安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>362号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------362号--2006.10.15------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「ショ糖脂肪酸エステル(Q&A)」
「放射線照射」

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(連載)Dear Friends 3/凱旋門賞/素朴なリアリズム
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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回はまず間違いの指摘をいただいたので紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今回のマガジンでちょっと間違いがあったので指摘しておきます。

 牛乳中の脂肪分は通常mg%オーダーではなく%オーダーで含まれて
います。結構多いです。

 そして、この脂肪分を気にされる方に対しては低脂肪乳が販売さ
れています。

 メーカーによって脂肪分は違いますが1%あるいはそれ以下です。
これはあまりにも脂肪分が少ないとおいしくないからです。さらに
気にされるのであれば脱脂粉乳を溶解して飲まれることをお勧めし
ます。還元率で変わりますが、原料乳換算で0.1%以下ぐらいとなり
ます。

 これに対してヨーグルトは確かに牛乳より少し脂肪分の少ないも
のが多いです。これはメーカーの側の理由で、コストや作りやすさ
でそう設計されているものが多くあります。しかしこれもメーカー
によっては牛乳より高脂肪のものもあれば、とても脂肪分の少ない
ものもあります。

 こういう事情ですから、カルシウムはとりたいが脂肪分をあまり
とりたくないという方には、低脂肪乳や脱脂粉乳(スキムミルク)
がお勧めといえます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ミリグラム」ではなくて「グラム」でした。もちろん、引用元
にはそうなっていましたが、数字だけコピーして、単位を書き込む
ときに、間違えてしまいました。このところ微量成分の話が多かっ
たので、ついそう書いてしまったようです。

 おわびして訂正します。

 次は「以前」ということの解釈です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 『安心!?食べ物情報 Food Review 361』の末尾に、「10月1日
以前」という表現はその日を含むか? という部分がありましたね

 日本語の国語の原則からいうと、特定の期日を明示して「〜以前」
という場合は「その期日を含んでそれより前」という意味になるよ
うです。これは「〜以後」も同様で、私の手元にある国語辞典
(「新明解国語辞典第六版」、「新潮現代国語辞典」)でも一致し
た記述となっています。図書館にある一般的な国語辞典でも異説は
見当たりませんでした。

 私が学術的な論文や新聞の投書、小説などの文学作品を作るとき
も、普通はこのような国語原則に従います。

 ただ、「以前」「以後」という場合、現実的には誤認や誤用が非
常に多く、極端な場合同一の著者の書いている同一の文章の中で
「その日」を含んでいたりいなかったりすることも見つけたことが
あります。新聞社の場合、用語の使用法には特にシビアな面があり
ますので引用されている高知新聞社の記事では国語原則に従ったの
であろうと考えられます。

 しかし法律の施行期日などは解釈によって変わったりすると大変
なことになりますので、非常に重要な問題だと思います。決して
「どうでもよい」問題ではないと思いますよ。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 それで、事実としてどうなのかというと、こういう情報をいただ
きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 仕事の関係で以前、農林水産省に確認をしたところ、正式には1
0月2日から完全義務化だそうです。以前に発信した農水作成の資
料などで10月1日となっていたものもありましたが、間違いでし
たと認めていました。既に施行された今となっては、どうでもいい
ことですが・・・

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 推測するに、元々は10月からのつもりだったけれど、条文に
「以前」としてしまったため、10月1日は猶予期間とする解釈の
方が優勢になり、結局10月2日からが正式な施行となったという
ことのように思います。

 前のご指摘のように、やはり言葉の意味としてはその日も含むと
いうことでよいのですね。みなさん、どうもありがとうございまし
た。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

Q.ショ糖脂肪酸エステルが入ったサプリメントを飲んでいます。
これは古くから使われて安全な食品添加物だそうですが、どのよう
なもので、はたしてどの程度安全でしょうか。また食品添加物即N
Gということもないでしょうが、天然でも危険なものもあると聞い
ています。食品添加物はどのように位置づけて認識したらいいでし
ょうか。

