安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>367号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------367号--2006.11.19------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「いわし節・酵母エキス・アルミ鍋・ポリカ
ーボネート(Q&A)「冷凍食品」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 まず、前回の記事についての訂正です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 最近 アレルゲンで 表示するものに「バナナ」が加わって20
品目になっています。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 そうでしたね、すっかり忘れていました。紹介したページを書い
たのはもう3年ほど前のことでした。おわびして訂正します。他に
も同様のご指摘を複数いただいています。ありがとうございました。

 次はこんな「質問」です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品添加物について、質問をさせていただきます。

 食品添加物の単品については入念な動物実験を行い、人体にとっ
て安全な添加量が決められているので心配することはないそうです
が、私たちは1日に何十種類もの食品添加物を摂取しているわけで
す。そして、2種類以上、あるいはそれ以上同時に摂取したときに
化学反応を生じて新たな有害物質が作られることもあるようです。

 たとえば、渡辺さんの著書にはソルビン酸が含まれている食品を
通常の食生活で食べている限り安全であるということですが、亜硝
酸塩が一緒に酸性条件で加熱されると、突然変異物質が作られるよ
うですし、また最近の新聞報道によると安息香酸ナトリウムとビタ
ミンCが反応して発がん物質であるベンゼンが作られるそうです。

 そこで質問ですが、2種類以上、あるいはそれ以上同時に食品添
加物を摂取したときに化学反応が生じて新たな有害物質が生じると
いうことが、上記の例の他はないのでしょうか。また上記の例を含
めて、それらが健康上害となることはないのでしょうか。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 清涼飲料水からベンゼンが検出されるというのは、アメリカでは
問題になっていますね。清涼飲料水に安息香酸を使うのは禁止され
る方向になると思います。

ソフトドリンク中にベンゼン
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/benzene.html

 ニトロソアミンの問題も、以前はよく言われましたが、最近は下
火になりました。そういう化学反応はありますので、ウソではない
のですが、その結果が健康被害を出す可能性があるというのは誇大
な言い方になると思います。

 複数の食品添加物による害という問題は、個別には対応していか
ねばならないことで、ベンゼンの件はその現れです。これからも他
に問題になるものが発見される可能性は強いと思います。

 だから、可能性としては個別の食品添加物は問題ないとしても、
複数摂取したときに安全かどうかわからないではないか?という問
題意識は正しいです。

 ただし、公平に言うと、これは食品すべてにあてはまる問題であ
って、食品添加物に特有のものではありません。私たちがふだん食
べている食品は全体として安全性が証明されていないのではないか?
というのがもっと正しい認識だと思います。

 いずれにせよ、予想される健康被害は、ほとんど問題にならない
くらい軽微なものです。気にしなくてもよいようなものですが、豊
かな一部の国では問題となり続けていき、対策も講じられていくと
思います。もちろんこの中には日本も入ります。

 こうした豊かな国にとっては、DDTの使用禁止は正しいことだ
ったと思います。しかしそれが低開発国にも波及したため、根絶寸
前だったマラリアが息を吹き返し、現在では年間数百万人の人がマ
ラリアで死んでいるそうです。こうした間違いは避けてほしいもの
です。

 私たちはあるかないかわからない程度の健康被害まで問題にする、
そういう社会に生きてます。その中ではもっと安全性を追求してい
く方向に動いていくのは間違いありません。私も賛成です。しかし
そうでない国もありますし、もしかしたらそれくらいは我慢しろ、
と言われることがあるのかもしれません。

 ある政策が普遍的なものなのか、それとも豊かな国の範囲だけで
とどめるべきものなのか?ということを気にしていくべきだという
のが私の考えです。

 後者は「気持ち」の問題に限りなく近くなっているものです。と
いうのは、危険性のレベルが下がってくれば、危険性そのものより
それに対する「気持ち」=嫌悪感の方がより大きい問題になるので
す。これはダイオキシン問題のときに顕著になったことです。

 それから、こういう意味で最も警戒すべきなのはサプリメントの
類であると思います。食品添加物を気にするような人は、サプリメ
ントには手を出さないのが賢明です。サプリメントというのは、要
するに食品添加物の固まりですので。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.「煮干いわし」と「いわし節」はどう違うのでしょうか?違う
となれば原材料表示上も分けて表示しなくてはならないのでしょう
か?

