普通のパックには入っていないのです。

 卵の黄身は卵巣から排卵されてくる成熟卵子そのものです。普通
は一日に一個ずつという感じで排卵するのですが、何らかの原因で
2個がほとんど同時に排卵されると、一つの卵に2個の黄身ができ
てしまいます。

 比較的排卵の安定していない、若い鶏に多いとかいわれています
が、卵自体は別に異常というわけではありません。

 黄身が2個あるとどうしても大型になるので、SやMサイズの卵
にはそういうものはありません。そればかりではなく、最近の卵の
選別装置では、視覚検査によって、2個入りのものは取り分けてい
るのです。

 需要があれば大型卵として出荷しますが、液卵にまわす方が普通
と思います。

 ご質問の件では、この取り除いの黄身が2個入っている卵だけを
パックに入れたものが、誤って出荷されてしまったのだと思います。
出荷の体制としては何ともお粗末なもので、あまりよい養鶏場だと
は思えません。

 でも、こういう事情と考えれば、卵そのものについて心配するこ
とはありません。黄身がたくさんあって儲けたと思っていてよいと
思います。サイズもきっと大きかったと思いますし。

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Q.自分が嫁に来る前から使っているアルミ鍋で、生麺のラーメン
を良く子供に作ってだします。いつも思っているのですが、麺を茹
でた後鍋底を見ると麺の後が白く色ヌケしたようになっていて、そ
れは洗っても落ちません。ひょっとしたら、かんすい等と反応して、
アルミが溶け出しているのですか?

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A.麺の跡が鍋についていることはよくありますね。単純に麺の成
分(炭水化物)がこびりついているだけだと思います。そのときは
気になっても、しばらく使ったり洗ったりしているうちに、気にな
らなくなってきませんか?

 麺のアルカリの作用でしたら、逆に黒ずんでくることはよくある
そうです。いずれにせよ、アルミ鍋からアルミが溶けてくるという
ことに関して、心配するほどのことはありません。

 それよりも食品から摂取するアルミの方が量が多く、それで何も
被害があったわけではありませんから。

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Q.バナナの農薬について質問です。妊娠10週目の妊婦です。妊
娠がわかった4週目以降、良かれと思い毎日バナナを1本、多いと
きは2本(週3回くらい)も食べていましたが、バナナは残留農薬
が多いと聞き、妊娠初期ということもあり、大変後悔し心配してそ
のことが頭から離れません。やはり胎児に影響がでる確率が高くな
るものでしょうか。ちなみに購入したバナナはすべて輸入品だった
と思います。(国名までは覚えていません)

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A.バナナの「農薬」と呼ばれているものには、厳密に言うと2種
類あります。一つは普通に栽培中に使われる農薬です。もう一つは
出荷前に洗浄するとき、殺菌剤などにつける処理をすることがあり
ます。

 バナナは日本に輸入されてくるときはまだ青いままで、そのまま
では食べられません。そのままで食べられる黄色いバナナは輸入が
禁止されています。これは熟したバナナに害虫がついてくることが
あるので、未熟なものしかダメということになっています。

 国内で貯蔵後、出荷前に、黄色くする処理をします。このように
ある程度時間がかかっていますので、栽培時の農薬が市販の状態の
バナナから検出されたという話は聞かないです。

 洗浄時のものは要するに皮の表面を洗って、カビてくるのを防ぐ
ためです。バナナは皮をむいて食べるものですから、中身について
は心配ないと思います。

 それではよく「無農薬バナナ」というのが売られているのはどう
してか?という疑問が出てくると思います。あれは趣味というか、
気分の問題だと私は解釈しています。気になるようなら「無農薬バ
ナナ」も結構ですが、安全面から言えば別に変りはないです。

 妊娠時の注意としては、偏った食事をしないということはありま
す。(たとえどんなによいものでも)同じ食品を食べ続けるという
のはあまりよくないですから、注意してください。

 ただし、食べてしまったものについて気にするのはもっとよくあ
りません。常に前向きに気持ちを持つことが大切です。

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Q.鶏レバーに含まれるビタミンAは、鍋料理などで炊いて加熱す
ると、そのスープにも栄養素が流れでるのですか?只今妊娠10週
目ですが、鶏モツ入り(200グラム位)の鍋を食べ、スープも大量
に飲んでしまいました。モツ自体は食べていませんが、鶏レバーに
は多量のビタミンA(レチノール)が含まれており、妊婦要注意の食
べ物ということなので、とても心配です。今回のことは中絶も考え
なければならないような摂取量なのでしょうか。