------------------------------------------------------------

A.まず、サプリメントをとりながら食品添加物を気にするのは、
かなり矛盾した立場だと思います。

 というのは、サプリメントは食品(健康食品)という位置づけで
すから、有効成分は食品添加物にあたるはずだからです。

 食品添加物を避けるということなら、サプリメントの有効成分?
も避けるべきだという結論になってしまいます。

 ショ糖脂肪酸エステルは文字どおりショ糖(砂糖)と脂肪酸から
できたもので、分解したときのそれぞれの成分は問題になるような
ものではありません。

 界面活性剤として使用されるもので、飲料のようですから、成分
を安定して分散させるのに使っているのでしょう。界面活性力があ
るということは濃度によっては問題となる可能性はありますが、普
通の濃度ではどうということはありません。

 したがって安全性については問題ないと思いますが、もしそのサ
プリメントが「無添加」などとうたっているようなものだった場合、
やはりあまり信用できないと考えるべきなのかもしれません。そう
ではなく、サプリメントが食品添加物のかたまりだということが理
解できるように説明しているものでしたら、ある成分だけをとりあ
げて気にすることに意味はないと思います。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「放射線照射」
------------------------------------------------------------

 こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 こんにちは、いつも楽しく読ませていただいています。さて、件
名にも書いたように、放射線照射について、婦人の友社から出てい
る、「婦人の友10月号」で136p「不必要な進歩にブレーキを」
のページをよみ初めて知ったものです。

 なんだかレントゲンの回数だって、気にしている人も多いだろう
に食品に当てて果たしてなんか得するんでしょうねー不気味だなと
いうのが、一番の印象です。

 そこへ、10月4日の読売新聞で、食品照射 適応拡大をと言う記
事が、二面にのり、???っと思ってしまいました。

 これも、婦人の友と同じく、香辛料消毒を想定とかいています。
原子力委員会が、厚生労働省へ、要望という記事なんですが。。。

 いつも分かりやすく食品について教えていただいていますので、
この放射線の照射についても、お教えいただきたいとメールしまし
た。

 ちなみに婦人の友は、毎月不必要な進歩にブレーキをがあり、面
白くそして勉強になっています。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「不必要な進歩」というのは一見もっともらしい言葉ですが、何
を「不必要」とするかというのは案外微妙なものです。「誰にとっ
て」不必要かということが隠されているのですね。

 昔の話ですが、「石けん運動」の会合で、東京から地方に集まっ
た奥様方の中から、こんな発言がありました。「私たちのところで
は下水道が完全に普及しているから問題ないのだけれど、下水道も
普及していない漁村では必ず石けんを使うようにしてほしい。」

 私は何だか厭な気がしました。放射線照射の話を聞いて、やはり
同じような感想を持つのです。「婦人の友」を読むような、恵まれ
た環境にある日本人の主婦には不必要であっても、世界中でそうと
は限らないのではないか?ということを考えてみてほしいと思いま
す。

 「不必要な進歩」を問題にする姿勢そのものは正しいと思います。
しかし問題にすべきなのは恵まれた環境にある自分たちの生き方そ
のものであって、自分たちの生活スタイルはそのままで、自分たち
には必要がない技術のことを問題にするというのは情けないことで
す。

 確かに、放射線照射は彼女たちには不必要な技術です。それはわ
かります。賞味期限が過ぎればまだ食べられる食品を捨ててしまう
ような生活にとっては、本当に意味はないですから。

 また、ニンニクの話のときに出てきましたように、中国産は放射
線照射を使っていても、国産のニンニクはそれ以外の方法で、いろ
いろと芽が出ない努力をして出荷されています。そういう努力を、
誰かが知らないうちにしてくれているわけですから、「不必要な」
と思われることもたくさんできてくるわけです。