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A.鰹節以外に「雑節」と呼ばれるものがあります。サバ節やソウ
ダ節などが有名ですが、イワシやウルメイワシで作った節もありま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いわしの稚魚は煮干の原料となりますが、大きなものはいわし節
になります。うるめいわし・まいわし・かたくちいわしなどの種類
があります。
http://www.kaneso22.co.jp/dashitori/zatsudashi.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 製法は鰹節と同じように、いったん煮た後、火じ燻して乾燥させ
るのがポイントのようです。煮干しとは別物と考えてよいと思いま
す。

 使っているのが煮干しかいわし節かによって原料としては違って
きますね。

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Q.「酵母エキス」を「たん白加水分解物」として原材料表示して
もよいのでしょうか?

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A.「酵母エキス」と「たん白加水分解物」は違うものです。やや
こしいのは「酵母エキス」として売っていながら、実態は「たん白
加水分解物」に近い、というものがあることです。

 しかしエキス類は本来、化学的な処理をしないで、風味を濃縮し
たものですから、本当の酵母エキスは「たん白加水分解物」ではあ
りません。

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Q.うちの母がよく古いアルミ鍋でサツマイモの檸檬煮をつくりま
す。その鍋に入ったまま保存しているのですが、考えたらアルミに
檸檬とか最悪なかんじですが・・・悪影響があるのでしょうか。早
く使うのをやめたほうがいいのでしょうか。

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A.アルミ鍋は酸性に弱いので、なるべく酸性のものは避けるよう
に、というのが一般的です。

 酸性の強いものを入れると、表面が浸食されるので、見た目で変
化がわかると思います。変化がないようでしたら、実際はたいして
酸性にはなっていないのでしょう。

 色が変ってきたり、穴があくようなことがなければ、心配するこ
とはないと思います。でも気持ち悪いと感じるのでしたら、やはり
鍋を変えた方がよいでしょうね。一番酸性に強いのはホーロー鍋で
しょうか。

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Q.ポリカーボネート樹脂が使用された可愛いタンブラーをいただい
たのですが、熱いお湯を入れて紅茶を抽出してそれを持ち歩いて毎
日飲むのは身体に悪影響あるんでしょうか?凄い不安です。

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A.食品の容器になるプラスチックは、一定の基準をクリアしなけ
ればなりません。食品用として売られているものなら心配ありませ
ん。

 「ポリカーボネート」について聞かれているのは、「環境ホルモ
ン」問題のとき、話題になったからでしょうね。ビスフォノールA
という物質はポリカーボネートの原料なんですが、弱い女性ホルモ
ン作用があるとされています。

 しかしこれは健康被害が出るということとは違います。女性ホル
モンなら女性にとってはもちろん、男性にとっても一定程度は体内
にある物質なのですから、何か害が出る可能性はないと思います。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「冷凍食品」
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 最近、弁当箱を買いまして、職場に弁当を持っていくようにして
います。外食だとつい食べすぎるのですよね。

 だいたい残り物系と、野菜を少し入れる程度ですが、冷凍食品も
少し買っておこうと思いました。ところで、最近、「自然解凍して
そのまま食べられる」冷凍食品が販売されていることに気づきまし
た。そういえばコマーシャルでやっていたような…。

 冷凍食品には加熱をめぐっていろんなタイプがあります。

【製造時非加熱、解凍後非加熱】

 冷凍のタラコなんかがこのタイプです。刺身用の食材も冷凍され
たものはここに入ります。生で食べるので、細菌数が問題になりま
す。冷凍のカツオのタタキでは、火であぶって焦げ目をつける工程
があるのですが、全体としては凍ったままですので、ここに入りま
す。