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A.ビタミンAは確かに過剰摂取するとよくありません。上限値と
しては女性で一日あたり3ミリグラムくらいだそうです。鶏レバー
では100グラムあたり14ミリグラムほど含んでいるということ
です。

 ちょっと心配なようですが、ビタミンAは水溶性ではないので、
スープに出てくる量はそれほど多くありません。また、上記の数字
は一日あたりのもので、ある日にその値を超えたからといって、別
に害があるわけではありません。ずっとその量以上を摂取すると心
配があるという程度の話です。

 短期間に被害が出る量としては、150ミリグラムという値があ
げられています。この数字からすると、鶏レバーを1キログラム一
度に食べてもまだ大丈夫なんですね。

 また、妊娠中はビタミンAの摂取量はふだんより多めに推奨され
ています。過剰摂取はよくないとはいえ、ビタミンAは大切な栄養
素です。欠乏して困るよりよほどよいではありませんか。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「中国製土鍋」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

中国製土鍋から鉛 札幌市内、輸入業者が自主回収(05/25 08:11)

 札幌市内の一般家庭で使われていた中国製の土鍋から鉛が溶け出
した例があったとして、北海道消費者協会(札幌)が国や輸入業者
に報告していたことが二十四日分かった。報告に先立ち、鍋の使用
者から苦情を受けた量販店は商品の取り扱いを中止、輸入業者は販
売先に卸した鍋を自主回収した。鉛は食品衛生法上の基準値は超え
ていなかったという。

 土鍋は電磁誘導加熱(IH)調理器に対応した商品で直径二十八
センチ。量販店に苦情を申し立てた同市内の男性(47)によると
一月下旬、IH調理器(200V)で約三十分加熱したところ、ふ
たと接する部分から銀色の液体が流れ出たという。

 道消費者協会が再現試験を行い、約八時間鍋を加熱したところ、
鍋のふちから少量の鉛が溶け出すのを確認した。

 男性の苦情を受けた量販店が民間機関に依頼して行った検査でも、
食品衛生法上の基準値(2・5ppm)は下回る1・8ppmの鉛
を検出した。輸入業者を管轄する新潟県によると、卸先に残ってい
た在庫約三百個は回収したという。道消費者協会は「基準値は超え
ていないが鉛が溶け出すのは問題と判断した」としている。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/28107.html?_nva=27
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「食品衛生法上の基準値」を超えていなければ問題ないのでは?
という気がするのですが、検出されること自体がいけないのでしょ
うか。

 食品衛生法では、基準値を決めるとき、検査方法も規定していま
す。基準が「検出しないこと」になっていても、全くないわけでは
なく、規定の検査方法では検出できない、つまり検出限界以下であ
ることという意味です。

 検査方法を変えて検出限界を下げ、その結果検出されたとしても
食品衛生法上は問題ないはずです。この土鍋もすべての検査で食品
衛生法の基準は超えていなかったそうですから、「何か問題でも?」
と言っておけばよかったように思います。

 陶器は素焼きのもの以外は釉薬という高温で溶けやすい土(鉱物)
を上に塗って仕上げています。釉薬に鉛を含むものが多いので、注
意しなければいけないということは以前から言われていました。

 問題の土鍋では、釉薬の定着が悪くて、調理条件によってはこう
いうことが起こってしまうようです。商品としては不適当とした販
売側の判断は正しいと思います。

 しかし、これはあくまで販売政策としての判断です。「やはり中
国製の安物は…」という批判もまあ仕方ないでしょう。私が問題だ
と思うのは、それと食品衛生法上の問題とが混同されていないか?
ということです。

 「鉛が検出されたが食品衛生法上問題はない。」という態度があ
ってもよいのだということを強調しておきたいです。

 そういう態度では消費者の支持は得られないことはわかっていま
す。しかし法律でも規制されていなくて、科学的にも問題ないこと
について、全員がそれを非難する「空気」ができてしまうというと
ころが問題です。

 この「空気」に支配されてしまうところが日本人の一番よくない
ところだと思うのです。みなさんはいかがお考えでしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 文字化けしてしまって紹介できなかったのですが、土鍋の件で、
検査方法を消費者団体側で勝手に変えるのはどうかという意味のメ
ールをいただきました。昔、カップヌードルの容器にから環境ホル
モンが出たというニュースのときも、そういうことがありました。
あれは最終的には否定されましたが、今回のことも確かに似たよう
なところはあります。

 今回もたくさんメールをいただきました。来週に持ち越そうかは
思ったのですが、時期的なものもあるので、全部掲載しました。少
し長くなってしまいましたがご了承お願いします。次回もたくさん
いただけますよう、期待しています。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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