 本題に入って、放射線照射についてのニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 放射線:香辛料への照射検討を 原子力委が報告書

 政府の原子力委員会は3日、殺菌などのため、香辛料への放射線
照射を検討すべきだと主張する報告書を正式にまとめた。実際に照
射が認められる前には、食品衛生法などに基づき、厚生労働省が食
品安全委員会の意見を聞いて、照射された食品の安全性を調べるこ
とになる。

 報告書は、食品への放射線照射を「食品衛生の確保などに有効な
技術」と位置づけた。その上で特に香辛料への照射について「諸外
国で実績があり、わが国で(実施の)要請がある」とし、「実用化
の意義は高く検討・評価が行われることが妥当だ」と主張している。

 この問題では、業界団体「全日本スパイス協会」(東京都千代田
区)が照射の実現を要望。一方で消費者団体からは反対の声が出て
いる。

毎日新聞 2006年10月3日 11時53分

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20061003k0000e040059000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 香辛料に放射線照射を使うというのは、以下のような理由のよう
です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品照射は、わが国ばかりでなく世界各国で盛んに実用化研究が
行われ、1980年代に入ってから開始する国が急に増え、現在食品照
射を許可している国は35ヶ国以上となっています。そして20ヶ国で
なんらかの食品照射が実用化されており、照射食品は年間約60万ト
ンになるとされています。

 食品照射の対象となる食品については、実に様々なものがありま
すが、その主たるものについてみると次のような利用例があります。

●香辛料

 一般にペッパーやカレー粉は細菌胞子による汚染がはげしく、加
熱しても死滅されにくく、添加した食品の腐敗を招きやすいのです。
放射線照射による殺菌は、加熱やガス殺菌法などに比べて品質に及
ぼす影響が小さいので、香辛料の殺菌法として最も優れているとい
われています。

http://www.wellba.com/wellness/food/contents/991115/index.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 香辛料は普通乾燥した状態で流通しています。このため細菌の胞
子を含んでいても、そのままでは問題になりません。しかしこの胞
子を含む香辛料を食品に使用したとき、食品を加熱殺菌しても胞子
が生き残って、腐敗や食中毒の原因になる可能性があります。

 このため、効率よく殺菌できる放射線照射を使用したいというこ
とのようです。

 放射線照射は安全な技術かというと、とても危険な技術だと思い
ます。

 放射線はコバルト60という放射性同位元素を使って得るわけで
すが、これは極めて危険な物質です。ある程度の量を持って歩けば
間違いなく死にます。

 だから当然、専門の施設が必要になり、手軽にどこでも使える食
品添加物とは全く違った性質の技術です。業界団体や大企業だけが
そういう施設をつくり、運用することが可能だからです。

 民主主義的な観点からは、誰でも使える食品添加物の方が、より
よいと考えることができます。独占にならざるを得ない放射性照射
技術は、あくまで限定して使用されるべきもので、あまり無制限に
広まってしまうのは公正な競争の観点からは望ましくないと思いま
す。

 たとえば、ある大メーカーが放射性照射設備を作り、自社の製品
にその技術を使ったとします。そのメーカーは他社に比べて、圧倒
的に賞味期限が長く、保存性のよい食品を出荷することができます。
しかしその他のメーカーは施設を作るコストを負担できないので、
競争に負けてしまうことになります。これは相対的な資本力の差が
絶対的な競争力の差になってしまうということですから、公正な競
争ではなくなるということです。

 こういう放射性照射の使い方は禁止しておいてほしいものです。

 放射性照射を行うことは危険をともなう技術ですが、放射性照射
を受けた食品が危険ということとは違います。

 ここで使われる放射線はガンマー線と呼ばれるものです。これは
レントゲンに使われるX線より、さらに波長の短い電磁波です。あ
らゆる物質の内部まで浸透し、生物にとっては遺伝子を傷つけたり
する、致命的なものです。