 解凍は自然解凍が主になりますが、マグロなどの高級食材では、
「解凍庫」というものもあります。これは微妙な温度管理ができる
冷蔵庫です。これで解凍すると、冷凍していないものとの区別がほ
とんどつかなくなると言われています。

【製造時非加熱、解凍後加熱】

 生のままで冷凍してあるギョウザなんかがこのタイプです。必ず
しも全くの非加熱というわけではなく、部分的には加熱されていて
も、最終調理はされていないものです。当然、解凍後に加熱という
か、調理することになります。ギョウザなんかですと凍ったまま焼
いても大丈夫で、解凍と加熱を一気にすることが多いです。

【製造時加熱、解凍後加熱】

 いわゆる冷凍食品というのは、ほぼ完成された食品の形をしてい
て、電子レンジで温めるだけ、というイメージがあります。この多
数派の冷凍食品はほとんどがこのタイプです。この場合の加熱は、
単に温めるだけという機能で、調理するという意味はありません。

 冷凍庫から出してきて、いったん温めて、お弁当箱にいれても、
当然食べるころには常温になっています。よく考えると、朝一度温
めることに意味はあまりないですよね。

【製造時加熱、解凍後非加熱】

 ということで組み合わせの最後に登場するのが、加熱せずに食べ
られるタイプです。自然解凍ですから、時間はかかるので、すぐに
食べるときは温めることになります。お弁当の場合は当然何時間か
後に食べることになるので、それまでには自然に解凍しているだろ
うということです。

 解凍後に加熱する、普通のタイプのものでも、実はこうした使い
方は可能です。調理済みの食品なら、自然解凍で食べてもまず大丈
夫なはずです。しかしメーカーとしては普通は「加熱して食べてく
ださい」としています。これは事故の可能性を考えると、そうなる
のでしょう。

 今回取り上げたのは、メーカーが自然解凍で食べられます、と保
証している商品です。衛生管理にかなりの自信があるのでしょう。

 少しくらい菌が残っていても、食べる前に加熱することで大丈夫
だろう、という考えをとれなくなるのですから、自然解凍後に数時
間品質を保持できるだけ、残存の菌数を減らしておく必要がありま
す。調理のときの加熱で、ほぼ無菌になりますので、その後の包装、
冷凍の時間にどれだけ菌の増加をふせぐか、ということを前回紹介
した「HACCP」の手法などを使ってやるわけです。

 解凍については、マグロの例をあげましたが、電子レンジによる
加熱で解凍するより、自然解凍の方が状態はよくなると思います。

 冷凍すると、食品の中の水分が凍るわけですが、凍るときは一気
にすばやく凍る方が氷の結晶が成長しないのでよいとされています。
解凍するときは逆にゆっくり融けてくれた方がよいのです。

 お弁当として食べるときの温度は、加熱して入れたものも、冷凍
のまま入れたものも同じです。製造時に完全に加熱調理してあって、
菌数なども問題ないとすれば、確かに「自然解凍で食べられる」わ
けです。

 しかし何だかなあ、と思うのは私だけではないと思います。これ
は新しいものに対する抵抗感と言ってしまえばそれまでのことなの
ですが、お弁当に冷凍食品を使うことにも抵抗があるのに、まして
凍ったものをそのまま弁当箱に入れるなんて…と思ってしまうわけ
です。

 きっと若い人なら平気なのでしょうね。やはり古い人間なのかな
あ、と改めて思った次第です。「自然解凍で食べられる」冷凍食品
に別に文句はないのですが、私は買わないでおきました。みなさん
はどうお考えでしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週はたくさんQ&Aのご質問をいただきまして、積み残しにな
っています。次週以降に掲載していきますので、しばらくお待ちく
ださい。一時減っていたのですが復活してきて、うれしく思ってい
ます。

 小さな弁当箱を持っていくようにして、2週間たちます。小さい
ということは作るのも簡単ということで、朝のほんの数分でできて
しまいます。昼食の量を減らして、少しはスマートになろう、とい
う作戦です。

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