 しかし電磁波には違いありませんから、通りすぎたときに影響は
被っても、食品内部に残留したりすることはありません。

 ごく大量の放射線を浴びせると、それを受けた物質が核変化をお
こして、放射能を持つようになる可能性はないことはないのでしょ
うが、そんな大量に使うことはありません。

 放射性照射を受けた食品には、特有の分解生成物として、「2−
アルキルシクロブタノン類」が含まれていて、放射性照射を受けた
かどうかを見分けることは可能なのだそうです。安全性の評価に関
しては問題となる量ではないということですが。

 全体としての放射性照射の安全性評価は以下のようなところです。
長いですが、放射性照射の全体像をみるために引用しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品照射とは電離性放射線により生鮮野菜などの発芽を抑制した
り害虫や微生物を殺滅することにより、食品の貯蔵期間を延長した
り衛生化する技術である。食品照射技術の特徴は、(1)照射によ
る熱の発生が少なく、温度上昇がたかだか数℃である、(2)放射
線、ことにガンマ線やX線は透過力が強く、冷凍食品や包装済みの
食品でも内部まで均一に処理できる、(3)放射線は薬剤のように
残留しない、(4)栄養成分の低減が少ない、(5)連続的に大量
処理が可能である、などである。

1.食品照射の原理と生物効果

 食品照射に用いられる電離性放射線は電子線、X線、ガンマ線で
あり、放射能生成がないエネルギーに限られている。電離性放射線
はイオン化作用により照射対象物中に活性種(フリーラジカルまた
は遊離基ともいう)を生成する。活性種は化学反応を起こしやすい
が、水が存在すると千分の1秒以内に消滅してしまう。食品や生物
には水が含まれているため、主要な生物効果は水が分解して生じる
活性酸素による遺伝子(DNA)の酸化切断反応によるものである。
活性酸素は生体内の新陳代謝や脂質の酸化分解時にも生成するが、
放射線では活性酸素発生量が著しく多いのが特徴であるが、その寿
命は著しく短く照射後に残留することはあり得ない。放射線により
生成した活性酸素はDNAに損傷を与え、これにより生鮮野菜の発
芽を抑制したり、殺虫、殺菌効果をもたらす。しかし、DNAの損
傷は紫外線や薬剤でも起こっており、放射線だけの特有の現象では
ない。

2.食品照射の応用分野

 食品への応用分野は低線量、中線量、高線量処理に大きく分類す
ることができる。低線量処理は0.02〜1kGyで、生鮮野菜などの発
芽抑制とか果実や穀類の殺虫、肉類の寄生虫殺滅などを目的として
おり、照射コストも薬剤処理と同程度である。中線量処理は1〜10
kGyで、主に畜産製品や魚介類、香辛料、乾燥野菜などの殺菌を目
的としている。中線量ではサルモネラや病原大腸菌O−157など食中
毒菌の殺菌とか腐敗菌の殺菌を主に考えている。高線量処理は20〜
75kGyで、完全殺菌を目的としており、ハムやベーコン、宇宙食、
免疫不全患者食の完全殺菌が有望とされている。

3.照射食品の健全性と栄養適性

 照射食品が人間の健康に及ぼす影響については、安全性よりも広
い概念の健全性が検討されている。健全性とは毒性学的安全性、微
生物学的安全性、栄養適性の3項目を総合した概念である。照射食
品の健全性を確認するためには、(1)誘導放射能の生成の有無、
(2)毒性物質生成の有無、(3)発癌性物質生成の有無、(4)
栄養価の破壊の程度、(5)子孫に及ぼす影響の検討、(6)生残
微生物の有害性の有無、の検討が必要とされている。しかし、動物
を使った毒性学的安全性評価は、丸ごとの食品を用いるため栄養バ
ランスの乱れが生じやすく、データに誤差が生じやすいという問題
点がある。このため、放射線による食品成分の分解生成物分析や遺
伝毒性学的評価も含め照射食品の安全性が確認されてきた。照射食
品の健全性評価は国際的な協力が必要であり、1961年以降からFA
O(国連食料農業機関)、IAEA(国際原子力機関)、WHO
(世界保健機関)による評価活動が行われてきた。健全性評価の主
な項目については以下のように要約できる。

(1)動物などを使った毒性評価

 国際プロジェクトなどで多くの動物試験が行われ、長期飼育試験
(慢性毒性試験)、3世代飼育試験、催奇形性試験、遺伝毒性試験
(変異源性試験や染色体異常試験、優性致死試験など)の各試験で
安全性に問題がないという結論が得られている。

(2)放射線分解生成物による評価

 食品成分の放射線化学的反応は基本的に酸化分解反応であり、放
射線による多くの分解生成物は非照射食品中にも含まれている。食
品成分の中でも脂質は加熱処理と同様に放射線でも分解しやすいが、
180℃の加熱調理の方が分解生成物の量が多いことが報告されてい
る。放射線特有の分解生成物としては2−アルキルシクロブタノン
類が検出されているが、その生成量は極微量であり、エームス試験
で変異原性がないことが報告されている。

(3)栄養学的適性

 一般に食品を加工したり調理すると栄養成分がいくらか損失する
が、放射線照射の場合、栄養価の変化は主として線量と関係があり、
食品の成分組成、温度、酸素の有無などの要因も栄養価の損失に影
響を及ぼす。1kGy以下の低線量の放射線を照射した食品における
栄養価の損失はほとんど問題にならない。1〜10kGyの中線量照射
する場合には、ある種の栄養成分の損失が起こる。特に、栄養学的
に重要なものはビタミンである。ビタミンB2、葉酸、ビタミンD
のようなビタミンは放射線に対して比較的安定であるが、ビタミン
A、B1、C、E、K、ビオチンのようなビタミンは、放射線照射
により分解されやすい。しかし、これらの栄養成分の分解は加熱や
酸化によっても起こることが多く、放射線の場合では脱酸素包装や
凍結、乾燥下での照射により分解は著しく抑制され、この場合の各
種ビタミン含量は非照射品とほとんど差が認められない。さらに、
完全殺菌を目的とする高線量照射の場合でも凍結下または乾燥下で
はビタミン類の分解はほとんど問題にならない。

(4)微生物学的安全性

 食品を照射すると、食品の微生物相が変化したり(例:腐敗菌が
死滅して病原菌だけが生残するかどうか)、微生物の毒素産生能が
増加したり(例:アフラトキシン産生能が上昇するかどうか)、食
品の加工や人間の免疫力では制御できない病原性微生物や巨大細胞
を有する微生物が突然変異により生じて、人間の健康が害されると
いった可能性について研究しておく必要がある。これまでに数多く
の研究が実施されてきており、その結果、このような心配のないこ
とが明らかにされている。

http://sta-atm.jst.go.jp:8080/08030201_1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「不必要な」技術であることは間違いありませんが、食品の安全
性ということについては問題ないという理解でよいと思います。

 さて、この技術を使って食品を配布すれば、より効果的に飢えに
苦しむ人たちを救うことができる、と言われたとき、どう考えるべ
きなのでしょうか。

 「不必要な進歩」に反対する人たちにはぜひ答えてもらいたいも
のだと思います。

 飢えに苦しむ人たちには使ってもよいが、豊かな暮らしをおくっ
ている私たちには不必要だと、言われるのでしょうかね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 秋晴れのよい天気でした。今回は珍しくQ&Aに一つしか質問が
ありませんでした。でもそれ以外のメールをいただきまして、あり
がとうございました。

 最初のころは毎度ネタを考えていたのですが、このところみなさ
んからのメールによって書くことが決まっているような状態です。
長く続けるにはよいと思いますので、これからもいろいろとお便り
をお願いします。

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